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鉄槌と清風

作者:deburu
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11部分:11:八神家(夜)


11:八神家(夜)

 なんだかんだとTVゲームや、ボードゲーム、なぜかオセロや将棋などで色々遊んでいたら、日差しが赤くなってきていた。
 時間をみれば、18時過ぎ…普段なら、そろそろ食事の準備の時間だ。

 「あー、もうこんな時間か、そろそろ帰るよ」

 「え、別に泊まってけばええやん?」

 「うぇ、なんでこんな奴を?」

 「そうね、いまからじゃ遅くなっちゃうし、そのほうが良いんじゃないかしら?」

 「シャマルまで何いってんだよ!」

 「いや、流石にそれは」

 「子供があまり遠慮はしなくて良い、何より既にその予定で買物もしてしまっている」

 「聞いてねーぞ、シグナム!」

 「そうだったか、あぁ、ヴィータは迎えにいっていたからな、言い忘れたのだろう」

 「そういや、言ってへんかったなぁ、ごめんなぁ、ヴィータ…そういうわけで、帰られると食材が無駄になるんやけど」

 「う…と、とりあえず士郎さんに電話してくるから、待ってくれ」

 じりじりと、後退し玄関のほうへ、走りさる良彦。

 「シャマルの言うとおり、良彦君、こういうのは苦手っぽいなぁ」

 「素直な子みたいですからね、そこ等辺を読むのは簡単ですよ」

 にこっと、一寸黒い微笑みで返すシャマル。

 「はぁ、あたし以外はその予定で動いてたんだな」

 「(ヴィータは先に知っていると、顔にでるしな)」

 「うっせ、隠し事なんか騎士のすることじゃねーっての」

 「そうだな、だが、主が決めた事に従わないのは騎士としてどうだ?」

 「ぅ…わかったよ、あれが泊まるのを認めりゃいいんだろ」

 「ええこやなぁ、ヴィータ…一寸嬉しそうやで?」

 ばっ、と顔を触り確認するヴィータ。

 「うそや、でもその反応は…」

 「わー、ちが「おまたせ…どうしたんだ?」…なんでもねぇよ!」

 「何だよ、いきなり、とりあえず士郎さんからオッケー貰ったから大丈夫そうだ、というわけで、今晩よろしくおねがいします」

 「よかったわぁ、ほなご飯準備しよか、シャマル、切るの手伝ってや」

 「はい、わかりました」

 はやてとシャマルは、台所へ行ってしまう。

 「あー…シグナム、一寸庭借りていいかな?」

 「ん…構わないが、どうするんだ」

 「いつもなら食事前に、少しからだ動かすから…動かさないと落ち着かなくて」

 「そういうことか、それくらいなら問題ないだろう、こっちだ」

 シグナムに連れられて八神家の庭に

 「結構広いな、これなら普通にできそうだ」

 「ふーん、でもあの変な木材とかないぞ?」

 「この時間にあんなの使うかっての、とりあえず基本だけだって」

 庭に立ち、軽くストレッチ…軽くとはいえ、20分位してるが…してから、つま先で地面に円を描く…大きさは直径2m程度だろうか。

 「一寸離れててくれるか」

 一言かけて…その円なかで、小さくダッシュ、円の境ぎりぎりでターン、上半身をそらし…片手を付いて、側転…横にずれるようにすり足で移動…など、体術の修練と思われる物を行っていく。
 数分かけて、終了…その後、足跡をみて、円から出て無いかを確認…何回か出ていることに気付いて、一寸気落ちしたっぽいかお。

