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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  ~無形物を統べるもの~

作者:biwanosin
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FAIRYTALE in PERSEUS

挑戦権の片割れを手に入れた一輝は、水に乗ってコミュニティの本拠を目指していた。

とか言ってる間に到着した。

「さて、着いたはいいが・・・このまま黒ウサギの部屋に向かうか、面白くするか・・・」

外から黒ウサギの部屋を眺め、真剣に悩む一輝。

すると、中から黒ウサギの怒る声が聞こえる。
どうやら、十六夜が破壊して入ったようだ。

《これは・・・俺もやるしかない!》
なぜそうなる。

「では、レッツゴー!」

一輝は再び水に乗り、黒ウサギの部屋の窓から突っ込む。

「たっだいまー!」
「って、一輝さんまで!なんで破壊して入ってくるのでございますか!?」
「だって、窓に鍵かかってたし。」
「貴方たちの中に、普通に扉から入って来るという選択肢は無いのですか!?」
「「「「それはつまらない」」」」

黒ウサギは諦めた。

「ところで、その大風呂敷、何が入ってるの?」
「こっちはゲームの戦利品だ。」
「一輝君のは?」
「遊んできたらくれた。楽しかったぞ。」

二人は少しだけ風呂敷を広げて、耀と飛鳥に中身を見せる。

「二人でこれを集めてきたの?」
「取ってこれなかったら罰ゲームってルールでな。」
「結局、二人とも取ってきたんだがな。」

二人は黒ウサギのほうを向き直り、風呂敷を突き出す。

「逆転のカードを持ってきたぜ。」
「これで、黒ウサギが“ペルセウス”に行く必要は無いよ。そして、どうするかは黒ウサギしだいだ。」
「・・・本当に、あの短時間で?」
「うん。ゲーム自体はそこまで難しくも無かったし。」
「時間との戦いのほうが問題だったが、一輝がいたからどうにかなったしな。」

一輝のほうが圧倒的になったのは、相性の問題で、十六夜のほうは口にするほど楽な戦いではなかったはずだ。

「十六夜さん、一輝さん、、ありがとうございます。これで胸をはって“ペルセウス”に挑むことが出来ます。」
「お礼は全部終わってから。まずは、ゲームのことを考えろ。」
「はい!!」



           ===========



『ギフトゲーム名 “FAIRYTALE in PERSEUS”
・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜
          久遠 飛鳥
          春日部 耀
          寺西 一輝
          六実 鳴央
          六実 音央
・“ノーネーム”ゲームマスター ジン・ラッセル
・“ペルセウス”ゲームマスター ルイオス・ペルセウス

・クリア条件 ホスト側のゲームマスターを打倒。
 ・敗北条件  プレイヤー側のゲームマスターによる降伏。
        プレイヤー側のゲームマスターの失格。
        プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなくなった場合。

・舞台詳細 ルール
* ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿の最奥から出てはならない。
* ホスト側の参加者は最奥に入ってはいけない。
* プレイヤー達はゲームマスターを除くホスト側の人間に姿を見られてはいけない。
* 姿を見られたプレイヤー達は失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。
* 失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行することはできる。

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。
              “ペルセウス”印』



            =========



「姿を見られれば失格ってことは、ペルセウスを暗殺しろってことか?」
「いや、さすがに眠ってるってことは無いだろ。」

それもそうか、と十六夜は納得する。

「ところで、あの外道は強いの?」
「ルイオスさん自身はさほど。本当に強いのは・・・」
「「隷属させた元・魔王様」」
「はい、その通りで・・・え?なぜ御二人はそのことを?」
「俺は白夜叉に器具を借りてちょっと星座を調べたら解った。一輝はどうやったんだ?」
「いや。ただ、あのチョーカーからかなりの禍々しさを感じたからな。これでも一応、陰陽師の卵だし。」

そこで一輝は言葉を切り、一つの提案をする。

「ところで、全員が最奥までたどり着けるプランがあるんだが、ちょっと乗らないか?」
「へえ・・・どうやるんだ?」
「ちょっとあいつに頼るだけだよ。」

そういって一輝は、鳴央を指差した。



          ============



白亜の宮殿の最奥にて、ノーネームのメンバーは全員そろってルイオスの前に立っていた。

「ぜ、全員でたどり着くだと!?あいつらは一体なにをしてるんだ!?」

ルイオスは目の前の光景を信じられない、というように大声を上げる。

「あいつら?ここに来るまでの間には誰もいなかったぞ。まるで神隠しにでも会ったみたいに。」
「ちっ。そいつのギフトか。」

ルイオスは鳴央のほうを見て、舌打ちをする。
そう、一輝の作戦とは騎士達を一人残らず、神隠しに会わせてしまう、というものだったのだ。

「まあいい。ようこそ白亜の宮殿・最上階へ。ゲームマスターとして相手をしましょう。・・・この台詞を言うの、初めてだな。」

ルイオスは天を舞い、ギフトカードから炎の弓を取り出す。

「伝説とは関係ないギフトを使うのか?」
「空を飛べるのに同じ土俵で戦う理由なんて無いしね。それに、メインで戦うのは僕じゃない。」

ルイオスは首にかかったチョーカーを外し、解放する。

「目覚めろ“アルゴールの魔王”!!」

次の瞬間、蛇の髪を持ち、拘束具によって体を拘束されている、巨大な女の化物が現れる。

「ra、GYAAAAAaaaaaaa!!」
「あれが元魔王様か。十六夜、あいつは譲ってやるよ。俺はあのお調子者をつぶす。」
「俺もそっちのほうがありがたいな。ぜひ、元魔王様の実力を知りたかったしな!!」

