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中二病が主人公になったら?

作者:アガセ
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第9話

ヒナタが退院してから翌日、ナルトは日向家から食事会に招待された。
どうやら、二度も愛娘を救ってくれたということでお礼がしたいそうだ。
細かい分を入れれば、救ったのはこれで三度目になるのだが。

「そんな大層なお礼は出来ぬが、気持ちだけでも受け取っておくれ。」

とか言って出てきたのは、まさかの刺身御膳・・・。
しかも高級料亭で出てくるレベルのものである。
クエ、シロアマダイ、トラフグを筆頭にした高級魚の刺身の船盛りに、松茸などの高級な山菜がふんだんに入った炊き込みご飯、烏骨鶏の卵を使った茶碗蒸しなど、どれもこれもそんじょ其処らの子供に出すには明らかにおかしいものを出してきたのである。

「いや・・・だから、そんな大層なことしてないですって・・・」
「いや、そんなことはない。本当に多大な恩を受けたと思っている。
この程度の食事会だけでは恩を少しも返し切れていないと思っている。
だから、遠慮せずどんどん食べてくれ。」

"ヒアシさん、どんだけの恩を感じてんだよ・・・。
普段はヒナタに厳しく当たっちゃってるけど、何だかんだで自分の愛娘は可愛いとか思っちゃってる感じですかね~。
それとも、アレか?
日向家の血をみすみす敵に渡して堪るか、みたいな感じ?
・・・うん、どちらも考えられるな・・・。
まあ、考えるだけ無駄か・・・ええい、食べちゃえ!ww"

1時間後・・・

「大変美味しくいただきました!ご馳走様でした!」
「うむ、中々の食べっぷりだったぞ。」
「やはり料理がもの凄く美味しかったからでしょうか・・・自然と箸が進んじゃいまして。」
「それは良かった。
こちらもナルト君と沢山話が出来て良かったと思っている。
今度、機会があれば一緒にお茶でも如何かな?」
「ええ、是非ヒアシさんの立てたお茶を飲んでみたいです。」
「フフフ、楽しみにしていてくれ。では、いつかまた遊びに来てくれ。」
「はい、是非また伺わせて戴きます。お邪魔しました。」

こうして、無事に食事会が終わった。
だが、ヒナタが出てこなかったことがちょっと残念に思ったのは別の話。
至福な時を過ごしたその余韻に浸りながら散歩とかしてみたかったが、時刻は既に22時を回っている。
つまり、誰かに見つかれば路地裏に連れ込まれて、九尾事件の恨みの捌け口としてフルボッコにされること間違いなしなのである。
今のナルトの実力であれば簡単に返り討ちにすることも出来るが、それはそれで立場が不味くなるため、それは出来ない選択肢である。
では、残された選択肢とは何か?
So!それは、すぐに家に帰る、ということのみだ!
という訳で、ナルトは全速力で家に向かい始めた。

「月の光が静かに降る夜、歩くこともさながら屋根伝いに疾走し夜風を感じるのもまた、いとおかし。」

と情趣に浸っている、ナルト。
しかしそこへ、まさかの邪魔をする者が入ってきたのである。

「・・・おい、そこのお前。」
「・・・!?」

誰だ、と声を掛けて来た方へ振り返って見れば、そこには黒髪のクールな顔立ちをした少年が立っていた。

「お、お前は・・・うちわサスケか?」
「うち"は"だ!よく覚えておけ!」
「それで、君みたいなエリート君がオレに何のようだ。」
「・・・おい、オレと勝負しろ。」
「・・・ファッ!?」

"まさか、『おい、デュエルしろよ。』的なノリで言ってくるとは・・・。
まさか、お前は『カニ(※不○遊星のこと)』かぁ?実は『カニ』だったのかぁ?ww"

と内心突っ込むナルトであったが、そこをグッと堪えて問う。

「おいおい、何でオレなんかがお前と戦わなきゃなんねぇんだ?」
「この前の演習のとき見てたぞ。敵国の忍び11人を手玉に取っているところを、な・・・。」
「・・・マジで?」

ナルトは、まさか見られているとは思っていなかった。
ましてや、こんな面倒なヤツに。

「オレは強いヤツに興味がある。だからオレと勝負しろ。」

う~ん、とナルトは考え込む。そして、導き出した答えは・・・?

「い、いや~・・・て、丁重にお断りしまーす!」

煙玉を5、6個取り出し、特大の煙幕を張ってから"瞬身の術"で一気に逃げるという戦法に出た。
サスケは煙が目に入ったせいで狼狽えているので簡単に撒くことが出来た。
そのまま無事に家に戻ることが出来たのでホッと一息つき、その日の残りは風呂に入るなり歯を磨くなりに当て、そして明日アカデミーに行く支度をしてからベッドに入った。

翌日、身支度を全て終え、家を出ようと扉を開けたが、すぐに閉めてしまった。
何故なら、黒髪の少年、うちはサスケがアパートの前で待ち伏せしていたのである。
まさかの事態に少々冷や汗を流すも、ナルトは影分身をして、本体が窓から出た後で影分身に窓を閉めさせ、バレないようにアカデミーに向かった。

