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遊戯王GX-音速の機械戦士-

作者:蓮夜
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-SuperAnimalLearning-

 
前書き
「三沢が空気じゃない代わりに十代たち空気だよね」
と、言われた。

しまったぁ… 

 
side遊矢

寮入れ替えデュエルで俺と三沢が勝利し、二人でオベリスク・ブルーに入った次の日。
引っ越しなどで時間がかかってしまい、入れ替えデュエルの日は授業に出れなかったため2日ぶりの授業だ。
二人で教室に入ると、十代が走ってきた。
「遊矢!三沢!二人とも、オベリスク・ブルーになったって噂は本当だったんだな!」
「おはよう十代。朝から元気だな。」
本当に。
3人で席に着く。…まあ、十代の席はもっと向こうだが。
「君だって、ラー・イエローに入れる実力はあるだろう?」
三沢はかねてより、十代が何故オシリス・レッドなのか気にかけていた。
「無理よ。十代がラー・イエローに入ったら、筆記が悪くてすぐ落ちるわ。」
「相変わらずキツイな明日香…でも、実技じゃ負けないぜ!」
明日香が自分の席からこちらに来た。
「おはよう、明日香。今日も綺麗だね。」
「きれっ!!」
明日香が耳まで真っ赤にするのを見て楽しむ。
うん、目の保養になる。
「なぁ三沢。今日の放課後デュエル出来るか?ひさびさに俺のHEROとお前の妖怪でデュエルしようぜ!!」
「いや、悪いが今日の放課後はラー・イエローの友人たちがお別れ会をやってくれるらしいからな。」
俺と三沢はいいと言ったんだが、ラー・イエローの奴らが無理やり企画した歓迎会だ。
まあ、断る理由もないけどな。
「…綺麗…」
明日香はまだ自分の世界から帰って来ていなかった。
「うーん…それじゃ仕方ないか!またな!!」
十代は自分の席へ戻っていった。
嵐のような奴だ。
「おい明日香。そろそろ帰ってこい。」
明日香の頬をペシペシと叩く。
「いきなりなんてこと言うのよ遊矢!…って、そんなこと言ってる場合じゃないのよ!真面目な話があるの。」
「真面目な話?」
「ここじゃちょっと…廊下まで3人で行きましょう。」


廊下だ。
授業寸前ということもあり、人気はなかった。
「…で、真面目な話って?」
「実は、昨日あなたたちが戦った二人のことなんだけど…」
万丈目準。
元、オベリスク・ブルー一年トップの生徒で、地獄デッキを使う実力者。
高田純二朗。
成績はまあまあだが態度が悪い生徒で、リクルーターを多く使ったカオス・ネクロマンサーを使うブルー生徒。
俺が出した条件により、今はオシリス・レッドにいる筈だが…
「万丈目くんと高田くん…どこにもいないらしいの。」
「何だと!?」
「それは、俺たちとデュエルした後すぐにか?」
「いえ、今日になってかららしいわ。」
万丈目準・高田純二朗同時失踪事件。
「そういやあいつら、負けた後学校を去るだのどうのこうの言ってたな…冗談じゃなかったのか…」
でも、太平洋の真ん中あたりだぞ。ここ。
「私、探しに行こうと思っているの。」
明日香は、恐らく自分の兄と同じ行方不明者になっていないか心配なのだろう。
「俺も行く。三沢、クロノス教諭に理由を説明しておいてくれ。」
「待ってくれ。なら、二人とデュエルした俺と遊矢が行くべきだろう。明日香くんが残ってくれ。」
三沢の言うことはもっともで、行方不明者の件はあまり公に出来ないせいで明日香は反論が出来ていなかった。
「それじゃ駄目だ三沢。明日香が残っても、クロノス教諭を納得させるアドリブは無理だ。」
「そっ、そんな「(合わせろ馬鹿!)」…三沢くん、お願い出来ないかしら。」
「…分かった…だが、帰って来たらきちんと説明を頼む。」
授業開始の時間が迫っていた。
急がなければ、クロノス教諭に見つかる。
「ありがとう三沢!頼んだ!」
後のことは三沢に頼み、俺と明日香は外へ走り出した。
こうして俺は、3日間連続で授業を休むこととなった。



