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白と黒の精霊を従えるルナティック姉妹!

作者:メア
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たぬたぬと一緒





はやて



 フェイトちゃんに拉致されて数日。ここの生活は賑やかで楽しいもんや。映画みたいな戦いも見れるし、おもろいわ。でも、今はプレシアさんの研究室に来てるんや。私の足の事を詳しく調べて、治療するって事や。

「はやて、結果がでたわ」
「なんや、顔色が悪いですけど……結果が悪かったんですか?」
「ええ、予想以上にね……いい、よく聞きなさい」
「はい」

どうやら、かなり危ない状況みたいや。もともと原因もわからん病やし、手がかりさえわかればそれでも助かるんや。だから、しっかりと聞ききます。

「結果から言うと、このままだと後1年くらいで、麻痺が心臓までたっして死亡するわ」
「そうですか……」

8歳で余命1年って、わたしはどんだけ不幸なんやろ。

「まあ、治療しなければだけどね」
「治療できるんですか……?」
「ええ。というか、これははやての世界じゃどうしようもない病よ。この症例に該当する物は一つ。闇の書と呼ばれる第一級捜索指定ロストロギア指定されている魔導書ね。魔導師の魔力の源、リンカーコアを吸収することでページが増え、全てのページが完成すると覚醒(サティア)し、主の願いを叶える事ができると言われているわ。だけど、その願いが歪まされて、破壊によってしかその願いが叶えられないの」
「ちょっ、酷過ぎやん!」
「そうね。そして、闇の書は宿主人にリンカーコアを蒐集させる為に宿主を呪い、強制的に蒐集させようとするわ」
「まさか……」
「そうよ。いま、はやての身に起こっている事はそれね。それでだけど、治すためには闇の書本体が居るのよ。どこにあるか、わからないかしら? はやての近くにあるはずなんだけど……」
「どんなんですか?」
「えっと、こんな感じね」

プレシアさんがスクリーンを出して、私に見せてくれる。それは見覚えのある奴や。十字の飾りが付いた本で、鎖が絡まって読めない奴や。

「これなら家にあります」
「なら、確保して研究ね」
「だ、大丈夫なんですか……?」
「任せなさい。こう見えても私は偉い学者なのよ。クローンを作れるくらいには……ああ、そうね。さっさと動けるようにした方がいいわね。それに保険になるし……」
「ど、どないしたんですか?」
「なに、簡単よ。はやてのクローンを作って、そっちに呪いを吸収してもらうのよ。意識も何もないようにすれば問題無いわ」
「いや、色々と……」
「でも、確実に助かるわよ。少なくとも延命措置になるわ。その間に私が闇の書の呪いを解く事が出来ればいいのだから」
「そ、そうですね……分かりました。お願いします」
「ええ。でも、敬語はいらないわ。もう、はやては家族なんだから」
「はっ……う、うん……わかったで、その……か、母さん……」

むっちゃ恥ずかしいけど、確かに家族になるならこっちの方がええな。

「ええ。それじゃあ、フェイトに言って、回収してきてもらいなさい。服とかはリニスが作ってくれるでしょうけど」
「は~い」

私は急いでフェイトちゃんの所に向かう。フェイトちゃんはアリシアちゃんと2人で訓練という名のバトルをしてるんやけど……圧倒的やな。アリシアちゃんの。

「ちょ、それ無理だよ!」
「あはははは、これぞお姉ちゃんの切り札だよ!」
「ひぃー!」
「ま、マスター……こちらも召喚をすれば対抗できます!」
「だ、ダメだって! 庭園が壊れちゃうよ!」
「ふははは、召喚したもの勝ちであるな」

大きなロボットがフェイトとちゃんを追っかけてるんや。ほんま、ありえへん光景や。

「そもそも召喚は苦手だし……」
「マスター、弾丸12発が飛んできます」

フェイトちゃん目掛けて赤と青の弾丸が放たれたみたいやけど、私には見えないし、フェイトちゃんは軽く手を振るとなんや、変な音がした。

「フェイトの方こそ反則だよ!」
「散らしただけだよ」
「魔法砲撃すら散らすじゃない! お姉ちゃんぷんぷんだよ!」
「まあ、フェイトを相手にするには接近戦しかないがな」
「ふっ、マスター相手に接近戦? 馬鹿ですか」
「ぐっ」

大きなブレードがロボットの手に現れてそれを振り下ろししてフェイトちゃんを斬ろうとする。でも、フェイトちゃんは……

「うん。無理」

片手でロボットのブレードを受け止めてしまったんや。

「むむ、これならどう! チェストォォォォッ!!」
「っ!?」

フェイトちゃんがブレードを止めている所にアリシアちゃんが飛び蹴りを入れて、フェイトちゃんを吹き飛ばしたんや。

「身体能力に関して、コピーがオリジナルに勝てると思わないでね!」
「うん。同じだもんね。でも、コピーの方が性能はいいんだよ。改造できるからね」

虚空からアリシアちゃんの背後に現れたフェイトちゃんは水色に光る掌を押し付けようとする。

「うわっ!? 殺す気だよ!」
「大丈夫。私は死なないよ」
「お姉ちゃんは死んじゃうよ!」

そう言いながら、至近距離で銃弾をフェイトちゃんの頭に叩き込んで、フェイトちゃんの頭を吹き飛ばした。

「ちょっ、何してんの!!」
「あ、はやて。大丈夫だよ。フェイトは死なないから」
「そうだよ」

死んだはずの身体が瞬時に再生して蘇ってたんや。ありえへんやろ。化け物やで、フェイトちゃん。

「私は死なないから、何があっても。だから大丈夫」
「2、300回くらい殺しても死ななかったしね」
「痛みも感じないし、全然平気だよ。そう、私は人類の夢とか言われる不老不死」
「そうなんか……」
「だから、はやても危なくなったら私が代わりになるから、大丈夫だよ。囮とか殿とか気にしなくていいからね」
「あははは……」
「そういえば、はやては何をしに来たのだ?」
「あっ、そうやった」

アルの言葉でここに来た目的を忘れるところやった。私はフェイトちゃん達に事情を話して、お願いするんや。

「いいよ。えっと、それじゃあ……これかな……」

私の目の前でフェイトちゃんの手が空中に開けられた穴のような所にいれらて、直ぐに引き抜かれると、例の本があったんや。

「じゃあ、これをお母さんに渡してくるね。お姉ちゃんとはやては一緒にリニスから魔法を習うといいよ」
「私も使えるんか?」
「リンカーコアがあるなら問題無いよ」
「そうそう、魔力量なんていざとなれば裏技があるしね!」
「そうなんか? 裏技は気になるけど、とりあえず魔法を私も習ってみるわ」
「それじゃあ、一名様ごあんな~い」

私はアリシアちゃんについていって、リニスに魔法を教わる事になった。一緒にアリシアちゃんも勉強みたいや。

「アリシアは融合機と身体能力に頼りすぎですから、しっかりと技術も覚えてもらわないといけませんから」
「うぅ……」
「まあ、一緒に頑張ろ」
「うん」
「では、アル」
「うむ。教育をはじめようか。スパルタで」
「ええ、スパルタで」

それから、しばらく教えて貰ったんやけど、理論だけしか教わってないけど、誰かと一緒に勉強するのはほんま楽しいわ。フェイトちゃんと出会ったのは神様に感謝せなあかんな。






 
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