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遊戯王GX-音速の機械戦士-

作者:蓮夜
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-昇格デュエル-約束-

 
前書き
スパロボのマルグリットが可愛くて投稿が遅れました。

分かる方は同士。
分からない方はスルーしてください。 

 
遊矢side

今日は、ラー・イエローVSオシリス・レッドの野球試合。
お互い、ピッチャーの十代と三沢の球が打てず、投手戦になっていた。
俺?当然三振さ。
俺は運動が出来ないわけじゃないが、十代や三沢ほど出来るわけじゃない。
…つうか、三沢すげぇな。運動も出来るし勉強も出来るし顔も良いしデュエルも強い。
どんな完璧超人だよ。
0-0のまま回は進んでいった。そして、ラー・イエローの攻撃。
「へっ!打ってみやがれ!」
オシリス・レッドチームのエース、十代の好投により、瞬く間にツーアウトになるラー・イエローチーム。
…って、次の打者俺じゃん。
「また三振にしてやるぜ遊矢!」
「お手柔らかに頼む。」
投げられる十代の球は速く、全く打てん。
「タイムだ!」
ベンチの三沢が審判に叫ぶや否や、俺のもとへ走って来る。
「どうした、三沢?」
「遊矢、よく聞け。十代の球は確かに速いが、ある一定の法則性がある。次はストレートだ。」
法則性…単純な十代なら、あるかも知れないな。
「分かった。何とかやってみよう。」
タイムが終わり、バッターボックスに再び立つ。
「何をやってたか知らないが、意味無いぜ!くらえっ!!」
確かに速いが、どんな球かわかっていれば打てる!
カキーンと良い音をたてて、ボールは飛んでいった。
「何ぃ!!」
十代の投げる球が完璧に分かるようになったラー・イエローチームは、それからヒットを連発。9-0のコールドゲームとなった。


「いや、すげぇな三沢。普通法則性なんぞ分からんぞ。」
「なに、十代が分かり易かっただけさ。」
野球試合は大勝利に終わり、俺たちは食堂で昼飯を食べていた。
「三沢くん、遊矢くん、ちょっと良いですか?」
「樺山先生…何か用事ですか?」
樺山先生。ラー・イエローの寮長である先生だ。生徒のことを親身に考えてくれる良い先生だ。
短所は影が薄いことだな。
「クロノス教諭から連絡がありましてね…あなた達二人は、明日、オベリスク・ブルーの生徒二人と、寮の入れ替えテストをすることになりました。」
「入れ替えテスト?」
「はい。オベリスク・ブルーの生徒二人と個別にデュエルし、勝った方がオベリスク・ブルーになることになります…おめでとう、勝ったらオベリスク・ブルーですよ。」
「ありがとうございます。なるほど、そういうことか。」
クロノス教諭が
『二人同時に入れれば問題ないーノ』とか考えたんだな。
「つきましては三沢くん、あなたは部屋のワックスがけをしなさい。二人とも、今日の午後の授業は欠席にしておきます。遊矢くんは、デッキの調整をどうぞ。」
そう言って、樺山先生は去っていった。
「部屋のワックスがけを自分でやれって、どういうことだ三沢?」
部屋が酷く汚いのか?
業者さんが入れないほどに?

「…遊矢、すまないが、手伝ってくれないか?来て見れば分かる。」
「手伝いは良いが…」
どんなんなってんだ。


ワックスを持ち、三沢の部屋に着いた。
「…ここは、魔界か?」
そこには、壁一面に、ビッシリと数式が書かれていた。

「魔界とは酷いな。」
三沢は抗議するが、これは魔界だろう。
「俺は、デッキや戦術を考える時に数式を書く癖があってな。いわば、この壁一面の数式は俺の努力の証だ。」
「証、ねぇ。だからワックスがけを自分でしろと言ったのか。」
清掃業者さんが可哀相だな、これは。
「君には無いか?デッキを改造する時の癖。」
「そうだな…俺は、ゆっくりと静かに集中してやるな。」
数式よりは変じゃないだろう。
「じゃ、さっさと消してやるか。」
「ああ。」
三沢と二人でワックスがけをして、デッキの調整をした。


