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真似と開閉と世界旅行

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悪意、増大~

 
前書き
インフルエンザ+テスト期間という魔のコンボで更新が遅れました・・・まだテスト期間の途中ですが、更新します。また、後書きでちょっとしたお知らせも・・・ではどうぞ。 

 

「キリエ、位置は!?」

『もう近くです!』

「間に合えばいいけど・・・」

「間に合わせます!」

その先に見えたのは・・・草が広がる大きな平原。そこで魔物と戦っていたのは・・・

「兄貴!アスナ!ユイ!」

「アスベルとソフィも!」

俺達はその魔物の群れに突っ込む。

「うらぁ!」



拳で撃ち抜き、五人に駆け寄る。

「みんな!」

「リョウ!?来てくれたのか!」

「私たちもいるよ!」

「シィ・・・!久しぶりだね・・・」

「久しぶり、ソフィ」

「紅蓮鎌鼬!」

春鈴が魔物を一掃する。

「えい!」

サチが槍を使い、的確に魔物を貫いてからこちらに来る。

「アスベル!ソフィ!」

「シェリア!?シェリアじゃないか!」

「シェリアも来てたんだ」


「兄貴・・・」

「亮、よかった。無事なんだな?・・・・・・亮?」

・・・言わなくては、いけない。

「ごめん、和人・・・俺、直葉を・・・守れなかった・・・!」

「・・・!」

その一言で察したのかキリトは黙る。

「・・・そう、か」

「・・・また、目の前だ。手の届く距離で・・・離してしまった・・・」

「・・・大丈夫、直葉は死んでない。・・・とにかく、今は戦おう」

「あぁ・・・」

「亮君、大丈夫?」

「お兄ちゃん・・・」


アスナとユイが心配そうに声を掛けてくる・・・

「・・・いや、大丈夫。ユイ、俺の後ろに。・・・これ以上やらせるか・・・!」



俺は近くの魔物を斬り捨て、叫ぶ。

「みんな乱戦では同士討ちに気をつけろよ!!」

「慣れてるから平気ですよっ、と!」

「う、うん・・・」

「サチさんは私がお守りしますから、安心してくださいね」



あっという間に混戦が始まる。常に視界にユイを入れ危害が及ばないようにする。サチも心配だが、そちら春鈴に任せるしかない。・・・まぁ、ユイを守ろうとしてるのは俺だけではないので・・・

「おぉぉぁっ!」

「やぁぁぁっ!」


キリトとアスナは息の合った動きでユイに近づく魔物を消滅させていく。・・・お陰で三人の姿は見失わないで済むのだが・・・

「みんな伏せてーーーッ!!」

シィの叫び声。それを聞いて俺はユイを抱き抱え、しゃがむ。


ズガァァァン!

