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少年は魔人になるようです

作者:Hate・R
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第50話 弟子試験と学園祭(準備)と超の計画が始まるようです


Side ネギ

「フッ!ハッ!アッァアアア!!」

「フォッフォッフォ、力押しでは当たらんぞい。」


簡易執行じゃない『修羅の息吹(アルゴドーズ・セプトゥス)』を使っても掠りもしない事に、

いつもの事とは言えちょっと苛立ちながらも、『桜花』と蹴りを混ぜて攻め立てる。

パシッ
「ほい、ここまでじゃ。次は耐久訓練行くぞい。いつも通り全力で守りなさい。」

「はいっ!『戦闘の為の協奏曲(バルトフェルド・コンチェルティア)』!」

「フォッフォ、大分密度も上がったのう。どれ?『我流 桜花』!」
ズガガガガガガガガガガガッガガガガガガガ!!
「ぐぅぅぅぅ―――――!!」


戦闘の為の協奏曲(バルトフェルド・コンチェルティア)』を全開にして、1秒だけ防御を固める。

戦いの歌(カントゥス・ベラークス)』に込める魔力、『修羅の息吹』に込める気の量で

肉体強化度、魔物防御力が(理論上は)上限無しに上がる。

だから、修行の最初と最後にこれをやって毎日の簡単な成長度を見る――為らしい。


パキィン!
「うわっ!」

「今日は34発、耐えたのう。フォッフォッフォ!凄い成長じゃぞい。

修学旅行前は15発が精々じゃったのにのう。」

「あ、ありがとうございます……。」


そう。修学旅行の後・・・正確にはフェイトの石化攻撃に突っ込んで行って死にかけた後。

体が魔力と気の強化に耐え易くなって、込める力を多く出来るようになった。


「それじゃあ、今日はここまでじゃ。ゆっくり休むとよいぞい。」

「はい、ありがとうございました!!

あ、あの、学園長先生!折り入って相談と言うか、提案と言うか?があるんですけれど……。」

「フォッフォ、なんじゃ?」

「修行に、格闘術だけでじゃなくって魔法の修行も入れて欲しいんです!!」



―――――――回想

――京都・12時・復活時


「…………………う、うぅ?」

「ネギ、ネギ!?しっかりしなさい、大丈夫?生きてる!?」

「あ、明日菜さん。ええっと、大丈夫です。っていたたたたたたたた!!」
ギュウウウウウウウウウ
「よかった……。よかったよぉ……。」


僕が起きると、明日菜さんが泣きながら力一杯抱きしめてきた。

って、ホントに痛いです!?このせいで大丈夫じゃくな―――


「……あれ?確か僕は、フェイトの攻撃で………?」

「そう。お前はフェイトの攻撃に自分から突っ込んでって明日菜を助け、

安全な所まで運んだ時点で、石化に耐えきれず死にかけて。それを明日菜に助けられたって訳だ。」

「愁磨さん……。」


明日菜さんの後ろに立っていた愁磨さんが、簡潔にまとめて教えてくれた。

で、でも明日菜さんは魔法使えないんじゃ・・・?


「フン、そこまで教えてやる謂われは無い。

じゃ、俺はノワールの世話してやらんといかんから帰る。アリア。」

「(てててっ)・・・・・・すー・・・。」


アリアさんは愁磨さんに走り寄っておぶさると、そのまますぐに寝ちゃった。

よっぽど眠かったのかな・・・?


「あ、愁磨先生!!あの、ありがとね。お陰で」

「俺は何もしていないと言ったろう。じゃあな、おやすみ。」


影が巻き付き、瞬間姿を消す愁磨さん。

周りを見ると、いつの間にかエヴァンジェリンさん達も居なくなっていた。

あの大きい鬼――スクナと、フェイトは・・・あの人達が倒してくれたんだよね。


「また、助けてもらっちゃったな……。」

「グスッ……。し、仕方ないじゃない。あの人達デタラメに強いし!

