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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第123話 生きろ!!

 
前書き
1・2・3~♪07で~す♪
今回はグレイ&ユモの対決!!
ユモ目線で書いていきますよ。
それでは、第123話・・・スタート♪ 

 
マヤの次は今度はナツとウェンディとガジル・・・う~ん、妖精の尻尾は不幸なのかな?それとも狙われる人が多いだけなのかな?私は次々に起こる事件に頭を回転させていた。

グ「俺たちは事件に縁があるんだよ。」

ユ「そ、そうなんだ・・・」

それは幸運なのか不運なのか・・・?こんな会話を交わしていると、

?「来たな、妖精のバカ共。」

左目に黒い眼帯を着け、両腕に鎖型の腕輪を付けた男が私とグレイを待ち構えていた。

?「お前等は火竜(サラマンダー)、天空の巫女、鉄竜(くろがね)のガジルじゃない。それ以外の者は『滅』。消してよいとゆうリューバの命令だ。」

初対面の人間によくそんな言葉が言えるね。

ティ「俺はティーロ・モロニクス。『強さ』と『闇』以外のものは興味ない。」

グ「随分と悲しいやつだぜ。」

どうやって生きているんだろ?

ティ「まずはお前等の『闇』を見させてもらう。」

私とグレイの闇を見る?どうやって・・・?すると、ティーロは左目に着けていた眼帯を外した。

ユ「ひぃ・・・!!」

グ「うっ・・・!!」

ティーロの左目は、光が射していない『闇』のような真っ黒な瞳。右目は青いのに・・・ティーロはしばらく私とグレイの事を見つめていた。すると、

ティ「グレイ・フルバスターとユモス・クオリナ。10年前にゼレフ書の悪魔、デリオラに街を壊滅され、家族を失った。」

グ&ユ「!?」

ティ「その後、グレイ・フルバスターは氷の造形魔道士、ウルの下で修行をしていたが、自分がデリオラ挑んだため、それを守ろうとしたウルが絶対氷結(アイスドシェル)により自らの肉体を滅ぼしデリオラを封じた。同時刻、ユモス・クオリナは兄、グレン・クオリナが絶対氷結により自らの肉体を滅ぼしデリオラをウルと共にデリオラを封じた。」

グ「こいつ、本当に俺たちの・・・」

ユ「『闇』を見てる・・・」

あの『闇』のような真っ黒な瞳で・・・私はティーロの瞳が怖かった。

ティ「ユモス・クオリナ。その後フリーの魔道士として旅をしていたが、7年前、旅の途中でハルト・パーカーにより呪殺の一種、闇の呪い(ダークカース)を掛けられていた・・・他にもあるが、だいたいこんなものだ。」

そう言うと再び左目に眼帯を着ける。

ティ「どちらも殺すにはもったいないくらいうまそうな『闇』だが、ここで消えてもらう。」

グ「お前は、いったい・・・」

ティ「7年前に、闇竜、ダークウィルに育てられた、第1世代の闇の滅竜魔道士(ドラゴンスレイヤー)だ。人の『闇』を見る事が出来たり、人の『闇』を食べる事が出来る。」

ユ「や、『闇』なんて、絶対おいしくないよ・・・」

私は震えていた。ティーロからとてつもなく恐ろしい殺気を感じたから。

ティ「さて、最初はお前からだっ!!」

ティーロは私に向かって両腕を前に突き出す。すると、両腕に着けていた鎖型の腕輪が独りでに動き出し、私に向かって伸びてきた。私は呆気に取られ、動く事が出来ず、その場に立ち尽くしていた。が、

グ「ユモ、危ねぇっ!!」

ユ「キャア!!」

グレイに突き飛ばされてギリギリ回避する事が出来た。でも、私に代わってグレイが鎖に体を絡め取られた。

グ「くそっ!!何なんだよこの変な鎖はっ!!」

グレイは鎖から逃れようとするけど、逆にどんどん鎖に体を締め付けられている。すると、その鎖が真っ黒なオーラに包み込まれた。鎖に体を絡め取られていたグレイも一緒に・・・

