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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening

作者:迅ーJINー
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第十七話

 
前書き
 遅筆に遅筆、マジですんません。今回でロックフェス編は終了です。寒くなってきてるのに作中はまだ夏ってオイ。 

 
 自分たちの出番を待ちに待った竜二達はバックスペースでスタンバイ状態に入っており、後はステージで演奏するだけという状態。ジャパメタナンバーではトップバッターということでプレッシャーがかかる。

「さぁて、お前ら準備ええな?」
「いつでもいけるぜ」
「ええ」
「大丈夫です、問題ありません」
「アスカ、お前それ死亡フラグな」
「はうあ!」

 そんな彼らの衣装は衣装と呼べるものではないくらい普通。全員上はフェスTシャツを着ており、ギターの竜二はグレーでヴィンテージ加工が施されたデニムに白のスニーカー、ベースの矢吹は右側の膝からすねまでに獣の爪あとのような傷を加え、両方の裾をボロボロに加工した紺のジーンズに赤いスニーカー、ヴォーカルの神坂は淡いブルーのホットパンツに黒のロングブーツ、ドラムのアスカはベージュのハーフパンツに青のスニーカー。

「失礼します。次の方スタンバイお願いします」
「はーい」

 すると、スタッフが呼びに来た。ステージの準備が整ったようだ。

「さて、行くかお前ら。暴れんで!」
「「はい!」」
「おう!」

 いよいよ、ステージもクライマックスを迎えようとしていた。




 そんな中、なのは達は無事身体障害者用スペースに入ることができたようだ。とはいってもそこに入るのははやてとヴィータだけ。他の騎士達はその周辺から離れすぎない程度に散らばって警備体制をとっている。ただのひったくりや置き引き程度なら、相手が何人いようが騎士たちやクロノ単独で撃退することができるが、問題は魔導士の存在だ。まだ全員この世界から去ったとは考えにくいため、クロノもなのは達をまとめた上で警戒している。

『全員配置についたな?』
『『ああ』』
『ええ』
『おう』
『よし、雰囲気に飲まれすぎるなよ。常に周囲を警戒するんだ』
『『『『了解』』』』

 携帯では声が入らないという状況を見たからか、念話で意思疎通を図る。はやては身体障害者用の席、子供達にはアルフとクロノが付き、高台からスクリーンに注目。シグナムとザフィーラとシャマルははやての周辺を見回っている。

「何もおきないといいがな……」

 ふとつぶやいたクロノの一言は、アースラ組の誰もが今考えていることだろう。その対象は違えども。誰が原因ともいえないが、今やこの海鳴は、火薬庫とも言える状態になってしまった。その原因の一人であるフレディは今、このステージの正面のエリアにいる。

「なんだかんだ気になってんじゃねぇかよ旦那」
「あの横の女が欲しいものでね」
「最後までブレてねぇや」

 ゲラゲラ笑い出すグロウルに同調するかのごとく、不穏な笑い声を低く漏らすフレディ。

「この世界にいられる最後の日だぜ。後悔は残したくねぇのよ」
「あれ?帰るの明日じゃなかったっけ?」
「だから明日はゆっくりしてられんだろうが。リンディに預けたブツとってきたり、残った金押し付けたりする時間作らにゃならねぇんだから」
「なるほどねぇ」

 文字通りギャンブルだけで生活できてしまう男。生活そのものに対してはそんなに出費が多くないからというのもあるが、裸一貫で突撃した雀荘を、たった一晩で潰しかねないほど稼ぎ出したこの男の勝負強さはどこからくるのだろうか。



 周囲のそんな心配もよそに、竜二たちがステージに現れた。大歓声と大きな拍手が彼らを迎える中、竜二が黙ったままいきなりオルタとライトハンドを連続で放つ。ほかのメンバーが準備完了するまで間を持たせるつもりだろうが、終わった後のドヤ顔が観客の笑いを誘う。