視界が光で埋まり、魔物が消し飛んでいく。

「っぶないな・・・!ユイ、平気?」

「はい。ありがとうございます、お兄ちゃん!」

「キリト、アスナ!」

「なんだ今の・・・」

「ALOでもあんな凄いの見たことないよね・・・」


無事みたいだ。・・・とにかく。

「シィ!千の雷は洒落にならないだろー!?」


「ごめん!でも一掃できたでしょ?」

「そうだけどさ・・・・・・いや」

俺は辺りを見渡す。

「どうやら連中は2ラウンドをご所望のようだよ」

「うわぁ・・・本当だ・・・」

シィが嫌そうに表情を変える。

「重傷者はいる?今の内に回復を済ませよう」


「平気だよ」



再び敵が俺達を囲もうとした時・・・背後から様々な力が降り注ぎ、敵を殆ど壊滅させた。

「無事か!?」

「咲!」

咲達も到着した。メンバーの中には・・・剛鬼と愛依の姿が会った。

「亮、悪い。お前の弟が・・・」

「・・・そう、か。こっちも・・・ティアとガイがやられた。ごめん・・・」

「・・・ま、覚悟はしてたさ。ますます負けられないってだけでさ」



「ああ・・・」

『さてと、じゃあ面白いショーを始めよう』

シンの声・・・目の前に黒い霧が集まり・・・二つの人影。

「今一度、ラムダの力をこの手に・・・!」

「僕はこの世界の神なんだよ・・・!!」


「エメロード!?」

「須郷!?」

グレイセスの世界で戦ったエメロード、ソードアート・オンラインの世界で咲達が戦ったオベイロン、須郷・・・


「ちょっとまて、須郷はわかるがなんでエメロードが・・・」

『これは記憶から造り出した訳じゃないからね。君達に倒された彼女達を僕の闇で復元させてあげたのさ』


「じゃあ、コイツは・・・!?」


『正真正銘、君達と戦った存在だよ』

「力がみなぎる・・・はぁ!」


エメロードが放った雷を俺達は回避する。

「っ・・・!威力が上がってる・・・!?」

『さて、あまりにも数がいても邪魔だから・・・フィールドを別けようか』

瞬間、俺達の周りが黒い壁に覆われる。

「な・・・!」

「壁が・・・」

今、壁の内側にいるのはグレイセスメンバーの三人と春鈴とシィと剛鬼・・・そしてエメロード。

「シェリア、ソフィ、回復役を頼むよ」

「ええ」

「うん、わかった」

「俺達は接近して肉弾戦。術には注意だ」


「御意です!」

「なんか、剛鬼と一緒に戦うのも久し振りだね」

「張遼の救出が初だったか・・・シィ、今回はどう競う?」

「ラストアタックにしよっか。負けないよ」

「ああ。・・・望むところだ」


「来る・・・!」


再び放たれた雷を四方に飛んで回避する。

「せやぁぁ!」

一番始めに飛び込んだのは春鈴だ。そのまま気を練り・・・

「紅蓮鎌鼬!」

炎の気がエメロードに迫るが・・・

「甘いわ!」


エメロードはそれを片腕を振っただけで弾いた。

「嘘・・・きゃ!?」

着地した瞬間、帯電していたのか地面から雷が春鈴を襲う。辛うじて春鈴は退くが・・・

「す、すす・・・すみません・・・から、身体が、し、痺れて・・・」

「春鈴は私達に任せて!」

「ああ、頼む!」



アスベルが抜刀し、剣を振る。

「魔神剣!」

「その程度!」

エメロードは同じように弾くが・・・目的は違う。

「背中ががら空きだ・・・!」

「もらったよ!」

方天画戟を持った剛鬼とキリエを刀に変えたシィが背後から斬りつけ・・・エメロードを吹き飛ばした。

「やった!?」

『それはやってないフラグなのでは・・・』


案の定・・・と言うべきか。エメロードは立ち上がった。しかも傷が一瞬でふさがった。

「ふふふ・・・素晴らしい・・・この力、ラムダにも勝る・・・!」

「闇か・・・!」


「キリエが余計なこと言うから~」

『・・・私のせいですか』

「消えなさい!」

「っと!危ない!」
さっきと違い、今度は黒い雷だ。

「ふふふふふ・・・ははははは!!」

エメロードの身体が変異していく。

「くっ・・・侵食が速いな・・・!」

「まったく、あの手のモノと縁がありますね、私は」

「春鈴、平気か?」

「シェリアさん達のお陰でなんとか。・・・しかし厄介ですね」

「ああ・・・」

「リョウ、エメロードの隙を作ってくれないか?」

アスベルがそう俺に言う。

「なにか秘策があるのか?アス兄」

「ああ。ただ、確実に叩き込みたい。・・・頼めるか?」

「・・・貸し一つね」

「いつか返すさ」


「デカイお返し頼むよ!」

俺とシィが一気に接近する。

「雷の暴風!」

無詠唱で放たれた一撃はエメロードを呑み込む・・・が、無傷だ。

「葬牙乱舞!」

間を与えずに蹴りや拳を放ち、闇の一撃を加えるが・・・

「かってぇ・・・!」

殴った手や足が痺れるくらい、固かった。

「雷の暴風もダメかぁ・・・」

「・・・瞬間的な破壊力・・・仕方ない。春鈴、ソフィ!」

「はい!」

「どうしたの?」

「俺とシィみたいなタイプじゃ分が悪い。俺とシィ、そして剛鬼で時間を稼ぐから・・・」

「一発ドカンと行けと?」

「ああ」

「御意です」

「わかった」

「頼むぜ!」

剛鬼が方天画戟を振り、エメロードを斬りつける。

「・・・俺でも致命傷を与えるのは不可能か」



「闇ってのは厄介だよ!」

「私が言うのもなんだけど、凄く同感!」

素早さに物を言わせ、エメロードの雷に当たらないようにしながら攻撃していく。


「ええい・・・鬱陶しい虫けらめ・・・!」

エメロードの周りの大気が震える。・・・不味い、アスベルとシェリアは離れた位置にいるが、ソフィと春鈴が近い!

