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機動戦士ガンダム00I f

作者:神話巡り
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#プロローグ

 ズガ――――ン!
 
 炸裂音が戦場に響く。

「画像が!」
「何なんだ!何がどうなっている!!」

 人類革新連盟の基本モビルスーツ、《ティエレン》が、赤いビームを受けて大破する。

「本部に通信は!」
『だめです!本部連絡用の回線がイカれてる!!』
「くそ!」


「出撃していた第三小隊の反応が消えました!!」
「襲撃か!?」
「か、確認できません!!」


 戦場の惨劇は続く。

 真紅のビームによってティエレン達は一瞬にして薙ぎ払われていく。そしてそこに……

 
 天使が、降り立った。


 白い外装をもったモビルスーツ。緑色の光を放ち、背中には紫色の一対の翼。青いアイレンズを光らせて、周囲を一瞥する。

1.5(アイズ)ガンダム、ファーストフェイズクリア。続けてセカンドフェイズに移行する」

 
 人革連の基地、その指令室のメインモニターが、突然ブラックアウトする。

「な、何だ!?どうなっている!?」
「わかりません!復旧させます!」
「急げ!!同時に第四小隊、並びに第五小隊に連絡、緊急出撃準備!!最大警戒態勢!!」


「おやおや、ティエレンが10機……2小隊分か。普通の襲撃だったらそれで防げただろうね。でも、残念だけど……それも、この1.5ガンダムには通用しない」


「なんだ、あの白いモビルスーツは……」
『第四小隊より第五小隊に通信。アンノウンとの交戦に入る』
「り、了解した。第五小隊!我々も行くぞ!」
『『了解!!』』


「ん?一度に戦闘体制かい?まったく。もう少し戦法と言うものを考えないのかね。本当に人類は下等な種族だな……。我々はなぜこのような生命体を進化させなければならないのか……」

 1.5ガンダムが右腕に装備された大型GNビームライフルを構える。

「1.5ガンダム、目標を駆逐する」

 射撃。真紅のビームがティエレンを打ち抜く。続けてもう一発。コクピットを打ち抜かれたティエレンは爆発した。

「はぁ……脆い。脆すぎる。この程度か……1.5ガンダムよりGNキャノン一号機並びに二号機に連絡。出撃中のティエレンの小隊を壊滅させよ。私は本部の破壊を優先する」
『『了解』』

 感情を感じさせない機械的な声が答えると同時に、背後から紫色のモビルスーツが出現する。その外見は非常に奇妙な形だった。

 人型ではあるが、よりスマートなガンダムよりはどちらかと言うとティエレンに近い。そしてその重厚なフォルムをさらに特異とさせているのは、両肩から延びる四門のビーム砲である。

 GN(ガン)キャノン。ガンダムのサポートのために造られた遠距離射撃用モビルスーツで、その両肩のGNビームキャノンの威力はガンダムのビームライフルの威力を大きく上回る。

「ふっ」

 1.5ガンダムは背中の翼を広げると、緑の燐光を引いて飛び立った。

「GNキャノン、目標を駆逐する」

 平坦な声が呟くと同時に、両肩のビームキャノンが一斉にビームを放つ。

 ティエレンはなすすべもなく吹き飛んで行った。



「第四小隊、第五小隊、反応途絶しました……」
「ば、馬鹿な……」


「追撃機は出てこないか……ガンダムの存在に気付いていないな?ならば一瞬で終わらせてやる」

 1.5ガンダムの背中の翼が、前面に展開する。

「アルヴァアロン砲、発射準備。チャージ開始」

 アルヴァアロン砲に赤い輝きが蓄積されていく。バチバチと火花が飛び始めた。

「発射まで残り5セカンド。3、2、1、アルヴァアロン砲、発射」

 ズビュア―――――――――――――………


 光の残光を引きながら、真紅の巨砲が発射される。人革連南ウクライナ司令部は、一瞬にして消滅、内部にいた司令部員たちは何が起こったのかわからないままに蒸発した。


「ふう……こんなものか。全く。歯ごたえがないな」

 1.5ガンダムのコクピット。パイロットの青年が、薄緑色のヘルメットを脱ぎ払う。

 鮮やかなグリーンの髪、切れ長の目。女性かと見まがう美貌を兼ね備えた顔には、野望を感じさせる強暴な笑み。

「人類よ。紛争はガンダムが根絶する」 
 

 
後書き
いかがでしたでしょうか。感想・アドバイスなど待っています。 
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