「おい、いきなりやんなし」
「ほなさっさと用意せぇや」
「あーあー、チェックチェック」

 各メンバーがサウンドチェックをしている間、ヴォーカルの神坂がマイクスタンドからマイクをはずして手に取ると、いつの間に練習していたのかボイスパーカッションを披露した。これにはメンバーも観客もびっくりである。

「へぇ、お前そんなん練習してたん?」
「UVERworldが大好きなもので」
「おもろいやんけ、ええ?」

 しかしそれに途中からかぶせてきた竜二が張り合うかのようにオルタを連発すると流石についていけなくなったか、あるいはほかのメンバーが待機しているのに気づいたか、ストップしてステージ中央のスタンドの前に立ってマイクを戻す。

「全くもう……改めましてShining Forceです!みなさん元気ですかァァァアアアッ!?」

 神坂がまずは挨拶。各バンド恒例だが、観客が拳を突き上げ声を張り上げて答えるところを見ると、彼らのヴォルテージは疲れを無視して天井知らずに高まっているようだ。

「もう出演バンドも残り少なくなってきましたけど、最後まで腕上げてよろしくお願いします!」

 歓声が止まないうちにアスカがイントロを叩き、竜二がメロをかぶせていく。

「LOUDNESSで、S.D.I!」
「飛べェ海鳴ィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!」

 テンポが変わる瞬間演奏を止めて竜二が観客を煽り、アスカを除いて全員がジャンプ。着地と同時にステージで火柱が上がり爆発音が轟く。ヘドバンしながら演奏していても狂わせることなく、爆音で奏でられるサウンドはライブバンドとしての風格十分といえる。



 なのは達がキラキラと輝いた瞳でスクリーンに注目している中、クロノはアルフに任せて飲み物を買いに行っていた。食事は翠屋の打ち上げでとるだろうから、今フード類を詰めるとまずいのではという判断から。それでなくともこの時期は熱中症に注意しなければならないので、スポーツドリンクを人数分購入して彼女達の元へと戻る。

「お待たせー」
「あ、ありがとうクロノ君」
「気にしなくていいよ。でもそろそろ炭酸か水かしかなくなってきたね」
「まぁスポーツドリンクはみんな欲しいよね。でもよくもったなぁ」
「確かに。この二日だけで数千人は見に来てるよねこれ。そんなに大規模なことができる街だったなんてわからなかったよ」
「まぁ、普段はのどかな田舎町だしねぇ。いつから始まったのかは知らないけど、この二日だけじゃない?この街がここまで熱くなるなんて」

 アリサが同調すると、なのはが返した。

「あれ?年末年始とか七五三も結構騒がしくない?」
「それでもこんなに県外からのお客様なんて来ないでしょうが」
「あ、確かに」

 周囲を見渡せば割と落ち着いた様子でスクリーンを見ている。やはりステージが直接見えるか見えないかの差はどうしても出てしまうらしい。

「しかしお客さんもみんなすごいなぁ。ここまで二日間ぶっ続けでよく体が持つよ」
「直人によると、実際はボロボロになりながら、それでも衝動に駆られてやっちゃうんだって」
「ふーん……普段トレーニングなんて何もしてないんだろう?」
「うん。そんな時間はなかなかとれないと思うの」

 なのはは両親の働き振りを知っているからか、現代社会人の忙しさを十分以上に理解している。そのせいでかはわからないが、小学校に入ったあたりからあまり甘えてくれなくなったと士郎と桃子はもらしたことがあるとかないとか。

「それであんなに動いたら間違いなく筋肉痛だろうに……」
「それを気にしてたらライブとかフェスは楽しめないって直人さんが言ってたの」
「……凄まじい話だ。僕には真似できそうにもない」
「まぁこういうことは、好きじゃないとわからないから……」

 こういったサウンドに生で触れる機会がミッドチルダでは少ないのか、あるいはまだクロノが若いから未経験なだけなのか、単純に趣味ではないのか、それは誰も知らない。クロノとアルフは他の大人組みとも念話で定期連絡を交わしているが、いまだ異常なし。