「すまないな、遊矢。」
「これぐらい別に良いだろう。」
絶賛ワックス塗りたての三沢の部屋に寝れるはずも無く、三沢は俺の部屋のソファーで寝る事となった。
「このデュエルに勝ったら、オベリスク・ブルーか…」
「ああ。二人でオベリスク・ブルーのトップになり、それからどっちが本当のエースか決めようじゃないか。」
「ああ。約束したからな、三沢。」
約束。
二人でオベリスク・ブルーのトップになり、それから二人で決着をつける約束。
「遊矢。俺たち片方が負けたらどうする?」
「三沢らしくない質問だな。俺たちは負けない。」
「…そうだな。お休み。」
「ああ。」


寮の入れ替えテスト。
朝一番にやる予定だったので、俺と三沢はデュエル場に向かっていた。
「おはよう遊矢。」
「明日香?どうした、こんな朝早くに。」
途中で明日香に会った。
「あなたと三沢くんが寮の入れ替えテストをするって話を聞いてね。応援しに来たのよ。」
「そりゃどうも。」
「俺もだ。」
亮が歩いて来た。
「亮もか。今日から同じ寮だな、よろしく。」
「気が早いわよ…」
明日香のツッコミが入る。
そんな俺たちのやり取りを、三沢は驚いて見ていた。
「カ、カイザー亮…」
「そういや、三沢に話してなかったか。亮とは何回かデュエルしてるんだ。」
「三沢大地か。君にも興味がある。今度、デュエルしよう。」
「は、はい!」
カイザー亮は、アカデミアの生徒の憧れらしいからな。三沢もデュエルしたいんだろう。
「さて、行くか。」
4人でデュエル場に向かった。


デュエル場には、二人のオベリスク・ブルーの生徒と、クロノス教諭がいた。
「待ってたノーネ。シニョール三沢はシニョール万丈目と、シニョール遊矢はシニョール高田とデュエルするノーネ。」
…高田?誰だ?
「高田純二朗。実力はともかく、態度が悪くてラー・イエローに落ちる罰を受けるか否かをあなたと競うことになっているわ。」
説明ありがとう明日香。
三沢は…万丈目とか…あいつも強い。頑張れよ、三沢。
高田純二朗とか言う奴とデュエル場に着く。
「貴様…天上院さんとどんな関係だ?」
「どんなって…友達だが。」
「フン、そうか。ラー・イエローのクズデッキ使いごとき、速攻で片付けてやる!」
このアカデミアは、楽しいことも多いが、イラつくことも多いな。
「人の大切なデッキ馬鹿にしたんだ、覚悟は出来てるな?」
デュエルディスク、セット完了。
「お前こそ、天上院さんの前で恥をかく覚悟はできたか!?」
「「デュエル!!」」
デュエルディスクに『先行』と表示される。
珍しい。
「楽しんで勝たせてもらうぜ、俺のターン!ドロー!」
さあて、頼むぜみんな!
「俺は、ジャスティス・ブリンガーを召喚!」
ジャスティス・ブリンガー
ATK1700
DEF1000

