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雷刀の導き

作者:田原俊彦
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5章、6章

杏子「こんな所で暴れねーよ。常識考えろ常識を」

さやか「そうですよマミさん、こいつはわかりますけど、なんでわたしまで?」

杏子「ああん?」ギロッ

さやか「何?」ギロッ

マミ「人の話を聞きなさい」イラッ

さやか「でここまでして何の話ですか?」

マミ「あなた、自分が何したか覚えてないの・・?」ハァ

さやか「??何のことですか、こいつと戦ってたのは覚えてるんですけど・・」

闇桐「俺がお前ら二人が戦ってたのを止めに入った。それだけだ。」

杏子「てか聞きたかったんだがお前何者だ?」

闇桐「・・・魔法少女候補(笑)」ボソ

杏子「なんだそりゃ・・・?」

キュウべえ「候補なのは事実だよ。かなりの才能があると言っていいね。」

杏子「なっ!?」

マミ「まぁ、今はそんなことどうでもいいわ」

闇桐「ま、喧嘩はいけないってことさ。」ニッコリ

さやか「・・・・・・」

杏子「・・・・・」

マミ「・・・・〃〃」ポッ

まどか「(あれ・・・私空気化してる?)

さやか「それはどうであれ、私アンタになんかしたの?」

杏子「・・・覚えてねぇのかよ。タチわりー」

さやか「アンタには聞いてないわよ。」ギロッ

杏子「そーかいそーかい」

マミ「それは・・・・」チラッ

闇桐「何もしてないさ。俺がお前を気絶させたくらいだ」ズズッ

マミ「・・・・・」

杏子「・・・・・」

さやか「なーんだ。何もしてないんだ、良かったーってアンタがしてきたんかい!」

闇桐「まぁな、すまんな」

まどか「じゃ、じゃあ私そろそろ帰るね。」

さやか「じゃ、私もー」

闇桐「おう。達者でな」

マミ「さようなら」ニコッ

杏子「・・・・」

そして二人は帰っていった。ちなみにさやかの紐は解いてあげてます。

杏子「アイツのは解いてあたしのは解かないのか?」

闇桐「ん?解いてもいいが飛び掛ってくるなよ?」

杏子「アンタと戦っても勝てる気しないわ・・・」

マミ「分かったわ。」

そして杏子の縄を解いてあげた。

杏子「じゃあアタシも帰るわ。」

闇桐「ああ。それと」

杏子「んが?」

闇桐「夜道には気をつけろよ?」

杏子「・・・フン」タッタッタ

マミ「これでいいの?」

闇桐「美樹は優しいやつだからな。自分が殺そうとしたなんて聞いたら卒倒しそうだ」

闇桐「別に俺はなんとも思っていないから気にするな」

マミ「あなたがそういうなら私はなにもいわないけれど・・・」

闇桐「ありがとう」

キュウべえ「それにしても奇妙だね君の体は。」

闇桐「ん?なんだキュウべえ」

キュウべえ「魔力供給による回復は魔法少女だけのはずなのに、なぜ体が修復されたんだい?」

キュウべえ「魔法少女でもないのに、君は一体何者だい?」

闇桐「・・・それは」

マミ「聞かせて。あなたが何者なのかを」

闇桐「俺は・・・・・」

闇桐「『異常能力者』なんですよ。」

マミ「異常能力者・・・?」

キュウべえ「興味深いね。聞かせてもらっていいかな?」

闇桐「いいぜその話をするなら。少し俺の過去の話も聞くことになるが・・・いいか?」

マミ「・・・」コクッ

キュウべえ「別にかまわないよ」


━━鬼獅夜過去。

俺が小学5年のとき

朝起きたとき、それはいつもの朝ではなかった。

この時間なら家族は皆起きているはずだった。なのに物音一つ聞こえない。

闇桐「・・・?」

俺はそれに違和感を感じリビングに急いだ。

リビングは惨劇だった。

闇桐「・・・・っ!?」

父、母、妹、皆が死んでいた。しかも残虐な方法で、

闇桐「・・・嘘だろ?」

皆、体をバラバラにされ肉片と化していた。

俺はあまりの恐怖にその場に座り込んでしまう

闇桐「なんだよ・・・なんなんだよ。コレ・・」

俺は夢だと思った。だが頬を叩くと痛いと感じる。これは現実だった

闇桐「なんなんだよぉぉぉぉぉぉ!!」

俺はそう叫んだ。その時、足音が聞こえてくる。玄関の方からだ。

闇桐「・・・まさか」

まさかこれは犯人では無いか?。そうかんがえてしまう。

俺はキッチンのほうに行き、包丁を手に取る。そして玄関のほうへと歩いていく

ヒタ、ヒタ、血を踏みつけていく。俺の心にあるのは復讐だけだった。

