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NARUTO -もう一人のうちは-

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第1話 下忍初大仕事(ファーストミッション)

「おい、ダンテ」
木の葉隠れの里、うちは一族の集落のある場所で少年、うちはサスケが冷たい口調でダンテに声をかける。

「なんだい、サスケ君…」

「今日は俺ら下忍に初任務がくだされる日だ」

「それがどうかしたの ?」

「俺は力をもっとつけ、そしてうちはイタチを殺す」

「やっぱりまだイタチさんのこと憎んでるんだ…」

「当然だ ! あいつは…、俺の…、俺たちの仲間を殺した ! お前もあいつが憎くないのか !?」

「憎んだって仕方ないじゃないか…。それにイタチさんを殺したってボク達の仲間や家族は戻ってこないよ…」

「甘ぇな、お前。まぁいい。力を手に入れイタチを殺した後、うちはは俺が再興する。お前はそれを指をくわえてみているんだな…」

「はやく行こう、サスケ君」

「フン…」

ダンテとサスケ。
うちは一族殺害事件の生き残りである二人は、イタチに対するそれぞれの思いを胸にそれぞれの集合場所に向かった。


「おそいってばよー ! サスケェ !」

「サスケくぅ~ん !」

サスケは黄色っぽい髪色をした少年と長いピンクの髪色をした女子にむかえられ、先生を待つ。一方、ダンテはというと…


「お、おはよぅ…」

「チョリーッス」

「オレ、燃えるぜ~~~ ! うちはダンテ ! 今度オレと勝負だ !」

ダンテが出会ったのは茶髪で日焼け肌のチャラ男とオレンジ色のショートヘアーで男っぽい女子。班のメンバー顔合わせの時に彼らは一回出会っているがダンテはそれでもまだ班になじめていないようである。

「そんな急に言われても…(マヤさん怖い…)」

「おい、メイちゅぁーん。今度俺と木の葉の里巡りデートしようぜ~ !」

「はぁ ? オレチャラい男大っ嫌い ! キモい ! オレに喋りかけんな !」

「つれないなぁ~。このオレ麦旗 ラオとデートなんて誇りに思えることだぜぇ ? なぁー、ダンテ !」

「…(そしてラオはやっぱりチャラい…)」

引っ込み思案な性格のダンテとチャラ男のラオと女の子とは思えない性格のマヤ。そう、この3人で第九班として活動するようになるのである。そして、第九班を担当する上忍は…、

「やぁ、お待たせ、ダンテ、ラオ、マヤ。全員揃っているね」

そこに現れたのは穏やかそうな青年である。

「ヤマト先生、女いますか~ ?」

「えっ」
その名はヤマトといい、とあるアルバイトでカカシの後輩だったと本人はいう。アルバイトの内容はわからないがとても大事な仕事だったらしい。

「このチャラ男がぁぁぁ !」

メイのとび膝蹴りが容赦なくラオの脇腹を襲う。ラオはそのまま数メートル吹っ飛び、地面に倒れてうめき声をあげながら悶絶する。

「うぉぉぉぅぅぅ…」

「…、ハハハ…。それはそうと、僕たちに課せられた任務のことだけど…」

「どうしたんですか ? ヤマト先生」

「あぁ、実はこの任務、Cランクの任務だけど、内容によってはBランクになりうる任務なんだ…。下忍になったばかりの君たちにとっては多分ハードルの高いものになるんじゃないかと…」

興ざめである。
下忍なり立てでいきなりランクの高い任務につかされるのだ。3人からすればどうしてと言いたくなるようなランクである。3人が行おうとしている任務は、湯の国の観光大使を護衛するというものである。2日後に湯の国全体でイベントが行われ、そこに観光大使が特別ゲストとして来るのである。しかし、湯の国は『戦を忘れた里』と称される程平和である。どうして観光大使を護衛しろという任務が下されたのか。それには訳がある。

「…、僕たちの任務は湯の国の観光大使を護衛することですよね。湯の国は平和で、わざわざ護衛をしなければならないような事件は起こらないようにみえる。だけど、イベントが近づくにつれて湯の国内で不審な動きをする者が増えているんですよね。まるで湯の国内を『視察』しているかのように…。
彼らはイベントで何かをしでかすかもしれない。湯の国には観光資源もある。それを狙って襲撃するかもしれない。そして、その彼らがもし忍であるとしたら戦いは避けては通れない。下忍なり立ての僕らがもし中忍や上忍レベルの忍と対峙したら…。ヤマト先生はそう考えているんでしょう ?」
「その通りだ、ダンテ。この任務はまだ君たちには早いのかもしれない…」

3人の中に不安がよぎる。もしかしたら、他国の忍と命を懸けた戦いになるかもしれないと。だが、気強い少女、亜鞍 マヤは一度深呼吸。大きな声で、

「はぁ ? そんなもん、余裕でクリアしてやるぜ ! 確かに、オレ達はまだ下忍になったばかりかもしれない。だけど、それは任務から逃げていい理由にはならねぇとオレは思う。強気だ強気 !」
と叫ぶ。ヤマトは確認のため、もう一度マヤに問う。

「ほう、マヤはこの任務でいいのかい ?」

「むしろ、『この任務がいい』ぜ」

「ほかの二人は ?」

ヤマトはダンテとラオに目を向ける。次に口を開いたのは…

「チャラチャラっと終わらせて、女の子と遊ぶぜ ! 俺もこの任務に行く !」
チャラさ全開のラオであった。そして、最後にダンテにヤマトは問う。

「ダンテはどうしたいんだい ?」

「ボクは…、ボクは…」

『お前はそれを指をくわえてみているんだな』

ダンテの拳を握る力が急に強くなる。
サスケの言った一言を思い出し、憤慨した。そして更に自分を奮い立たせた。自分だって、うちはの名を背負って立つ。自分だってうちはを再興したい。この考えと共にダンテの心に火が付いた。自分の目標のために、最初の任務がどのレベルであれ、課せられた以上はそれを果たしたい。見てろよサスケと言わんばかりにダンテも遂に重い口を開く。

「ボクも…、その任務に参加します !」

「よし ! 全員参加だね ! 明日、僕たちは湯の国へ出発する。それぞれ準備を済ませておくように ! それでは、解散 !」

ヤマトという青年はどこかへ走って行った。
残りの3人も、明日の出発へ向けて早く帰ろうとしていた。

「参加するとはいっちゃったけどさー」

「やっぱり不安だなぁ…」

ラオとダンテが弱音を吐き始める。参加するとは言ったものの、やはり高度な任務と聞かされて気負いしたのだろうか。

「はぁ~ ? テメェら男だろ ? ウジウジすんじゃねぇよ」

メイが一喝。
男が女に喝を入れられる光景は珍しくはない。気弱い男は気強い女によく色々と吐かれるという例を彼らはやってのけた。つくづく情けないと思うダンテとラオであった。


「よし、こんなもんかな…」

ダンテは荷造りを一通り終え、外の空気を吸いに庭に出る。外に出ると満月が悠々と輝きを放っているのが目に見える。

「月…か…」

ダンテはその丸い月をみてあることを連想しようとするが思考がストップする。否、思考をストップさせた。

「あれは…、何かの間違いだよね…」

そうあることに結論付けたダンテは寝室に向かい、そのまま眠りについた。




 
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