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ARMOR BOWL

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第一部
前哨戦
  prologue-2

 せて、ここはどこだろうか。
 答えは簡単だ。牢獄だ。よくアニメとかで見るような石と鉄柵に囲まれたタイプのモノ。
 果たしてなぜ?こんな所に。オレは家のベッドで寝ていたはずだが、道路に寝ていたのか?そしてここは拘置所か刑務所か?イヤイヤ、オレは何したんだよ。
 強盗か?強姦か?殺人か?
 そんなことをした覚えはない。娘と二人で仲良く議論しながら晩飯を食っていたはず。
 ……はっ、まさか、酔った勢いで娘を……!?
 ───いやないな。最後の記憶は自室の天井をベッドから見上げていた光景だ。出来るはずがない。

 なら、なぜ?
 そして、

「なぜ、こんな格好を。」

 どういうわけかお気に入りの迷彩服を着ている。
 しかもフル装備で。全部買った覚えもない。サスペンダーとベルト、ポーチぐらいしか買ってない。

「ぬー……。」

 わからん。何一つわからん。
 何がどうなってこうなったのか。

 冷たい石畳に尻を下ろし思案する。突飛な状況でゆっくり寝ていられるはずがない。
 天井付近の明かり窓から光が入ってくる。朝なのか。

「ん?」

 よく見ると鉄柵の向こうに人が行る。見たことのない格好だな。

「あのー、すみません。」
「んぁ?」

 眠っていたらしいその人は顔をこちらに向けて半分閉じている目で見てくる。

「なんだぁ?」
「ここはどこですか?」
「ここ?あんた誰だ。」
「私ですか?私は土屋火鉢です。」

 営業用の口調で話す。普段がオレだから疲れる。

「ツチヤヒバチ?あんた、外来人か。」
「外来人?」

 日本人じゃない。イントネーションが若干違う。方言とも違う。

「そのまんまの意味だ。外からきた人間、異世界人。」
「……は?」

 異世界人って、何だよ。オカルトか?

「んで、ここは半地下牢。罪の軽い者が入れられるとこだ。」

 なに?オレは犯罪者なのか?でも罪の軽い者だからそんな派手なことはしてない?刑期も短い?

「なんでも勇者様と同衾していたらしいな。」
「……は?」

 どこともわからないところでいわれのない罪に問われながら火鉢は苦悩する。 
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