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やおよろずっ!!

作者:グラゼロ
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告げられる心底どうでもいい真実とこれから

場所はもちろん俺の部屋
そこにはいかにも普通の男子高校生と白のセミロングの美少女が座っている。
……なんか自分で自分を普通というのもなんかあれだな……
そしてだ、二人っきりでお茶を飲んでいる。もちろん静かでお茶のすする音しか聞こえない。
話切り出しにくいな……
なら、話のために話をまとめよう。
家に消しゴムの神を自称する美少女が来た。……以上、
……なんだかなぁ
けど疑問はある。
もしあの人が重度の厨二病だったとしよう。なぜ消しゴムの神なんだ?
もっと、こう、無の神とか影の神とかあるだろう。決して俺がそんなこと思ってたわけじゃないぞ………
そしてだ、もし仮に神だったとしよう。なぜ家にいる? そもそも消しゴムの神って何をするんだ?消しゴムの生産を見守るとかか?
疑問はいっぱいだ。
そろそろ頑張って話を切り出すか。
「消しゴムの神って消しゴムの生産を見守るのか?」

「なぜそんなことを聞くの?」
なぜ俺はこんなことを聞いたんだ。
「じゃあ何故消しゴムなんだ?もっとかっこいいのくらいあったろ。」

「君は私を重度の患者だと思ってない?」
厨二病では無いみたいだ。
「はぁー……百歩譲って神だとしよう。なぜ家にいる。」

「やっと気づいてくれた。」
どうやら神だったようだ。
じゃなくて、まだ納得はできていない。こういう時は有りがちなセリフを放った。
「じゃあ神だという証拠を見せてくれ。」

「でたーありがちなセリフ」

「ほっとけ」
自分でもそう思って言ったくらいだ。
「ところでさ、君、神ってさ、何が出来ると思う?」
逆に相手から質問が来た。
何ができる……か、
神ならなんでも出来るというイメージがあるだろう。
少なくとも人間ができないことは簡単にやってのけるだろう。
だって彼らは人間を超えた存在なのだから、
俺は言ってみる。
「空を飛んだりとかだろ。」
それを聞いた彼女は顔だけ後ろに向けて肩を震わす。その刹那
「アーッハッハッハ!!出来るわけないじゃん!!消しゴムの神だよ!空を飛ぶって…空を飛ぶって……」

「だ、黙れぇ!!」
はっずかし!!
何か知らんがはっずかし!
そして腹立つ!!
「な、なんでできないんだよ。」
顔が熱いが質問を続ける。
「君なかなか鋼鉄のハートだねぇ。」
思った。俺メンタル強し!
「ま、これからは真面目に答えるよ。」

「そうしてくれるとありがたい。」

「私はさっきも言った通り消しゴムの神、ま、八百万の神の一人だよ。」

「確か万物には神が宿ってると聞くが、消しゴムみたいなのもあるのか?」
「あるよあるよ。何だったら紙やすりの神とか、あの公園にある動物のグヨングヨンするやつの神とか、ベルトを通すところと財布や鍵をつなぐびよーんとするアレの神なんかもいるよ。」

「確かに正式名称は知らんがその扱いは可愛そうだな。」

「で、八百万の神の中でも私達人工物に宿ってる神は神的地位が低いのよ。っていうか最下級なのよ。」

「あー、なんか分かる気がする。」
自然物に宿ってる神って凄そうじゃん。山の神とかさ。
「神的地位が低い神はできることを制限されてるの。」

「そうなのか。御託はいいからさっさと証拠を見せてくれ。」

「ったく、せっかちだなー」

「もしなんでもなかったら通報な。」
仮にも不法侵入だ。当然だろう。
「まあ、いいけど……ねえ、そういえばあの消しゴム、気にならない?」

「ああ、あれか。確かに色々あったし気になるな。」
ていうかあれが元凶か?
「ま、見ててね……そぉい!!」
彼女は掛け声と共に消しゴムに吸い込まれて行った。そして声が聞こえた。
「さーて、私はどこにいるでしょーか?」

「だからお前はイ○トか。」

「ここでーす!ここ、ここ!答えは 消しゴムの中にいる、でした。」
あくまでイ○トスタイルを保つ彼女に少し呆れながらも神であることを認めざるを得なかった。
そして彼女が出てきた。
「私はあらゆる消しゴムへの憑依とテレパシーが使えます!」