「カードを一枚伏せ、ターンエンドだ。」
さあて、どう来る?
「俺のターン、ドロー!俺は仮面竜を召喚!」
仮面竜
ATK1400
DEF1100
ジャスティス・ブリンガーより攻撃力が低いが、どうするつもりだ?
「更に通常魔法、強制転移を発動!このカードは、お互いにモンスターを一体選択し、選択したモンスターを相手フィールド場に移すカードだ!」
なるほど、そういう戦術か。
「お互いのフィールドにモンスターは一体!ジャスティス・ブリンガーは戴くぜ!」
ジャスティス・ブリンガーが高田側につく。代わりに仮面竜がこちらに来るが。
「バトル!ジャスティス・ブリンガーで、仮面竜に攻撃!ジャスティススラッシュ!!」
「くっ…」
遊矢LP4000→3700
「そして、仮面竜の効果を発動!このカードが墓地に送られた時、デッキから攻撃力が1500以下のモンスターを特殊召喚する!現れろ、仮面竜!!」
仮面竜
ATK1400
DEF1100
「こちらの攻撃力が高いモンスターを奪い、リクルーターの能力でフィールドにずっとモンスターを出す戦術か…面白じゃないか…!」
「フン!面白がる前に倒してくれるわ!仮面竜でダイレクトアタック!」
「ぐあっ…!」
遊矢LP3700→2300
「カードを一枚伏せ、ターン「ちょっと待った!」何ぃ?」
「俺はリバースカード、トゥルース・リインフォースを発動!デッキから、レベル2以下の戦士族モンスターを特殊召喚する!」
出すのはこのカードだ!
「現れろ!ソニック・ウォリアー!!」
ソニック・ウォリアー
ATK1000
DEF500
「そんなザコカードを出したところで…ターンエンドだ!」
「俺のターン、ドロー!」
反撃といくか。
「俺は二重召喚を発動!このターン、二回通常召喚を行える!俺は、スピード・ウォリアーを召喚!!」
『トアアッ!!』
スピード・ウォリアー
ATK900
DEF400
「頼むぜ、マイフェイバリット。更に、俺はソニック・ウォリアーをリリースし、ドドドウォリアーをアドバンス召喚!!」
ドドドウォリアー
ATK2300
DEF900
「ソニック・ウォリアーが墓地に送られた時、自分フィールド場のレベル2以下のモンスターの攻撃力を500ポイントアップさせる!スピード・ウォリアーはレベル2だ!」
スピード・ウォリアー
ATK900→1400
「バトル!スピード・ウォリアーは、召喚したターンのバトルフェイズ時、元々の攻撃力が倍になる!」
スピード・ウォリアー
ATK1400→2300

