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スーパーロボット大戦OG+A

作者:ケイ助
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世界と世界

「あら、アクセルおめでとう、貴方父親になるわよ」
 確かこれは俺が17,18の時だった。目を覚ますと俺の部屋に入ってきたレモンにいきなり言われた。

「ってちょっと、まて!!アクセル!お前子持ちなのか!?」
 アクセルの話を聞いていた皆が同じような反応した。
「わぁお、お相手はその世界に私のお姉ちゃん!?」
 エクセレンはアクセルの子持ちの話を聞き子供の母親は自分の別世界の姉かと思ったがそれは間違いだった。
「名はW00……Wシリーズのプロトタイプ。レモンいわくDNAのつながりはない。俺の特徴や要素らしいが……まぁレモンが勝手に俺のDNAを使い、作った可能性は高いがな……遺伝子上は俺の子かもしれんがな」
 その発言にラミアも心覚えがあったのか、赤ん坊である上位体の姿を思い出した
「つまり、私の上位体のことでしちゃったりしませんことかしら?」
「ああ、Wシリーズ唯一の生身の人間だった。当時連邦が量産を決定したゲシュペンストをW00用に開発していたが、赤ん坊から育てる必要があり即戦力を期待していた当時のエゥーゴのスポンサーであるアナハイムからの資金援助が無くなり、一旦ここで凍結した。そしてW00は養子に出された。そしてWシリーズは即戦力としてアンドロイドになっていた。ソウルゲインの形をしたアンドロイドもあった、こいつがな」
 