「そうだな、って、テレパシー?」

「まあ、一方的に伝えることしかできないんだけどね。後消しゴムに憑依してる時しかテレパシー出来ないから。」
「そ、そうなのか。」
意外にすごかった、消しゴムの神
じゃあ、上位の方は何ができるのだろうか、想像がつかない。
「テレパシーはもちろん君にしか伝わらないよ。一方的だから君は消しゴムに直接話すか一応周りは見えるからメモかなんかでも話せるよ。あ、出てる時は周りにも見えるからね。それらのこと気をつけてね。」

「ふむふむ……ん?」
その言い方的に違和感を感じる。なんかこれからも一緒に過ごすよ。みたいな感じになってるんだが、
「お前、もしかして俺と一緒に暮らすのか?」
そう聞くと彼女は
「当然でしょう。」
と言いやがったのだ。
「な、何でだよ!」

「そういえば、まだここに来た理由を話してなかったね。」
あ、なんだ。理由はちゃんとあるのか。
「なんと数日前、急に君から大量の神の反応があったんだよ。」

「マジで!?」
じゃあ、俺って神に囲まれて生活していたんだ。
「でも、皆微妙な神で君に対する影響は微塵もなかった。」
そうだったのか、確かにここ数日で何か変化があったわけではない。
「正直放っておいても大丈夫なのだが念の為にと私が送られたわけさ。ま、心底どうでもいい真実なんだよ。」

「神に囲まれてるのにか」

「みんな平和に暮らしてるからね。」
「まあ、それならいいが、」

「というわけで、ふつつかものですがよろしくおねがいします。」

「チッ、まあ、いいだろう。勝手にしてくれ。」

「ほほう、案外あっさり受け入れますね。」

「どうせ上からの命令だから帰れないとかそんなんだろ。俺とて一応顔見知りの女の子を路上生活させる気はねぇよ。」

「ま、こちらとしては助かるから有難いけど……でわでわ早速ですが、」

「まだ何かあるのか?」

「名前つけて!」

「はぁ?」
確かにさっきからお前とか呼んでいたが、名前がないのか?
「消しゴムの神と言う名前はあるけれど人間らしい名前はないのよね。」
なるほど、俺は頭をひねらせる。多分コイツのことだ。消しゴムになってついて来るだろう。甚だ迷惑だが……
「私もいくつか考えたんだけど言ってみていい?」

「おう、どうぞどうぞ。」

「候補1 消しゴム」

「それは……何かな……」
消しゴムを消しゴム呼ばわりする分にはいいが、消しゴムから出ている時にこう呼ぶとなんか聞いたことないのにエロいニュアンスがある。
て言うか女の子を消しゴム呼ばわりしただけで少し興奮する俺って何よ。
ていうわけで、
「却下」

「そうか……候補2 イレイサー」
これもそのまま英訳しただけだな。消しゴムよりかマシだが意味が一緒なので……
「却下」

「えーダメ?じゃあ、候補3 イレイザー」

「お前はシュワ○ツネッガーか!」
イレイザー 意味、消す人、いつの日か「おめでとう。君は消去された。」なんて言われたら嫌だな……
「却下」

「以上……」

「それだけかよ!!」

「後は君が考えてくれ。」

「マジかよ……」
うーんと考え込む。名前か……きっとコイツのこれからを左右しかねん。真面目に考えねば、
そうだ、さっきのを少し捻ろう。
まだ有力候補だったのはイレイサーだ。これを何かとひねって……
「キタッ!」

「お、なんだいなんだい?」

「レイ、レイってのはどうだ!?」
イレイサーのレイの部分だけ取った結構安直な発想だが……
「ふむ、君にしてはネーミングセンスがあるね。」
喧嘩売ってんのか。
ま、気に入ってくれた……のか?
「レイか……いい名前だ。ていうわけで、私はレイだ。よろしく!え、えーっと……」
俺の名前を知らないのかレイは戸惑う。
「はぁ……天万、」

「あんだって?」
聞き逃したのかもう一回聞いてくる。
「だから、俺の名前は八尾天万(やお てんまん)だ。」

「おお! そんな名前だったのか!」
俺の名前に驚く。確かにこんな名前は珍しいからな。
「ていうわけで、私はレイだ! これからよろしく! 天万!」
いきなり名前で呼ばれ少しドキッとしたがやがて収まる。ま、コイツはこう言う奴かもしれん。最初は色々ゴタゴタがあったが、こうして分かり会えた。ニュータイプではないが人間と神は通じ合える。そう思った。案外平凡じゃなくてもいいかもしれない。そう思った。
だからこそ俺も言おう。
「ああ、よろしくな。レイ」
その後の彼女の笑顔が今までの笑顔よりずっと輝いて見えた。 
 

 
後書き
次回は学校での話を書く予定です。
感想、アドバイス等よろしくおねがいします!! 
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