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ドリトル先生と日本のお料理

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第二幕 八条大学その三

「怪我をしやすいからね」
「そうだよね、それはね」
「それで動きやすくといけないから」
「だからあの半ズボンはいいんだね」
「膝まで守ってるからね」
「あの半ズボンだけじゃないけれどね」
 ここでこう言う王子でした。
「ジャージとか。あとスパッツもあるし足が完全に出ている半ズボンもあるよ」
「そうした半ズボンはよくないよ」
 足が完全に出るものはというのです。
「ジャージはいいけれどね」
「先生は怪我を気にするんだね」
「医者だからね。どうしてもね」
 そうなるというのです。
「気になるよ」
「職業柄だね」
「怪我をしないことだよ」
 それが第一だとです、先生は言います。
「スポーツ選手でもそうじゃない、僕はスポーツをしないけれどね」
「怪我は怖いね」
「若し熱帯で怪我とかをしたら」
 先生はこれまでの冒険、王子も一緒だったその冒険のことからも言いました。
「それだけで命取りだよ」
「うんうん、怪我をしたらそこからバイ菌が入ってね」
「熱帯は怪我をしなくても怖いから」
「蚊がね、特に」
「日本はそこまで暑くないから大丈夫だね」
 蚊と蚊がもたらす病気の心配はです。
「伝染病は少ないよね」
「マラリアとかテング熱はないよ」
「それは何よりだね」
「蚊はいるけれどね」
 それはあるというのです。
「そこまで怖い病気はないよ。予防接種もしてるし」
「予防接種もなんだ」
「そうだよ、だからそのことは安心してね」
「蚊は怖いんだよ」
 先生もよく知っていることです。
「小さいけれどね」
「恐怖の塊だね」
「蚊は極力減らしていかないと」
「そうそう、この学園蜻蛉も多いから」
「ああ、蚊を食べてくれるね」
「蛙も多いんだよね」
「いいことだよ、動物が一杯いることは」
 先生は王子の話に目を細くさせます。スーツに縁のある帽子がとても似合っています。
「いいことだよ」
「学園の中でもね」
「動物がいるとそれだけで賑やかになるからね」
 だからいいというのです。
「いいんだよ」
「そうだね。動物は本当に一杯いるよ」
 王子はここで先生をある場所に案内しました、そこは学園の中にある動物園です。この学園には動物園もあるのです。
 動物園の中には様々な動物達がいます、王子は先生にその動物達を見せながらそのうえでお話します。
「この通りね」
「熱帯の生き物もいるし寒帯の生き物もいるし」
「この動物園は凄いでしょ」
「あっ、オシツオサレツもいるね」
 先生と一緒に住んでいるその動物もいました。
「いいね、あの子も喜ぶよ」
「この動物園にもいるんだよ」
「いいね、コアラやカンガルーもいるし」
「オーストラリアの動物もね」
「残念だけれど僕はまだ」  
 ここで先生は寂しそうに言いました。
「フクロオオカミには会っていないけれどね」
「フクロオオカミって?」
「オーストラリアのタスマニア島にいるっていう有袋類だよ」
「有袋類っていうとカンガルーの仲間だね」
「そうだよ、絶滅したんじゃないかって言われているね」
 先生は寂しそうに言うのでした、カンガルー達を見ながら。
「一度見てみたいけれどね」
「会えるといいね、その子にも」
「本当にね」
 こうしたこともお話してです、先生は動物園の中も見回りました。動物園の後は植物園も巡ります。そこにも様々な植物があります。
 普通の博物館に鉄道博物館、美術館も巡ります。そして物凄く大きな神殿を思わせる入口の図書館にも入ってです。 
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