 
それで話は戻すが、こうしてWシリーズは作られていった。シャドウミラーのパイロットは殆んどWシリーズの量産型になっていった。レモンはWシリーズのナンバーズには名前をつけていった。俺とヴィンデルはその時から連邦の腐敗から見限る寸前だった。
そしてエゥーゴとティターンズとの連邦の内乱はティターンズの悪行をばらいて、急速連邦内での力を失った。そのあとジオンも内乱が連邦より先に終わり疲弊した状態でも勝てると思ったのか、連邦に対して攻撃を開始し三つ巴の闘いになっていった。
「それで、これが俺の新型か?」
 俺はこの時にこのソウルゲインを乗ることになった。レモンが作った新作の機体だ。
「ええ、この特機の方が貴方に合うと思うのよ」
「そうか……あとレモンいい機会だから言っておくがあの人形達は、人間に近づけすぎてはいないか?」
「あらん、アクセルは私が一人で子作りしているから、嫉妬かしらん?それとも息子を取られちゃったからかしら?何にせよ今日は久しぶりにベッドで慰めてあげるわ、アクセル」
「わけがわからん、とりあえずデータを取るぞ」
 そして俺はソウルゲインの宇宙でのテストをしているさなか、感じとった邪気を感じた、これがな。
 何故感じ取れたかと言うと、俺の世界にはニュータイプと言う定義があった。簡単に言えば感じやすい人間ってことだな、これがな
「レモン、この感じ来るぞ!」
「わかったわ、それじゃあWシリーズの新作を出すわ」
 それはお前らも遭遇したW15だ。W15はWシリーズの中でも珍しく他者の人格を移植することを前提としたタイプだ。こいつは先の一年戦争、インスペクター事件の英雄・ゼンガー・ゾンボルト大佐だ。こいつもアナハイムからの要望でな、異星人によって地球が蹂躙されたあと種を存続できるように保存計画「プロジェクト・アーク」に軍事責任者とゼンガー大佐して参加し、コールドスリープ状態で永い眠りについていた。だが知っていたのは、その協力者だけだった。技術提供をしていたアナハイム側は知っていたのだろ。アナハイムはゼンガー・ゾンボルトがエゥーゴに参加していると思わせたかったのだろ。
「我が名は、ウォーダン・ユミル!!いざ尋常に勝負!!!」
「貴様はW15だ」
 俺はW15と一緒に闘いに向かった。敵はジオン公国の内乱を収めたザビ家の残党だ。
「ほう、連邦のパイロットにも名を名乗る軍人がいるか、その心行きは見事。だが私と張り合えるか!!」
 W15の機体は・グルンガスト参式だ。そして敵は連邦の基地から奪った、試作機2号機。敵は一年戦争のジオンの武人、ソロモンの悪夢・ガトーだ。そして、機体には恐ろしい武器が装備されていた。それは核兵器だ。俺たちの世界では核の保持は禁止されていた。これも連邦の腐敗だろうな。
「俺は雑魚をやる、W15貴様の腕見せてみろ!」
「承知!!」
 俺はW15にガトーを任せていった。それが俺の失敗だった。
「ふん、ザク如きこのソウルゲインの相手になると思っているのか!?」
 俺はザクをソウルゲインの青龍鱗で落としていった。その時だW15とガトー戦闘により核の爆発した、それも見事にな。
 地球連邦は知っていたんだ。試作機が盗まれることジオン残党の行動を知っていて核を盗みだされ、邪魔なジオンを一掃しそうとしたのだろ。俺やレモンたちは幸い生き残った。W15とガトーの闘いはかなり距離を取っていて闘っていたからな。こうしてシャドウミラーが核を爆発させた犯人にされた。まぁ、連邦としてはジオンに盗まれた機体から核が爆発したんだ。連邦は核を使っていませんとアピールをしたかったんだろうな。ついでにエゥーゴにも切られた。どっちにしろ俺たちはここから地球連邦とジオン両方と闘うことになったが、また異星人が襲ってきた。今度はベガ星連合軍と言うあらゆる異星人が手を組み地球を襲ってきた。
 異星人とのごたごたで核の件は一旦無くなった。結局連邦は内乱によって力が疲弊していたから、俺たちの力も欲しかったのだろうな、こいつがな。俺たちは最初、承諾した。だが、シャドウミラーの誰もが連邦を信じてはいなかった。ここから、俺たちは連邦の腐敗ぶりを目の当たりにした俺たちは地球連邦への反乱を計画していった。まぁ、計画を実行して行くのに5年もかかってしまったがな。だが5年もかかってしまったせいで俺たちは連邦に敗北した。俺たちに世界に恐ろしい量産機が出来ていたのさ、これがな。
ゲシュペンストだ、この世界のゲシュペンストはそうでもないが、俺たちの世界のゲシュペンストシリーズはフレームの構造上、手を加えるのが容易だった。最終的に、低コスト・高性能の量産機に、1機で戦況を変えられる究極の機動兵機になり、そのほとんどがゲシュペンストをもとにして造られた、高性能な量産型となって行った。特に量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱは三千機も作られ、隊長機としてゲシュペンストMK-Ⅲが作られた。



「アクセル隊長一ついいでしょうか?」
 アクセルの話を聞いていたラミアがアクセルの会話に入ってきた。
「それはもしかして、ゲシュペンストは姿形が変化していたのでございますか?まるで化け物のように」
 ラミアは自分たちの世界のゲシュペンストMK-Ⅲを思い出しながらアクセルに向かって言葉を発した。
「?……それはどういう意味だ?確かにゲシュペンストは一機で戦況を変える程の力があるが、それは所詮機体としてだ。化け物のような性能だったかもしれんがソウルゲインが勝てない程ではない。確かに俺が向かった世界には化け物のような機体があった。いや、あれを機体と言っていいのかわからんが、ゲシュペンストMK-Ⅲは変形もしなければ、変態もしない、これがな」
 その話を聞いていたタスクは気づいた。アルトアイゼンはもともとマリオン博士がゲシュペンストMK-Ⅲとして作った機体であることに。
「それじゃあアクセルさんに世界にアルトが隊長機として採用されているんっすか?」
「あんなものが隊長機にされてたまるか、俺は乗れたが、あんなのに乗れるのはキョウスケ・ナンブかアラドしかいないだろうな」
 アクセルは昨日のシミュレーターを思い出していった。一般のパイロットが乗れるわけがないと感じたアクセルはあんなのが量産されたら、たまらないと思った。
「俺たちの世界のゲシュペンストMK-Ⅲはもっとまともだ、あんなのゲテモノではない。確かに俺たちの世界ではアルトアイゼンとヴァイスリッターは量産型ゲシュペンストMK-Ⅱのカスタム機だったが、アルトアイゼンは殆んど使われていなかった気がする。アルトアイゼンとは別の機体だ」

