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魔法少女リリカルなのは~過去を捨て今を生きる者~

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A’s編
  伝わらないのなら、伝わるまで何度でも言う!

 
前書き
ぶどうパン食べてると何故かじゃりじゃりする。
なーぜー。

それではっ
 

 
<自動防衛運用システム、ナハトヴァール起動>

闇の書が言う。

「待て!今は違う!我らはまだ戦える!」
「こいつ・・・そうだ、こいつがいたから・・・」

シグナムとヴィータが言うが、闇の書はそんなの聞こえてないとばかりになにかを進行していく。

<守護騎士システムの維持を破棄>
<闇の書、ストレージの完成を最優先>
<守護騎士システムは消去>

守護騎士システムの、消去・・・?
つまり、守護騎士(ヴォルケンリッター)の・・・。

「ふざ・・・けんなぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!」

ヴィータが叫びながらにデバイスで闇の書に攻撃する。
が、闇の書を覆い尽くしているのもは固く、ヴィータの力では傷一つ付けられない。

<敵対勢力排除。蒐集対象より、コアの蒐集>

すると、オレたちは全員バインドにかけられてしまう。

<開始>

そして、ヴォルケンリッターの四人から、なのはや美愛のようにリンカーコアが蒐集されてしまった。
オレたちは蒐集されなかったが、代わりに闇にとらわれてしまう。
なんとかそこから抜け出そうとしていると、少し離れたところから、ほんの数時間前まで一緒にいたはやての叫び声が聞こえてきた。

「はやてっ!?」

いち早く慎吾が抜け出し、はやてにむかって飛んでいく。
それを堺にオレたちもすぐに抜け出していく。
が、オレたちの向かった先にいるのははやてではなく、銀色の髪をした女性。

「・・・また、全てが終わってしまった。我は魔道書。我の力の全てを・・・」

女性はそう言いながら手を上にかざす。

「っ!空間攻撃・・・!」

フェイトがその手から発生される黒い塊を見て言う。

「忌まわしき敵を、打ち砕くために!闇に・・・沈め」

そしてその攻撃はオレたちにむけて放たれる。

「なのは、前に出て防御を!オレも手伝う!」
「うん!」

防御が硬いなのはと、一番魔力があるオレが前に出て美愛、アリシア、フェイト、慎吾を守るようにバリアを張る。
攻撃が終わると、フェイトはさっきまでの薄い装甲をいつものに変える。

「ねえ、あの人って一体・・・?」

なのはの質問に、フェイトが答える。

「ベルカの融合機。主と一体化して戦う、人格型管制ユニット。彼女が表に出てるってことは、はやてはもう、意識をなくしている」
「助ける方法とかはないのか?」
「わからない・・・けど」

話してみるしかない、か。
今までどおり、オレたちらしく。
そしてオレたちはあの人格型完成ユニット・・・長いから闇の書でいいか。闇の書のいる方へいった。


「あの、闇の書さん!」

なのはが離れたところから話しかける。

「私たち、はやてちゃんやヴィータちゃんたちとは・・・!」
「我が騎士たちはお前たちを打ち破り、ナハトの呪いを解き、主を救うと誓った。そして我が主は目の前の絶望が悪い夢であってほしいと願い・・・我はただ、それを叶えるのみ。穏やかな夢の中で、永遠の眠りを・・・」

彼女はそう言いながら、また魔法陣を展開する。

「そして、我らに仇なす者には・・・永遠の闇を・・・!」

闇の書が言うと、辺りの地面から炎が吹き出した。
オレたちは空中でそれを避けながら闇の書と打ち合う。
圧倒的に彼女の方が字術が高くm攻撃しても防御されてしまう。
そこでオレたちは簡単に役割を決めることにした。

接近戦が得意なフェイトと、接近戦もできるオレは交互に闇の書と打ち合って隙と時間を作る。
遠距離戦を得意とするなのは、美愛は時間をかけてでも威力の強い魔法を放つ。
慎吾はそれまでなのはと美愛に近づく魔法を撃ち、アリシアは身体能力を上げる魔法を使う。

