| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ポケットモンスターズファンタジー~導かれし者達の軌跡~

作者:ティア
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

Reincarnation
  救世主

一方こちらでは、にらみ合いが続いているのだが、ジリジリと前に歩いてくる為に後ろに行くが、逃げようにも後ろにはいつの間に崖に逃げ道を失ってしまっていた・・・。
「このままだと本当にまずいよ!! いつの間にかに崖にどんどん追いやられてるしっ!!」
「そんなの分かってるわよ、っと言う前に何でこんな場違いのチートが居るの!!? 私たちはただナルトシティに行きたいだけだったのにっ!!」
「レ、レイエルさん落ち着いて下さい!!」
ジリジリと押されて三人はほぼパニック状態で、特にレイエルのパニック度が凄く、しかもゴーストタイプなら常時浮遊しているので落ちることは無く、しかもサイコキネシスでアーシアとモルクを浮かばせて逃げれば良いものの、先程のバカ太い破壊光線を見てしまうと・・・背を向けるのが怖い。
「も、もう諦めるしかないよ・・・もう真後ろは崖なんだし・・・・・・」
「・・・いえ、私はまだ諦めません。ここで終わったら何のためにここへ来たのか分からないですし、この世界を守れなくなっちゃうから。だから私は・・・」
「ア、アーシア?」
途中まで言うと、モルクの言葉を聞く前にアーシアは身体に風を纏まとって電光石火を使う体勢に、
「待って、アーシアちゃん!! まさかだと思うけど一人でバンギラスに突っ込む気じゃないでしょうね!!?」
「・・・・・・こんな場所で立ち止まれないのです。立ち止まっちゃいけないの、進まないといけないの私は。 それに・・・やっぱりレイエルさんとモルクさんを巻き込みたくないから・・・
「ア、アーシアちゃん・・・?」
レイエルは決して崩すことがなかったアーシアが敬語を外して言ったものだから、凄い不安心を抱いた。だからサイコキネシスで無理矢理止めようとした。でも出来なかった・・・手を伸ばせば届くはずなのに凄く遠いような気もした。
そしてアーシアは正面に
向き直して電光石火を使用・・・素早いスピードでバンギラスを翻弄し、隙があれば固くなった尻尾を叩きつけて攻撃の手を緩めない。そして、アイアンテールの連続攻撃についに両足から折れ、それを確認するとアーシアは大きく上へとジャンプ。そして頭に尻尾を威勢と共に振り落とし・・・
「っ!!?・・・ぐあっ!!」
振り落とした、だがそれよりも早くバンギラスが右手で落下してくるアーシアを殴り、モルクとレイエルが居るところまで無造作に転がってきた・・・。アーシアはピクリとも動かない。しかも綺麗な茶色い毛並みが赤く染まり始めていた。
「ア、アーシアちゃん!!」
サイコキネシスでアーシアを自分の下へ運んで傷の状況を見る。どうやらパンチだけではなく、その時に爪も引っかかって浅くえぐれていて、この威力はまさに狂気・・・それを食らった本人は息は弱々しく、荒く呼吸しており、とても辛そうで、痛みで全身が震えていた。
「も、もうどうすればいいのよぉ・・・あっ・・・・・・」
いつの間にかバンギラスは勝ち誇ったような顔で、両手の手の中にエネルギー体を生成し始める。この技は多分"気合玉"だと思われる。しかも球体の大きさが普通の大きさよりも莫大に大きく、なお今も大きくなり続けている・・・あれを食らったら終わりなんだろうなって。その事にモルクも思ったらしくて私にピッタリくっついてきた。いつもなら叩くなり、サイコキネシスでぶっ飛ばすけど、今回は躊躇なく、寧ろこちらから受け入れた。そしてアーシアに ゴメンね の気持ちより、一層力を入れて体をモルクへ委ね、いつ衝撃がいいようにと目を瞑った・・・。だけど、その目はすぐ開けることなった。
「自然の強さと雄大さを思い知るのよっ!! アイス・・・リーフ!!!!」
突如としてバンギラスの左側の草むらの中から声と、葉っぱと氷の塊が飛んできたから。バンギラスは不意打ちに驚きながら避けようと足を動かしたみたいだけど、歩けずに床に倒れこんで立ち上がる暇なく全弾ヒットして、200kgを超す巨体が吹っ飛ばされた・・・なんて凄いパワーなの?しかもアイスリーフってなに?氷の葉っぱ? ともかく思わぬ救世主に私とモルクは驚いた顔のままで草むらを見ると、二人の影が出てきた。その影はイーブイの進化系の草タイプ派生のリーフィア、同じく氷タイプ派生のグレイシア・・・。二人は右手に赤い時計のような、リストバンドのような物を付けていて、グレイシアの方は黄色い両掛けバックを背負っていた。そしてグレイシアは吹っ飛ばされたバンギラスを一目見てから私達の方へと向き直し、
「・・・リファルはバンギラスをお願い。 私は怪我を負ってるイーブイを手当するから」
「ああ、分かった」
来て早々グレイシアは、さっきまで三人で敵わなかった強敵を一人だけで相手してと言っているのである。だがそのリーフィアは何の抵抗も無く、その娘に言われた通りバンギラスの方に体を向け、体制を低くして戦闘姿勢をとる。そしてそれを言った本人はアーシアに近づき怪我の状況をしばらく確認すると背負っていたバックを下ろし、中をあさり始め・・・しばらくしてバックから瓶に入ったオレンジ色の液体を取り出すとアーシアの横に置いた。
「取り敢えず・・・ちょっと我慢して下さいね」
「「?」」
モルクとレイエルは頭にはてなを浮かべ、
「あっ、貴方は・・・?」
レイエルは見知らずのグレイシアに尋ねる。
「私の名前はフィリアですが、今は静かにしてもらえますか?」
何者かか聞こうと思ったら名前を言われ、怒られたせいで余計に頭上にハテナが出て、そしてレイエルはその受け答えにイラッとした。だがそんなことは知る由もなく、その間にもフィリアは更にバックから色々なものを取り出していた。
「ふぅ、相変わらず用意に時間がかかるわね・・・早くしなきゃ」
そう言うとフィリアは、バックから取り出した太陽と月が描かれた板を床に置き、足型の絵が書かれているところに手を載せると、
「・・・うぐぁ・・・・・・はぁ、はぁ・・・設定を最大のままにしちゃってた・・・」
突如にグレイシアの身体が赤紫色に縁取られ、手を話した瞬間にその縁取っていた光が手を置いていた板に吸い取られ、一瞬フィリアがふらっとしながらも、初めに取り出していたオレンジの液体が瓶に入ってるものをその板の上に垂らし・・・が、次の瞬間に目を疑った・・・

