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ハイスクールD×D ~銀白の剣士~

作者:strik
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第16話


Side 渚


 本日は晴天なり。夏も近づいてきたので日に日に熱くなってきているのがわかる。兄さんとアーシアさんは友達と遊びに行った。祐斗や小猫ちゃんも参加するらしい。朱乃先輩とゼノヴィアは不明だ。

「ナギ、準備はいいかしら?」

「大丈夫です。行きましょう」

 コカビエルの一件が終わって、僕の罰である荷物持ちを今日行うのだ。


=移動中=


「はい、そんなわけでやってきました。ショッピングモール!」

「ナギ、どうかしたの?」

「あまり気にしないでください」

 ちなみに、今日のリアス先輩はいかにもお嬢様という感じが漂う清楚な白の涼しげなワンピースを着ている。紅い髪とのコントラストが綺麗だ。そんでもって、僕の服装はというと・・・・・・・。

「それにしても、ナギはメイド服が似合うわね」

「うれしくありません」

「すごい! メイドさんがいる!」

「コスプレか? しかし、隣にいる子はお嬢様っぽいから本物か?」

 周りの人たちが僕らの方を見てヒソヒソと話しています。もう皆さんわかりますね。正解はメイド服でした。急遽決まった罰ゲームの追加ルールです。対応もそれっぽくしないといけないのです。今日一日、僕はリアス先輩のメイドなのです。まあ、ミニスカートとか肌の露出が多いメイド服ではないのが唯一の救いです。ミニスカメイドだったらどうなっていたことか・・・・・・。

「それじゃあ、行きましょう。ナギ」

「かしこまりました。お嬢様」

 一礼してリアス先輩の後に続く。・・・・・・結構恥ずかしいです。僕らが移動するのについてくる人も幾人かいるみたいですしね。さすがに写真を撮ったりする人はいないみたいなので、そこだけは安心です。

「ところでお嬢様、本日は何をお求めでしょうか?」

 買い物をするのは聞いていたのだが、何を買うのかは聞いていなかったので質問する。

「今日の目的は水着よ」

 その言葉に少しだけ、絶望した。


Side out





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Side 朱乃


「見つけましたわ」

 イッセーくんからの情報で、ナギくんとリアスが二人で買い物に行くと聞き、ショッピングモールで待ち伏せをする。リアスの髪は目立つのですぐに見つけることができた。リアスは白のワンピース。ナギくんはメイド服だった。

「メイド服のナギくん・・・・・・いいですわ」

 リアスを自分に置き換えて、想像する。実にいいですわ!

「おや? こんなところで奇遇だね。副部長」

「あらあら、ゼノヴィアちゃん」

 話しかけられたので、振り返る。そこにはゼノヴィアちゃんが買い物袋を持って立っていた。

「副部長も買い物かい? それより、日本のものはいいね。さすがmade in japanだよ」

 袋の中から、文房具などをゼノヴィちゃんが取り出す。Made in Chinaのものがあったのにはツッコまないことにしますわ。

「ん? あの紅い髪は・・・・・・・部長か。その隣はナギじゃないか」

 どうやら、ゼノヴィアちゃんも二人に気づいたようですね。彼女もナギくんに子作りを迫ったので、ライバルでしょう。

「ふむ・・・・・・・よし、私も追跡に協力しよう」

 私がここにいる理由がすぐにばれてしまいましたわ。

「わかりました。リアスの髪が目立つとはいえ、あまり目を離すのも心配ですし、さっそく追いかけましょう」

「了解だ」

 こうして、私とゼノヴィアちゃんの追跡劇が始まった。


Side out





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Side 渚


 たくさんの人に見られながら、ようやく水着売り場に辿り着いた。正直、ここで別れて僕は男物の水着を見たい。ああ、ちなみに僕の水着は上半身もないと、プールに入れない。学校からそうお達しが来たのさ・・・・・・・。

「さあ、行くわよ」

「かしこまりました・・・・・・・」

 店内に入ると、視線がすべて僕に集中する。メイド服を着ている人なんて、まずいないので物珍しいのだろう。

 リアス先輩は、ずんずん進んでいき水着を選んでいく。数多の視線を感じながらリアス先輩を追いかけた。

「あの、お嬢様? なぜ、そんなにたくさん手に取って・・・・・・・? まさか、すべて買うつもりですか?」

「だってどれもよさそうなんですもの」

「確かに、お嬢様は何を着てもお似合いにあると思いますが・・・・・・・」

「そ、そうかしら」

 ほんのりとリアス先輩の頬は赤くなっている。我ながら少し恥ずかしいことを言ったな。

「と、とりあえず、試着してくるわね」

 赤くなった頬を隠すように。リアス先輩は試着室へ入った。


Side out





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Side ゼノヴィア


「ふと、思ったんだが・・・・・・なぜナギはあんなにメイド服が似合っているのだろうか」

「ナギくんだからじゃないですか?」

 ふむ。何となく納得できるのがすごいな。

「それにしても、ナギへの視線の集中はすごいものだ」

「それだけにあっている証拠でしょう。・・・・・・・せっかくですし、私も新しい水着を買おうかしら?」

「言われてみれば、私も学校の指定した水着以外持っていないな。ついでだし、買って行こう」

 私たちも水着を買うことが決定した。しかし、勝手がいまいちわからない。どういうものを選べばいいのだ?

