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黒子のバスケ 無名の守護神

作者:stk
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第十九話 苦手な人

僕は今プールのなかにいます。
でも泳いでいるわけではありません。
苦痛を強いられてます。
僕は思います。
何が悲しくてプールのなかでスクワットをしないといけないのか。
監督曰く水中は浮力があるため抵抗が大きいのでいい筋トレになるらしい。
僕にはそう見えないけどね。
そして嫌なことにこれは朝練でもやるらしい。
こんなことを続けて体を壊さないように願うしかない。
ちなみに僕と同じく帝光中出身のクロちゃんはすでに水の上に浮いている。
それが気持ち良さそうに見えてしまう。
「はい。一分休憩。」
僕は周りを見渡すと疲れている先輩と見慣れた顔の人が近寄ってきていた。
僕は急いでプールから上がり接近しつつある人物から距離を取った。
彼女は元帝光中バスケ部マネージャーである桃井さん。
彼女はコートで試合をする選手よりも脅威になりえるのですよ。
「面白い練習してますねー。」
「!?」
いきなり話しかけられたらビックリするよね。
「・・・!?どうしたキャプ・・・。」
「「っておお!!?」」
「桃井さん。」
「知り合い!」
そう言えば桃井さんはクロちゃんのことが好きだよね。
「テツくんの彼女です。決勝リーグまで待てなくて来ちゃいました。」
「テツくん?」
「黒子テツヤくん。」
多分このあとのリアクションは
「「「ええーーーーーーーー!!」」」
だよね。



「そう言えば水野くんもここにいるのよね。」
「はい。」
なんかヤバそう。
早く逃げないと。
僕はそっと更衣室に向かい着替えた。
そして書き置きを残して。
僕はスポーツジムから出るとそこらを歩いていた。
すると火神がバスケをしているのを見つけた。
本当は安静にしてないといけないのに。
次の試合に出れなくなっちゃうよ。
でもまずは
「火神~。」
呼んでみよう。
「ゲッ。まさか見つかるとはな。」
「嫌そうなこと言わないでよ~。一人だと退屈でしょ~。一対一(ワンオンワン)やる~?」
火神がなんか驚いてるよ~。
それもそうだよね~。
火神の怪我のことを知っているのに一対一(ワンオンワン)を誘ったんだから。
「それは嬉しいがやっていいのかよ。」
「大丈夫だよ~。みんなはまだジムで練習してるから。それに感覚を忘れられると困るしね~。」
実際は僕が暇潰しにやりたいだけだけどね~。
でもこう言っておけば火神はやるだろう。
なんせバスケバカだから。
人のことを言えないのは僕自信も分かってるけどね~。
「それじゃあやろうぜ!」
「うん。お手柔らかにね。」
僕は軽くやるつもりで誘ったのだけれども火神は結構本気でやって来た。
でも火神の動きなんか分かりやすいんだよ。
多分一人アリウープをやってくるだろう。




数分がたった。
僕もかなり疲れた。
「ってぇー。」
ヤバい。
火神が足を痛めたよ。
「おーおー。マジでいるよ。おまけ付きで。さつきの情報網ってやっぱすげーわ。」
この声はまさか!
「火神大我・・・だろ?相手しろ。試してやる。」
やっぱり青峰くんか~。
でも何で来たんだろう。
今の火神では相手にならないことくらいわかっているはずなのに。
火神は僕にまだ勝てない。
僕は青峰くんより弱い。
「火神。がんばって。僕にはこれしか言えないからね~。」
と応援をした。
勝てる可能性は0に等しいはず。
でも本の少しの望みにかけてあえてとめない。
「コイツの次はオマエだからな。アップしておけよ。」
「えっ?あっ、うん。」
「オイオイ。しっかりしてくれよ。オマエは五人(キセキのセダイ)副主将(セカンドキャプテン)だったんだからよ。」
いつの話をしているんだろう。
もう結構たつのに。
「わかったよ。」
僕は少しアップのために運動を開始した。



「そう言えば水野くんは練習に来てる?」
「水野くんですか?たまに休みますね。」
月に10回は休んでいますね。
と言うことは
「すいません。3日に一度休むペースです。」
「そーなんだ。中学の時と変わらないね。」
「はい。でも水野くんは練が参加するときはチームの士気がたかまります。」
帝光中バスケ部のときから水野くんの存在感は大きかったです。
「やっぱりそうなんだ。・・・だから赤司くんは水野くんを副主将(セカンドキャプテン)に選んだのかな?」
「たぶんそうだと思います。でも赤司くんのことですからそれだけではないと思います。」
赤司くんは誰も思わないようなことをしますから。
でもそれがいつも正しかったです。
「そう言えば水野くんもたまに変な行動をとっていましたよね?」
「そうだったね。」
「試合の日にバッシュを忘れて僕のを借りたことが有りました。」
「私は練習着を忘れたときに(その日の体育で使った)体操着を貸したことがあったよ。」
すると先輩たちのほうから何かを感じた。
「水野くんはどこにいるのでしょうか?」



「話になんねーな。オマエ、本当に緑間に勝ったのか?」
火神が負けることは予想していたけどここまでやられるなんて。
足の怪我を考えてもヤバすぎる。
怪我が完治したとしても今のままでは勝てない。
「あー。そうかテツがいるのか。だとしたら不憫だぜ、まったく。ショウもそう思うだろ。」
「そうだね。」
そんなの言われなくてもわかってるよ。
「アイツは影だ。影は光が強いほど濃くなる。つまり輝き次第でアイツは強くも弱くもなる。」
そしてまたも青峰くんは火神を抜いた。
「オマエの光は淡すぎる。」
負けた。
予想を遥かに越えて火神は負けた。
「ショウ。オマエとは別の場所でやるぞ。」
「うん。・・・火神。またな。」
僕は青峰くんに付いていった。
すると少し歩いたところで桃井さんと会いそうになったので青峰くんの後ろに隠れた。
「・・・あれ?さつきじゃん。」
バレるからやめてー。
「なんでいんだこんなとこ。」
「ちょっ・・・!?それはこっちのセリフよ!今日練習でしょ!?」
「あー。」
青峰くんが少し動いたときに桃井さんと目があってしまった。
「なんで水野くんもいるの。誠凛も練習あるでしょ!?」
「それには深い理由がありまして。」
「俺が勝負を頼んだんだよ。あと火神ってのに会ってきた。」
「行くなって散々言ったじゃん!それにたぶん彼の足はまだ・・・」
さすが桃井さん。
火神の足の調子を知ってるなんて。
「っせーなー。わかってるよ。つか悲しいのは俺の方だぜ?これから少しは楽しめると思ったのにガッツ萎えたぜ。」
だろうね~。
「足の分差し引いてもありゃねーわ。テツの目も曇ったもんだぜ。」
分かってると思いますよ。
だって青峰くんと火神では差がありすぎるんだもん。
火神(アイツ)じゃテツの力を全て引き出せねぇ。行くぞ。」
「桃井さん。さよなら~。」
僕はそのあと桐皇学園まで連れていかされ桐皇の人たちの前で結構いい勝負をした。
青峰くんも少しは楽しそうだったよ。


 
 

 
後書き
遅くなりました。 
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