「くそっ!」

俺は急いで二人の前に立つ。シィ、剛鬼も来てくれた。

「全力で守るよ!」

「作戦の要をやられる訳にはいかない・・・」

「神なる雷よ、この身にひれ伏せ!ディサイドセイバー!」

「・・・上!」

俺とシィは障壁を張り、剛鬼が力を籠めた一撃で雷と当たるが・・・

ズガァァァン!!

「ぐぅっ!?」

「がっは・・・!」

「きゃあっ!?」

押し負け、俺達三人は吹き飛ぶ。

「く・・・うぅ・・・」

まともにくらったせいで上手く身体が動かない・・・!

「待って皆!今回復を・・・!」



シェリアが詠唱を開始する。・・・春鈴とソフィは!?

「隙ありです!」


二人とも無事だ。春鈴は大きく振りかぶって・・・

「反動は承知の上です!喰らいなさい!」

気が充填され、武器が薄く輝き出す。

「破射爆火!!」

キュオオン!!

「ぬぅぅ・・・!?」

変異した部分にヒビが入る。

「っ・・・!ソフィ様、今です!」

反動で吹き飛びながら春鈴が叫ぶ。それにソフィは答え・・・


「解放します!」

ソフィが原素の固まりをエメロードに撃ち込み、走り出す。

「風と共に!駆け抜ける!」

そして一筋の光となり・・・

「秘技、シャドウ・モーメント!!」

・・・エメロードを貫いた。

「ガァァァァ!?」

完全に変異した部分が砕け、生身が露出する。

「アス兄!」

「終わらせてやる!行くぞ、ラムダ!」

アスベルの右腕が紫の炎に包まれる。

「うおおお!!」

そのまま力を使って爪のように数回切り裂いてからアスベルは跳ぶ。

「天を貫く!断ち斬れ、極光!」

そしてそれは巨大な光の剣となり・・・アスベルはそれを振り下ろす。

「天覇!神雷断!!」

ズガァァァン!

「ば、バカな・・・この私が、こんな・・・こんなぁぁぁ・・・!?」

エメロードが断末魔を上げ・・・消滅した。

「リザレクション!・・・みんな平気?」

「・・・ああ」

「なんとかね・・・」

「ったく・・・迷惑な人だったよ、ほんと・・・春鈴、ソフィ、よくやったね。アス兄もナイス止め」


「いえいえ・・・」

「リョウも、守ってくれてありがとう」

とにかく・・・向こうは平気なのか・・・?














