 それで俺たちはWシリーズと連邦の腐敗によって見限った連邦の兵士や元ジオンの兵士だった。俺たちは一つの理想のために闘った。それが常に闘争の溢れている世界だ。インスペクター事件の時俺たちは手を組んで闘っていた。確かに俺たちは生きていた。だが今の戦闘はまるで上層部の駒で闘わされていた。俺たちには上も関係ない俺たち兵士に必要なのは闘争だと感じた。よって俺たちは連邦へクーデターを決行した。だが所詮は数によって負けた。しかも大敗といってもいいほどにな、連邦の奴らは俺たちに対して数で押した。まさにゲシュペンスト隊だったが、それはもうゲシュペンスト軍と言ってもいいほどの数だった。連邦はゲシュペンストを開発させてからと言うものの、ゲシュペンストを量産すればいいとおもっていたからな、俺たちは数によって負けた。そしてシャドウミラーはこの世界と決別することに決めた。その時レモンが研究していた時空転移装置を使ってな。そして、ヴィンデルは向かった世界で創りあげた自分の闘争をこちら側へ復讐を考えていたらしいがな。だが一つ問題があったそれがカイゾックと言う異星人だ。

「そろそろか?」
「ええ、アクセル……本当にいいの?」
「ああ、もとより人形なんかに任せられん、人をだませるのは人だけだ」
 俺はこの世界のラミアと同じくあちら側のロンド・ベル隊に潜入を任務についた。
「アクセル……気をつけなさい」
「ふん、もとより死ぬ気はないさ……だが覚悟はしているさ」
 転移をする寸前になって敵が現れた。その時は連邦のゲシュペンスト隊かと思ったが、そこに現れたのは確かにゲシュペンストだった。だが様子が違った。
「腐った連邦の亡霊どもめ!!レモン先に行け。俺が時間を稼ぐ!」
 レモンたちを先に『あちら側』へ行かせて、Wシリーズの量産型数体とゲシュペンストと闘うはずだったがWシリーズが突っこんで行ったら突然ゲシュペンストがWシリーズを巻き込み爆発した。
「何だと!?自爆だと!?」
 俺は驚いた。ゲシュペンストが俺たちに対して自爆をしたことを不審と思ったが答えはすぐに現れた。
「ほーっ、ほっ、ほっ……これは、これは、シャドウミラーの諸君……といっても一人になっていますねー」
 相手はガイゾックの司令官らしきキラー・ザ・ブッチャーだった。
「貴様……ガイゾックだな。何故貴様がここにいる?」
「ええ……あなた方の司令官ヴィンデル殿に言われて手を組みに来たのだが……あと気に入ってもらえましたかガイゾックの新兵器・人間爆弾です」
「何だと?」
 俺は闘争を望む者として、それなりの覚悟、信念、理念、思想を持たぬ者の大量の犠牲者を出すことはよしと思わなかった。それにこいつの話しを聞いて俺は怒りを覚えた、これがな。
「人間はいっぱいいるんだから、少しぐらい使ってもいいだろう?」
 俺は永遠の闘争の中で生きていたかった。それで殺し、殺され恨みを受け入れるつもりであった。だがこいつらの闘いは『人形』以下の下衆、いやそれ以下のクソ野郎だった。そしてこいつらを転移させた。あと俺は転移した。そこで俺はそこで人になった。ラミアお前のようにな。転移した俺は記憶を失い、ロンド・ベルに入ることには成功したが、その部隊はとにかく甘かった。だがその甘さがいいと思った。殺しあい、壊しあい、奪い合う世界を維持しようという理論は間違っているのだと。

 
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