「万丈目ー!高田ー!」
「一回負けた程度で、情けないわよー!!」
「酷いな明日香…」
こんな感じで二人を探しているのだが、全く見つからない。
この島が広いとは言っても、行方不明になるほどじゃないはずだ。
「やっぱり、二人とも行方不明者に…」
「まだ森も探し終わってないだろ。そんなこと言うのは速い。」
予想通り、明日香は万丈目と高田が行方不明者になっていないか心配していた。
「…そうね。今度はあっちを探しましょう。」
二人で森林を歩いていく。
「まったく、何を考えてるんだ?あいつら…」
いい加減溜息をつきたくなったその時。
ガサガサと草が揺れた。
「…万丈目か?高田か?」
草の向こうにいる人物は答えない。
「いい加減にしなさい!」
明日香が草の方へ近づくと。
草から何かが飛び出して来た。
「猿!?」
何だか機械がついていたが、確かに猿。

「ウキー!!」
「きゃあっ!!」
猿が明日香に飛びかかり明日香を持っていった。
「何が…起きた…?」
状況確認。
行方不明になった、万丈目と高田を捜していた俺と明日香。
そこに、機械をつけた猿が出現。
明日香を持っていった。
以上のことから導き出される結論は…
「明日香が猿にさらわれた!」
それしか分からず、とりあえず明日香と猿を追いかけた。



