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なのは一途のはずがどうしてこうなった?

作者:葛根
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第三十九章 それぞれの働きと事件解決へ



ヴィヴィオは元の姿に戻った。気を失っているヴィヴィオを抱き上げて抱える。

「ふぅー。マジで危なかった」

勝てると慢心した所に話しかけて動きを止め、再度動く際に行動の起こりを突いた。
言うなれば、話しかけた事が囮であり、動きを止めさせたのが俺の勝利の鍵だった。
行動の起こりを突く。これからこうやって動くぞと思った刹那に生まれる絶対の隙。

「なのはの方は……彼女たち、良い子だったね」

3人が焦げて転がっていた。
それに壁に大穴が開いていた。
ヴィヴィオと戦闘中にディバインバスターを撃っていたのは気付いていたが、余所見をする暇がなかった。
多分、エリアサーチでクアットロを見付け出したのだろう。
しかし、随分と魔力供給で俺の魔力量は減っている。
なのはは全力全開だし、ヴィータも結構使ってやがる。
ヴィータの方は少し前に消費が無くなったから任務終了だろう。

「おーい。って死体が3人に増えた!」

なのはの開けた大穴からはやてがにゅっと出てきた。
クアットロを背負っていたので、もしかしたらクアットロの方にはやては向かっていたのかもしれない。
下手したら巻き込まれてたな。

「いやさー。ヴィータが駆動炉破壊したやん? その後、ミウラっちの魔力供給があるから高速移動できるぜーって。そんで指揮してるこの子の所に向かっててなー。そしたら、なのはちゃんのバスターが来てビビったわー」
「身体2つ分先でバスター通ったからなー。当たる所だったぜ」
「ハハハ、ごめんごめん。見えてなかった」

結果として良かったのか?
なのはの言葉が棒読みに聞こえたが。

『聖王陛下、反応ロスト。システムダウン。誰だ、ゆりかご内で大暴れしたのは。艦内復旧のため全ての魔力リンクをキャンセルします。べ、別に乗員のためじゃないんだからねっ! スリープモードに入るから嫌ならさっさと外へ出なさい! 私と一緒に眠るのが嫌なら出口作ってあげるんだから、感謝してよねっ! 聖王の間の椅子の裏から外に出れるから急ぎなさいよ。じゃないと私と一緒に眠る事になるからね!』

なんだろう。古代ベルカの人は随分と親切だったらしい。

『そうそう伝え忘れる所だったわ。自爆装置あるから私を不必要だと思うなら押してみなさい。10分後に大爆発して消えてあげる。でも自爆装置の位置は自力で探してね。防衛システム上私は知らないんだからね! 別に悔しくないんだから!』

古代ベルカ人は未来に行ってるなー。



艦内放送の通り聖王の間の椅子の裏に滑り台のようなモノができていた。

「至れり尽くせりで怪しいけど行くか?」
「行くしか無いやろ……」
「魔法が使えないしね。救護班を待っても良いけど……早く外にでるの。ね、ケイタ」

終わったらたっぷりするの約束があったなー。

「さっさと出て別働隊の加勢に行くかー」
「必要あらへんよ。ティアナ達は上手くやってたし。もしかしたら救護に向かってきてるかもしれへん。行き違いになるかもな」

脱出口に乗り込もうとした時、重低音が聞こえた。

「あれー? ここであってるよね? ティア」
「よく見なさい、椅子の後ろに隠れてるわよ」

バイクでティアナとスバルが現れた。

「タイミングばっちりやな。よし、さっさと脱出するでー」
「えー、私達の活躍は?」
「転がってる戦闘機人の娘を運びだしや」
「そんなー」

脱出口はバイクでも通れるほどの大きさだった。その為、新人達を先に行かせて安全を確認した後に、はやて含む俺達は脱出した。



後日談というか、今回の事件の詳細。
聖王のゆりかご本体に侵入するグループの働きは今後、参考にするようにとされた。
突入、侵入、駆動炉破壊や、人質救出のスピード解決は後に参考資料として扱われる様になった。
突入からどれだけ高速で目的地に辿り着くかがどれだけ有利に働くか、戦略、戦術を教える教導官の研究資料となった。

地上部隊と連携して戦闘機人に相対するグループ。
ティアナが新人の現場指揮官として才気を見せた。
スバル、ギンガ姉妹の近接戦を敵対する遠距離系の戦闘機人にぶつける。
また、コンビネーションの練度の高いスバル達は近接戦でも活躍。
ティアナは幻術で上手く相手の注意を逸らして各個撃破戦法を確立させたのだ。
エリオ、キャロは召喚士で少女のルーテシア・アルビーノという名の娘を実力でねじ伏せて逮捕。
エリオに懐いているらしい。
キャロのライバルになりそうだ。
フェイトはフェイトでジェイル・スカリエッティ隠れ家へ侵入して脱いて大暴れして、ヌンチャク娘のシスターシャッハと全員逮捕。
地味にヴェロッサ・アコースは活躍していた。アコースは役得と言っていたので、女性の頭の中でも覗いたのだろう。
ちなみに、ジェイル・スカリエッティの魔法はミッドチルダ式でも、ベルカ式でもない術式だったらしい。

大量のガジェットに相対するグループ。
はやて無双とシグナム無双。
シグナムに関しては、ゼストが『巨乳で成熟した女性相手では力が半減する』などと狂言を聞いたので叩き斬ったらしい。潜伏していた戦闘機人の娘に対してもゼストは苦戦したのが幸いしたのか、レジアス・ゲイズは九死に一生を得たらしく入院中。
意識を取り戻してすぐに引責辞任した。
最後までゼストは己を突き通したといえるロリコン野郎的に。
最高評議会の面々が暗殺された事で少し管理局が混乱したが、正体のつかめなかった最高評議会の面々に変わり、管理局の最高評議会の面子は伝説の三提督になった。
はやてが、何か忙しそうに働いていたが何だったんだろうか。
シグナムは新しい仲間というか同僚というか。
アギトという人格型デバイスを味方に付けて強さがレベルアップしていた。
アギトは自ら捕まったが、罪は軽いため半年もしない内に出てくるだろう。
俺の平和は半年だ。絶対にアギトとユニゾンしてシグナムが挑んでくると断言できる。

こうして、様々な人の様々な活躍があり、ジェイル・スカリエッティが引き起こした事件は解決を見た。
後に、JS事件と名付けられ管理局にその事件録が残る。



それぞれの活躍
配点:(ダイジェスト)
 
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