そしてリビングの扉の前で待機する。相手が開けるのを待って、空けた瞬間刺す。そう考えた

足音が聞こえる。どんどん近づいてくる。そして扉の前で止まった

相手はドアノブに手をかける。俺は、ドアの側面に立ち、相手を待つ

そして相手はドアを開けたその瞬時に

闇桐「でやあああああああああ!!!」

と包丁で刺そうとするが、

???「は?」

その刃は簡単に折られ逆に自分が吹っ飛ばされる。

闇桐「ぐあ・・・」

体中に激痛が奔る。痛い、

???「あーまだいたのか。しかも殺す対象を生き残してたらおこられちゃうじゃん」スタスタ

女は俺のほうへと歩いてくる

闇桐「く・・そ・・お前は・・何者なんだよ・・」

痛みに耐えながら一生懸命声を振り絞る。相手は一旦歩みを止めた

???「私はただの『殺し屋』よ。」

女は俺にそう告げ笑う。

殺し屋「アンタの家族さぁ。殺せっていわれたから殺すんだよ」

そして女は俺の前まで歩いてくる

殺し屋「こっちも仕事なんでね。ごめんよ?」

前に立つとナイフを取り出し、切先を俺に向け、

殺し屋「恨むなら依頼主を恨んでね」

首を横一文字に切られそうになるが、間一髪右に転がり、なんとか回避した。

闇桐「ゲホッ・・俺は・・お前を殺すまで絶対に死ぬものか」ギロッ

回避した後一歩さがりなんとか立ち上がる。体は家族の血で汚れている。

殺し屋「ハハ。こりゃおもしろいね。御免ね~。早く終わらせたいから。」

そういいナイフを投げてくる。それは正確に右足を貫通する。

闇桐「ぐあああああ!」

激痛がほとばしる。さっきとは別次元の痛みだ。血が溢れ出てくる。

殺し屋「動けないでしょ?おしゃべり終わり。死んで」

女はナイフを二本投げよるとする。それは正確に俺の心臓を狙っていた

俺は殺し屋からナイフが投げられる瞬間、死を覚悟する。その時。

『痛みとは違う。何かが体中を駆け巡った』

その直後女の手からナイフが放たれ、鬼獅夜を狙う。

奇跡なのかまぐれなのか、そのナイフがとてもゆっくりに見えた

俺は簡単にそのナイフを手で弾き飛ばした

殺し屋「・・・は?」

そして立ち上がる、自然と足の痛みなど感じなかった。

足のナイフを抜き、手に持つ、そして

闇桐「お前だけは絶対に殺す。」

ナイフを思い切り投げる。それは素人のソレであるのに

速く。殺し屋の目では追えず、いとも簡単にナイフは女の腹に突き刺さる

いつもなら女は装備を整えてくるが、今回は一般人が相手。油断してしまったのだろう

腹から血が流れてくる

殺し屋「おまえ・・・なにものだ・・・」

殺し屋はせめてもの反撃としてナイフを投げようとしたが、

尋常ではない殺気を感じる。今まで感じた中でもっとも大きい殺気だった。

闇桐「殺してやる。。。。」

それはもう異常だった。人間ではなかった。この時殺し屋は始めて感じる

殺し屋「(だから・・・私がこいつを殺せと命じられたのか・・)」と

殺し屋は抵抗は無駄だと本能的に直感し、生きる努力を止め、その場に崩れ落ちる

闇桐から過剰すぎる電気があふれ出ている。悪魔のように、

そしてそれが殺し屋を焼く。殺し屋は一瞬激しく痛みを感じるがすぐにショック死してしまう

殺し屋は焼け死んだ。

そしてこの時俺は初めて

             〝人を殺した〟


━━鬼獅夜過去 回想終了



闇桐「んでその後俺は自分の力に気づき、それを自身で研究した。」

闇桐「んで結果。俺がつけた名前が『異常能力者』なのさ。」

闇桐「多分これは生まれつきだ。」

闇桐「ついでに今は従姉と二人暮らししてるんだ。」

話し終えた闇桐は一粒の涙を流していた。

闇桐「ひさびさに家族の事思い出したから涙が出ただけだ。別に気にするな」

精一杯の虚勢を張る。心配をかけたくないからだ

マミ「……………」ダキッ

マミは無言で闇桐を抱きしめた。

闇桐「マミ……さん?」

マミ「泣きたいときは泣いたらいいわよ。スッキリするから」

闇桐「…………」ポロポロ

闇桐はマミに抱きしめられながら声を押し殺しながら泣いた。

数分後

闇桐「………すまない、世話になった」

マミ「別にいいのよ」

いつのまにかキュウべえは去っていた

闇桐「……それじゃあな」

マミから離れ、帰ろうとする

マミ「……大丈夫なの?」

闇桐「俺は平気だ。同情なんていらない」

そして闇桐はマミの家から去っていく

マミはその背中をただ見つめることしかできなかった。 
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