 ギターソロに入ると、神坂がピョンピョンと飛び回り、竜二と矢吹が前に出る。端から端まで走る神坂の揺れるバストにカメラが向き、スクリーンで見ている観客の歓声が上がる。

「暴れてけェェェェェェェェエエエエエエエエエエエエエエッ!」

 しかし竜二と矢吹の二人はそんなことなど知ったことではないといわんばかりに自らの指の動きを見せ付けるかのごとく、竜二はモニターの上に左足を乗せ、矢吹は両膝をついて演奏する。原曲のソロの中に追加するようなアレンジで、かつさらに複雑なソロパートを互いにぶつけ合う。竜二はオルタやライトハンドを多用してうねるようなメロディを奏で、彼がバックに入ると直人のスラップとタッピングが重く響く。原曲に比べて1分も長くソロパートを演奏している。

「はい二人そろってイケメンポーズよろしくっ!」

 そしてオリジナルフレーズである併走する部分では、二人とも右足を伸ばしてしゃがみ、ネックを若干立てて空へ向けたポーズをとると、歓声と笑い声が同時に響く。Yngwie.J.Malmsteenがよくとるポーズらしく、日本人のメタラーを笑わせるにはうってつけのポーズの一つなのだ。

「ラストスパートなんでコールよろしくゥゥゥウウウウウウウウウウッ!」

 そしてこの曲、元々非常にシャウト部分が多く、ヴォーカルいじめともいわれがち。しかしそれを全く感じさせることなく歌いきる神坂のポテンシャルは、女性ながらも恐ろしいと言わざるを得ないだろう。



 はやては、ヴィータと一緒にオペラグラスでステージを見ていた。

「すごいなぁ……みんなすごい」
「ああ……」

 ヴィータの反応が時々薄くなるのは、ステージよりはやての周囲に気を配っているからだ。ステージの近くにはザフィーラが控えており、シグナムとシャマルでオーディエンスエリアを見回っている。今のところ異常らしき異常はないので、このまま無事に終わることを願うばかりである。

「こんなおっきな会場でも、たくさんのお客さんの前でも、緊張してる感じ見せんと演奏してるんやもん……かっこええなぁ……」
「そうだな。すげぇ楽しそう……」
「ん?ヴィータもやりたいん?」
「え!?い、いや、そういうわけじゃ……」

 うろたえるヴィータを見て微笑むはやてであった。



 そして最後のフレーズを弾ききり、もう一度全員でジャンプした。

「ありがとうございました!まだまだ続くんで最後まで楽しんでいって下さい!」
「また会いましょうみなさん!See-ya!」

 そしてステージを降りてバックスペースに入ると、汗を拭いたり水分を補給したりして休憩している。

「お前らどうやった?」
「緊張しましたよぉ……。でもそれ以上に楽しかったです」
「俺も。あんな大勢の前で演奏するなんてめったにできないよな」
「ですねー……」
「せやろなぁ。まぁ楽しかったんならとりあえずはよしとしよう。全員ミスなく終われたし……ん?」

 そんな中、竜二の持つデバイスであるゼクスが震えた。だがここは魔法を知らない一般人が多数いるため、携帯を確認しているフリをする。

「なんだ、電話か?」
「ああ、ちょっと出てくるわ。先店長と合流しといて」
「わかった。見つけたら連絡する」
「了解」

 竜二はメンバーに告げてトイレの個室に入ると、ゼクスに送られてきたメッセージを確認した。それは誰かから送られたものではなく、ゼクス自身による警戒通知である。すぐさまその場でマップを壁にスクリーン展開すると、所属不明の数人の魔導士が竜二の方に向かってきていた。

「ちょ、マジかよ?一般人もたくさんおんのに……」

 もしこれが管理局員なら、マップの中にそういった識別マークが表示される。たとえばリンディやクロノといった正規職員からフェイトやなのはといった嘱託魔導士も確認が可能になるよう、クロノ経由で設定してもらっていた。それもあり、所属不明ということが彼の焦りを増長していた。