 「今のは…良彦の納める武術の動きか?」

 「あぁ…本当はこれの半分の円で、あれ以上の動きできないといけないんだけど、まだまだだなぁ、ってね」

 「その年で、其処までできれば大したものだろうに」

 「つか、変な装置の時より動き良いんじゃねーか?」

 「今のは『捌き』だけだからな、『弾き』も入れると、腕も振る分色々と動きが変わるんだよ」

 「ふーん、体術関連はよくわかんねーな」

 「んじゃ、何か判るのかよ、ヴィータは?」

 「そうだな、こn「ヴィータ、主はやてが呼んでいるぞ」…ん、そうか?」

 「んじゃ、後でな良彦」

 「おう…所で、シグナムは何かやってるよな、とりあえずずっと隙が無いし」

 「あぁ、私は剣をな」

 「そっかー…そのうち模擬戦してくれないか?」

 「まぁ、今度な…そろそろ、食事ができるぞ、戻ろう」

 「おうっ」

 戻ると、ダイニングのテーブルには鍋が置かれている。

 「おかえりー、人数多いし、すきやきにしたで」

 「へー、美味そうだな…てか、これもしかしてはやてが?」

 「私もお野菜とか切りましたよ」

 「味付けとかはわたしやな、其処座ってや」

 開いてる椅子に座らされ

 「ほな、どうぞ」

 すきやきを椀に持って差し出してくれる。

 「いただきますっ」

 皆にいきわたった所で、声が響き、皆で食べ始める。

 「うぉ、うまっ、美味いな、これ」

 「あたりまえだっつの、はやての飯はギガうまなんだからな」

 「えへへ、そういってくれると嬉しいナァ、お代わりもあるから、たくさん食べてや」

 「おう、んじゃ、お代わり頼む」

 「はい、どうぞ」

 シャマルがご飯を、はやてがすき焼きを取ってくれる…和やかに食事は終了。
 ヴィータははやてといっしょに片付けしに台所へ。

 「では、良彦君お風呂さきどうぞ」

 「ん…いや、俺汗かいてるし、後でいいよ」

 「だめですよ、お客さんなんだから遠慮しちゃ…はいいきますよ」

 シャマルにつかまれずりずりと引っ張られていく。

 「ちょ、まっ、何でひっぱるんだ」

 「このまま、はいりましょうね」

 「いや、一人で入れるから」

 「子供は遠慮しないんですよ」

 そんな台詞と共に、風呂場に消えて行く。

 「ヴィータ、お風呂先入ってええよー」

 「はやてはどうすんだ?」

 「わたしは、シグナムがいれてくれるて…暑いし、お風呂上がりのアイスは美味しいで?」

 「そっか、んじゃ先はいるな」

 と、ヴィータが扇動されている事を良彦はしらなかった。
 一方、風呂の中では…

 「頭とかは一人でできるってば」

 「まぁまぁ、いいじゃないですか、はいお湯かけますよ」

 「うぷ…ぷぁ、って、背中は大丈夫だって」

 その後背中を洗われ、湯船に入れられ、シャマルも入ってくる。

 「って、何を?」

 「何って、大きいお風呂だから、大丈夫ですよね?」

 「いや、そういう問題じゃないっ!」

 「あいすーっ、アイス」

 「げぇっ…この声は」

 がらっと風呂の扉が開き入ってくるのは、タオルを持ったヴィータ…当然、隠しても居ないので丸見えで…

 「ちょ、まて」

 「…………よしひこっ!?」

 「あら、いらっしゃいヴィータちゃん」

 「何で良彦が入ってるんだ!」

 「シャマルさんにひっぱられたんだよ」

 「てか、こっちみんな」

 びしっと、タオルで良彦の顔を叩く

 「いって、てか、もうみてねーよ」

 「もうって、ことは見たんだな!」

 「……」

 お互い真っ赤になっている二人に

 「じゃ、私は先出ますね」

 といって、ささっとシャマルは出て行ってしまう。

 「ちょ、まてシャマル!」

 「なぁ、何で出て行く!」

 風呂場に残された二人は、真っ赤になったまま固まり。

 「…俺もでるよ、ヴィータはゆっくり入っとけ」

 「いいよ、もう…つか、こっちみんな…」

 ざばっと湯船に入ってくるヴィータ。

 「何はいってきてんだよ!」

 「こっちのほうがみえねーだろ!」

 背中合わせに湯船に浸かる二人……熱さか恥ずかしさか、どっちか、両方かで、真っ赤になって…結果、茹で上がりという名の、のぼせ状態が二人出来上がった。
 出てこない二人を、興味津s…心配して、見に来たはやてとシャマルによって発見され救出、直ぐに飲み物とアイスが振舞われた。
 さらに、この一件を仕組んだのがシグナムにばれ、はやてとシャマルはきっちりと絞られるのだが又別の話。

 「(今回も、ほとんど出番はなかったな)」
 とか、ザフィーラが一寸寂しそうだったようにみえるのは気のせいだろう。
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夕食から風呂のお話…ご都合満載です。

次回は、誰かと模擬戦とかがいいかな、と…ただ戦闘描写は苦手なので、どうなるやら。
 
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