こういった簡単な役割だけでも、考えなしに動いてダメージ蓄積するよりマシだろう、という考えだ。

そして防御のあとに生まれるホンの少しの隙を狙い、闇の書にバインドを仕掛ける。

「なのは、美愛!」
「わかってる!コンビネーションツー、バスターシフト!シュート!!」

美愛となのははさっきまで貯めていた魔法を。オレとフェイトは即席の大した攻撃力はない魔法を放つ。
バインドを仕掛け、直撃すると思われたその攻撃は当たる前にバインドが壊れたために防がれ、オレたちは力で押し切ろうとする。

「・・・貫け」

闇の書がそう言うと、今度は逆にオレたちがチェーンバインドに捕まってしまう。
そして思いっきり地面に叩きつけられ、さっき使ったバインドを返される。

「私たちの、魔法!?」
「私の騎士たちが、身命を賭して集めた魔法だ」

闇の書は、悲しそうな表情をして言う。

「闇の書さん・・・?」
「お前たちに咎がないことはわからなくもない。が、お前たちさえいなければ、主たちは心安らかな聖夜を過ごすことができた。残り僅かな命の解きを、温かな気持ちで過ごせていた・・・!」

うつむきながら、涙を流しながら、訴え掛けるかのように言う。

「はやてはまだ生きてる!シグナムたちだって、まだ!」
「もう遅い。闇の書の宿命は、始まった時が、終わりの時だ」
「終わりじゃない・・・まだ終わらせない!」

なのはが闇の書の言葉に反論する。
そう、まだ世界は破壊されていない。未来は確定されていない!
これからいくらでも変えられる余地は残されている!!
しかし闇の書は聞く耳持たず、オレたちに向けて魔法を放つ。

「泣いてるのは、悲しいからじゃないの!?まだ、諦めたくないからじゃないの!?じゃなきゃおかしいよ!本当に全部諦めてるなら・・・」

そんな悲しそうな顔、しない。
泣いたりなんか、しかい。

そんな気持ちの闇の書には届かず、彼女は攻撃を続ける。

「バリアジャケット、パージ!」

フェイトが攻撃を喰らう前にバリアジャケットの種類を変え、バインドから抜け出し、オレたちのバインドも解く。

「伝わらないのなら、伝わるまで何度でも言う!助けたいんだ!あなたのことも、はやてのことも!」

一瞬、闇の書の動きが止まった。
しかし、すぐに地面から吹き出す炎の勢いがつよくなり、ほかにも地面が割れ、突起するといった現象まで発生し始める。

「・・・はやいな。もう崩壊がはじまったか」

闇の書が呟く。

「私はじきに意識をなくす。そうなればすぐにナハトが暴走を始める。意識があるうちに、主と騎士たちの望みを叶える!
・・・眠れ」

いくつもの闇が、オレたちに襲いかかる。

「この、駄々っ子!」
<ソニックフォーム>

フェイトは急速に加速し、闇の書に接近する。

「はぁぁああぁぁぁッ!!」

フェイトは闇の書のバリアと思われるものにふれる。

「お前にも心の闇があろう」

そう言う闇の書の表情からはなにも読み取れず、ただオレは嫌な予感しか感じなかった。

「下がれ、フェイトっ!」

オレは消えかかるフェイトの腕をつかみ、後ろに引く。

「陽龍!?」

しかしフェイトの消えかかる姿は止まらない。

「なら、貴様も連れて行ってやろう」

そして、オレも同じ魔法に掛かり、身体が消えていく。

「おにぃ、フェイト!?」

最後にオレが聞いたのは、悲鳴に近い美愛の叫び声だった。
そして、オレの意識は闇に飲み込まれた。
 
 

 
後書き
というわけで、陽龍も闇に取り込まれます。
フェイトちゃんの夢の内容は原作と少し異なります。アリシアいるし、プレシアとも仲直り?しましたし。
しかしフェイトの方はちょっと出てくる程度で、あんま触れられないと思います。メンド・・・ごほんごほん。大変なので。

それではっ

 
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