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鉄槌と清風

作者:deburu
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21部分:20:お見舞い


20:お見舞い

 フェイトが蒐集された二日後…フェイトも学校にこれる程度には回復したので、その日は良彦、なのは、フェイト、アリサ、すずかの5人で昼食になった。
 このさい、良彦が強い殺気?怒気?などを多数感じていたが、それはまぁ、ある種仕方の無いことなのだろう。

 ともあれ、その席で…。

 「あのね皆、今日一寸放課後時間、あるかな?」

 と、珍しくすずかが切り出す。

 話を聞いてみると、少し前に図書館で知り合った子が、先日入院したので、お見舞いに行きたいという事だった。
 昨日そのこの保護者にメールで確認した所、大丈夫なので、今日行きたいのだという。

 「ん、俺は大丈夫だな」

 「私も大丈夫なの」

 「わたしも、いけるよ」

 「あたしも当然、だいじょぶよ」

 「じゃぁ、皆大丈夫だね…良かった、メールに写真添付して、5人でいくって言ったから」

 嬉しそうに微笑むすずか。

 「それで、なんて子なの、そのこ」

 情報を引き出すアリサ。

 「えっとね、八神はやてちゃん「ぶふっ」ていって、私達と同じ年なんだけど、一寸今は病気で学校に入って無いんだって…どうしたの良彦君?」

 「あぁ、いやなんでもない…一寸飲み物が気管に」

 「ふぅーん、そうなんだそれじゃぱぁーっと明るくしてあげたほうが良さそうね、良彦、あんた帰りひとっ走りして翠屋でシュークリーム買ってきなさいよ」

 「ん、いいぞそんくらい、丁度いい運動だし」

 「…丁度いいんだ、よしくん、やっぱり」

 「そうだね、ヨシヒコはやっぱり」

 「「「「修行マニアだ(ね)(わ)(よね)」」」」

 「つか、なのはは少し一緒に走った方がいいんじゃないのか?」

 「な、なんで私だけー」

 「いや…すずかとフェイトは、ぶっちゃけ、学校でもトップクラスの運動神経だろ、アリサだって普通よりは上…でもなのはは、なぁ」

 なのは以外を見渡す良彦…頷くアリサに、苦笑しているすずか、フェイト。

 「うぅ、味方がいないのー」

 「ま、無理にとはいわねーけど、少しはしないとふとr……(びくんっ)」

 これ以上言うと、危険があると本能が告げるように、体が震える…自分以外の少女から黒いオーラが。

 「ま、まぁ…適度な運動は体にいいんだぞ?」

 「「「「ソウダネ」」」」

 危機一髪で被害を回避、したとおもいきや。

 「「「「ドノクライガ、チョウドイイカ、オハナシシヨウカ」」」」

 無理でした。




 で、まぁ放課後、ゆっくり来る少女4人と別れ、翠屋まで走る…お見舞いという事で10個セットのシュークリームを昼の間に予約しておいたので、受け取り、病院へ…これもまた走ったりしてるが。
 途中連絡もとりあって、ほぼ同時刻に病院前で合流。

 「ほい、貰ってきたぞ」

 「アンタあんまり汗かいて無いわね、本当に丁度いいくらいなのね、これで」

 「前に早朝ランニングの内訳きいたけど、おかしかったよ」

 「私も一度一緒に行かせて貰ったけど…あれは無理だよ」

 「お疲れ様良彦君、はいこれ」

 「お、さんきゅー」

 アリサが呆れ、なのはが苦笑し、フェイトは顔を青くし、すずかがスポーツドリンクをくれる。
 ちなみに内訳だが、1時間程度のランニングのうち、最初と最後5分以外は、ほぼ全力疾走、途中50mダッシュを20分ほど連続で行うなどである、これは学校がある日のパターン。
 学校が休みの日は、倍以上に延長も珍しくない。

 「ま、いいわ…お見舞いいきましょう」

 「「「「おー」」」」

 お見舞いの受付で病室の番号を聞いて向かう。
 すずかがノックして、中へ。

 「こんにちは、はやてちゃん、お見舞いにきたよ」

 「こんにちは、始めまして、すずかの友人のアリサ・バニングスよ」

 「始めまして、高町なのはです」

 「こんにちは、フェイト・テスタロッサです」

 4人がそれぞれ挨拶し…良彦が入りながら

 「いよう、はじめまして、はやて」

 いきなり一言

 「皆よろしくなぁ、八神はやていいます、はやてでええよ…んで、はいはい、はじめましてやな、良彦君」

 「もう一寸おどろかないのか、はやては」

 「昨日貰ったメールに、見覚えのある子が写っててん」

 「…おう、そうだったな」

 そのやり取りに、4人娘はぽかーんとし

 「ちょ、よしくん、はやてちゃんと知り合いなの?」

 「そ、そうだよ、なんか仲良さそうだけど」

 疑問を浮かべるなのはと、追随するフェイト。

 「てか、知り合いならそういっておきなさいよ!」

 「良彦君てはやてちゃんと知り合う機会なさそうだけど?」

 突っ込むアリサ、首を傾げるすずか。

 「夏休みの頃にな、公園で偶々」

 「うん、せやね、うちの子があってんよ」

 「でかい犬とかの散歩もしたことあるし」

 「へー、そうなんだ」

 納得する皆

 「ほれ、これお見舞い、翠屋のシュークリームだ」

 「おぉ、ありがとなぁ、これ大好きなんよ」

 「だとさ、なのは」

 「にゃはは」

 嬉しそうに微笑むはやてと恥ずかしそうに微笑むなのは。

 「翠屋って、なのはの親御さんがやってるのよね、シュークリームはお母さんの桃子さん作よ」

 注釈を入れるアリサ。

 「そうなんかー、退院したら、実際いきたいなぁ」

 「うん、その時は歓迎するよっ」

 「それなら、退院記念でパーティとかどうかな?」

 「うん、それいいね」

 「んじゃ、まずははやて病気治さないと、な」

 ぽむぽむとはやての頭を軽く叩く。

 「はいはい、まぁ、ちょちょいと治したるわ」

 「うん、まってるの」

 「とりあえず飲み物買ってくるよ、何が良い?」

 と、皆に声をかけ、注文を聞いて、病室を出て行く。
 出て直ぐに近くの柱に隠れた怪しいコートの人に近づき。

 「シャマル、めっちゃあやしいよ?」

 「!?」

 「ばればれだし、というか…気配が隠れてないし」

 「うぅー、仕方無いじゃないですか、他の皆これなかったんだし」

 「ま、いいけど少なくても今日は何もしないだろ…というか、俺ら蒐集されてるからもうできないし」

 「はぁ、写真見て注意してきたんですけどね…あんまり意味なかったかもですね」

 「ま、こっちも今、夜天の書どうしたらいいかしらべてるから」

 「此方は、ヴィータちゃん以外はある程度聞いてくれました」

 「ヴィータは、まぁ…頑固だからな、あったらもう一回話すよ」

 「えぇ、じゃぁ私はこれで」

 シャマルを見送り、ジュースを買って帰る。
 結局、その日は楽しくお見舞いは終わった…良彦も楽しみながら、どうすれば良いのかと頭を悩ませても居たのである。
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お見舞い遍その1です、まぁ、一休みな場面ですね。

次回はクリスマスイブ、決戦前になると思います。
 
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