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魔法少女リリカルなのは 〜TS少女の最強物語〜

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第8話『平凡な日常とドンマイ銀髪君…前編』

~ツバサ~

なのはが魔法少女になった次の日

ボクが学校に行くと既になのは達がいた


3人は

昨日の夜に動物病院やその付近で事件があったことや

なのはが偶々動物病院から逃げ出したフェレットを保護したことや

親に家で飼っても良いと言われたことなどなど

教室の窓側の前の方…アリサとすずかの席の所で話していた


とりあえずボクは教室の後ろの扉から入り

自分の席に座って鞄から1冊の小説を取り出して読み始めた…


その後先生がやってきて席を立っている生徒を座らせた

なのはも自分の席に戻ってきてボクに話し掛けてきた


「ツバサちゃんおはようなの」

なのははそう朝の挨拶あいさつをした後

「昨日ね塾へ行く途中でフェレットを拾って飼うことにしたの」


フェレットことユーノを拾った事を告げてきた


「おはよ…フェレット…?」


ボクは事情を知っているけど知らないふりをしながら聞いてみると


「うん!!とっても可愛いんだよ!!」


なのはは元気よくそう言って


「高町ー静かにしろー」


そして先生に怒られて少し顔を赤くして黙った……



その後に先生が連絡事項で

昨日の夜に町の壁や地面が壊れたりする事件があったので

危ないから近付かないこと

その付近で銀髪君が倒れていて

右足を骨折していた為3週間ほど入院することを告げた


銀髪君は入院を嫌がっていたみたいで

先生が病院の人に聞いた話では


『3週間も入院何てしてられるか』

『俺のハーレムのためにもこのイベントは外せないんだ』

『俺が入院してたら悲しむ奴がたくさんいるんだ』

『なのはにすずかにアリサーいつでも見舞いに来ていいぞ』


とか言っていたらしい


当然なのは達がお見舞いに行く事は無かった……


そして先生の連絡事項が終わり授業が始まった


~side out~


本日の授業

1時間目:国語

2時間目:図工

3時間目:音楽

4時間目:体育

5時間目:算数


~なのは~

1時間目:国語

1時間目は私の苦手な国語の授業なの

先生が教科書の物語を生徒に音読させていたの


先生は

カレンダーを見て今日の日付の出席番号の子や

時計を見て今の時・分・秒の出席番号の子や

なんとなく目が合った子など

ランダムに指名していたの


そして先生が今回指名したのは……


「次は…不知火読んでみろ」


ツバサちゃんだったの


(ツバサちゃんはいつも無口だから音読とかは苦手なんじゃないかなぁ)


そう私が思っているとツバサちゃんは立ち上がって


「走れメロス…

メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。

メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。

けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此このシラクスの市にやって来た……」


流暢に教科書を読み出したの……


先生も他の生徒も幽霊でも見たかのような驚愕の表情を浮かべて固まっていたの

そのまま先生が読むのを止める事を忘れていたため

ツバサちゃんの音読はお話しの最後まで続いたの……


先生が何も言わないので

読み終わった後もツバサちゃんはじっと立ったままで

「し、不知火、もう座ってもいいぞ、、」

やっと先生が我に返ってツバサちゃんに座るように言ったの


その後は特に何事もなく授業が進んでいき………


《キーン コーン カーン コーン……》


授業の終了を告げるチャイムがなったので

「よしっ次の授業は図工だ、紙粘土で好きな物を作ってもらう」

そう言って先生は教室から出て行ったの


その後の休み時間は凄かったの

クラスの子たちが一斉にツバサちゃんの所にやってきて


「不知火さんあんなに喋れたんだね」

「ツバサちゃんもう1回喋ってみてよ」

「不知火さん好きだ!!」

「ツバサあんなに流暢に話せるなら普段も話しなさいよ」


とかみんながツバサちゃんに言いよってきていた

でもツバサちゃんは


「やだ…」


いつも通りの口調で拒否したの……

その言葉を聞いて

何故か1人の男の子が床に手をついて落ち込んでいたの




2時間目:図工


「今日は紙粘土を使って好きな物を作ってもらう

ある程度したら先生が見て回るから

完成していてもしていなくてもその時に見せてくれ

じゃー前から順に紙粘土を配ってくれ」


先生はそう言うと

長方形の紙粘土が入った袋を各列の一番前の人に渡したの


紙粘土を受け取った人たちの中には…


「何作る?」

「急に言われても何も思いつかないよなー」

「もうそまま豆腐で良いんじゃね?」

「じゃー僕はレンガにしよかな?」

「俺は丸めてボールにしよっと」

「じゃー俺は丸めたのに穴あけてボーリング球にしよー」

「お前らやる気なさすぎだろw」

「じゃーお前は何作るんだよ?」

「聞いて驚け!!俺が作るのは……」

「「「「………………」」」」

「雪ダルマだ!!」

「「「「………………」」」」

「ふっ…予想外過ぎて声も出ないか」

「お前それって俺らと変わんねぇじゃねーか!!」

「何を言う!?お前らと違って複数のパーツを作るんだぞ!?」

「丸を2個作るだけじゃねーか!!」

「いやっ!!顔とかのパーツも作るぞ!!」

「変わんねーよっ!?」


何かやる気0な会話をしていたの……


まぁそれは置いといて

全員に紙粘土が行き渡ったので


「よしっじゃー作り始めろ」


先生が開始の合図をしたの


私は何を作るか考えた結果

ユーノ君みたいなフェレットを作ることにしたの

そう決めた私は紙粘土を取り出して形を作っていったの


(そーいえばツバサちゃんは何を作ってるんだろ?)