「あら、リアスが試着室に向かったわ」

 おお、いいタイミングだ。こういうのは人の意見を訊くべきだからな。せっかくなのでナギの意見を聴いてみよう。

「ちょっと、ゼノヴィアちゃん!?」

 副部長が声をかけてくるが気にすることはない。偶然を装えばいいのだからな。


Side out





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Side 渚


「こんなところで何をしているんだ? それにその格好も・・・・・・」

「ゼノヴィア、それに朱乃先輩」

 声をかけられたので、振り返るとそこには見知った二人がいた。

「奇遇ですわね」

「そうですね。それにしても、珍しい組み合わせじゃないですか」

 あまり接点があったと思えない二人が一緒にいることに少し驚く。

「なに、偶然ばったりと会ってな。買い物に付き合ってもらっているのさ」

 手に提げたバックから、購入したものを見せてくれた。

「待たせたわね――――なんでここにいるのかしら?」

「学校用の水着しか持ってないので、買おうと思ったのさ。そしたら、ナギがいたものでね。副部長は私に付き合ってくれてな」

 着替え終わったリアス先輩が試着室のカーテンを開ける。しかし、そこには僕だけでなくゼノヴィアと朱乃先輩もいたので、疑問に感じたようだ。

「そうなの、偶然ね(この二人・・・・・・あとをつけてきたのかしら?)」

「ところで、ナギのその格好はなんだ?」

「先日の事件の罰よ。買い物に付き合わせるだけじゃ、足りないと思って着させたの。それより、どうかしら?」

 僕がメイド服の理由を説明しながら、リアス先輩が水着の感想を求めてきた。いつぞやの裸エプロンの感想を求められたときよりは簡単だな。

 リアス先輩が着ているのは、切れ込みが鋭いワンピースの水着。色は髪に合わせた紅。太ももがまぶしいです。似合っています。でも・・・・・・・。

「似合ってはいるんですが、あんまりリア―――お嬢様のイメージと合わない気がします」

 正直な感想を述べる。名前で呼びそうになったので、修正した。

「そうね。私もそれは感じていたわ。これはやめましょう」

 そう言って、リアス先輩は再び試着室に引っ込んだ。てか、自分でもそう思ったのならなぜ着たんですか? う~ん・・・・・・女性というのは謎である。

「あらあら、せっかくですから、私もナギくんに見てもらいましょうかしら」

「賛成だ。ナギ、しっかりと見てくれよ?」

 この後、ファッションショーのようになったのは言うまでもないだろう。なぜか三人とも張り合っていた。水着ではなく紐としか思えないもの。隠すべき部分を申し訳程度にしか隠さないマイクロビキニ。その他V字のやつ(スリングショットというらしい)などの刺激の強い水着ばかりが僕に見せられた。 

 刺激が強いので目をそらすのだが、ちゃんと見て感想を言いなさいと言うありがたい言葉が目をそらすたびに言われた。

 役得と言えば役得なのだが、メイド服を着ていることを考えるとちっとも嬉しくない。そもそも、僕が男だと言うことをわかっているのだろうか?

 いや、一回試着室に連れ込まれそうになったので、男と見られてないんだな。

ちなみに、三人ともかったのはビキニだった。マイクロビキニを買おうとしていたのは止めましたよ。

リアス先輩は布地の少ない赤いビキニ。朱乃先輩は白いビキニ。ゼノヴィアは青いビキニとパレオを購入していた。やはり、三人ともスタイルがいいので水着が映える。兄さんが前かがみになるのは必須だ。

 水着を購入した後は、他のお店を周って何か欲しいものがないか見たりした。僕の持つ荷物がどんどん増えていったのは仕方のないことだろう。

それと店内にいる内はよかったが、外に出ると気温が高くてきつかった。メイド服は熱がこもるので、本職の人は夏場は大変だと実感した。ミニスカートだったらもっとよかったのだろうけど、死んでもミニスカートはお断りだ。