何とか見つからずにアカデミーに着いた。そして、一旦職員室に向かい、先日演習で迷惑をかけたことに対して一応イルカ先生に謝罪を入れてから教室に向かった。

教室に入った瞬間、何故かみんなの視線がナルトに集まったが、別に気にすることはせず、いつも通り窓側の一番後ろの席に座る。すると、何人かがナルトに声を掛けてきた。

「よぉ、ナルト!久しぶりだな!」
「ナルト!アンタ、大丈夫なの!?」
「うぃーす。ケガはもう治ったのか?」

キバ、いの、シカマルの3人にであった。

「大丈夫だ・・・。問題ない・・・。」
「そっか。良かった♪」
「おいおい、抱きつくなって。まだ病み上がりなんだぜ?一応。(う~ん♪でも、このフレイヴァー、悪くない・・・♪あ、でも・・・ちょっと首がキツいっす・・・)」
「あっ、ゴメン・・・。」

そう言って、いのはパッと離れていく。
いのは何故か残念そうな顔をしている。

「退院記念にお菓子食べる?」

ナルトにポテチを差し出す、チョウジ。

「いや、まだいいや。昼飯食い終わったらくれ。」
「うん、わかった~。」

そして、授業が始まるまでしばらくみんなで雑談タイムを楽しんでいた。
しかし、そこへ・・・

「おい!ナルトはいるか!?」
「・・・!?」

"ツンデ~レ☆BOY"サスケのお出ましである。
そしてナルトを見つけるや否や、づかづかと歩み寄って来た。
そして、

「おい、オレと勝負しろ!」

である。当然、ナルトは、

「・・・断る!」

と返す。しかし、それでもしつこく食い下がってくる。
さっき会話していた人達はナルトを気の毒そうに見ている。
いくら断っても埒が明かない状況に困惑していたところで教室にイルカ先生が入ってきた。

「おい!みんな、席に着け!」
「た、助かった~ナイスタイミング!」

各々自分の席に座っていく中、サスケだけバツの悪そうな顔をしたまま席に着いた。

昼休みになり、昼食をとるため屋上へ向かおうとしたのだが、やはりサスケが付きまとってくる。
仕方がないのでシカマル達には先に行って貰った。
ナルトはサスケを校庭におびき寄せてから昨日と同様に煙幕を張り、今度は影分身を10体ほど作り出し、本体以外は煙幕から走り出て散開する。
本体だけ瞬身の術で移動し屋上へ向かった。

「ふぅ~、何とか撒いたぜ・・・。」
「おう、お疲れさん。」

屋上についてからシカマルに労いの言葉を貰い、いつも通り5人+1匹で他愛のない話をしながら昼食をとる。
食べ終わった後はいつも通り雑談タイムである。

「何でさ~オレ、サスケに追っかけられてんだろう。何かアイツにやらかしたっけ?」
「いーんや、アイツには何もしてないと思うぞ。ただな・・・。」
「・・・な、何だよ。」
「お前が雲隠れの忍びを追っ払ったという話がいまクラスで持ちきりになっているぞ。」
「はぁ?情報ソースだれだよ。」
「・・・日向ヒナタ。」
「マジかよ・・・。」

"あの引っ込み事案なヒナタが言いふらすなんて思いもしなかった。"

「今朝、退院してきたヒナタをみんなが心配して、『大丈夫?』とか声を掛けてたんだけど、その時、ナルトに助けて貰ったこと話してたよ。」

"ああ、なるほど。流れで言わされちゃった感じですかい・・・。"

「ナルトのこと話しているとき、嬉しそうな顔をしやがって・・・チッ。」
「ん?何か言ったか、キバ。」
「何でもねぇよ!」
「にしても、お前スゲェよ。
まだ下忍にもなっていないのに倒しちゃうなんて。」
「ああ、それなんだけど・・・ホントはあまり言いふらさないで欲しいんだよね。」
「えっ?何でさ?」
「いや、ちょっと・・・事情があるもんで・・・。」
「・・・ナルトは、先生に賄賂してまで成績を悪くつけて貰っている。」
「シノ、知ってたのか!?」
「えっ!?マジで!?」
「やっぱりな・・・どうりでおかしいと思った。
だってお前、テストでは満点以外取ったことねぇのに、いつも成績はドベだと公表されている。
何で、んなめんどくせーことしてんだよ?」
「い、いや~、それは・・・か、家庭の事情ってやつ?」
「言えないのは仕方のないことだ。
何故なら、誰しもそういった秘密を抱えているものだからだ。」
「・・・まあ、聞きたいのは山々だけど・・・仕方ねぇ。
ナルト、お前が言いたくなったときが来たら聞くことにするわ。」
「う、うん。何かすまねぇ。」

バンッ!

「「「「「・・・!?」」」」」

突然、屋上の扉が勢いよく開かれた。

「ぜぇ・・・ぜぇ・・・やっと見つけたぞ、ナルト!
オレとしょ「そこのコンビニでポテト半額だよ!おい、行こうぜ!」話しを聞けぇ!」
「スマン!みんな、また後で!」

サスケが鬼の形相で迫ってくるのに対し、ナルトは屋上のフェンスによじ登り、そのまま飛び降りた。

「我こそが片翼の天使だあぁぁぁ・・・」

と叫びながら"落ちて"・・・いや、"堕ちて"いった。
何故か『セ○ィロス!デレレレ~♪』と聞こえた気がするが・・・うん、幻聴だろう。

サスケは疲れて仰向けに倒れ込み、しきりに肩で息をしている。
シカマル達はサスケに絡まれると面倒なので、そのまま放置してそそくさと屋上を出ていった。

「・・・フン、まあいい。次の授業は"演習"だ。その時に仕掛けてやる。今に見ていろ、ナルト!」

これから起きることに期待し、胸を躍らせるサスケであった。 
 

 
後書き
「そこのコンビニでポテト半額だよ!おい、行こうぜ!」の元ネタは『男○高校生の日常』だったかな・・・ 
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