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中二病が主人公になったら?

作者:アガセ
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第6話

大金を稼いでから3年後、ナルトはアカデミーに入学した。
あれだけ稼いだのだから、当然、授業料は全て自分で払っている。

ちなみに、入るまでの3年間は、また一儲けしようと海運会社『ガトーカンパニー』の株を大量購入したり、湯の国で偶然発見した自来也に変化の術で女に化けさせて、『親子』という設定で2人で堂々と女湯に入って取材(笑)をしたりしていた。

使える術も少し増えた。
だが、『螺旋丸』はまだ使えない。
里人に嫌われていることもあって、駄菓子屋が水風船やゴムボールを売ってくれなかったため、螺旋丸の修行を満足に行えないのである。
それでも原作知識を頭から捻り出し、それを元に螺旋丸を作ろうとした。
その結果、何故か『波動拳』を編み出してしまった。
結局、『波動拳』なんか編み出してしまったものだから、増やしたいレパートリーの内に『かめはめ波』が加わってしまったのは言うまでもない。

・・・話を戻そう。
どうやらこの世界では、アカデミーは6年制になっているみたいだ。
このことについては、原作において入学時期が明記されていなかったが故にナルトが入学時期について混乱しないようにするため、大○田常務(神?)の粋な計らい(?)により、生前の世界にあった義務教育制度の一部をこの世界に組み込んでくれたらしい。

そんなこんなでアカデミーに入ったナルトであったが、現在、もの凄く退屈そうにしている。
それもそのはず。
やっている内容については既に前世でほぼ履修済みであり、原作知識も大体頭に入っているため忍の歴史に関しても学ぶことがほぼ皆無なのである。
しかし、暇だからと言って寝てしまうとチョークの『グォレンダァ!』の餌食になってしまうので、窓の外を見ながらどうしようかと思案していたところ、

「おい、ちょっと遊ばねぇか?」

と隣から声を掛けてきた人物がいた。
その人物は、『奈良シカマル』であった。
シカマルとは、アカデミーに入学してから早々に仲良くなり、今では、一緒に遊んだり、縁側でジジ臭くお茶を飲んだりする仲間である。

ナルトが右下に目線を動かすと
イスの上には既に駒が綺麗に並べてある将棋盤が置いてあった。

「うし、やるか!」
「んじゃ、誘ったのはオレなんで、先手は譲るぜ。」
「おう!」

そう言うと、2人は将棋を指し始めた。

ナルトは試合序盤から怒涛の攻めをするスタイルなのに対し、シカマルは鉄壁の防御で相手を攻めあぐねさせ、隙が出来たところを最速で寄せてカウンターするスタイルである。
中盤までは盾と矛が拮抗している状態だったが、あれから少しして、授業終了を告げる鐘が鳴った頃には、急に流れが変わったのか、もう終盤に差し掛かっており、大分シカマルが押していた。
まあ、シカマルはIQ200以上の切れ者なので当たり前と言えば当たり前だが。

「はい、これで詰みだ。」
「うっ・・・またやられた。
あと一手届かなかった・・・めっちゃ悔しいってばよ。」
「あそこで香車を捨てたのがマズかったんじゃね?」
「あっちゃー。やっぱりアレ捨てたのは間違いだったか。
あそこはチョット欲張り過ぎたか。」
「という訳で、お前の作ったお萩、後で貰うぜー。」
「おう、後でな。
今日も楽しかったし、またやろうぜ。」
「ああ、またな。」
「シカマルぅ~ナルトぉ~、僕もう腹ペコだよ。」
「もう昼休みの時間か?わりぃわりぃ。おい、屋上行こうぜ。」
「よっしゃ!競争だっ、赤丸!」
「ワンっ!」
「・・・オレも行く。何故なら、みんなで食べる飯は美味いからだ。」

ナルトの事情を知る御三家や『犬塚家』、『油女家』の人達はナルトに良くしてくれているので、『秋道チョウジ』、『犬塚キバ』、『油女シノ』、あとこの場にはいないが『山中いの』とも結構仲が良かったりする。
そういう訳で、ナルトはこの男達4人と一緒にいることが多い。
そして、ナルト達がいつも一緒に食べている場所がここ、屋上である。

