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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  ~無形物を統べるもの~

作者:biwanosin
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SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING ①

『ギフトゲーム名“SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING”

   ・プレイヤー一覧
      ・獣の帯に巻かれた全ての生命体。
      ※但し獣の帯が消失した場合、無期限でゲームを一時中断とする。

   ・プレイヤー側敗北条件
      ・なし(死亡も敗北と認めず)

   ・プレイヤー側禁止事項
      ・なし

   ・プレイヤー側ペナルティ条項
      ・ゲームマスターと交戦した全てのプレイヤーは時間制限を設ける。
      ・時間制限は十日毎にリセットされ繰り返される。
      ・ペナルティは“串刺し刑”“磔刑”“焚刑”からランダムに選出。
      ・解除方法はゲームクリア及び中断された際にのみ適用。
      ※プレイヤーの死亡は解除条件に含まず、永続的にペナルティが課される。

   ・ホストマスター側 勝利条件
      ・なし

   ・プレイヤー側 勝利条件
     一、ゲームマスター・“魔王ドラキュラ”の殺害。
     二、ゲームマスター・“レティシア=ドラクレア”の殺害。
     三、砕かれた星空を集め、獣の帯を玉座に捧げよ。
     四、玉座に正された獣の帯を導に、鎖に繫がれた革命指導者の心臓を撃て。

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。
                        “          ”印』


一輝は降ってきた契約書類を読むと、すぐさまDフォンを取り出し、四人を召喚する。

「大して休めてないところ悪いが、魔王だ。それも、俺としては最悪の展開の。」

一輝は四人にそう言い、空をにらむ。
そこには、巨大な龍がいた。
一輝はそれを睨みながら、話を続ける。

「ゲームマスターはレティシア。空にはでっかい龍。しかも、鱗から危険そうなのを大量に作り出してる。」
「待って!今、レティシアって言った?」
「ああ。契約書類にはそう書かれてる。」
「それは、あのレティシアさんですか?」
「おそらく、そうだろうな。」
「でも、なんで・・・」

音央と鳴央は理解が出来ず、悩み始めるが、事態はそれどころじゃない。

「その辺は、後で黒ウサギにでも聞いたほうが早い。今はあの出てきた化物だ。」
「だね。私が言うのも、って感じだけど、魔王は天災。いつくるかなんて予想が付くものじゃないから。」
「今は、冷静に対処すべきでしょう。」

三人の言葉に音央と鳴央もいったん落ち着く。

「じゃあ、俺とスレイブはあの巨人軍に。皆は、出来るだけ分散して一人でも多くの人を助ける。無茶はしないように。何かあったら俺に連絡。いいな!」
「「「「はい!」」」」

返事と同時に三人は走り、スレイブは剣になって一輝の手に収まる。

「いきなり実戦で悪いが、いくぞ!」
「はい、マスター!」

一輝はスレイブを腰にぶら下げ、巨人軍のほうに飛ぶ。

そして、巨人のところへ向かっていると、途中で十六夜を発見する。

「十六夜!お前も巨人軍のところへ?」
「ああ!士気が落ちてるっぽいから、ちょっと活を入れようかとな!」
「乗ってけよ!もうちょいならスピードも出るぞ!」
「ハッ、いらねえよ!」

十六夜は、走るスピードを上げる。

「ヤバイ、見せ場全部とられる!」
「それはどうでもいいとして、私たちも急ぎましょう!」

一輝はスピードを上げ、どうにか十六夜と同じタイミングで到着すると、十六夜が投げ飛ばすタイミングにあわせて巨人のうちの一体を切り刻む。

「スレイブ、お前予想以上に使いやすいな!」
「お褒めの言葉、ありがとうございます。」

一輝は、その切り刻む感覚から無意識のうちにスレイブをほめていた。
そして、十六夜と話し出す。

「・・・へえ?ケルト神話の巨人族と聞いてたから、てっきり神軍をさすものだと思ってたんだが。」
「いや、それはないでしょ。こんなの、ただ巨大化しただけの人類だよ。」
「だな。それにしても、俺達みたいながき相手にこのざまじゃ、ご先祖様が泣いてるぜ?」