ああ、あと今回の水着のお金は僕が払うことになった。油断してたね。リアス先輩が自分で買うもんだと思ってたら、『ナギ、お会計よろしくね』って言ってくるもんだから。確かに、お嬢様が払うよりメイドが払う方が従者と主の関係だったら間違っていないと思うけど・・・・・・。しかし、布地が少ないのにそれなりに値が張るのは水着の謎だよね。まあ、迷惑かけたお詫びだと思って買いましたよ。メイド服とかよりお財布が軽くなることの方がきつかった。


Side out





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Side リアス


「おつかれさま」

「ありがとうございます」

 日が暮れてきたところで、本日はお開きとなり、私たちは家に帰った。

ナギとのデートは最初はよかったけど、途中から朱乃とゼノヴィアがきたせいでうやむやのような感じになってしまった。これでは女友達の買い物に男が荷物持ちで参加したようなものだ。

 ナギはイッセーと違って性欲が強いわけではないけど、今回の水着の購入で少しは誘惑できたと思うわ。それにこの水着はナギが私に買ってくれた初めてのものだから、うれしくもある。

「ねえ、ナギ?」

「なんですか?」

 メイド服を未だに来ているナギがこちらに振り向く。洗濯物を増やすのもなんなのでこのまま着ているらしい。達観した顔でそう言われたので少し罪悪感を感じたわ。

「今日は楽しかったかしら?」

「そうですね。荷物を持つのは少し大変でしたね。でも、割と楽しかったですよ。・・・・・・水着を見るのはかなり気恥ずかしかったりいろいろ思うこともありましたけど」

「ふふ、それがナギの罰よ」

 そうですかと、ナギは笑みを浮かべた。あの時と同じ笑顔。

 急速に顔が赤くなる。少し、うつむいて顔が赤いのを隠した。

「顔が赤いですけど、大丈夫ですか?」

 そう言いながら、私の前髪を分けてナギの手が私の額に当てられた。熱を測るために近づいているので私とナギの顔の距離は30cmほどしか離れていない。普段の生活ではなかなかここまで近づく機会がないので、より一層顔が赤くなる。

「うーん・・・・・・。少し、熱いかな? よくわからないな・・・・・・」

「ちょっ、な、ナギ・・・・・・?」

 ナギが何か言っていたようだけど、緊張で聞いていなかったので急にナギの顔が近づいてくるのに動揺してしまった。

(キ、キスするつもりかしら・・・・・・?)

 私は近づいてくる顔を確認すると目を閉じた。まさか、ナギが積極的に行動するなんて思わなかったわ。

―ピト

 キスされると思った私の予想とは外れ、ナギの額が私の額に当てられている。目を開けば、すぐそこにナギの顔があった。キスをしようと思えばできる距離だ。

「ナ、ナギ・・・・・・」

「はい? ―――ッ!」

 目を閉じていたナギが目を開ける。自分が私とキスできる距離にいることにあわてて離れようとしたが、私はナギを逃がさないように掴む。

「リアス先輩・・・・・・?」

 ナギが不思議そうな顔で私を見る。私は意を決してナギに唇を寄せ―――。

「ナギ、ちょっと―――― あら。あらあら、ごめんなさいね。邪魔しちゃったみたいで、私のことは気にしないで続けていいわよ」

 ―――られなかった。ナギのお母様の登場によって。ナギは飛び退くように私から離れる。

「ち、ちがっ! こ、これはリアス先輩の顔が赤かったから熱を測っていただけなんだ! 母さんは誤解しないようにっ!」

 ナギはブンブン手を振る。親に見られたのが恥ずかしかったのか顔を赤くして、この場―――リビングから去って行った。

「リアスちゃんごめんね。邪魔しちゃって。でも、よかったわ。あの子、自分が女顔だからって女の子にあんまり興味ないみたいだったから・・・・・・バレンタインでチョコとかもらっても、義理とか友チョコと思ってたみたいだし」

「そうなんですか・・・・・・。あ、お手伝いなら私がします」

 ナギにチョコを渡した子たちに同情した。

「あら、本当? 助かっちゃうわ~。お礼にあの子のことを話してあげるわね。それより、あの子メイド服着ていたわよね? あとで写真撮らなきゃ!」

 カメラを片手にナギを追いかけて行ってしまった。お手伝いはどうすればいいのかしら?

 仕方がないので、お母様が戻ってくるのを待つ。5分ほど待っているとほくほくした顔のお母様が戻ってきた。

「ああ、いい写真が撮れたわ♪ スカートをたくし上げながら上目遣いでこちらを見てくれている写真が取れなかったのは残念だけど・・・・・・」

 最後のつぶやきは、さすがにやり過ぎではと思ったが、ちょっと見てみたいとも思った。

そして私はお手伝いをしながら、ナギのことを教えてもらった。少なくとも、これで他の子よりは一歩リードね。ふふ、絶対にナギは私のものにして見せるわ!


Side out


 
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