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ソードアート・オンライン ~白の剣士~

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軍と徴税

俺たちが教会の中に戻ると数人の子供たちがキリトたちのいる部屋へと慌てた表情で走っていった。

「先生!サーシャ先生!大変だ!!」

「なんだ?」

「さぁ?」

首をかしげるエリー。状況の確認のために部屋へと入った。

「こら、お客様に失礼じゃないの!」

「それどころじゃないよ!!」

一人の少年が目に涙を浮かべながら叫んだ。
どうやら、かなりマズイらしい。

「ギン兄ィたちが、軍のやつらに捕まっちゃったよ!!」

「場所は!?」

「キリト、何があった?」

「ここの子達が軍のやつらに捕まったらしい」

「徴税か・・・」

そんな中、サーシャさんは俺たちに向き直り、軽く頭を下げた。

「すみませんが子供たちを助けなければなりません。お話はまた後ほど・・・」

「だったら・・・」

俺は一つ提案した。

「だったら俺たちも行かせてくれませんか?」

「そうね、人が多い方がいいはずだし」

「ありがとう。では、お言葉にあまえさせていただきます」

「キリト、アスナ、エリーちょっといいか?」

「どうしたのシオン君?」

「ちょーっと作戦があってな♪」

「シオン、なんだか悪い顔だよ・・・」

「気にすんな、いつものことだ。だか、こん時のアイツは頼りになるぜ」

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

キリトたちはその少年が言ったとおり、市街地の裏通りへと急いだ。そして、前方の細い路地を塞ぐ一団があった。その集団は話にあった軍の集団だった。

「おっ、保母さんの登場だぜ」

「子供たちを離してください」

「人聞きの悪いこというなって。すぐに返してやるよ、ちょっと社会常識ってもんを教えてやったらな」

「そうそう。市民には納税の義務があるからな」

「ほう、子供たちから強制的に金を巻き上げることがあんたらの職務な訳か」

「なッ!?」

その軍の後ろにいたのは先ほどキリトたちとは別行動をとっていたシオンとエリーシャだった。

「て、てめぇらどっから出てきた!?」

「やっぱり後ろはノーマークだったか、まあしょーがないか。こんだけ高い建造物があるんだしな、一層にいるやつらじゃ厳しいだろな・・・ああ、えーっと何だっけ?どっから出てきたかだっけ?そんなの決まってんだろ」

シオンは上を指差した。そう、シオンが考えた作戦それは前方からキリト、アスナ、サーシャが軍と接触、そちらに注意を向けて子供たちから意識をキリト側に移す。そして後方からシオン、エリーシャが子供たちを救出といった作戦であった。
現に作戦は成功、エリーシャが子供たちを避難させた。

「う、上からだと!?そんなバカな!!」

「出来ちゃったもんは仕方ない、それとも聞かなかったことにしとくか?」

「おまえ・・・」

「まあ、待て」

一人の軍のプレイヤーを静めたひときわ重装備の男が出てきた。

『こいつがリーダーか・・・』

「あんたら見ない顔だけど、解放軍に楯突く意味が解ってんだろうな?」

それを聞いたシオンはしばらくして思い切り吹き出して笑った。

「あんたら解放軍だったのかよ!俺てっきり地あげしてるヤクザなんじゃねーかと思ってたわ!ハハッ!!!」

「貴様ァ・・・」

『そろそろ頃合いかな』

シオンは両手を大きく広げた。

「さあさあ、皆さんご注目!これから手品をお見せしますよ!」

「全員、かかれぇ!!!」

リーダー格の男の声と共に軍のプレイヤーがシオンへと斬りかかる。しかし、シオンの表情は崩れない。先ほどからずっと不適な笑みを浮かべたままだ。

「止まれ」

パチンッ!

シオンが指をならすと軍のプレイヤーが一斉にその場で立ち止まった。いや、立ち止まったと言うよりはそのまま走る動作で一時停止したような状態になっていた。
そんな一部だけ静止画のようになった空間で一人シオンはせっせとその軍のプレイヤーの向きを変えていた。
移動が完了してシオンは元の場所に戻った。

「スタート!」

パチンッ!

シオンが再び指をならすと軍のプレイヤーは互いにぶつかり合う形になった。

「グアッ!!」

「イデッ!!」

「ハハハッ!!おいおい、どうしたんだよ急に?」

「ど、どうなっている・・・?」

「ほらほら、さっさと来いよ!」

シオンは手招きをして挑発する。

「クッ!このぉ!!」

再びシオンへと斬りかかる。しかしまたしても止められ次の瞬間には激突を繰り返す。それを見ていたサーシャはただポカンとしていた。

「あの、これは一体?」

「これが彼のスキルです。とはいえほんの一部ですが」

「これで一部なんですか?」

「ええ、まあ、彼は自分の好きなようにスキル、武器を作り出せますから」

「このくらい、アイツにとっては朝飯前ですよ」

「は、はあ・・・」

そんな会話をしている間軍のプレイヤーたちは完全に疲れきっていた。

「はぁはぁ、クソッ!何でだ!」

「あんたらじゃ俺に触れられないよ。だが、流石に飽きてきた」

シオンがメイスを出すとそれを思い切り振りかぶった。

「や、やめろ。やめてくれ!」

「そーっれい!!!」

メイスはプレイヤーの目の前に叩きつけられそこには小さなクレーターが出来ていた。
それを見た他の軍のプレイヤーはすぐさま立ち上がり一目散に逃げていった。
子供たちはポカンとしてその様を見送ったあと、シオンへと視線が移った。

「すげぇ、スゲーよ兄ちゃん!」

「こんなに強い人初めてみた!!」

「ねえねえ、さっきのどうやったの?」

なんだか、教会裏でやったエリーシャとの模擬戦後の子供たちの質問の嵐を思い出しそうな状況の中、キリトはユイに言った。

「ユイ、お前の兄ちゃんはメチャクチャ強いんだぞ」

しかし、その言葉に対してユイは黙ったままだった。

「ユイ?」

「みんなの・・・みんなの、こころが」

「ユイちゃん?」

その時、シオンは何かを予感した。

「ユイ!どうしたんだ!?ユイ!」

「・・・あたし・・・あたし、ここには・・・いなかった。ずっと、ひとりで、くらいところにいた・・・」

次の瞬間、ユイの高い悲鳴と共にノイズじみた音がシオンたちの耳を直撃した。

「うあ、あ、ああああ!!!」

「グッ!何だ、これ!?」

「・・・ユイちゃん!」

アスナはすぐさまユイの体を両手で抱き抱えた。アスナの腕の中でユイは悲鳴の後、気を失ってしまった。
その光景の中、キリトは低く呟く。

「なんだよ・・・今の・・・」

それと同時にシオンの頭の中では今まで“過程”だったものが“確信”に変わった。

『ユイ、お前は・・・やはり・・・』

シオンは気を失っているユイの姿をただ、静かに見つめていた。



 










 
 

 
後書き
はい、久し振りの更新です!ヾ(´▽`*)ゝ

久し振りにクロス・オーダーを使いましたが、なんだか某奇妙な冒険を想像してしまった私がいるのは気のせいでしょうか・・・。

コメントお待ちしてます、ではでは~♪ 
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