今回みたいな訳わかんない事なったら、助けて貰わないと。って言うか助けてくれるし……。」

「ですね……って、そうだった。

明日菜さん、助けてくれてありがとうございました。」


まだ助けて貰ったお礼を忘れていた事を思い出して、頭を下げる。

と、明日菜さんも慌てて頭を下げてくる。


「え、あ、いいのよ!って言うか先に助けて貰ったの私だし……?だから、ありがと。」

「じゃあ、お互い様って事ですね……。それより、どうやって僕を?」

「えーっと、これなのよ。」


そう言ってポケットから取り出したのは、いつもつけているペンダントだった。

確かこれ、愁磨さんから貰ったものだって・・・。


「やっぱり愁磨さん、何かしてるんじゃないですか……。」

「あーっと、なんだっけ?これがなんだか不思議な力で剣になってね?

で、癒しの剣だとか何とか言われて、それで―――――」

「へぇ……。やっぱりこれも愁磨さんの……って、どうしました?明日菜さん。」


説明してる時に明日菜さんが固まって汗をかいてる。

どうしたんだろ?や、やっぱりあの儀式のせいでどこか!?


「い、いや、違うわよ!?体はホントに何でもないから安心して!!」

「は、はい。本当に元気そうです、し……?それじゃ、僕達も帰りましょうか。」

「そーね。もう一回お風呂に入りたいし。」


本山に歩きながら、僕は考えた。

―――僕の力だけじゃ、明日菜さんを救えなかった。力が足りなかった。

攻撃とかそういう事じゃなくて(それもあるけれど)、

防御とか、治癒の魔法とか・・・今までに必要だって感じなかったもの。

それが必要だって、強く分かった。


―――――――回想終了



「だから、魔法の修行もしないとって思ったんです。

瀬流彦先生と神多羅木先生の修行とは別に、こう……応用って言うか凄いのを!」

「ふぅむ……。瀬流彦君の防御魔法は『戦闘の為の協奏曲』で事足りるし、

神多羅木君の高速戦闘魔法は、ほぼ覚えてしまったからのう。

もう少し先の事も、とは思っておるのじゃが……。」


そこで学園長先生は顔を伏せ、うんうん唸りだした。

もしかして、まだ実力が足りないとか思われてるのかなぁ?確かに実戦経験は少ないけ――

バッ!
「実はのう!!」

「うわぁ!?あ、はい。」

「うむ、実はのう?この学園で君に魔法を教えられる人間は4人しかおらんのじゃ。」


4人・・・?つまり、僕より魔法戦で強くて詳しい人が4人しかいない・・・・

ま、まさか。あの4人、なの!?