「ヒャッホウ!オレの勝ちだぜ、赤丸!」
「ワンワンッ!」
「お前らいつもうるせぇなぁ・・・っと今日も屋上は空いてるな。」
「ふぅん。あずましい事この上な~い。」

キバと赤丸に苦笑を洩らしつつ、シカマルはいつもの位置へと座る。
それに続いてチョウジ、シノ、ナルトが座ると、キバが騒がしくしながら座る。

「やった~♪今日の弁当はチャーシューたっぷりだ~♪
ところで・・・ナルトは何をしようとしてるんだ?」
「ん?これか?」

そう言うと、ナルトは白い粉の入った袋を見せる。

「それ、何の粉だ?まさかお前、犯罪に手を染め・・・」
「そんなもの持ってる訳ねぇだろ!
これはただの石灰だ。まあ、見てなって。」

そう言うと、ナルトは自分の弁当を取り出し、弁当の周りに円を描くように石灰を撒き始めた。
そして、その円に水をジャブジャブとかける。
すると、そこからもの凄い熱気が出始めた。

「・・・何が起こっている?」
「これは『生石灰』と言って、水を加えると化学反応が起きて『消石灰』が生じる。
このとき、もの凄い熱を発するので、それを利用して弁当を温めたって訳だ。
これでホカホカのハンバーグ弁当が食べれるってばよ♪」
「へぇ~、何かよくわかんないけど、スゴイねぇ~」
「ホントよくわかんねぇけど、スゲェな!」
「お前ホント物知りだよな。」
「いや~、『遭難した時の対処法』みたいな本を偶々読んでたら載ってたんでな。
『コレ、使えんじゃね?』みたいなノリでやってみたww
さあ、みんな食べようぜ~」

5人で他愛ない事を話したり、互いに具の取り合いをしたりしながら、午後の授業が始まるまでここで時間を潰す。

「ところで~、次の授業って何だってばよ。
はい、シカマル。お萩だ。」
「サンキュー。おっ、やっぱウメェな。
毎回思うけど、この程良い甘さにコクがある餡子は一体どうやって作ってんだ?」
「禁則事項です♪」
「ウゼぇ~」
「相変わらずナルトって料理上手だよね~」
「まあ、一人暮らしが長いもんでね・・・」

一応、料理はナルトの得意分野の1つである。
本当は、『ト○コ』や『食○のソーマ』を読んだのが切っ掛けで料理に手を出すようになったのだが。
もちろん、ノリで『食没』やったら、吐いた上にお腹まで壊してヤバくなったし、『釘パンチ』や『ナイフ』なども手が血だらけになるまで練習したが、結局、手がパンパンに腫れ上がっただけだった。

「・・・話が逸れているぞ。
午後の授業は女子と合同サバイバル演習だ。」
「ゲッ!・・・いのと一緒かよ。
ついてねぇ。めんどくせぇ。帰りてぇ・・・・・・」
「・・・んじゃ、碁会所に行かねぇ?」
「おっ、面白そうじゃねーか。」
「シカマル、ナルト・・・頑張ろうよ。僕も頑張るから・・・」
「チョウジ?お前どうしたんだよ。
食い物の事しか頭にねぇお前がそんな事言うなんて・・・
何か悪いもんでも食ったか?」
「キバ、失礼だぞ。チョウジにも何かあるのだろう。」
「・・・いいんだ、シノ。
この前、あんまん食べながら家に帰っているときにいのにばったり会って・・・
『お菓子ばっかり食べてないで、ちゃんと勉強もしなさいよ!
じゃないと、秋道おじ様に言いつけちゃうからね!』
って言われて・・・
お菓子がなくなったら僕は・・・僕は・・・・・・」
「「「「なるほど、そりゃあ頑張るわな・・・」」」」

と、そんな話をしていると、昼休み終了の鐘が鳴った。
4人はため息を吐き、渋々と、若干1名はウキウキと校庭へと移動した。
ウキウキしていたのがキバだったのは言うまでもないだろう。