十六夜は嬉々としてアルゴールのほうに向かう。

「さて、あんたの相手は俺だ、ルイオス。」
「ふん。空も飛べないやつが何を・・・」
「落ちろ!!」

水にのって飛んだ一輝は、ルイオスの台詞をさえぎり、後ろから踵落としを放つ。

「な、いつの間に!」
「俺も空を飛べるんでね!」

避けられたので、次は妖刀で切りかかる。

「オマエのギフトは水を操る類か!」
「そんなオマエにこんな攻撃!」

一輝は水、火、空気の三つを刃にして放つ。

「水だけじゃないのか!」

反撃をしないとまずいと思い、ルイオスも炎の矢を放つが・・・

「自分でくらいな!!」

それを一輝は操る。
炎は一輝の支配下にある。

「じゃあ・・・こっからは思いっきり行くぞ!!」

一輝は攻撃に使えるものを大量に、絶え間なく放ち続ける。

「くそっ。このままだと・・・」

そこで、ルイオスはアルゴールのほうを見て、極めつけに凶悪な笑顔を浮かべ、

「アルゴール!!この二人に石化の威光を!!!」

石化のギフトを解放する。

十六夜のほうと一輝のほうに褐色の光が向かってくるが・・・十六夜は、

「ハッ、しゃらくせえ!!」

褐色の光を、踏み潰した。一輝は、自らの前にお札を一枚掲げ、

「禍払いの札よ、蛇を喰らい、邪を払わん!!」

その光を浄化し、ただの光へとかえる。

「・・・予想以上に弱い?」
「まさか、“星霊”の力がこんなものなわけないだろ。」
「いえ、これ以上のものは出てこないかと。」

黒ウサギが口を挟む。

「おそらく、ルイオス様は、星霊を支配するには未熟すぎるかと。」
「なるほどね。だから拘束具につながれてたのか。」
「となると・・・もう終わりか。」
「なんというか・・・」
「「予想以上に弱かったな。」」

一輝と十六夜の意見が一致する。

「鳴央、そこのでかいのを神隠しに会わせといてくれ。」

一輝は戦闘に参加していないメンバーのところに行き、鳴央に頼む。

「はい。“奈落の穴”。」

黒い穴に、アルゴールが飲み込まれる。

「さて、これでオマエには全ての戦力がなくなったわけだが・・・このままゲームに負けたらどうなるか・・・解ってるんだろうな?」
「そこの吸血鬼が目的じゃないのか!?」
「そんなものは後でも出来るからな。次は旗印を盾にゲームを申し込み、名をいただこうか。」

ルイオスの顔から一気に血の気が引く。
今の自分には、騎士達も、アルゴールもいない。
もう自分には、たいした戦力が無いことに気がついたのだ。

「その二つが手に入った後は、“ペルセウス”が永遠に活動できないほどに貶め続けてやるつもりだが・・・」
「や、やめろ・・・!」

ルイオスは今になって気づく。
自分達は・・・いや、自分は崩壊の危機に立っているのだと。

「それが嫌なら・・・来いよ、ペルセウス。命がけで、俺を楽しませろ。」

ルイオスは始めてこのゲームに対して真剣になり、十六夜に立ち向かう。

「負けて、たまるかあああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

ルイオスと十六夜の拳が交差し、勝敗は決まった。



       =============



「「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」」



レティシアは、十六夜たちの所有権は自分達にある、という主張を呑み、25%ずつの所有権で、“ノーネーム”三人目のメイドとなった。



         ============


ペルセウスとのゲームの三日後、貯水池付近にてノーネームの歓迎会を行っていた。

「えーそれでは! 異世界からの四人の新たな同士と、メイドさん三人の歓迎会を始めます!」

黒ウサギの声とともに、子供達の歓声が上がる。

そんな中、一輝たち三人は一箇所に固まって食事を取っていた。

「何度聞いても、この人数の子どもがいっせいに声を上げると、かなりのものだよな。」
「ほんとうね。・・・慣れるまで、まだかかりそう。」
「元気でいいじゃないですか。」

談笑をしながら食事を取っていると、黒ウサギが大きな声で注目を促す。

「それではただいまより、本日の一大イベントが始まります!箱庭の天幕に注目してください!」

一輝たちは全員そろって天幕に集中する。

「・・・・あっ」

誰かが声を上げるのと同時に、流星群が流れ始める。

「この流星群を起こしたのは他でもない、我々の新たなる同士達です。
 ペルセウスは“サウザンドアイズ”を追放され、あの星空からも旗を降ろすことになりました。
 さあ皆さん、今日は一杯騒ぎましょう!!」

「・・・これは予想外だったな。」
「きれいね・・・」
「はい・・・」

二人は放心状態だった。

そんな幸せそうな顔を見て、一輝は再び覚悟をきめる。

《絶対に、次こそは絶対に、この場所を失わない。もう二度と、居場所を失ってたまるものか。大切な人を・・・失ってたまるものか。》

 
 

 
後書き
一巻が終わりました。


では、感想、意見、誤字脱字待ってます。 
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