「も、もしかしてあの人達ですか?」

「うむ、あいつらなのじゃ。愁磨殿、ノワール殿、アリカ殿。そして、エヴァンジェリンじゃ。」

「そ、そんなあああああああああああああああ!?」

Side out


Side 愁磨

「弟子?」

「は、はい!学園長先生が、僕に魔法を教えられるのは愁磨さん達しかいないって。

ですから、お願いします!!」


土下座せんばかりの勢いで頭を下げるネギ。

・・・確かに、この学園でネギに魔法を教えるのは無理だわな。

そもそも魔法学園を名乗っているのに、そのトップがトップだ。


曰く、東方に『四拳王』あり。曰く、"修羅"、"釈迦"、"金剛"、"閻魔"。

之に付き従う『四天王』あり。曰く―――なんだっけ。

by空手部の伝説。


要約すると、麻帆良の長は魔法を掻き消すほどの拳撃を使うジジイ4人とその四天王4×4の、

合計20人で構成されており・・・・・魔法を一切使えんのだ。


「まぁ、弟子くらいいいけどな。暇だし。」

「ほ、ホントですか!?あり「だが断るッッ!!」

え、えぇぇぇぇええ!?そんなあ!!」


だってもう弟子いるし?一人も二人も変わらないけど、格闘と呪術(小太郎)のと、

魔法の修行レシピ考えるの面倒だし――って、丁度いいのがあったか。


「じゃあこうしよう。一か月半後の文化祭、そこで行われる麻帆良武闘祭に、

俺の弟子を出す。そいつに勝てば弟子にしてやろう。」

「ほ、ホントですか!?それはホントですね!!」

「ああ、約束しよう。」


こうしちゃいられない早速修行だ!と家を飛び出して行ったネギ。

相手も分からんで大会で勝ち続ける、か。バカだなぁ。


「聞いても教えんがなぁ!アッハッハッハ!!」

「でも、どうするの?魔法無しだと、戦いの為のなんたら……

って言うの使われたら、格闘じゃエヴァと同等かそれ以上よ?あの子。」


そう、そうなんだよな。それが問題だ。

恐らく後二週間も経ったら、無詠唱かつ、一瞬で合成出来るようになっているだろう。

魔法の射手の本数も増えている事だろう。


「なぁに、簡単な事じゃないか姉様。あれをそれより強くすればいいだけの事だ。」

「そうじゃな。今は真名と茶々丸が実弾避け地獄の最中じゃし、

避けるまでは行かずとも、受けられるようにはなるじゃろう。」

「さらにアリアが狗の使い方をマスターさせ、対魔法はアリカが。

残りのメンツで格闘面を徹底的に強化……いや、狂化させる!!」


ダイオラマの中換算でざっと9か月・・・・・・。

これだけ修行して勝てないようなら引導を渡してやるわ。

ああ、楽しみだ。凄く、楽しみだ・・・。


―――――――――――――――――――――――――――――
subSide ネカネ


『ネカネお姉ちゃん、元気ですか?僕はなんとか元気でやってます。

あと、愁磨さんがね。"俺達も元気だ"って言っておいてって。

自分で言えばいいのに……。

えっと、日本に来てから四ヶ月経って、最初は怒られてばっかりだった仕事も、

何とか出来るようになって来ました!

今回のテストね、学年2位だったんだ……。前は一位だったんだけどね。

それで、愁磨さんがね――――』


昨日ネギから手紙が届いて、近況報告をしてきました。

10歳の子が教師なんて出来る訳ないと思っていたけれど、なんとかやっているみたい。

・・・愁磨さんの事がたくさん書いてあって、良い意味と悪い意味で

よく愁磨さんの事見てるみたい。


『でね、今度学園祭があってね!

準備とか今からちょっとずつ始まってて、すっごく楽しみなんだ!

もう一つ入ってるのは、愁磨さんが送れって言った奴なんだ。"良かったら"って。』


言われて、もう一つ封筒が入っている事に気がつきました。

開けると、中には飛行機のチケットと・・・簡単な手紙が3枚。


『それじゃ、また手紙書くね。あ!あと、ね。

…………もう、父さんの影だけ追うのはやめたんだ。それだけ!じゃあね!!』


そこで手紙は終わってしまった。

ナギさんばっかり追っていたネギが・・・・・。それはそれで心配なのよね。


「……行こうかしら、日本。いいえ、行きましょう!!」


そう決めると、早速スタンさんに許可を貰いに向かいます。


『――追伸。シュウを好きな子、大分増えちゃってるわよ。

隠しているつもりと言うなら……まぁ、私から言うことは無いけれど。いいの?』


そんなの・・・良くないです!

ですから―――待っててください、ノワールさん・・・愁磨さん!


Side out
―――――――――――――――――――――――――――――


「ックシ!」

「あれ~?先生くしゃみなんて珍しいね。風邪?」

「や、これは噂されてる様なそんな……。

もとい。学祭でやる出し物、これで全部かー?もう無いなー?」

『『『『『『『『『『『ハァーーーーイ!!』』』』』』』』』』』


多数決を取る事にし、改めて黒板に羅列された文字を読む。

・・・・この学園はもともとそう(・・)だが、このクラスは本当に一つ浮いてる。


「じゃあ、『メイドカフェ』に賛成のやつー。」


シーン・・・と微妙な空気が流れる。

ああ、そうだろうよ。お前らの心は一つにまとまってるもんな。


「えーと、『ドキッ☆女だらけの水着大会・カフェ♪』に賛成のやつー?」

「ちゃんと星とか音符ある感じで言うんだ……。流石愁磨先生だぜ!!」

「やかましい。で、これも0、っと……。

次、『わんこカフェ』―――で決定な、よし。」


アリアがちょこんと手を上げていたので、即効丸をつけて職員室に用紙を


「「「「「行かせるかああああああああああああああああああああああ!!!」」」」」

「くっ、離せ!離せえええええええええええええ!!」

「なにやってんのよ……。」


すまない、アリア・・・。力のない父で、本当にすまない・・・・・・。

後で好きなわんこいくらでも買ってやるからな!!