校庭に到着したのはこの5人が最後だったらしく、既に同じ教室の奴らは集まって雑談をしていた。
そんな中から、彼らに向かって砂煙を上げながら走ってくる少女が1人いた。

「ふぅ・・・アンタたち遅いわよ。
全く・・・私がいないとすぐにだらけるんだから。」

その少女とは、ナルトより薄い金髪をポニーテールにしている『山中いの』である。
いのは、5人の傍に来るとガミガミと頭ごなしに説教を始めた。
これは、いつもの事なので華麗にスルーしながら、ナルトは集まった奴らを見るともなしに眺めていた。

"早く説教終わんねぇかなぁ・・・。"

と、そんな事を考えていると、1人の女子と目が合った。
綺麗な黒髪、モジモジと恥ずかしそうにしている仕草、独特の白い眼をした人物。
『日向ヒナタ』であった。

こちらを見ていたようだったので、とりあえず笑みを浮かべて小さく手を振ってみたら、遠くから見てもはっきりとわかる程顔が赤くなり、体の向きを変えて同じクラスの女子たちの中へ逃げ隠れるように入って行ってしまった。

"・・・あれ?オレ、意外と嫌われてる?
主人公補正はどうした・・・?
まさか、誰かが乱数調整してんのか?(汗)"

そんな訳無かろう。ポ○モンじゃあるまいし。

「何だ、ナルト。日向のお嬢さんに一目惚れでもしたのか?」

ナルトと同じく説教を聞き流していたシカマルが意地の悪い笑みを浮かべながら言う。

「な!?ななな、ナルト!?
ひゅ、日向は止めときなさい?あそこは一族内でしか結婚は許されないって聞くし・・・」
「えっ?それって近親そ「おい、ヤメろ!」グヘァ!」

シカマルのボディーブローが腹に炸裂し、ナルトは血ヘドを吐く。

「と、とにかく!近場で我慢しておきなさい!」

噛みながらもそう言い終えたときには、いのの顔は真っ赤になっていた。
ナルトの肩に爪を食い込ませながら喋っていたので、ナルトの顔が痛みで少し歪んでいる。

"おい、マジ原作どうした?仕事しろよ。
「サスケ馬鹿女」じゃなくなってんじゃねぇか。
ミスターポ○、困った・・・。
助けてー、カ~ミ~サ~マ~m(_ _)m "

そんなこんなで困っていると、イルカ先生が瞬身の術で現れた。
おかげで場の空気が変わったので、心底安心するナルト。

「よし!みんな集まってるな。
これから男女合同でのサバイバル演習を行うが、その前に2人一組になってもらう。」

イルカ先生の言葉を聞いて、大半の奴らは好きな相手となりたいと思っているのだが、先生の次の一言でこの場のボルテージがさらに上がる。

「ここに箱を用意した。
中にはクラスの男子の名前が書いてある紙が入っている。
紙を引いた女子はそれに書かれている人と組むように。」

先生によってあらかじめ決められたものではなく、自分の運命力の差で決まるので、特に女子たちは気合が入った。
大半の女子は、"サスケくんとなれますようにっ!"と願い、
大半の男子は、"いのちゃんか、ヒナタちゃん来い!"と願う。

だが、意に介さない人も中にはおり、

「ナルトナルトナルト・・・」と幼馴染の内の1人の名前を唱え続けるいの。
"・・・・・・ナルト君・・・"と一言、心の内で呟くヒナタ。
"いのだけはマジ勘弁・・・"とシカマル。
そして、「か(↑)わいい。あれ?違うなぁ・・・もう一回だ。か(↑)わいい・・・」と、何故かブ○リーのネタを1人練習しているナルトであった。

くじの結果、いのはシカマルと、ヒナタはナルトと組むことになった。
いのは、「なんでよ~っ!!」と文句を言い、キバを中心とした男共は「死~け~い!死~け~い!」と拳を上下に大きく振りながら叫んでいる。
ヒナタは1人顔をトマトのように赤くしながら小さくガッツポーズをしていたが、ナルトとシノはヒナタが白眼を使っていたところを見逃していなかった。

「せこいな・・・ナルト。」
「・・・・・・ああ。」 
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