咲~


「ひひっ・・・久し振りだねぇ、桐ヶ谷君、明日奈。そして・・・早貴」

「出来れば会いたくなかったけどな・・・」

「須郷・・・」


「・・・」

こっちのメンバーは綺麗にSAO組で揃っている。キリト、アスナ、ユイ、サチ、闇風だ。


「ふーん・・・私は須郷って奴は聞いたことあるくらいだけど・・・小物ね」

『油断は禁物ッスよ。今の須郷には闇があるッス』

「ああ・・・余計なことしでかす前に・・・」

「ぐ、うぅ・・・」


「?・・・サチさん?」

サチが急に頭と胸を抑えてうずくまる。

「う、だ、駄目・・・落ち着い、て・・・・・う、あぁぁぁ・・・!?」


次の瞬間・・・サチの瞳の色が変わった。そして槍を構え・・・

「はぁぁぁぁ!」


「サチさん!?」

・・・須郷に向かって突撃した。須郷はエクスキャリバーを手に持ち、サチの一撃を防ぐ。

「ぐっ・・・なんなのよアンタ・・・!?気持ち悪い!」

「ひひっ、そんなに邪険にしなくてもいいじゃあないか。僕と君は同じようなモノさ」

「一緒にするなぁ!」

サチ・・・じゃない。内側の闇がサチの身体を使っている。しかも槍を思いきりブン回すせいでキリトとアスナが援護出来ない。闇風も狙うが・・・

「・・・ダメね。チラチラ射線上に入られてる」

「回り込むしかないか・・・ていうかなんだ?須郷の動きが良すぎる・・・」

「教えて上げようか?彼の与えてくれた力が僕にいい動きをさせてくれるのさ。・・・目の前の君もそうだろ?」

「うるさい!」


サチが槍を突き出すが須郷は涼しい顔でそれを避ける。

「俺を忘れんなよ!」

俺は開閉能力を駆使して須郷の背後に移動、方天画戟を横凪ぎに振る。

ガキン!

「おっと、当然忘れていないさ」

「・・・バカが力を持つと厄介だ、な!」

そのまま分離して左手に持ったダークリパルサーを振り切る・・・が。

ガァン!

「(っ・・・闇の障壁!?)」


「甘いんだよ、早貴」

「っくあ!?」

今度は衝撃波で弾き飛ばされる。


「ちっくしょう・・・」

『咲さん!なんであの人はあそこまで闇を・・・』

「さあな。多分、アイツの醜い心が闇とジャストしちまったんだろ」

「てやぁ!」

サチが槍を払うように振るが・・・弾かれる。そして須郷は剣を振りかぶり。

「消えろ、ゴミ虫め」

「・・・っ!」

ズシャア!

・・・サチを、切り裂いた。

「ごふっ・・・」

「サチ!」

「サチさん!」

サチは数歩後退り、膝をつく。

「ごぼっ・・・ぐ、ぶぇ・・・がはっ・・・」

血を吐き、崩れかけたが・・・再び立ち上がる。

「ぐっ・・・アンタ、なんかに・・・」

「その身体じゃあ僕には勝てないよ」

「ちっ・・・閉じろ!」

俺とサチの距離を閉じて近づく。

「動くなよ!今回復する!」

「アスナ、時間を稼ぐぞ!」

「ええ!」

「援護は任せなさい!」


俺はサチに治癒術をかける。

「おい、お前。勝手にサチさんの身体を使って傷付けんなよ」

「・・・わかってる。でも、存在自体が闇の私には・・・沸き起こる負の感情を抑える術が・・・ない」


「・・・そうか」

正直、その感じがよく分からない。俺や亞莎やシィと言った闇使いが感じる内側の負の感情は一纏めのゴチャゴチャした何かだ。だが今の彼女はそのゴチャゴチャした何かその物・・・味わいたくもない感情なんだろう。


「・・・うっ・・・」

軽く呻いたと思ったら・・・サチの雰囲気と瞳の色が元に戻った。

「・・・ごめんね、早貴ちゃん。この子を怒らないであげて?」

「いや・・・怒る気はないよ。サチさん、痛みは?」

「あんまりないかな・・・」

顔色や表情を見ると、傷の割には平気そうだ。多分、内側で色々してるんだろう。

「うん、とりあえずは平気だ。ただ、治癒術も万能じゃないから・・・後ろでユイちゃんといてくれ」

「うん、わかった」


ゴォォン!

「うわあ!?」

キリト達が衝撃波で吹き飛んでくる。

「くそっ、厄介だな・・・」

「三人とも、平気?」

「ええ。・・・あんなに面倒だとは思わなかったけど」

「だけど、前とは違う・・・今度は私も戦える。キリト君達と一緒なら必ず勝てる!」

「とりあえず、調子に乗ってるあのアホをブッ潰す!・・・Bモード!」

姿を変え、俺は突っ込む。

「オオラァ!」

ガキィン!

「その姿で二度も遅れを取ると思うかい?」

「うっせぇ、口開いてんじゃねぇよカス野郎」

個人的にもコイツには散々お世話になった。・・・一言で言おう。“怨み満載”だ。

「リパル、鎌!」

『ラジャーッス!』

ひたすら鎌を振り回す。幾ら闇の記憶を利用しようとも・・・!

