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めだかボックス 〜From despair to hope 〜

作者:じーくw
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第26話 「良い話だと思うよ?僕もさっ!でも… 僕の今の状態は………」




























それは永遠とも言える時間だった……。

無限に続くその道。

終わりが見えない……そして逃げ出すことも出来ない……。



そして漸くその永遠も終わりを告げる。

永遠に感じられた時、それは2人にとって違うみたいだ。



めだかちゃんにとっては、劉一を探していた期間の時間軸。

劉一にとっては めだかちゃんに抱きしめられ続けていた時間軸。







「今まで… 何処にいたのだ!劉一!!」


めだかちゃんは、暫くして…やっと落ち着いたのか、力が緩むそれでも抱きしめながら話す。

当然!彼の返答は…


「いたい……よぉ……。」



”シクシクシク………ううぅ……。”



……っと泣いてる

劉一くんかわいそうに…… 苦笑

骨砕けてないだけでも凄いよ?


「いたいのは分かっておる!私も劉一とはずっと一緒にいたかったのだぞ!」


『もう!その【いたい】じゃないよーーー!!』


って劉一は、言いたかったけど…

(今日はもういいです……。)

劉一は、とりあえず。

痛みは我慢我慢と堪えていた。 苦笑





「ごめんね…?今まで……めだかちゃん… いや…」


そして、劉一もめだかを抱きしめる…抱きしめ返す。



「………ただいま…めだかちゃん…」

「ッッ!!」


めだかちゃんは、目を見開いた。

劉一が抱き返してくれたのもそうだけれど。

その温かさが……ずっと前に、忘れかけていた温もりが。

再び訪れた事。

それが何よりも嬉しかったんだ。


「……おかえり。……りゅういち。」


めだかちゃんは再び涙を流し、劉一に身を任せた。


暫く


劉一は泣き続けるめだかちゃんを 抱きしめていた。

本当に鯖折されたところは痛かったけど。

劉一は心底思っていた。

『本当に、なんて愚かだったのだろう…』……と。

あの時、涙を流しながら言った。

≪皆と一緒にいられる資格なんかない≫……と。

そう言う風に勝手に決め付けて… そして結果的にこんなに皆に心配かけて…。





そして… 劉一はただいまの後は… 暫く謝り続けた…。




そんな劉一に……。

めだかちゃんは頭を撫でてくれた… 昔そうして撫でてあげてたように…

劉一は……心が落ち着いていた。




そしてその後、



日向の説教が始まったのは暫くたった後だった。

勿論してたよ?めだかちゃんなら当然だと思う…

日向の悲痛な叫びが木霊していた…。

























そして更にその後。

どんなやり取りがあったものか、剣道場は皆で仲良く使う事になったらしい。

部名は、剣道部(仮)!ってことで!