私はふとそう思いツバサちゃんの方を見ると

ツバサちゃんの机の上には

円状の薄いものと俵型になった粘土が5つに丸いのが1つ置いてあった


(何作ってるんだろ?)


私がそう思っていると

ツバサちゃんは円状の薄い奴の上に俵型のを2つ立てて

その上にもう1つ…その左右に1つずつ取り付けて

最後に丸いのを上に乗せたの…

それは人のような形だったの……


ツバサちゃんはパーツを組み合わせると

筆箱からカッターナイフや針やヘラを取り出して

何か凄い速い動きで作業をしていたの……


私はとりあえず自分のを先に作ってしまおうと

自分の作業に戻ったの…


少し経った後

「今から順に見ていくぞー」

先生がそう言って前の人から順に見て回り始めたの

そしてアイツは休みなのでその後ろの男A君の所に先生は歩いて行って

「おい……男Aこれは何だ……」

先生が男A君に問うと

男A君は軽く鼻で笑いながらメガネを『クイッ』と上げて

「ふっ………豆腐ですよ」

そう答えたの……

「そうか……」

すると先生は小さく呟いたあと

ゴンッ

「~~~~~~~~!!!」

男A君の頭に拳骨を落としたの

「早く作り直すように!!」

そして先生は次の人……男B君の前に移動したの

「おい……男B…作った物を机の上に出さんか」

男B君の机の上には紙粘土の空袋だけが置いてあって

肝心の中身が無かったの

「えっと……」

男B君が言い淀んでいると

「大丈夫だ…よほどの物で無い限り怒らんから」

先生は優しそうな笑みを浮かべてそう言ったの

すると男B君も安心したのか

少し笑顔になって机の中から1つの白い塊を出したの

「これが俺が作っ………いってーー!!」

そして男B君が何かを言う前に先生の拳骨が炸裂したの

「ちょっ先生!?せめて俺の話しを最後まで聞いてくださいよ!!」

男B君は涙目になりながらも先生にそう言うと

「よし…じゃーお前の作品の説明をしてもらおうか?」

先生は腕を組んで聞く体勢になったの

「それじゃあ説明します!!」

そして男B君は元気にそう言って

「これは『木綿豆腐』でっ……いってー!!」

説明と言うか作った物の名前を言った瞬間に

先生の2度目の拳骨が振り下ろされたの……

「お前もさっさと作り直せ!!」

男B君の机の上には先生に『作り直せ』と言われたかわいそうな作品

男A君の作品に少し網目を付けただけの

『木綿豆腐』と言う名の作品があったの……


その後も先生に拳骨を受ける生徒が何人かいたけど

そんな事よりも早く自分の作品を作る事にしたの……



そして私がユーノ君?みたいな感じのものを大体完成させた辺りで

丁度先生が話しかけてきたの


「おー高町はちゃんと作ってたな。それは…イタチか?」


急に話しかけられて私は少しびっくりしたけど


「えーと…フェレットです」


私は困惑しながらも先生に『フェレット』だと告げると


「そーかフェレットかーよく出来てるじゃないか」

先生は笑顔で褒めてくれたの

そして先生は振り返って

「不知火はどう…だ……」

ツバサちゃんの作品を見て固まったの

どうしたのかと思って

私も先生の後ろから覗いてみると

ツバサちゃんの机の上には

制服姿の私の人形があったの

それはとても精巧に出来ていて私と瓜二つだったの……


先生が我に返って


「し、不知火…これは……」

「小学3年の女の子……」


先生が質問して、ツバサちゃんが答えたの


「ツバサちゃんもしかしてそれって私…?」

私がそう聞と


「頑張った…」(・・)b


無表情でサムズアップしてきたの…


そしてこの作品は今度の展示会に出品されることになったの……



3時間目:音楽

音楽の授業は音楽室に移動してみんなで歌を歌うんだけど


「誰かピアノを弾ける奴はいないか?」


先生はピアノを弾けないみたいで弾ける人を探してたの

すると


「…………」


ツバサちゃんが立ち上がってピアノの方に行ったの


「それじゃあ不知火頼んだぞ」


先生はそう言って今回歌う曲の楽譜をツバサちゃんに渡したの


「ん……」


ツバサちゃんはそれを受け取ってピアノの準備を始めたの


「それじゃー全員立って歌う準備をしろー」


先生がそう言ったのでクラス全員が立ち上がって音楽の教科書を開いたの

すると


「~~♪」


ツバサちゃんがピアノを弾きだしたの

ツバサちゃんの演奏はとても綺麗だったの

そして曲を歌い終わった後に男子が


「不知火ー○○の曲弾いてくれよー」


と楽譜も無いのに無理難題を言いだした

でもツバサちゃんは


「…………」


無言で完璧にその曲を弾いてみせたの…


その後も色々とリクエストされた曲を

ツバサちゃんは完璧に弾ききったの……


ちなみに先生はツバサちゃんを見て感心していたの…… 
 

 
後書き
長くなったから前後編に分ける事にしました。

後編は19:00に更新します。 
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