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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第145話 Mercury

 
前書き
HEY!07だZ!
今回はユモが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!
もちろん、ユモ目線でいきますよ。
それでは、第145話・・・スタート! 

 
まだ日が沈んだばかりなのに、コロールの森は真夜中みたいに真っ暗。

ユ「ちょっと、不気味だなぁ~・・・」

こんな真っ暗な森の中を1人で歩いたのは人生初。な、何だか、コウモリになった気分・・・でも、銀色に輝く星の明かりで何とか道に迷わなくてすむ。それにしても、

ユ「いったいどこまで飛んで行ったんだろう?」

もう1時間以上はずっと『ブラックテンプラネット』を捜しっぱなし。皆はもう見つけたのかなぁ~?そう思ったその時、

ユ「!」

すぐ近くで魔力を感じた。でも、人間の魔力じゃない。恐る恐る辺りを見回すと、水色に光り輝く『ブラックテンプラネット』が宙に漂っていた。

ユ「こ、これを止めれば、いいんだよね。・・・ん?」

よく見ると、『ブラックテンプラネット』の中に何かが写っているのが見えた。恐る恐る近づいて見ると、惑星が写っていた。その惑星は―――――

ユ「す、水星・・・?」

太陽系の第1惑星で、太陽に最も近い惑星。大昔、宇宙から人々を見守っている神の聖地だったってゆう伝説から、『聖地の惑星』とも呼ばれているらしい。

ユ「こ、これを止めれば、水星が救われる・・・!でも、どうやって止めればいいんだろう?」

氷で凍らす?それとも、回し蹴り、踵落としとかで壊す?う~~~ん・・・?『ブラックテンプラネット』を止める方法を考えていると、『ブラックテンプラネット』の水色の光が突然輝きを増した。

ユ「ま、眩しい~!」

私はあまりの眩しさに目を覆った。

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ユ「・・あ、あれ?ここは・・・?」

目を開けると、私がいたのはコロールの森じゃない。一面が水色に染まった空間。私はその空間の中で漂っていた。

ユ「ど、どうなってるの・・・?」

まるでコロールの森から異空間に瞬間移動(テレポート)してきたみたい。ふと視線を後ろに移し、目に止まったのは、球体形の惑星(?)だった。もしかして・・・!

ユ「す、水星・・・?」

えっ?ちょ、ちょっと待ってよ・・・!あそこに水星があるって事は・・・私、宇宙に瞬間移動(テレポート)しちゃったって事ォ~!?・・・いやいやいや、もっと冷静になれ私。確かに水星はあるけど、地球は?星や月だって無い!水星しかない宇宙なんて可笑しいよっ!だとすると、考えられるのはただ1つ・・・

ユ「ここは、『ブラックテンプラネット』の中なんだ・・・」

うわぁ~、変なに瞬間移動しちゃったんだね。その時、

ユ「!」

さっきよりも強大な魔力を背後から感じた。しかも、今度は人間の魔力だっ!私は後ろを振り返って攻撃の体勢をとる。

ユ「えっ!?」

後ろを振り返った私は目を疑った。そこにいたのは、水色の髪の毛に、フードが付いた水色の長いコートのような服を着た青年が、水色の空間で私と同じように漂っていた。両手には水色の十字型をした(シールド)(?)のような物を持っている。・・・おかしい。その青年の水色の瞳には光が射し込んでいなく、少し雰囲気がグレイと似ていた。それに、普通の魔道士の魔力じゃない。どこか、神秘的な魔力を纏っていた。

ユ「え、えぇっとぉ・・・」

私が言葉に詰まっていると、

マ「俺はマーキュリー。水星の守護神だ。」

・・・・しゅ、守護神ッ!?水星のっ!?こ、こんなところで会うなんて奇遇だね・・・















マ「守護神でもあり、支配者でもある。」















ユ「・・・えっ?」

するとマーキュリーは、両手に持っていた十字型の(シールド)(?)を振りかざしてきた。私は足で受け止める。これ、(シールド)じゃない!十字型の刃物だっ!