グ「っ・・・!!?」

そのオーラに包み込まれたのと同時に、グレイは力なくその場に倒れちゃった。

ユ「グレイ!?」

慌てて駆けつけると、グレイの呼吸が荒かった。

ユ「グレイに何したのっ!?この鎖は何ッ!?」

私はティーロを睨みつけながら言う。

ティ「その鎖は闇魔の鎖(ダークネスチェーン)。この鎖に体を絡め取られた者に、邪悪な『闇』を与える鎖だ。」

ユ「!!!」

ティ「鎖に体を絡め取られてから1時間もすれば、『闇』に体を支配され、死に至る。」

私の思考が止まった。また、私のせいで、グレイは・・・

ティ「俺に勝つ事が出来れば、その鎖も灰となって消え、グレイ・フルバスターは助かる。だが、俺に負ければ、お前も、グレイ・フルバスターも死ぬだけだ。」

ユ「・・・つまり、私がこの勝負に勝てばいいって事だよね。」

ティーロを倒せば、ナツやウェンディ、ガジルたちを助ける事が出来て、グレイも助けれる。一石二鳥だね。私は立ち上がり、冷気を両手にためる。

ティ「竜(ドラゴン)と『闇』のコラボレーションに、勝つ事が出来るか?」

ユ「そんなの、やってみなくちゃ分からない。仲間を、大切な人を助けれる事が出来るのなら、私は、命を捨てる事になっても、悔いはないっ!!」

これが私の本音だった。今までみんなに迷惑を掛けて、みんなに助けられて、私は何も出来なかった。今、みんなに恩返しが出来るんだっ!!この勝負、絶対に勝ってみせるっ!!!そしてもし、私がこの勝負に負けたとしても、私の命で、罪を償えばいいんだから・・・

ユ「アイスメイク、爆弾ッ!!(ボム)」

氷の爆弾をティーロ目掛けて投げつける。

ティ「闇竜の・・・鉄拳ッ!!」

殴ってそのまま爆発させた。

ティ「今度はこっちの番だ。闇竜の・・・咆哮ッ!!」

紫色の息(ブレス)勢いよく放たれる。

ユ「アイスメイク、盾ッ!!(シールド)」

当たる直前で防いだけど、威力が強すぎる・・・!!ピキッ!パキッ!

ユ「!!」

氷の盾にどんどんヒビが入る。

パキィンッ!!と氷の破片が飛び散る。盾が割れる直前に、私はしゃがみ込んでギリギリ咆哮を避けた。危機一髪。

ティ「ほぅ。俺の咆哮を避けるとはな。さすが噂に名高い氷上の舞姫だな。」

ユ「知ってたんだ。でも、残念ながら今回は格闘はしないよ。」

最近格闘しか使っていなかったからね。久々に造形魔法も使わないと魔力が衰えちゃう。するとティーロは怪しく微笑むと、

ティ「それを聞いて安心した。お前が格闘を使うと、俺も本気で戦わなければいけないからな。」

ユ「えっ?」

私はティーロの言葉に目を見開く。まさか、まだ本気じゃないのっ!?

ティ「闇竜の・・・闇刹那ッ!!」

辺りが真っ暗闇になる。四方八方、何も見えない。でも、刹那だったからすぐに明るくなった。安心したのも束の間、

ティ「俺がただの目晦ましをしただけかと思ったか?」

ユ「!!?」

足元を見て驚いた。私を囲むように床に巨大な紫色の魔法陣が書かれたいた。

ユ「あの短時間で・・・!?」

巨大な紫色の魔法陣は、不気味に光りだした。

ティ「さぁ、氷上の舞姫よ、『闇』の中で舞い踊れっ!!闇竜の・・・封壁ッ!!」

次の瞬間、巨大な魔法陣の外側から私を囲むように丸くカーブした紫色の光の壁(?)が現れた。光の壁はどんどん内側に寄って来る。まるで、私を閉じ込めるみたいに・・・私は雪隠詰め状態になっていた。