それは 液体が宙に浮いている ということ。

 その光景をみて 大丈夫そうねっ と言うと、浮遊している液体に冷たい吐息を当てて固める。今度はその凍った液体を鋭い爪で小さく砕くと、それをイーブイの口の中に入れ、自分の口の中にも入れて説明をし出した。
「それを舐めて。オレンの実を皮ごと磨り潰して作った回復薬を凍らせただから」
アーシアはいきなり知らない人に口の中に入れられて固まっていたが大丈夫という言葉と、本人も口に入れたのを見ていたので舐め始める。舐めてみるとほんのりと甘く、時々酸っぱい味が体の中を通り抜けてあっという間に溶けたしまった。そして同時に身体の痛みが少し癒えた様な気をアーシアは感じた。
「舐め終えたら次を舐めて下さい。痛みが癒えるまで。私はリファルと、あの自我を無くしたバンギラスを倒してきますので」
そう言うとフィリアは先に戦っていたリーフィアのリファルの元へ行き、かなりの数の氷の礫つぶてをバンギラスに打ち出していた。しかもかなりの量の礫をほぼ一瞬で生成して打ち出したのも凄い。阻止目それを受けたバンギラスは、自分達ではなかなか怯まなかったのにかなりの確率で怯んでいた。

つまり私達より数倍レベルが高いことになる。

そう三人は推測出来たが、一つ分からないことがあった。さっきレイエルが言っていた 本当にこの二人何者? という事。でも 探検隊か救助隊 なら助ける理由も頷ける。もしさっきのバックが本物ならばそうだし、証拠としてバックの留め具・・・バッチを見れば本物か、本物じゃないかすぐに判断ができる。
「ねぇ、あの人達草むらからいきなり出てきてバンギラスに攻撃するし、傷ついたアーシアちゃんを助けてくれたし・・・モルクは純粋にどう思った?」
「えーと・・・悪い人たちじゃなさそうか「レ、レイエルしゃん・・・」あ、ごめんアーシアちゃん(しゃん?)」
アーシアの震え声でレイエルはお馴染みのサイコキネシスで浮かせてアーシアの口の中へ。そして味が気になったので、モルクがよそ見した瞬間にパクリ。かなり美味しく、思わず美味しいっと言ってしまうところだった。
「ア、アーシアちゃん。どう?」
「はぁぃ・・・少しは楽になりました。なんだかんだで手間を掛けさせる事をしてしまってすみ・・・きゃっ!!?」

ドン!!