猿は速いが、追いかけるのは簡単だった。
なにせ明日香を運んでいるし、その明日香がキャーキャー叫ぶからな。
キャーと叫ぶ明日香にギャップという名の萌を感じながら猿を追いかけた先は、崖。
まさに崖っぷち。
…誰が上手いことを言えと。
「遊矢!」
明日香は崖の落ちるか落ちないか、というところで人質なっていた。
あの機械猿は何がしたいんだ?
てか、何者だ?
「いたぞ!」
今更ながら考えていると、黒服にサングラスのマフィアみたいな人たちと博士っぽい人が来た。
「捕まえろ。」
「ハッ!」
そう言って銃を構える黒服…ってちょっと待て!!
「何やってんだあんたら!人が見えないのか!?」
銃の前に出る。
「何だお前は?」
「俺の名前は遊矢。ここの生徒だ。あんたらは?」
博士っぽい人と言葉のキャッチボールをする。
「我々はデュエルエナジーについて研究している物だ。」
「デュエルエナジー…ねぇ。じゃ、あの機械猿は何だ?」
何だよ、デュエルエナジーって。
「我々の研究の一貫で、デュエルが出来るように機械を使い改造した猿、
Super
Animal
Learning
略してSALだ。」
…なかなか悲しいネーミングセンスの持ち主だな。
「博士!喋りすぎです!」
「おおっと、すまん。つい口が滑った。」
秘密の研究で生み出された機械猿…SALか。
俺はSALの方へ近づき、こう言った。
「おい、デュエルしろよ。俺が勝ったら明日香を返せ。お前が勝ったら自由にしてやる。」
「おい!何を勝手に!」
「いいではないか。SAL相手にここのオベリスク・ブルー生徒がどれぐらい持つか見てみたい。」
舐められたもんだな。
「と、言うわけだよSAL。デュエル出来るか?」
SALは明日香から離れ、デュエルディスクを準備する。
「明日香!動くなよ、今助けてやるからな。」
「頼むわ!」
デュエルディスク、セット。
『「デュエル!!」』
SALの機械から人語が話される。
「デュエルのために、SALにはデュエルに関する言葉をインプットしている。」
そりゃそうだ。会話出来なきゃデュエルも出来ん。
『私のターン、ドロー!』
SALの先行でスタート。
『私は、怒れる類人猿を召喚!!』
怒れる類人猿
ATK2000
DEF1000
怒れる類人猿…というと、獣族デッキか。
ま、猿だしな。
『更に、カードを一枚伏せターンエンド!』
「楽しんで勝たせてもらうぜ!俺のターン、ドロー!」
今回は速攻で行くぜ!
「魔法発動!手札断殺!お互いの手札から二枚捨て、二枚ドロー!そして、二枚捨てたリミッター・ブレイクの効果を発動!デッキから、スピード・ウォリアーを二体特殊召喚!!」
『『トアアッ!!』』
「そして、俺のフィールドに守備表示モンスターが二体いる時、バックアップ・ウォリアーを特殊召喚!!」
バックアップ・ウォリアー
ATK2100
DEF0
「更に装備魔法、デーモンの斧!バックアップ・ウォリアーに装備する!」
バックアップ・ウォリアー
ATK2100→3100
「バトルだ!バックアップ・ウォリアーで、怒れる類人猿に攻撃!サポート・アタック!!」
バックアップ・ウォリアーの銃による攻撃で、怒れる類人猿が破壊される。
…斧で攻撃しないのか?
『ウキィィィィィ!!』
SAL、LP4000→2900
「カードを一枚伏せ、ターンエンド!」
よし、痛い先制攻撃を与えた。
『私のターン、ドロー!』
気合いが入ったSALがカードをドローする。
『私は、ジェネティック・ワーウルフを召喚!』
ジェネティック・ワーウルフ
ATK2000
DEF100
『そして、速攻魔法サイクロン!デーモンの斧を破壊する!!』
竜巻が斧を壊す。
バックアップ・ウォリアー
ATK3100→2100
『ジェネティック・ワーウルフで、スピード・ウォリアーに攻撃!』
「トラップ発動!くず鉄のかかし!!一ターンに一度攻撃を無効にし、再びセットする!」
くず鉄のかかしが、ジェネティック・ワーウルフの攻撃を受ける。
くず鉄のかかしには本当に助かっているよ。
『私は、これでターンエンド!』
「俺のターン、ドロー!」
さて、どうする…
ジェネティック・ワーウルフを倒せるカードは俺の手札には無い。
「俺はターンエンド。」
『私のターン、ドロー!』
だが、相手もくず鉄のかかしがあるバックアップ・ウォリアーを突破するのは難しいはずだ。
『リバースカード、オープン!スキルドレイン!!』
「何ィィィィィィィ!!」
スキルドレイン。
ライフポイントを1000払うことで、全てのモンスターカードの効果を無効にするカード。
苦手なんだよなぁ…
SAL、LP2900→1900
『更に、私は手札の機械族モンスター、アクロバットモンキーと、獣戦士族モンスター、ミノケンサチュロスを除外することで、獣神機王バルバロスUrを特殊召喚!!」
獣神機王バルバロスUr
ATK3800
DEF1200
バルバロスUr…攻撃力は3800と強力だが、
『戦闘ダメージを与えれない』
という致命的な効果を持っている。
だが。その効果もスキルドレインで無効化されているため、今はいきなり出てくる攻撃力3800のモンスターだ…
『バトル!獣神機王バルバロスUrで、バックアップ・ウォリアーに攻撃!閃光烈破弾!!』
「くず鉄のかかし!!」
危ない危ない。
『ならば、ジェネティック・ワーウルフで、スピード・ウォリアーに攻撃!』
くず鉄のかかしを使った今、防げるカードはない。
スピード・ウォリアーは墓地に送られてしまう。
『私はこれでターンエンド。』
「俺のターン、ドロー!」
獣神機王バルバロスUr。
あいつをどうにかしないと勝ち目は無い。
いや、あいつの攻撃力を利用させてもらおう!
「手札にあるドドドウォリアーは、リリース無しで召喚出来る!!出でよ!ドドドウォリアー!!」
ドドドウォリアー
ATK2300
DEF900
「リリース無しでこのカードを召喚した場合、攻撃力は1800になる…が、スキルドレインの効果でこの効果は無効化されるため、攻撃力は2300のままだ。」
SALもやってるデメリット効果の打ち消しだ。
「そして装備魔法、ジャンク・アタックを発動!」
『そんなカードを装備しても、バルバロスUrには勝てないぞ!』
ああいうことも喋れるのか…無駄に凄いな。
「ジャンク・アタックを、バルバロスUrに装備!!」
『何だと!?何を考えている!?』
やっぱりああいう台詞があった方が楽しいな。
「更に永続魔法を発動!ドミノ!!」
永続魔法を発動するが、フィールドには何も現れない。
『ドミノ?』
「ジャンク・アタックもドミノも、すぐ意味が分かるさ。バトルだ!」
『キキッ!?そちらのモンスターでは、バルバロスUrを突破出来ないのに!?』
突破するのさ。
「バックアップ・ウォリアーで、獣神機王バルバロスUrに攻撃!サポート・アタック!!」
『迎撃しろ、バルバロスUr!閃光烈破弾!!」
バルバロスUrの攻撃に、バックアップ・ウォリアーは返り討ちになる。
「ぐぅっ…!」
遊矢LP4000→2300
「だが、ジャンク・アタックの効果を発動!装備モンスターが戦闘で破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える!ジャンク・アタックは、俺のフィールドのカード…つまり、ダメージを受けるのはお前だ!」
『ウキィッ!?』
今のは、
「何だって!?」
みたいな声だったな。
「バックアップ・ウォリアーの攻撃力は2100!半分である1050のダメージを受けろ!!」
『ウキッ!!』
SAL、LP1900→850
「続いて、ドドドウォリアーでジェネティック・ワーウルフに攻撃!ドドドアックス!!」
SAL、LP850→650
「このタイミングでドミノの効果が発動する。戦闘で相手モンスターを破壊した時、自分のモンスターをリリースすることで、相手モンスターを破壊する!!」
ドドドウォリアーがジェネティック・ワーウルフ、獣神機王バルバロスUrに倒れ込む。
「これがドミノだ!」
ドミノ倒しのように三体のモンスターが倒れ、墓地に送られる。
『獣神機王バルバロスUrが!?』
「俺の攻撃はまだおわっちゃいない!!」
フィールドにいるモンスターは、俺のフィールドにいるスピード・ウォリアーのみ。
「行け!スピード・ウォリアー!!ソニック・エッジ!!」
『ウキィィィィィ!!』
SAL、LP650→0
「よっしゃあああああッ!SAL!楽しいデュエルだったぜ!!」
SALは肩を落とし、明日香を俺のところへ運んで来る。
「大丈夫か、明日香。」
「…ええ、平気よ。」
「嘘つけ。さっきまで崖で震えてたくせに。」
「そ、そんなことないわよっ!!」
そんなことなくない。
「良くやってくれた。さあ、こっちに来るんだSAL。」
そういやいたな、黒服。
SALが黒服の方へ歩いていく…のを、俺と明日香が前に出て止めた。
「何のつもりだ!?」
「俺は、『俺が勝ったら明日香を返せ』と言っただけでこいつを研究所に戻すなんて、一言も言ってないぜ。」
「言葉遊びをしている場合ではない!ネット砲でやってしまえ!!」
博士の言葉に黒服が銃を構える。
「させるかよ!」
愛用の折りたたみ式釣り竿を使い、黒服が持っている銃を釣る。
「魚より随分楽だな。」
「くっ…こうなれば実力行使で…」
「待つノーネ!!」
この独特のイントネーションは!
「これ以上、このデュエルアカデミアで私の生徒に指一本触れさせないーノ!!」
「クロノス教諭!?」
確かに、そこに来たのはクロノス教諭だった。
そしてもう一人。
「どうやら、厄介ごとに巻き込まれているようだな、遊矢。」
「三沢まで…どうしてここに?」
「クロノス教諭に理由を話したら、授業が終わったら私たちも探しに行く、と言って聞かなくてな。そこで、事件に巻き込まれている二人を見つけたのさ。」
クロノス教諭…相変わらず良い先生だな。
…これでオシリス・レッドにも目を向ければなぁ…
「話は分かったノーネ。倫理委員会に連絡したから、すぐに来てくれる筈なノーネ。」
アカデミア倫理委員会。
この学園の警察…らしい。
「倫理委員会…逃げるぞ!」
博士たちは倫理委員会の名前を聞くや否や逃げ出した。
…意外とちゃんと仕事してるようだ。
「待つノーネ!!」
クロノス教諭は俺の手の中にあるネット砲を奪うと、乱射しながら博士たちを追っていった…



