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ソードアート・オンライン~紅き剣聖~

作者:ARISEN
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一部 浮遊城アインクラッド編
《笑う棺桶》、運命の刻  
  再出発  ─異変─

 
前書き
新章突入! 

 
sideユウマ



結果的に言えば間に合わなかった。
目的地のすぐ傍までたどり着いたのだが、聖竜連合と出くわしてしまって追い返すのに時間を使った。
そしてまず、キリトが帰ってきた。
キリトは何も言わずに消えてしまった。
次にアスナちゃんとサキちゃんが帰ってきた。
二人に促され、俺達は帰ってきた。




「ユウマ起きて、ご飯だよ」
俺はリンの声で目を覚ました。
「…………うん、おはようリン」
俺はリンと一緒に自室を出た。
俺達のギルドは総数12人と有名な割には小規模なギルドだ。
理由の一つは、人助け優先のギルド方針にある。
ボス攻略会議には参加しているが、ボス以外のフロア攻略にはあまり積極的ではない。
レベルもバラバラで、俺とリンは攻略組トップクラス、カナさんは攻略組内で平均的レベル、その他メンバーは中層クラスと、ほとんどが攻略組になり得ない。
「おはようございます、リーダー、リンちゃん!」
「おはようカナさん」
「カナ、さっきも言ったけどおはよう!」
残りのメンバーも挨拶する。
「それじゃあご飯食べましょうよ!」
ギルド専属の鍛冶職人のカインがまだかまだかと朝食を待っている。
「んじゃ、いただきます!」
『いただきます!!』
賑やかな朝食が始まる。




実は、クリスマスのあの日から暫く経っていて、現在の最前線は50層。
一年とちょっとでようやく半分までたどり着いた。
ちなみに49層のボスは、黒いコートの片手剣士と紅いコートのカタナ使いが攻略会議を行う間もなく倒したとか。
「大ギルドは大変だなー」
フランスパン(らしきもの)を頬張りながら呟く。
「どうしてっすか?」
カインが首を傾げる。
「パーティ編成とかソロの配置や調整がとてつもなくメンドーな気がしない?」
「リーダーそれって49層の事ですか?」
「ビンゴ! 幾らソロだからといって何をして良い訳じゃない、って言いそうだし死の危険も跳ね上がる」
「それに例の二人は聖騎士に次ぐ最強プレイヤーって言われてるから失いたくないんじゃない?」








朝食が終わって、ミーティングの時間になった。
「カナさん、今日は何か予定入ってる?」
俺はカナさんに問う。
「はい、下層エリアから幾つか依頼が来ています、それと今日は13時から50層攻略会議があります………キリトさんとソウスケさんも参加するみたいですね!」
カナさんが予定を告げる。
「ありがとうカナさん、会議には俺とリンで出るよ、依頼の方はカナさんに従って動いてね! 以上解散!!」
俺達は皆がそれぞれ動き出す。
「ユウマ! 新聞見て!」
この世界には新聞に近い物があるけど──あまり動じないリンが驚いている。
「どうしたのリン──え゛」
驚くのも当然、でかでかと─戦姫さまは剣聖に夢中!?─という見出しと共にソウスケとサキちゃんが並んで歩いている写真が!
サキちゃん楽しそうだけど、ソウスケはなんだか眠そうだ。


いったい何が!?






















*****************










1日前──




sideソウスケ



48層主街区《リンダース》
 ソウスケのホームにて………





その日は運悪く二度寝してしまった。
それが原因だ。 きっとそうだ、でなけりゃ今頃攻略に勤しんでいる。
いったい何しに来たんだ!


「…………で、何の用だ、サキ?」
目を覚ましたら玄関がノックされていた。
いつもなら出ない、開けたら最後、このヒトは我が家に居座ってしまったとさ、おしまい!
……………とにかく、今俺は動けない。
「んー? なぁんにもないよ♪」
なら何故に家にきた!!
「楽しそうだな……………」
俺はため息をつく。
「そう?」
サキは終始ニコニコしている。
「……………そういや明日って攻略会議か」
サキは少し真面目な顔になった。
「うん…………これは明日の会議で公にする情報なんだけどね、今回のボスは一言で言うと、《千手観音》」
「それって仏さんの?」
「うん、偵察隊の情報だとね、何万って腕があってそれぞれ武器を装備してるらしくて…………」
サキが浮かない顔をする。
「で、何なんだ?」
「全部の腕がソードスキルをでたらめに使うって………」
「めんどくさ……」
「………………………」
「………………………」
沈黙が続く。

で、サキが急に顔を赤くし、俯いた。
「ソ、ソウスケ君!!」
「え、な、何?」
突然大声を出されてビックリした。
「あの、お!お昼ごはん! 一緒に食べに行きたいです!!」
何だか今日のサキは少しおかしい。
「………今回だけだぞ」
俺の意志ってかなり弱いかも。なんて思った。
「やった!」
「50層に以外とイケる店があるんだけど──」























****************




現実世界では異変が起きていた。





side????


私は彼の病室にいる。
彼の名前は霧島蒼介(きりしまそうすけ)、私の大切な人。
私を守ると約束して守れなかった人。
「………いつになったら帰って来るのよ、バカ」
彼─蒼介の手を握りながら呟く。
今日本では誘拐事件が多発している。
【SAO プレイヤー誘拐事件】
世間ではそう呼ばれている。
毎日、ニュースや新聞等で取り上げられている。
手口は不明、いつの間にか居なくなっている。
被害者数は未発表だけど、かなりの被害らしい。
私のたった一人の親友、野々村陽菜も初期の被害者だ。
この事件は、SAO 開始の3ヶ月後から始まっている。
 
 

 
後書き
ARISEN 「 新章がスタート!!」

ソウスケ「物騒な終わり方だな」

アスナ「新章スタートを記念して、何でも質問コーナーを設置します!」

キリト「おー!」

ユウマ「気になる事は聞いてくれ!」

リン「じゃまず私から、ユウマの立ち位置って?」

ARISEN 「 ずばり! ソウスケとは逆立場の主人公みたいな? 決して主人公にはなれません」

ユウマ「ザクザク!!」

サキ「こんな感じでオーケーです!」

ソウスケ「これからもよろしくな!」 
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