「スピード・ウォリアーで、ジャスティス・ブリンガーに攻撃!ソニック・エッジ!!」
「ちっ!」
高田LP4000→ 3400
「更に、ドドドウォリアーで仮面竜に攻撃!ドドドアックス!!」
高田LP3400→2300
「だが、墓地に送られた仮面竜の効果を発動!」
「甘いぜ!ドドドウォリアーは攻撃する時、相手はダメージステップ終了時まで、相手の墓地で発動する効果を無効にする…つまり、リクルーターやサーチャーはこいつの前じゃ無力だ!」
リクルーターやサーチャーは墓地で効果を発揮するのだ。
「なんだと…ラー・イエローごときがぁ…!」
「そろそろあんたは、そのラー・イエローに負けるんだよ。バトルフェイズ終了時、スピード・ウォリアーの攻撃力は元に戻る。」
スピード・ウォリアー
ATK2300→1400
「カードを一枚伏せ、ターンエンド。」
「俺のターン、ドロー!」
良いカードを引いたようだな。
顔が笑っている。
「俺はモンスターを裏側守備表示で召喚し、カードを二枚伏せ、ターンエンドだ!」
なんだ、防御重視か…
「俺のターン、ドロー!」
攻め込んで押し通す!
「俺はダッシュ・ウォリアーを召喚!」
ダッシュ・ウォリアー
ATK600
DEF1200
「そして、スピード・ウォリアーをリリースし、ターレット・ウォリアーを特殊召喚!!」
ターレット・ウォリアー
ATK1200
DEF2000
「ターレット・ウォリアーは、リリースした戦士族モンスターの元々の攻撃力分アップする!」
ターレット・ウォリアー
ATK1200→2100
「バトルだ!ドドドウォリアーで、裏側守備表示モンスターに攻撃!ドドドアックス!!」
ドドドウォリアーが斧を振りかざした相手モンスターは…
「お前が攻撃したモンスターはメタモルポッド!!リバース効果により、お互いに手札を全て捨て、五枚ドロー!」
メタモルポッド…ドドドウォリアーの効果じゃ無効に出来ないな。
だが。
「こいつらの攻撃が通れば終わりだ!ターレット・ウォリアーでダイレクトアタック!リボルビングショット!!」
「通るわけがないだろう!!トラップ発動!パワーウォール!!デッキを任意の枚数墓地に送ることで、墓地に送った数×100ポイントのダメージを軽減する!俺はデッキから21枚墓地に送り、ダメージを0にする!」
大量のカードが墓地に送られる。
そもそも、高田のデッキは60枚程あると思われる。
「なら、ダッシュ・ウォリアーで攻撃だ!ダッシュ・ウォリアーは、バトルフェイズ時、攻撃力が1200ポイントアップする!」
ダッシュ・ウォリアー
ATK600→1800
「ぐああっ!」
高田LP2300→500
よし、もう少しだ…!
「カードを一枚伏せ、ターンエンドだ!」
「俺のターン、ドロー!」
何をしてくる?
「俺はまず、リバースカードをオープン!蛆虫の巣窟!このカードの効果により、俺のデッキのカードを五枚墓地に送る!」
再び高田のデッキからカードが墓地に送られる。
「更に、手札抹殺を発動!お互いに手札を全て捨て、捨てた枚数分ドロー!」
更にカードを墓地に送る。
「さあ、行くぞ!こいつが俺様の切り札だ!出でよ、カオス・ネクロマンサー!!」
カオス・ネクロマンサー
ATK0
DEF0
「カオス・ネクロマンサーだと!?」
「ほう…こいつの効果を知ってるらしいな。カオス・ネクロマンサーの効果!自分の墓地のモンスターの数×300ポイント攻撃力をアップさせる!!」
高田はさっきから大量にカードを墓地に送っていた。
全てはこの切り札のために。
「俺の墓地のモンスターの数は30体!よって攻撃力は…9000だぁ!!」
カオス・ネクロマンサー
ATK0→9000
「攻撃力…9000…!?」
「更に、俺は通常魔法、戦士抹殺を発動!フィールド場の戦士族モンスターを全て破壊する!」
戦士族のメタカード!?
カオス・ネクロマンサーは悪魔族。
だが、俺の機械戦士は、全て戦士族だ。
「お前のフィールドは全滅だ!!」