マ「支配の邪魔をするな。」

ユ「な、何で水星の守護神が、水星を支配するのっ!?」

私の言葉は耳に入っていないかのように、マーキュリーは攻撃を止めない。まさか・・・!『闇』に落ちたんじゃ・・・!『ブラックテンプラネット』は500年間も封じられていた闇魔法。その500年の間に・・・!どうやらもう1つ仕事が増えたみたい。『ブラックテンプラネット』を止める事と、マーキュリーを『闇』から助ける事ッ!私は一旦マーキュリーから距離をとり、両手に冷気を溜めると、

ユ「アイスメイク、(スピア)ッ!!」

空から・・・いや、水色の空間から流星群のように無数の針型の氷がマーキュリーに向かって降り注ぐ。マーキュリーは、慌てる様子も無く、十字型の刃物で攻撃を防いだ。あの刃物、(シールド)にもなるんだ・・・随分便利な刃物だね。

マ「感心してる場合か。」

あれ?聞こえてました?マーキュリーは片方の十字型の刃物を放り投げた。十字型の刃物は、まるでブーメランみたいにくるくると円を描きながら宙を舞う・・・って、こっちに向かって飛んできてるっ!!私はその場で宙返りして十字型の刃物をかわす。十字型の刃物は、くるくると円を描きながら、本物のブーメランみたいにちゃんとマーキュリーの手元に戻っていった。するとまたさっき投げていない方の十字型の刃物をまた放り投げて、またくるくると円を描きながらこっちに向かって飛んできた。私はまたその場で宙返りをして十字型の刃物をかわして、またくるくると円を描きながらマーキュリーの手元に戻っていった。

マ「女にしてはなかなかの身のこなしだな。」

ユ「女だからって・・・」

女を甘く見てたら怖いんだよ。

マ「だが、これは避けられるか?」

するとマーキュリーは、両方の十字型の刃物を同時に放り投げた。2つの十字型の刃物は、くるくると円を描きながら交差するように私に向かって飛んでくる。私は軽くその場で飛び跳ねると、1つは凍らせて、1つは踵落としで攻撃を防いだ。

マ「なっ!?」

ユ「言ったでしょ?「女を甘く見てたら怖いんだよ」って。」

あれ?聞こえていなかったかな?

マ「まぁいい。十字刃(クロスブレイド)が1つや2つ無駄になっても全然困らないからな。」

これ、十字刃(クロスブレイド)っていうんだ。すると、どこから取り出したのか、マーキュリーの両手には十字刃(クロスブレイド)が握られていた。3つも4つもあるなんてずるいよっ!それに、さっきの十字刃とは少し違う気がする・・・

マ「さて、その身体能力でこれは避けられるか?」

また両方の十字刃(クロスブレイド)を同時に放り投げた。私はもう一度かわす。が、

ユ「キャアッ!」

さ、さっきのよりも速い・・・!私は避ける事が出来なくて、両腕を重症。血が噴き出る。慌てて氷で止血する。こ、これはかなりまずい・・・私は痛む両手に冷気を溜めると、

ユ「アイスメイク、氷霧(フリーズミスト)ッ!!」

水色の空間が冷たい霧で覆われる。これで時間稼ぎが出来る・・・!私はそっとその場から移動して、マーキュリーの背後に周ると、

ユ「アイスメイク、双剣(ダブルソード)ッ!!」

マ「!い、いつの間にっ!?」

氷の双剣で背後から攻撃を仕掛ける。マーキュリーは、驚きながらも振り返って私の攻撃を2つの十字刃(クロスブレイド)で防ぐ。

ユ「す、水星は、マーキュリーが守らないと・・・!」

マ「!?」

マーキュリーが、光の射し込んでいない水色の瞳を見開く。私は澄んだ青い垂れ目でマーキュリーの瞳を見つめる。

ユ「や、『闇』なんかに、負けちゃダメだよ・・・!宇宙は、永遠に輝いていないと・・・!宇宙が『闇』になっちゃたら、そんなの宇宙じゃないっ!!」

マ「!」

私が言い終わった時には、すでにマーキュリーの水色の瞳に光が射し込んでいた。すると、マーキュリーの体が水色に光りだした。マーキュリーは、光が射し込んだ水色の瞳で微笑むと、消えちゃった―――――

****************************************************************************************

ユ「・・あ、あれ?ここは・・・?」

いつの間にか私は、コロールの森に戻って来ていた。

ユ「(いた)!」

十字刃(クロスブレイド)で負った傷が痛んだ。私は近くの木に寄り掛かってその場にしゃがみ込む。すると、目の前に『ブラックテンプラネット』・・・いや、白く光り輝いている『ホワイトテンプラネット』が宙を漂っていた。『ホワイトテンプラネット』は空高く舞い上がると、見えなくなっちゃった。

ユ「これで、水星は救われたかな・・・?」

疲れが出たのか、私はそのまま気を失った。





『ブラックテンプラネット』の数、残り5個―――――





 
 

 
後書き
第145話終了です!
ユモの活躍により水星は救われたっ!!『ブラックテンプラネット』の数も残り半分になったっ!新しい小説もそろそろだっ!
次回はグレイが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!
それではSeeyou! 
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