| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

capsule

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 次ページ > 目次
 

capsule

 
前書き
attention!
①練習の方に投稿する短編で、クオリティいつも以上に低い&短いです。
②イマイチ分かんない微妙な感じで終わるので、後味が悪いです。
③けっきょくカプセルってなんぞや→気にすんな のノリ。

それでもいいよ、っていう方はどうぞ↓↓ 

 
「チッ、これも空っぽっすよ~。こんだけ探してないんだったら、もう第1地区には残ってないんじゃないすか?」
灰色をした猫目がくるりと後ろを振り向く。
手にはプラスチック製の真ん丸いカプセルが握られている。よくデパートなんかに置いてあるガシャポンのカプセルだ。
相当ストレスが溜まっているのか、悔しそうな顔をして地団駄を踏んでいる。

「ボス、こっちも無い...。もう無理。もう死にたい」
今度は後ろの方から声がかかる。
虚ろな目は吸い込まれそうなほど真っ黒で、生きているのかと疑うほど生気がない。
こちらもカプセルの中身は空だったようだ。
どうしようかと考えていると、ベルトポーチから取り出した注射器を腕にあてがう様子が目に入り、あわてて注射器を奪う。

「おいっ!死にたいって言ってホントに死のうとする奴が居るか!何度言ったら分かるんだよ...」
「わかった...じゃあ今日は死なない。我慢する...」
虚ろな目の少年は、『死にたい』が口癖で隙あらば本当に死のうとすることがデフォルトである。
最近、人身売買の店から『戦闘が出来るやつをくれ』と頼んで高値で買ったのだ。
その証拠に、彼の右頬には黒いバーコードが貼られている。
この跡が消えない限り『外の世界に出ても奴隷的扱いをされる』と言って、族に雇ってもらおうと戦闘力をみがく奴等は多い。
こいつの場合は死にたいがために色んな薬をつくって、やっと毒薬ができたのに、ちょうどのタイミングで俺に買われただけなのだが...。

「マイボス~、どうすんすかぁ?もう違う地区に行ったほうが良さそうっすけど~」
「あぁ、そうだな。カプセルが無いなら、もうここに用は無い」
そう言うと、猫目は嬉々として地図を取り出す。
「実は俺、行きたい街があったんすよ~!なんでも宝石がいっぱい取れることで有名らしくって!」
こいつはキラキラした物に目が無いからな、と思いつつ彼がじゃらじゃら付けたピアスやヘアピンを見やる。
「へぇ、それで何地区なんだよ」
「第6地区っす!」

にっこ~とした綺麗な笑顔で返されたが、瞬時に頭をはたく。
そんなに強くした覚えは無いのだが、足元に蹲られた。
「第6地区がどこにあるか分かってんのか?ここから約450キロだぞ?もっと近いトコにしろ」
「え~!じゃあ逆にボスは、どこがいいんすかぁ?」
「第2地区だ」
「すぐそこじゃないっすかあ~!つまんねぇ」

そう言いながら、もう第2地区のパンフレットをめくっている彼はかなり順応性が高い。
虚ろくん(猫目命名)を見てみると、心なしか喜んでいるように見える。
よっぽど第1地区での生活が嫌だったらしい、普段より死にたがっていたし。
第1地区は昔は都として栄えたのだが、第7地区が都市になってしまってからは観光客がどっと減り、今となっては田舎と呼ばれる類の地区になってしまった。
他の地区に移住する人も多かったが、活気がなくなってもいいと言う地元愛のある人だけが今でも1地区に残っている。
確かに何も無いところだが、俺は結構すきだ。

「よっしゃあ~!じゃあ、バレッタの素敵な店がある第2地区に行きますか~!」
「バレッタ...?なに...それ」
すっかり行く気になってくれたらしい猫目と、虚ろくんはバレッタという響きに珍しく興味を持ったらしい。
ボスである俺を置いて、どんどん進んでいく2人にため息が出た。
まぁボスと言っても、3人の中で1番強いと言うだけで、リーダーらしき事は全然していないのだが。
第2地区...近いからと言って選んだだけだが、噂によると『“カミ”の街』と呼ばれているらしい。
神なのか紙なのか髪なのかは分からないが、2人が楽しそうなので良しとする。

俺もだいぶ絆されてんなぁ、と思いつつ歩き出すと、猫目がピタッと動きを止めた。

「あ、そう言えば。第2地区にカプセルについての情報屋がいるみたいなんすよぉ。
...ちょー会ってみたくないっすかぁ?」
そう言ってニヤリと笑う猫目の瞳には殺気がこもっている。
思わぬ朗報に、自分でも口角が上がるのが分かった。
「ボス、嬉しそう...なんで」
虚ろな目がこちらを見つめる。なぜか、真っ黒なその目が今は無垢な子供のものに見える。
猫目が口元に人差し指をもっていき、にっこり笑うと視界がフラッシュバックしたような気がした。
 
 

 
後書き
はい、意味わかんね~^^;
すみませんでした(笑)←
 
< 前ページ 次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