ユ「な、何なの、いったい・・・?」

私はどんどん中央に追い詰められていく。そして、私も光の壁も中央に来ると、光の壁は私を飲み込んだ。

ユ「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」

四方八方から押し潰されるような痛みが体全身に走る。その時、私の頭の中を『闇』が横切った。



デリオラによって崩壊していくブラーゴの街・・・



地に倒れてゆく街の人々・・・



お兄ちゃんに手を引かれて逃げる幼い頃の自分とお兄ちゃん・・・



それを追いかけるデリオラ・・・



絶対氷結で肉体を滅ぼし、消えてゆくお兄ちゃん・・・



泣き叫ぶ幼い頃の自分・・・



お兄ちゃんと、グレイの師匠、ウルによって封じられた巨大な氷の中のデリオラ・・・



この頃の私は何もかもが『闇』だった。その後も次々に私の今までの『闇』が頭の中を横切ってゆく。

ティ「これは17年間のお前の『闇』だ。」

私は、どれだけ『闇』を抱えて生きてきてたんだろう・・・?私の『闇』のせいで、みんなに迷惑を掛けてきた17年間。今更だけど、自分がすごく情けなく思えた。私は薄っすら片目を開け、光の壁の外側で、床に横たわっているグレイを見る。

グ「く・・・ぁ・・・・・」

目の前で苦しんでいるのに、手を伸ばしても助ける事が出来ない・・・グレイに一番助けられてきたのに、私はグレイを助ける事が出来ない・・・私は、なんて無力なんだろう・・・悲しくて、情けなくて、悔しくて、涙が頬を伝った。意識が途切れようとしたその時、

グレ『ユモ・・・諦めるな、お前の人生はこれからだ。生きろ!お前には、お前を必要としてくれる、助けてくれる仲間がいる。その大切な仲間のためにも、自分のためにも、生きろ!!』

ユ「!!?」

頭の中で声が聞こえた。顔も分からないけど、私はそれが誰だか分かった。

ユ「お・・・兄、ちゃん・・・」

そうだ・・・!私には仲間がいる。仲間が、私の『闇』を封じてくれるっ!!『闇』なんかに、負けてたまるかぁぁぁっ!!私は体全身から冷気を放出する。

ユ「うぅ~~~・・・・・っらぁぁっ!!!」

ティ「ぬぉっ!?」

私は光の・・・いや、『闇』の壁から自力で抜け出した。

ティ「お、お前、どうやって封壁からっ!?この封壁から、今まで抜け出せた者は誰もいないのにっ!?」

私はまだ驚いているティーロを睨みつける。

ユ「仲間が、私の『闇』を封じてくれる。仲間が、私に力をくれる。私は無力で、情けなくて、何も出来ないけど、大切な仲間を守るためなら、火の中嵐の中水の中、どんな困難な場所でも、必ず守ってみせるっ!!!」

私は目を閉じ、体の奥深くに封じ込めていた魔力を解放する。

ユ「あなたは、呼び覚ましてはいけない魔法を、呼び起こしてしまった。」

私とティーロの足元に、水色の魔法陣が浮かび上がる。

ティ「な、何だ・・・体が、動かねぇ・・・!!」

2つの魔法陣が銀色に光りだす。

ユ「氷は、『闇』を撃ち砕き、『光』を呼び覚ます・・・」

辺りが銀色の光に包まれた。私も何が起こったのかさっぱり分からない。この魔法は7年前に自然と身に着いた魔法。だから私にもよく分からない。でも、かなり危険ですごい魔法だとゆう事は自覚している。だから、体の奥深くに封じているから滅多に使わない魔法。魔力もすごい消費しちゃうからね。目を開けると、いつの間にかティーロは傷だらけになっていた。

ティ「竜狩り(ドラゴンハンター)の・・・名折れ、だ・・・」

ティーロはそう呟くと、その場に倒れて気を失った。振り返ってグレイを見ると、闇魔の鎖は消えていた。駆けつけると、気を失ってるだけみたい。

ユ「よ、よかっ、たぁ~・・・」

魔力を使いすぎたせいか、私はその場に倒れ、意識を失った。 
 

 
後書き
第123話終了~♪
ユモが封じている魔法・・・あれはいったい・・・?いつか本編で明らかに!?
次回はルーシィ&リョウの対決!!
お楽しみに~♪ 
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