「お前…誰と戦うかは分からなかったはずだろう!!何で俺たちへのメタカードが入ってやがる!?」
「フン、何を言ってるんだお前は?俺はただ、昨日偶然このカードを入れただけだ。」
「それはどうかしらね、高田くん。」
「明日香?」
俺と三沢のデュエルを見ていた明日香と亮がデュエル場に近付いていた。
それに、二人と一緒にいるのは…
「小原?」
そうだ。ラー・イエローの友人、小原。
デュエルは強いのだが、気が弱く緊張して負けてしまうデュエリスト。
三沢と俺のところに、大原という奴と一緒に相談に来て仲良くなった奴だ。
色々あって、普通にデュエルが出来るようになったんだが…それは別の話だな。
「遊矢…その…僕、その高田って奴に脅されて、君のデッキのことを喋っちゃったんだ!!」
「なんだと!?」
だから、高田は戦士抹殺なんか入れていたのか…墓地の方には、様々なメタカードがあるんだろうな。
「高田ァ…テメェ…!」
「そ、そんな証拠がどこにある!?デタラメを言ってるんじゃない!!」
「高田くん!そんなことをするなんて、あなたそれでもデュエリストなの!?」
「シニョーラ明日香の言う通りなノーネ。」
「クロノス教諭…」
クロノス教諭もこちらの騒ぎに気づいたのだろう。こちらに歩いて来る。
「先程、査問委員会から連絡が来たノーネ。ワタシの部屋に入り、今回のデュエルの組み合わせを覗き見た生徒二人がいると。…こんなのは最早デュエルと呼べないノーネ。シニョール遊矢の不戦勝なノーネ。」
「ま、待って下さいクロノス教諭!俺は脅されて手伝っただけなんです!万丈目に!」
慌てた高田が弁解をする。…万丈目も?
「万丈目のデッキにも、三沢のアンデッド族の特殊召喚を封じ込めるロックカードが投入されている!万丈目が主犯なんだ!」
「…このデュエル、シニョール遊矢とシニョール三沢の勝ちなノーネ。」
「「クロノス教諭!!」」
万丈目と高田が必死に食い下がるが、クロノス教諭は無視する。
「待ってください、クロノス教諭。条件付きでデュエルを続行したいのですが。」
「遊矢?」
「シニョール遊矢、条件とは何なノーネ?」
「俺と三沢が負けたら、小原を脅したことは無かったことにする。」
俺の出した条件に、会場中の人が驚いた。
「本気なのか…遊矢?」
「ああ。だが、俺たちが勝ったら、二人ともこの一年間オシリス・レッドになってもらう!」
ホテルのような暮らしをしていたオベリスク・ブルーの奴が、一年間オシリス・レッドで暮らしたらどうなるか…興味深いな。
「いっ…良いだろう黒崎遊矢!その条件で戦ってやる!高田!エリートの誇りを見せつけてやるぞ!」
デュエル再開だ。
「何、ビビることは無い…俺には攻撃力9000のカオス・ネクロマンサーがいるじゃないか…」
高田が自分に良い聞かせていた。
「そうだ!カオス・ネクロマンサーのダイレクトアタックで終わりじゃないか!!」
「手札から、エフェクト・ヴェーラーの効果を発動。このカードを墓地に送ることで、相手モンスターの効果をエンドフェイズまで無効にする。」
エフェクト・ヴェーラーがカオス・ネクロマンサーを包み込んで、効果を無くす。
「だが、それもエンドフェイズまで!カオス・ネクロマンサーはお前には倒せない!ターンエンドだ!!」
「俺のターン、ドロー!」
「遊矢…!頑張れ!」
小原の応援が効いたか、引いたカードはマイフェイバリットカード!
「大丈夫だ、小原くん。あいつは…遊矢は、俺のサイバー・エンド・ドラゴンをスピード・ウォリアーで倒す男だ。」
「カイザーを…倒す?スピード・ウォリアーで?遊矢が?」
「ああ。
ある時は効果モンスターで。
ある時は魔法カードで。
ある時はトラップカードで。
ある時はカードを全て使いこなし、俺のモンスターは遊矢の機械戦士に負けている。デッキに入っているカードを全て理解し、信頼し、組み合わせることでどんなに強いモンスターをも倒す。
それが、黒崎遊矢の【機械戦士】デッキだ。」
お褒めに預かりどうも。