「一旦出るか。ここにおってもしゃあない……しかし、どこで鬼ごっこを終わらせるかのぉ……」

 ステージを急いで飛び出し、人気のない場所を探す竜二。魔力で探知できたということは間違いなく武装を展開しているということで、それは話し合いでどうにかできる範囲ではない可能性が高いことを示しているが、バリアジャケットをまとうタイミングを図っている。

「鬼が出るか蛇が出るか……頼むから一般人だけは巻き込まんでくれよ。こんなとこでお尋ね者にはなりたないんやで俺は」

 そしてそこに現れたのは、髪の色も身長もあちこちのサイズもバラバラな数人の女性達。デバイスこそ見せておらず、普通の服装をしていたが、ゼクスの警戒対象は間違いなく彼女たちだった。



 ちょうどその同じ頃、フレディはグレアムの使い魔であるリーゼ姉妹に捕まった。グレアムに引き渡した後、二人はどこかへと飛んでいく。別れたフレディとグレアムは、まだまだ人が多い海岸線を離れて人気のない公園にやってきた。グレアムはいつの間に買ったのか、フレディに冷たい缶コーヒーを渡して話を切り出した。

「お前、任務が終わったらとっとと帰って来いと言ってただろうが。何こんなところで遊んでるんだ?ん?きっちり終わらせたんだろうな?」
「ああ?仕方ねぇだろこっちだってこんな辺境の管理外世界に飛ばされるなんざわからなかったんだからよ。後ブツならアースラの中だ」

 しかし、叱られる立場であるはずのフレディの態度は横柄だった。ベンチに腰かけて足を組み、灰皿もないのに平然とタバコをふかすと左腕をベンチの背もたれの縁に乗せる。ただ彼がいきなりへりくだった場合、グレアムとて驚いて心臓が止まるかもしれないのでこれでいいのかも知れないが。

「ほう、ならハラオウン提督と会っていてさっさと帰ってこなかった理由は?」
「本当ならさっさと帰るつもりだったが、こんなものを見せられちゃなぁ……」

 そしてフレディはグロウルに命じて、とある亜空間に閉じ込めてあった一人の管理局員の遺体を放り出した。フェス初日に竜二に襲い掛かった男である。グレアムが驚いたところを見ると、彼が出した命令ではないようだ。出血もなく腸に風穴が開いているのは不気味で、見るものの恐怖をかきたてる。

「彼は?」
「こいつは俺が担当する極秘任務であるはずのブツが何かを知ってやがったんだ。本来なら我が隊の規定に沿って遺体を処理するのが筋なんだが、もし俺がすぐに帰らないことでそいつに指示を出した奴が焦って俺を潰しに来たら、こいつを材料におびき出して叩きのめし、それを土産に帰ろうと予定を変更したんだよ」
「だったらせめて私には連絡を入れろ。フレディはまだかとレジアスがうるさいんだが答えようがないじゃないか」
「あー……それは悪かった。申し訳ない」

 それを見ても平然と返すグレアムに対し珍しくフレディが自らの非を認めた。しかし、それも理由あってのことらしい。

「だが、盗聴される可能性もあったんだよ。こっちの奴らに」
「何?この男だけじゃなかったのか?」
「ああ。まぁグロウル使えばそんな心配もなかったろうが、あんだけ人がいちゃあどこに目があるかなんてわかったもんじゃない。こいつはトップシークレットだからな。万全を期す必要を考えれば、安易に本局と連絡はとれねぇよ。事後報告にするつもりだった」

 事実、さまざまな襲撃者がこの二日で彼らを襲っている。街中にサーチャーを飛ばして監視していたフレディからすれば、この街にいる限りどこで何をしようがすぐに把握できる。竜二を襲撃した不良グループも、直人を襲撃した魔導士チームもすでに察知していただけでなく、そのデータもある程度分析済みだというのだから恐ろしい。

「そういうことか……この近くに停泊しているはずのアースラから連絡しなかったのも?」
「ああ。あそこは独立指揮権を得てから風当たりが強いしな。他の派閥からスパイが何人かもぐりこんでいてもおかしくはない。裏の仕事を表の査察官やらに匂わせるわけにはいかねぇしな」