「よし、これで終わりだ。」
俺は今、SAL…いや、猿の機械をとっていた。
仲間たちの下に帰すために。
「じゃあな猿!また会おうぜ!!」
猿は、礼をすると森の中へ走っていった…
「遊矢、明日香くん。万丈目と高田のことが分かったんだ。」
猿がいなくなってから、三沢が口を開いた。
「三沢くん、本当に!?」
明日香が驚きの声をあげる。俺たちが一日中捜したのに三沢たちにあっさりと見つかったのか…
「いや、正確には大徳寺先生が見た。」
大徳寺先生。
錬金術の担当で、オシリス・レッドの寮長だ。
「大徳寺先生も彼らを捜していたらしいのだが、灯台の方に向かってみると二台の舟が別々の方向へ発進したのを見たらしい。」
つまり…
「万丈目と高田はもうこの学園にはいないってことか!?」
「遊矢の言う通りだろう。」
せっかく捜したのに…
徒労だった。
明日香も同じ気持ちだったらしく、ため息をついていた。
「まさか本当に退学するなんてね…」
「なあに、また帰ってくるさ。必ずな。」
あの負けず嫌い共はな。 
 

 
後書き
そろそろ遊星のアタッカーとして使用出来るウォリアーが尽きてきました。
速くシンクロ召喚を出したいよ!! 
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