「カイザーに勝った…だと…?フン!冗談を言うな!!お前程度が、カイザーに勝てる筈が無い!!」
「確かに、亮は強い。そのせいで、お前程度には、複雑なコンボを使うまでも無い!!俺は、スピード・ウォリアーを召喚!!」
『トアアッ!!』
スピード・ウォリアー
ATK900
DEF400
「またそいつか?そんなザコカードでどうする気だ!?」
「こいつをザコカードと呼ぶ奴は、大体こいつにやられるんだよ!魔法カード発動!死者蘇生!墓地から現れろ!セカンド・ブースター!!」
セカンド・ブースター
ATK1000
DEF500
「更に、速攻魔法、地獄の暴走召喚!!攻撃力1500以下のモンスターを特殊召喚した時、同名カードを更に二体特殊召喚する!更に来い!セカンド・ブースター!!」
セカンド・ブースター×2
ATK1000
DEF500
「地獄の暴走召喚の効果で、俺はカオス・ネクロマンサー二体を、デッキから特殊召喚する!!」
何体出そうが問題ない!!
「セカンド・ブースターの効果発動!このカードをリリースすることで、自分フィールド場にいるモンスター一体の攻撃力を1500ポイントアップさせる!!その効果を三体一気に使わせてもらう!!」
スピード・ウォリアー
ATK900→5400
「でも…まだカオス・ネクロマンサーに及ばない!」
「心配いらないぜ小原。安心して見てな。リバースカードオープン!リミット・リバース!攻撃力が1000ポイント以下のモンスターを復活させる!蘇れ、スピード・ウォリアー!!」
スピード・ウォリアー
ATK900
DEF400
「そして通常魔法、ブラック・コアを発動!手札を一枚捨てることで、フィールド場にいるモンスター一体を除外することが出来る!俺はお前のカオス・ネクロマンサー一体を除外する!」
「フン!一体ごときくれてやる!」
「俺の目的は除外することじゃない!手札を捨てることだ!!」
手札から捨てたのは、ひさびさ登場あのカード!
「手札から捨てたリミッター・ブレイクの効果発動!墓地から、スピード・ウォリアーを特殊召喚!!」
『『『トアアッ!!』』』
「そんなザコが何体来ようが俺のカオス・ネクロマンサーには勝てん!!」
「さっきも言ったぜ?こいつを馬鹿にする奴は、こいつにやられるんだよ!!装備魔法、団結の力!!自分フィールド場のモンスターの数×800ポイント攻撃力をアップさせる!!」
スピード・ウォリアー
ATK5400→7800
「…勝ったな。」
「ええ、遊矢の勝ち。」
流石は亮と明日香。
良く分かってるじゃないか。
「え?でもまだカオス・ネクロマンサーには勝てないんじゃ…」
「大丈夫だ。遊矢を信じろ。」
「そうそう、亮の言う通りだ。バトル!スピード・ウォリアーは、召喚したターンのバトルフェイズ、元々の攻撃力は倍になる!!」
スピード・ウォリアー
ATK8700
「バトルだ!スピード・ウォリアーで、カオス・ネクロマンサーに攻撃!ソニック・エッジ!!」
「馬鹿じゃないか!?迎撃しろ、カオス・ネクロマンサー!ネクロ・パペットショー!!」
攻撃力はスピード・ウォリアーの方が下。
そんなことは分かってる!!
「墓地からトラップカードを発動!!」
こいつが今回のキーカード!
「墓地からトラップだと!?」
「スキル・サクセサー!!墓地にあるこのカードを除外することで、俺のモンスター一体の攻撃力を、800ポイントアップさせる!!」
スピード・ウォリアー
ATK8700→9500
「カオス・ネクロマンサーの攻撃力を超えただと!?」
「高田。エリートのお前なら、お互いのモンスターの攻撃力の差500引くお前のライフポイント500の答えが分かるよな?」
500引く500
簡単な計算だ。
「…0…」
「正解だ。行け!スピード・ウォリアー!!カオス・ネクロマンサーを蹴散らせ!!」
スピード・ウォリアーがカオス・ネクロマンサーを文字通り、蹴散らす。
高田LP500→0
「よっしゃあああッ!!勝ったぜ小原!!」
「…すまなかった、遊矢…僕は…」