「経験のない技術なんて怖くねーんだよ!」

ガキャアン!

「ぬぅ!?」

ガードが上がる。俺はその隙を逃さずに鎌に闇を籠める。

「デス・・・サイズ!!」

ズバァァン!!

須郷が吹っ飛び、砂煙を巻き上げて転がる。

「手応えはあった・・・が」

『まだ反応は消えてないッス!』

「・・・だろーなぁ」

立ち上がった須郷に闇が纏っていく・・・そして姿を変え、モンスターと言っても過言じゃない姿になった。

「痛いじゃあないかぁ・・・早貴ぃ・・・」

「暴走状態で意識を保つか・・・信じられないな」



「ぐぉぉ!」


須郷が闇の光線を乱射してくる。

「っ!?」

俺はそれを鎌で弾くが・・・気付いた。この弾幕だと・・・!

「ユイちゃん!」

俺は振り返って叫ぶ見るとユイちゃんに闇が迫り・・・

「危ない!」

サチが闇の障壁を張るが、数発で砕け・・・闇がサチを貫いて吹き飛ばされた。

「きゃあっ・・・!?」

「サチさん!?」

ユイが叫んでサチに駆け寄ろうとするが・・・

「ユイ!まだ来るぞ!」

「逃げてユイちゃん!」

避けに専念せざるを得ないキリトとアスナは叫ぶ。だがユイにそんな力はなく・・・

「させないわよ!」

アバターの姿を変えた闇風が一発目をクローで弾くが、直後の二発目は左腕を吹き飛ばされながらも軌道を逸らした。

「ヤミっ!?」

俺達は体制を立て直す為に一度退く。

「ヤミ!腕が・・・!」

「・・・安心しなさい。部位欠損は数分で治るのはあなた達がよく知ってるでしょ?」

「ごめんなさい、闇風さん・・・」

「いいのよ。気にしなくていいわ」

「サチさんは!?」

「う・・・げほっ・・・うん、この子達が守ってくれたから・・・」

直撃を貰ってたけど・・・本当に平気そうだ。

「う・・・ダメだよ、気持ちはわかるけど・・・」

「またか?」

「うん。・・・ねえ、早貴ちゃん」

「ん?」

「私・・・この子達と戦いたい。こんなに苦しそうなのに見てるだけなんて・・・」

「でも・・・闇は使いすぎると・・・」

「早貴、話してる暇はないよ!」

アスナに言われ、見ると須郷が動き出していた。

「あー・・・!サチさんをあんまり無茶させると色々怒られそうだけど・・・わかった!けど、闇は使いすぎないで!」

「うん!」

「ヤミは修復するまでユイちゃんを頼む!」

「わかったわ」

「パパ・・・ママ・・・みんな、気を付けてください!」


再び接近して攻める。

「グアアアア!!」

再び闇を乱射してくるが、それには当たらない。

「やぁぁぁ!」

アスナがソードスキルを使って須郷に一撃を加えるが・・・

「・・・堅い・・・!」

「闇の力は再生力と防御力が跳ね上がる!生半可な一撃は駄目だ!」

「だったら同時だ、アスナ!」


キリトとアスナが交互にソードスキルを叩き込んでいく。僅かにダメージが蓄積されていく。

「はぁ!」

サチが闇の弾を須郷の足に撃ち、バランスを崩す。

「そこだぁ!ダークネスバインド!」

闇の力を解放して須郷を呑み込む。


「・・・ダメだ、再生する!」

「この虫けらどもがぁぁぁ!!」

須郷が爪を振り回す。


「あぐっ!?」

「アスナっ!?」

アスナが切り裂かれ、キリトが受け止める。

「アス・・・がっ!?」

意識が逸れた瞬間に吹っ飛ばされた。

「この・・・!」

サチが槍に闇を籠めるが・・・一人の力じゃ通らない!

「あう・・・!?」

案の定吹き飛ばされる。

「変わって・・・私と変わってよ・・・!」

サチの片目が金色に染まる。

「ダメだよ・・・悲しい気持ちで戦ったら・・・ずっと悲しいままだよ・・・!」

「でも・・・!」

「・・・だから、一緒にやろう?あなた達の苦しみを私も背負うから、全力で・・・行こう」

「まってサチさん!まさか・・・それはダメだ!」

サチがやろうとしていることは・・・!