「えーと、愁磨先生が再起不能なので……。

ね、『ネコミミラゾクバー!』に賛成の人はいますかー?」

「ネギせんせー。愁磨せんせーが粘ってただけだから、もうあれ行っちゃおうよー。」

「い、いかんぞネギ!!それだけはダメなんだああああああああ!!」

「僕だって嫌ですよ!?でも……でも、教師として!!

生徒の意見を無碍にする訳にはいかないんです!!」


ザッ、と生徒の方を向くネギ。

その横顔は晴れやかであり、諦めであり、それでいて雄々しく。

そう、まさに戦いの場へ向かう一人の戦士―――


「『男装女装喫茶』に………賛成の人!!」

『『『『『『『『『『(バババババババババババババババ!!)』』』』』』』』』』

「賛成圧倒多数により―――『男装女装喫茶』に決定です!!」

『『『『『『『『『『『キャーーーーーーーーーーーーーー!!』』』』』』』』』』』


諸行、無常・・・・・・・。

俺とネギは笑いあい、熱く力強く握手をし、倒れた。


―――――――――――――――――――――――――――――


――夕刻、愁磨宅、作業中


subSide ノワール

「~♪」

「ノワール、こっちはどうすればよいのじゃ?」

「えーっと。こっちのをこれに重ねて縫うでしょ?

で、これを半分重ねてまた縫う。その後にこれとこれを縫って、これと合わせてちょうだい。」

「むぅ、意外と難しいのじゃな。ありがとう。」


眉間に皺を寄せて真剣に縫いだすアリカ。

あぁ、いつもは綺麗なんだけれどこういう一生懸命な姿がホントにかわいわぁ~。


「ノワールさん、見惚れないでください!

そっちが終わらないと私のが進められないんですから。」

「もう、少しくらい良いじゃない……。」

「だ、め・・・。」

「アリアまでぇ~。」


仕方なくアリカから目を離し、自分の作業に戻る。

今何をしてるかって言うと、シュウのクラス展示で着る衣装を縫ってるの。

シュウが『創造』で終わらせようとしてたから止めて、私達が作ってるのよ。


「いたっ!うぅ……。………いたっ!」

「も、もみじさん。出来る人に任せましょう?私達は警備に行けばいいじゃないですか。」

「い・や!僕も出来るんだって愁磨に見せてあげるんだもん!……いったぁ!」

「・・・・・ばんそーこ張る所、もうない・・・。」


・・・黒い布任せて正解だったわね。でも、これ以上刺しちゃったらダメよねぇ。


「もみじ。一生懸命なのはいいけれど、

あなたが自分の為に怪我したって知ったら、シュウはどんな顔するかしらね?」

「あう!?え、えーと。その、あぅぅ……分かったよぉ~。

刹那、見回り行くよ!!アリア、後よろしく!!」

「ん・・・。任された。」


もみじは満足気に頷くと、刹那を拉致して元気に飛び出して行ったわ。

元気よねぇ、ホント。若いって素晴らしいわ。


「………。(チクチクチクチク)」

「……。(チクチクチクチク)」

「・・・・・・。(ババババババババババ!)」

「…………。(チクチクチクチク)

の、ノワール。そう言えば、どうして手作りにしようと思ったのじゃ?」


アリカが沈黙に負けたように、私に話しかけてくる。

普段騒がないけれど、沈黙は苦手っぽいのよね。


「そんなの決まってるじゃない。」

「き、決まっておるのか?」

「フフ。だって、手作りの方が愛情籠ってるじゃない。」

「………それもそうじゃな。」


妙に納得した様子でアリカは作業に戻り、私も作業に戻る。

そう言えば遅いわねシュウ。もう警備時間じゃないのに……。


Side out
―――――――――――――――――――――――――――――


「おお、やっと来たアルか。」

「仕事だよ。……で、こんな時間に何の用だ?