「気にするなよ。勝ったんだから。…それより、三沢の方はどうだ?」
三沢VS万丈目。
どちらも強い奴だ。
明日香と亮は既に三沢のデュエルを見ていた。
三沢のフィールドは竜骨鬼が一体。
ライフポイントは200。
万丈目のフィールドには、万丈目の切り札、炎獄魔人ヘル・バーナー。
お互いに800ポイント払うことで特殊召喚を無効にする王宮の弾圧。
リバースカードが一枚。
ライフポイントは700。
「まずいぞ遊矢!三沢の奴、ピンチじゃないか!?」
「大丈夫だ。三沢の切り札ならな。」
「俺のターン、ドロー!」
三沢のターンだ。
「万丈目!これでラストターンだ!」
「やれるものならやってみるがいい!!」
「墓地の馬頭鬼の効果発動!このカードを除外することで、墓地からアンデッド族モンスターを特殊召喚出来る!!赤鬼、招来!!」
赤鬼
ATK2800
DEF2100
「甘いわ!!リバースカード、オープン!奈落の落とし穴!!攻撃力1500以上のモンスターが特殊召喚された時、そのカードを除外する!!」
赤鬼が落とし穴へと落ちてゆく…
「ハーッハッハッハ!!化け物はさっさと地獄に落ちるがいい!!」
高笑いする万丈目に比べ、三沢は…冷静だった。
「狙い通りだぜ、万丈目。」
「フン!強がりはよすんだな!」
強がりなんかじゃない。
三沢は、勝つ!
「俺は手札から速攻魔法、異次元からの埋葬を発動!除外ゾーンから、墓地に赤鬼と馬頭鬼を戻す!」
「これで三沢は馬頭鬼の効果をもう一度使える!」
三沢…やっぱり強いな。
「墓地の馬頭鬼の効果を発動!赤鬼を再び特殊召喚!!」
赤鬼
ATK2800
DEF2100
「くっ…だが、貴様のフィールドにいるモンスターが増えたことで、炎獄魔人ヘル・バーナーの攻撃力はアップする!!」
炎獄魔人ヘル・バーナー
ATK3000→3200
「問題ない。赤鬼と龍骨鬼をリリースし、赤鬼をアドバンス召喚!!」
赤鬼
ATK2800
DEF2100
「赤鬼の効果発動!手札を任意の枚数捨てることで、相手のフィールドのカードを手札に戻す!手札を一枚捨て、炎獄魔人ヘル・バーナーを万丈目の手札に戻す!地獄の業火!!」
炎獄魔人ヘル・バーナーが万丈目の手札に戻る。
これで万丈目のフィールドには、王宮の弾圧のみだ。
「赤鬼でダイレクトアタック!鬼火!!」
「ぐあああああっ!!」
万丈目LP700→0
三沢のエースカード、赤鬼の炎により万丈目を倒した。
「シニョール万丈目、シニョール高田。約束通りあなたたちはオシリス・レッドになるノーネ。」
「俺様がオシリス・レッド!?そんなことになるぐらいなら、退学になる方がマシだっ!!」
万丈目は怒鳴り散らしながらデュエル場を出て行った…
「俺も万丈目と同じだ!!俺はこのアカデミアを出て行く!!」
高田も万丈目と同じように出て行った。
「悪いことしたか…」
ここまで来ると流石に罪悪感がある。
「良い気味よ。どうせ出て行くなんて出来ないんだから。」
「明日香…」
それも酷い。
「遊矢。」
三沢が近づいて来て、手を上げた。
パァーン!!
ハイタッチ。
「シニョール遊矢。シニョール三沢。あなたたちはオベリスク・ブルーに昇格なノーネ!!」
「「ありがとうございます。」」
パチパチパチパチパチパチパチパチ…
人数は少ないものの、亮、明日香、小原が拍手してくれた。
「さて、三沢。今度こそお前に勝ってオベリスク・ブルーのトップになるからな。」
「いや、俺もそう簡単に負けるわけにはいかない。」
俺、黒崎遊矢と親友、三沢大地は。
本日、オベリスク・ブルーへ昇格しました。 
 

 
後書き
遊矢と三沢がオベリスク・ブルーになりました。
はて、最初の予定ではラー・イエローのままの筈が…何故?

今回出て来た、
高田純二朗はTFキャラ。
小原はアニメキャラです。
オリキャラではありません。

感想・アドバイス待ってます!! 
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