 海鳴では遊びまくっているから忘れられがちだが、彼は時空管理局本局でも暗部の仕事を担当しており、そのほとんどが危険または表に出せない極秘調査などだ。彼がここに来る前に片付けたとあるビルでの取引もその一つである。もちろんロストロギア対策の部隊も存在するが、そこが手に負えない時はグレアムを通じて彼の部隊に任務が行くようになっている。

「大体、確保したはずのブツごといきなりこんな辺境の世界に飛ばされたんだ。そこじゃ網張られてるだとか通信妨害されてるだとか想定するのは当たり前の話じゃないのか?」
「それもそうか……まぁなんにせよ、お前が無事でよかったよ」
「あれ、心配してくれてたの?」

 フレディはそれを聞いて人を食ったような笑みを浮かべている。しかしグレアムはそれを流して釘を刺すかのように言う。

「ああ。お前にはまだまだやってもらわねばならん仕事が山ほどあるからな。決裁待ちの書類が山ほど溜まってるぞ」
「帰って早々それかよ……」
「後始末書も山ほどあるからな」
「マジ勘弁」

 一瞬でゲッソリした顔になる。できなくはないが、面倒は後回しにしていたいのだろう。

「書きたくなかったら壊すな。逃げたくなるほど溜めるバカが悪い。自業自得だ。というより、街中あれだけ破壊して書類だけですんでるんだから感謝しろ、自分の立場にな」
「やれやれ……」

 この男、普段からいろいろと破壊しまくっているらしい。やはり危険人物だった。

「まぁいい。今日はもう遅いから、明日帰るぞ」
「はいよ……ったく今回ばかりは仕方ねぇや」
『流石の旦那も、歴戦の勇士相手じゃ分が悪いってか?』
『ほざけ。この街壊したくねぇから今は大人しくしてんのよ』
『あらら、やけに殊勝じゃないの?』
『流石に世界ひとつ分の始末書は書けねぇ』



 そんな中、竜二は少女達と武器を出さないまま対峙していた。

「……何か私に用ですか?何もないならどいてくれへんと、この後人と会う用事があるんですけどもね」
「手短にすませますので、ご心配なく。あなたは、この人を知っていますか?」

 パンツスーツ姿をした紫の髪をポニーテールにした女性は、胸の裏ポケットからキーホルダーを取り出し、スクリーンを地面に投影すると、それは一人の男性の姿を写していた。

「……ああ、なんや。このおっさんの知り合いなんです?」
「ご存知なんですね?」
「連絡先も知ってますわ。とりあえず要件はいいから名前だけ聞かせてもらえませんやろか?」
「私はクイントと申します。何者かまでは……」
「ああええですええです。少々お待ちくださいね」

 すると竜二は携帯を取り出してメールを確認した後、発信した。矢吹からのもので、無事合流できたらしい。

「……あ、もしもし、店長?クイントって女性が何人か連れて来てはるんですけど、今どこに……店にいます?つか酔うてますよね思いっきり?ちょっと待ってください」

 どうやら、彼の店の店長に連絡をしていたようだ。ロックフェスもファイナルアクトを終え、神坂や矢吹と宴会状態らしい。もちろん矢吹からの連絡で店にいることは知っていたが、自分一人で向かうわけではないので連絡を入れる。

「今イベントが終わったところで思いっきり酒入ってるみたいですわ。それでよかったら案内しますけど」
「お願いします」
「わかりました。そんなにここから離れてないんで、着いてきてくださいね」

 そのまま店長に連れて行く旨を伝えて店まで送る竜二。ちなみに彼は巻き込まれるのを恐れ、クイント達を送り届けた後すぐさま帰宅した。酒なら家族と八神家で飲むということだろう。 
 

 
後書き
 ロックフェス編、終了です。翌日からは日常が戻ります。そしてフレディさんが次でようやく帰ります。好き勝手しやがってあのオッサンだけは本当に…… 
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