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天使に愛に

作者:蛙男爵
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5





警察には連絡した

だけどとり合ってはくれなかった



ただの紙切れに
確信のとれない文
子供のイタズラだ


と、簡単にあしらわれてしまった



彼女に会いに行く



その彼女を俺は知っている

目の前で
今にも倒れそうな母親だって知っている



昔は普通に笑い合う家族だった
それをこうも変えてしまったのは彼女の存在だ


弟が心配でたまらない

もしかしたら弟は
死んでしまうかもしれない


なのに俺は動けないでいた
行き場所も分かってる

それなのに

あの場所に行くのが怖くて
足が動かないのだ

頭では分かっているのに
心が追いついていない



不安に飲まれて
ソファに深く沈んだ


まるで足枷でもついてるかのように

俺は その場で
頭を抱えた







 
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