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とある英雄の学園生活

作者:にゃん丸
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第11話 仲間たちのその後 後編

 「セリアは30年で変わったわね、胸が大きくなったし、大人になったわね」
 
 「ホントですね、あのよく泣いていたセリアさんがこんなに立派な大人になるなんて」

 魔人コンビはデザートのアイスクリームを嬉しそうに食べている。
 確かにあの頃のセリアよく泣いていた。
 原因はアルトのわがままや遼の剣術訓練などでだ。
 俺もたまにかわいいイタズラをして泣かしていたな。
 イタズラと言ってもセリアが食べたそうなケーキなどを俺が一気に食べたり、嫌いな虫を近づけたり、喉が渇いたセリアに水を塩水を渡したり……そんな感じのイタズラだ。
 かわいいイタズラだろ。
 
 「そうですか、私としてはあの頃と変わっていない気がしますが」
 
 いやいや変わってるよ、見た目もそうだし雰囲気が。
 あの頃のセリアは何をするにもイッパイイッパイで頑張る女の子のだったのに、今じゃ落ち着いた大人の女性になってるし。
 それにセシリアさんて俺より年上?の美人な子供までいるし。
 
 「しかしセリアが騎士団の隊長でしかも少将閣下か……」
 
 「母は女性でイングランド初の将校になられたんです」
 
 それまで黙って俺たちの会話を聞いていたセシリアさんが大きな胸を張り語りだした。
 
 「母はヒミコ討伐後3階級特進の少佐になられ、その後北のオーストラリア共和国が我がイングランドに攻めてきた戦いで1万の敵兵を5百の騎馬隊で撃破し敵の王太子のレインバレルを捕虜にし、勝利に貢献されたり、ジパングでヒミコ軍残党のテロなど鎮圧されたりあと……」
 
 「セシリアもういいですから黙りなさい」
 
 
 「あ……はい申し訳ございません」
 
 まだまだセリアのことを語りたそうなセシリアさん。
 セシリアさんにとってセリアは自慢の母親なんだな。
 なんか羨ましいな。
 俺はネイにどう思われているんだろう。
 一応親子?みたいな関係なんだからな。
 今度あった時に聞くことにしよう。


 「さて、お腹もいっぱいになったしそろそろ寝るとするか」

 「そうですか、もう少しお話をしたかったんですが、キラ様もお疲れみたいですしここまでにしましょうか」

 チリリン
 セリアが呼び鈴がなりメイドさんが部屋に入ってきた。

 「キラ様達のお部屋をお部屋まで案内を」

 「分かりましたご主人様」

 「ではキラ様ゆっくりお休みくださいませ」

 「おやすみなさいませ」

 「ああ、2人共おやすみ」

 俺たちはメイドさんのあとに続き部屋をでた。

 「こちらの部屋でございます」

 案内された部屋はかなり豪華でベッドに屋根まである。
 しかも1人で寝るのには有り余る大きさのベッドだ。

 「それでは失礼します」

 「はぁ~ねよねよ」

 「………………」
 
 2人の魔人は普通に部屋に入っていく。
 
 「2人共ちょっとまて、なに当たり前のように俺と同じ部屋に入っているんだ」
 
 「はぁ?」
 
 「………………」
 
 俺の言葉を無視し2人はベッドに潜り込んで寝ようととしている。
 
「すみませんが2人が寝るはずだった部屋を案内してもらいますか」

 メイドさんは困惑した表情をしている。 
 なぜ?

 「あの……3人同じ部屋を用意させていただいたのですが」

 「え?」

 「そうご主人様に言われたのですが」

  冗談じゃない今日ぐらいのんびり1人で寝たいぞ

 「すぐに別の部屋をご用意いたします」

 「用意しなくていいわよ、ほら綺羅メイドを困らせるんじゃないわよ」

 俺の首根っこをつかみ部屋に連れ込むイフリート

 「せっかく用意してくれるていってるんだからいいだろ」

 「綺羅さまの部屋の用意は結構ですから下がってくださっていいですよ」
 
 「ちょっとシヴァも何言ってんの」
 
 困ったメイドさんはイフリートとシヴァを見て
 
 「それでわ失礼いたします」
 
 メイドさんが去っていった。

 「……2人共も魔人剣になれ」
 
 「なんで」
 
 「どうしてですか?」
 
 「ベッドを1人で寝たいからに決まってるだろう」
 
 「「いや(です)」」
 
 美人なイフリートと美少女のシヴァ。
 魅力的な2人に囲まれて寝るのはキツイ。
 
 「わかった、俺はソファーで寝る」
 
 ソファーで寝ようとした俺をベッドに連れ込む2人
 
 「はいはい、じゃあ寝ましょうね」
 
 俺の言葉は無視ですか。
 
 「3人でエッチなことでもする?」

 「シヴァおやすみ」

 「おやすみなさいませ、綺羅様」

 「ちょっとした冗談じゃないの……おやすみ綺羅」
 
 「おやすみ、イフリート」
 
 長かった1日が終わった。




 次の日

 「では行きましょうか」

 セリアの屋敷前に豪華な馬車が俺たちを迎えに来た。
 馬車に乗る俺たち3人とセリア。
 セシリアさんは馬に乗っている。

 「アルトがどんなふうに変わっているか楽しみだわ」

 「そうだな」

 30年後のアルトがどう変わっているか楽しみに俺たちは城に向かった。  
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