「大丈夫。私はみんなの苦しみを受け入れるだけだから・・・みんな、私と戦って!」


「・・・なに、これ?アイツが憎いとか・・・殺したいとか思わない・・・ただ、ただサチと戦って・・・勝ちたい、サチを守りたい・・・!この気持ちは・・・」

サチの身体を・・・闇ではなく、光が包んだ。

「なっ・・・!?」

『な、何なんスかこの力・・・闇が、闇じゃなくなって・・・!』

「・・・はぁぁぁ・・・」

サチの姿が変わる。純白のドレスに白銀の鎧。青味が増した髪にライトブルーの瞳、手に持つは細身の蒼の槍。その姿は・・・

「・・・女神・・・」


思わずそう呟いていた。そしてサチは両手を広げ・・・背中から純白の翼を出現させた。


「・・・早貴ちゃん、行くよ!」

「あ、ああ!Aモードだ!」


姿を更に変え、俺とサチは突撃する。

「やぁ!」

「タリャ!」

槍と鎌が須郷を切り裂く。



「ライトフェザー!」

「ダークフェザー!」


二つの羽が須郷に降り注ぐ。


「サチ、大技で決めよう!」

「うん!」

サチが空高く飛び、槍を両手で持つ。


「この・・・!」

須郷がサチに狙いを定めるが・・・直後に目に弾丸が直撃した。

「っぎゃああああ!?」

「・・・腕のお返しよ」

闇風がニヤリと笑う。更にそこに・・・

「ジ・イクリプス!」

キリトが懐に飛び込み、二刀流による連撃を放った。

「サキ!」

「ああ!全力のデスサイズ・・・くらえええ!!」

鎌を突き刺し、一回回してからサチに向かってぶっ飛ばす。

「サチさん!」

サチが槍を思い切り振りかぶり・・・巨大な光の槍を造り出す。

「セイクリッドランス!!・・・やぁぁぁぁぁぁ!!」

その槍を・・・思い切りぶん投げた。


キュイイン!!

それは須郷を容易く貫き・・・爆発した。

「ば・・・バカなぁぁぁぁぁ!?」

須郷が消滅し、辺りは静かになる。

「ふぅ・・・天使と悪魔ってか・・・」

俺とサチは同時に元の姿に戻り・・・サチが座り込んだ。

「サチさん!?」

「だ、大丈夫・・・ちょっと疲れちゃっただけだから・・・」

「にしても凄いなさっきの!女神・・・ゴッテス・・・Gモードなんてどうかな?」

「ネーミングセンスの欠片もないわね・・・」

「あはは・・・」

「お姉ちゃん、その名前格好いいです!」

闇風とアスナは大したダメージではないみたいだ。・・・さてと。

「壁が消えていく・・・他のみんなは・・・!」


無事だといいんだけど・・・ただただ、祈ることしか出来なかった・・・ 
 

 
後書き
さてさて、お知らせというのは二つございます。現在僕は軽いスランプになっていて、文章が思い付かなくなっています。そこで、以前まったくエミル・キャスタニエとは関係ないサイトで書いていた「アイドルマスター」の二次をリメイクしてこちらで書こうかな、と思っています。これは友達に相談した結果で、「たまには違う物に手を出してリフレッシュしたら?」というアドバイスを元にしています(といってもメインは真似と開閉なのですが)これを機に、アイドルマスターを知らない人も知ってもらえたらなーとか思ったり(笑)そしてもう一つ、真似と開閉の今後です。展開もクライマックス、後少しで決戦かもしれません。それで・・・ちょっと、まだ続編を書こうかなーって思っています。何年も続けて造り上げた物語なので、簡単に終わりにできないほど愛着が湧いてしまって・・・要約すると、

・気分転換にアイドルマスターの二次を投稿するかもしれない。

・真似と開閉と世界旅行の続編も考えている。


・・・以上の二点となります。少々突発的なお知らせとなったことをお詫び致します。それでは、これからも真似と開閉と世界旅行をよろしくお願いします!それでは! 
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