愛の告白ってんなら間に合ってるけど考えんでも――――」


見回りが終わり、俺は放課後(チャオ)に呼び出された屋上に来ていた。

いつもの調子なので、まさか告白だなんて思っちゃいないが。


「久しぶりアル、"創造主"殿。」


「――――これは少々斜め上の用事だったな。」


接触して来るにしても、もう少し後だと踏んでいたから焦った。

だが・・・何故こいつが俺を"創造主"と呼べる?


「思ったヨりも驚かないのネ。」

「伊達に長く生きてないさ。で?まさか俺をからかう為だけに呼んだ訳じゃないだろう?」

「クフフ、隠さないでもいいアルよ。どうせ知っていたのだろウ。

単刀直入に聞くネ。―――我々の邪魔をする気があるか否カ。それだけを聞きたいネ。」


『どうせ知っていた』・・・、ね。未来でも相当高く評価されてる様で安心したよ。

質問と言う割には過剰な魔力を俺にぶつけて来る超。さてさて、どう答えたら良いものやら。


「邪魔をする気満々……と言ったらどうする気だ?」

「こうするネ。」(パチンッ
ザザッ!
「申し訳ありません、愁磨さん。超 鈴音(創造者)の命には逆らえませんので。」

「私達には何の遺恨もありませんがね。」

「茶々丸と、妹さん達か。ずいぶん見縊られたモンだな。」


茶々丸と妹4人に囲まれる。邪魔をするなら今ここで――と言うつもりなのか?

だが、茶々丸が何千体居ようとも俺には勝てんぞ、超よ。


「フッフッフ、これで十分ネ。何故ならあなたは……茶々丸を攻撃できないネ!!」

「何を言うかと思えば……。動けなくする事くらいは訳ないぞ?」

「果たしてそうかナ?やれ、茶々丸!!」

「ハイ、超。」

「おい、マジか!?やめとけって――――」


と、後ろを振り向いたとこ、ろ・・・・・・。


「しゅ、愁磨、さん……。や、やさしく、してください……///」

「ガッフゥ!?」


上着を半脱ぎにして頬を染めている茶々丸が。

ひ、卑劣な・・・・・!!確かにこれは攻撃出来ない!!

俺はロボットの関節にでも萌えられる程度の能力を持っているんだぞ!!


ガッ
「む、しまった!?」

「………。」

「………。」


茶々丸に見とれていたら妹達に腕を掴まれてしまった。2人ずつは流石に重い・・・!!


「ちぃ!離せ―――」

「わ、私の事……。嫌いなの?おにいちゃん。」

「グッハァ!?」


4人全員が目を潤ませて見つめて来る。だ、ダメだ・・・!これは勝てん!!

振り払うことなんて・・・俺には無理だ!!


「ま、負けた……。完敗だ……。」

「フッフッフ。みたカ、私の力!!」

「いいえ超。これはどちらかと言えば私と妹達の力です。」

「グ、無駄にAIが進化してるネ……。」


――閑話休題(はなしをもどそう)


「それで、本当の所はどうなんダ"創造主"。」

「ああ、うん。邪魔する気とか毛頭ないよ?」

「軽いネ!!もう少し含みを持たせても良いんじゃないカ!?」

「散々ふざけたんだからいいだろうが……。邪魔するどころか、手伝ってやる気があるくらいだ。」

「そ、それは本当カ!?」


実際、俺には不利益ないし。

魔法バレして、後々戦争に魔法使われるようになる事は、絶対にあり得ないしな。


「で、一応聞いておくが……。お前らの目的は?」

「ウム。我々の目的は、二つ。一つ、ここ旧世界に魔法の存在を公表する事。そしテ―――」


うん、ここまでは順調だ。・・・と言うか、もう一つ?

やっぱり完全に原作通りには行かないか、っと今更か。


「あなタの定義する所の『人間』――――その全ての抹殺ネ。」

「………………………………………………へ?」


Side out
 
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