そんな話をしている間にも、二人は暴れ、足元に巨人族や武具のかけらなどで山が作られていく。

そうしてこの場を支配していた絶望をぶっ壊した二人は、純粋な殺意を瞳に宿らせ、巨人族に言い放つ。

「一度だけ言う。今すぐうせろ、木偶の坊。こっちは本気で収穫祭を楽しみに来たんだ。唯でさえ空飛ぶトカゲも相手しなきゃならんのに、余計な手間をかけさせるなよ。」
「だな。それに俺はまだ一日もたたない間に魔王との連戦だ。ストレスが絶えられそうにねえんだよ。」

二人とも、本気でキレていた。
そして、そんな状態でいった言葉は挑発と受け取られ、巨人軍は再びアンダーウッドを目指して進撃を始める。

「ウオオオオオオオオオオオオオオッォォォォォォォ―――――!」

先陣を切って飛び掛る巨人を、十六夜は踏み台にして飛び、一輝はその横を走り抜ける。

一輝の視界の中で十六夜が鎖で捉えられるが、一輝はそれを無視して、横の巨人の足を切る。

そのまま走る勢いを緩めることなく、巨人を切り続けていく。
途中、一輝の体を捕らえ、動きが止まったところに十六夜にはなったものと同じ轟雷を放つが、

「いい覚悟だ。でも、無駄だよ。」

一輝によって操られ、敵に武器を与える形となる。

巨人達は十六夜のめちゃくちゃの後だったため驚きは少なめだが、一輝は気にせず、その轟雷で周りにいる巨人を倒す。

「・・・それほどの覚悟を持ちながら、なぜこんなことをする?」

一輝の問いかけは、巨人の雄叫びによってなかったことにされる。

「・・・どう解釈したらいいんだ?」
「おそらく、こちらにはこちらの事情がある。だが、ここは戦場だ。といったところでしょう。」
「そうか。なら、戦うか!」

十六夜が幻獣に対して何か言っているが、一輝は気にせずに切り倒していく。
そのまま三十は切り倒したあたりで、後ろから駆けてきた幻獣によって巨人を倒す役目をとられる。

「あの集団がここまでなるか。」
「ああ。さすがは獣の王様!落胆せずにすみそうだな!」
「だな。ここは任せられる。」

いつの間にか横にいた十六夜に驚くことなく、普通に話をする一輝は、Dフォンを取り出し、三人に同時に繋ぐ。

「もしもし?皆、無事?」
「私と音央ちゃんは問題ありません。」
「私も大丈夫だよ、お兄さん!」

全員の無事を確認し、ほっと一息を付くと、遠くから黒ウサギの声が聞こえてくる。

「“審判権限”の発動が受理されました!只今から“SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING”は一時休戦し、審議決議を執り行います!プレイヤー側、ホスト側は共に交戦を中止し、速やかに交渉テーブルの準備に移行してください!繰り返し

「--------------GYEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEEYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaa!!!」

そして、その繰り返しをさえぎって龍が雄たけびを上げ、突風を巻き起こすとあらゆる者を空へと巻き込んでいく。

「やべ・・・おい!お前らは大丈夫か!?」

一輝はあわてて電話口に叫ぶ。

「私たちは大丈夫です!今、富士蔵村に何人かつれて避難してます!」

音央、鳴央は問題ない。

「私はちょっとまずいかなー・・・」

ヤシロは問題があった。

「何があった?」
「突風に巻き込まれて上昇中。魔道書もちょっと問題が・・・」
「了解。それならこっちで対処できる。」

一輝は一度電話を切り、ヤシロの画像を選択する。

「ありがとう、お兄さんっ!」
「どういたしまして。魔道書はこれが落ち着いてから探す?」

ヤシロは首を傾げるが、一輝が魔道書を落としたと思っていると気づき、ギフトカードを取り出す。

「それなんだけど・・・魔道書はここに有ったり・・・」

ヤシロが見せるギフトカードには、確かにノストラダムスの預言書、と記されている。

「落としたんじゃなかったのか。でも、それなら俺を呼んだ理由は?サンダーバードでも呼べばよかったじゃん。」
「それが・・・私の物語たちを呼び出せないんだよね・・・」
「え?それって・・・」

一輝に対してのヤシロの説明をまとめると、

一、 百詩編のような自らが唱えるものなどはいまだに使える。
二、 ただし、破滅の物語の召喚ができなくなっている。

の二点だ。

「なんで、そうなった?」
「私にも解らないけど、霊格が下がったのが原因かも。」
「マジか・・・」
「うん、マジ。」

一輝は思わぬ戦力の低下に、少し頭を抱えるのだった。
 
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