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ドリトル先生学校に行く

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第二幕 子供達もその九

「それじゃあ今から読むね」
「うん、それじゃあね」
「読んでみて」
 皆もそのことを聞いてです、こう先生に言いました。
 そうしてなのでした、お手紙を読んでみますと。
 先生は明るい笑顔になって皆に言いました。
「朗報だよ、留学の許可が下りたよ」
「あっ、そうなんだ」
「トミー日本に来られるんだ」
「そうなんだね」
「許可が下りてね」
 そしてだというのです。
「後は留学の手続きと準備をしてね」
「それが全部整ってからだね」
「日本に来るんだね」
「それでそれからだね」
「僕達とまた一緒にいられるんだね」
「そうだよ、またね」
 再びだというのです。
「僕達はトミーと一緒にいられるよ」
「いや、それは何よりだね」
「思ったより早いしね」
「じゃあこれからはトミーも日本にいるんだね」
「しかも八条大学に来るんだよね」
「そうだよ」
 まさにその通りだというのです。
「トミーは八条大学に留学するつもりだよ」
「いいね、本当に皆揃うね」
「王子ももういるしね」
「これでトミーも来たら」
「イギリスにいる時と一緒だね」
「本当にね」 
 こうお話するのでした、そして。
 その中で先生はもう一通のお手紙も出しました。お手紙はもう一通あったのです。そのお手紙はというと。
「これもイギリスからだよ」
「あっ、サラさんだね」
「あの人からだね」 
 皆はそのお手紙の差出人の名前を見て言いました。
「へえ、あの人からなんだ」
「あの人も手紙を送ってくれたんだ」
「これはちょっと意外かな」
「そうだよね」
「サラからとはね」
 先生も意外といった顔でお手紙を開きながら述べます。
「珍しいね、それじゃあこの手紙も読んでみるね」
「うん、そっちもね」
「読んでみてね」
「そうするね」
 先生は妹さんのお手紙も読んでみました、そこに書いてあったことはといいますと。
「八条グループの系列企業と提携出来てね」
「あっ、よかったじゃない」
「じゃあサラさんのご主人の会社もね」
「経営がましになるね」
「というか業績がかなりよくなったみたいだね」
 ましになったどころかというのです。
「それで時々仕事で日本に来ることになったそうだよ」
「じゃあサラさんとも?」
「これまで通り時々会えるんだ」
「そうなるんだね」
「うん、つまり日本でもね」 
 先生はにこにことしてお話します。
「イギリスにいた時と同じでね」
「皆と一緒なんだね」
「僕達は」
「トミーとサラも来るからね」
「サラさんは時々だけれど」
「それでもだね」
「うん、来るよ」
 来てくれることは間違いないというのです。
「だからね」
「皆と一緒にね」
「仲良くやっていけるんだね」
「そうだよ、これまで通りね」
 こうお話してでした、先生は上機嫌でお手紙を収めました。そのうえで皆に王子に言われたこともお話しました。 
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