いきなり地面が揺れてそのさきの言葉が途絶える。ちなみにこの地震の意味は、
「ふぅ、一次討伐完了だな。後は二次討伐か・・・ミスるなよ?」
「分かってわよ。じゃあ・・・♪」
フィリアとリファルがバンギラスを倒したのだ。だが倒したというのにまだあの二人は何か使用しており、何をするのかと思いきや、フィリアは手頃な葉っぱを手に持つと、その草を両手で持って口元へ持っていき、草笛を吹き始めた。ゆっくりと穏やかに、ときに速く強く演奏していく・・・それを聞いて気づいた人が一人、
「このメロディ知ってる」
「え?どういうことアーシアちゃん?」
レイエルはアーシアの口から言われたことに驚く。
「聴いたことがあるんです、どこかで。確か曲名が・・・オ、オラシ・・・思い出せない。出掛かってるのに・・・」
この世界に来てから消えた記憶のかけらを探す。だか探せば探すほど記憶、思い出、元の世界の事、学校の事、そして自分の事もまるでパズルのようにバラバラに、そしてピースが無くなっていた。そのことに悲しくなり、とうとう耐えられず泣き出してしまい、それを見てモルクに近づいて一言言った。
「この世に偶然なんて無い、あるのは必然だけ・・・記憶が無くしたのも何か忘れないといけない理由があったからって思ったほうがいいと思うよ?」
「忘れないとひっくいけない理由・・・そうですね。消えてしひっくまったものでくよくよしひっくていても仕方が無いですよひっくね」
アーシアは泣きながら答える。途中途中で泣くときに出る声が出て聞こえづらいと思ったが、しっかりと聞こえていたみたいで、
「その通りよ、そんな考えていたら前が見えなくなるから。今は忘れていてもきっかけがあれば思い出せるかもしれいし・・・。あ、アーシアちゃん、もう立てるんじゃないの?傷が消えてるし」
レイエルの言葉に えっ? と思い、傷口を見てみると綺麗に塞がっていて、不思議と痛みも無くなっていた。が、毛並みにはまだ血の色が付いていた。次に前足に力を入れて後ろ足に力を入れた。さっきまで立とうとするだけで激痛が体全体を走ったのにすんなりと立てることができた。
「・・・ねぇ、なんで後ろ足だけで立ってるの?まるでピカチュウみたいに・・・」
「分からないですけど、やっぱりこっちの方がいいかなっと思いまして・・・さっきの砂浜でもこうしていたのですが、その時は結局普通に座ったほうがいいと思って止めました」
「ふーん、そうだったんだ。これも人間だっ「お、元気になったみたいだな」・・・」
言おうとしたが助けてくれたリファルとフィリアの言葉で途中で切られてしまった。そしてこっちに来てそうそうに、アーシアに向かって 無理しすぎ とフィリアに言われ、リファルには 頑張りすぎ っと言われてしまって言われた、本人は苦笑いする。
「あっ、でも、電光石火でスピードを上げたままでアイアンテールに入ったのは見事だったけど」
「あっ、ありがとうございます」
「・・・それと、そこのあなた。今なんて言った?」
アーシアの質問を聞いてからすぐに、フィリアはモルクを指差しながら説いた。
「なんてって・・・? ボク変な事言っちゃった?」
「いや、言ってない。俺は これも の後が聞きたい」
「あっ・・・」
横に居たリファル が教える。そうすると、モルクは急に考え込んでアーシアの方を一瞬だけちらっと見た。するとアーシアは、モルクが何をして欲しいかを悟り、自分から語り始めた。
「・・・あのっ、ここでの話しは他の人に言わないでくれますか?」
「ええ、言わないわよ。秘密は誰でもあるものだもの」
「ありがとうございます。では・・・フィリアさんとリファルさん、私を見て気がつく事がありますか?」
「気がつく事・・・? 特に無いと思うけど、あえて言うならば前右足に模様があるくらいかしら?」
フィリアはその腕を優しく持ち上げ、自分の目の前で近づけて言った。急にそんな事されたものだからアーシアは軽くビクッとする。
「あっ、ごめん。もしかして人見知りが入ってた?」
「い、いえ、別にありませんです・・・。あっ、それと正解です。リファルさんとフィリアさんはこの紋章が刻まれている方を見ませんでしたか?」
「見てないが?」
「そう・・・ですよね。私・・・実はここの世界の住人じゃないんです。そして、その方達すべてに同じ紋章が刻まれているはずなのです」
アーシアはその紋章がよく見えるように手を上にあげる。
「なるほどな、見かけたら声をかけておこう。っで、この世界の住人じゃないって事はどういうことだ? まさか、他の世界から飛ばされてきたとかか?」
「まさしくその通りです、私は・・・・・・人間です。この世界が危ないと聞き、この世界に導かれにきました」
「に、人間? 人間っておとぎ話に出ていた仮想生物だぞ?まぁ、仮想生物っと言っても、ここから南の海上にある水上都市《アルトマーレ》には遥か二千年前には居たらしく、その他の地方では人間とポケモンが共存して生きていたらしいが、既にもう居ない。理由も不明だ」
「二千年前・・・一体何があったのですか?」
アーシアの質問にリファルは頭を掻きながら、
「すまないな、俺は歴史には詳しくないんだ。まぁフィリアもそうだし、ましてや歴史系の書物も無いからな」
「その辺は私も気になってるのよ。モルクとたまに図書館行く時があるんだけど、歴史系の本だけやけに少なくて、聞いてみたりするんだけど答えてくれなくて。これって絶対なんかあるわ」
「歴史の本じゃなくても、色々と気になることだってあるよ。例えばボク達の町、ポートタウンにある《テヌラ神殿》だって毎回監視員が居て入れないでしょ? 前までは探検隊だったら入れるはずだったんだけど、今は探検隊すら入れないみたい。あの ダイヤモンドクラス でもね」
「ほぉー。そんなに危険な場所なのかそこは?」
「さぁ・・・情報がないから何とも言えないけど・・・・・・」
何かとがっくししながらモルクはリファルとフィリアに伝えた。


それからしばらくして、いろいろな情報交換したのは言う間でもなかった・・・・・・。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