そして、なんと日向がめだかちゃんに引き続いて指導を勤めているそうだ。

まあ、妥当なところだと思われる。

性格に難はあれど腕は間違いなく剣道部員の中で一番だから。

更に、言うと……。

「いつか 劉一を越えてやる!あの剣技を!! それに あの女…… いやっ!別にあの女に頼まれたわけじゃないからな!!」

日向君、わかりやすいツンデレだった。

劉一とめだかの影響のようだ。

めだか生徒会長就任後本の数日でそんな顛末、そして劉一の帰還。

それは善吉にとある決心をさせるのに十分だった。






「……あれ?この花はなんだ?」



【生徒会室】


善吉が昨日まではなかった花を見てめだかに聞く。

「うむ これから生徒会業務を行ううえでの指針としてな 案件を解決するごとに花を一厘飾ろうと考えた。とりあえず2輪だ」

めだかちゃんはセンスを構えながら言う。

「はっ! 女の子らしいとこあるじゃねーかよ。失敗した時は動すんだ?枯らすのか?」

善吉は苦笑い気味にそう言っていた。

「失敗などしない…… しても考えない……」

その言葉にめだかちゃんは同ぜず、笑顔になる。

そして、生徒会室の窓から晴天の青空を眺め……。



「……いつか 見渡す限り一面に花を咲かせるのが、今の私の夢だ。」



太陽も真っ青。

めだかちゃんの輝いている笑顔は本当にそうだ。

本当に……素晴らしい笑顔だ……。

うん……善吉が見ほれるのも無理はないな……。

でも……。


「……良い事言ってると思うよ?……本当にさ!僕もそう思う!でも……なんで僕……縛られてるのさ………?」


それは、ぐーるぐる巻きにロープで縛られている劉一君が哀愁を、漂わせながら呟いていた。

「……劉一はこれ位しておかないと、また消えるかもしれないのでな! 当然だっ。それに前叶った夢をいきなり消すのは絶対いやだからなっ!」

めだかちゃんはセンスをビシッと突きつける。

そんな姿を見た劉一は……。

「……僕、消えないよー もう絶対にさ…… 善吉ぃ……。」

しくしく……、といった感じで善吉を見るけど……。

「諦めろ……。」

善吉は 当然だ!っといわんばかりの表情だった。



あれ?さっきまでの空気は何処へいったの……?




「でも……めだかちゃん?あの、 昨日の募集会でなかったんでしょ?結局役員は増えなかったそうだよね?不知火が言ってたけど……大丈夫だったの?」

劉一は、言っても解いてくれそうにないから。

とりあえず、劉一は先に進めた。 苦笑

「構わない もとより 私は貴様たちを置いて他の誰とも組むつもりはない!」

めだかちゃんはスパっと言い切る!

それを聞いた善吉は。

「……劉一はともかく、お前は何でそこまでオレにこだわるんだよ 俺なんか唯の幼馴染で言っちまえばあいつらと同じ他人じゃねーか!」

善吉のその言葉には劉一は少し不服だった。

「なんで、僕はともかくなんだよっ! だって、家族のようだったじゃないか! ……………ちょっとの間だけだけど。」

劉一は、最後の方は少し声が小さくなった………。


彼は失踪してたから。


「おかしなことを言う…… 私は貴様が他人だと思った事は一度もない、勿論劉一もだ! ……善吉 貴様は私が2歳のときからずっと私の心配をしてくれている、貴様だけは変わらずわたしの事を守ってくれている…… あの時、からずっとな。……そして、劉一は私が超えるべき男だ!これまでの、失われたときは戻らない。今後を大切にしていく為にも、これからはお前たち2人は常に側にいてほしいのだ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

善吉も劉一も顔を赤くする……。

ここまでストレートに言われたらネ。

赤くなっちゃうとは思う。

でも、劉一は不吉なキーワードに注目していた。

「………超えるべきって。」

そう、その言葉。

確か幼少期、大変だったと記憶している。

だから、 嫌な予感しかしない。

その上13年ものブランクがあるから更にきつくなりそうだったから。


「ったく…… 振り回されてやるよ!もちろんお前も一緒だろうな!?劉一!」

善吉はOKだ。

もともと、善吉もめだかちゃんのことが大好きなのだ。そして、劉一のことも同じように。

そうでもなければ、十年以上も諦めずに探し続けることなどしない……。

会える日を夢見ていたのはめだかちゃんだけじゃないのだから。



「はぁ……まずはこれほどいて欲しいけど。 僕は勿論OKだよ。 だって、僕をずっと 探してくれてたし…… ……恩返しはしないとね?」

劉一もOKをだす。

当然だろう。

善吉君は初めての友達。

そして、めだかちゃんの事、とても大好きなんだから。



「やりゃーいんだろーが やりゃー! その腕に巻いてる奴よこせ!俺が、 いや、俺達がこの箱庭学園ガーデンを花畑にしてやっからさっさとよこせ!」


善吉、照れ隠しだ。


「………ふん ひねくれ者どもめ ずいぶん気を持たせてくれたではないか、だが、礼は言っておくぞ! ありがとぉっ!!!2人ともぉ!!」


“ガバッ!!”



「わぁっ!!」

そう言って抱きついてきた!!

真骨頂その②『ツンデレ』発動。


そして、劉一・善吉ともつれ合いながら抱きつきながら倒れこむ。




「あらためて お帰り。劉一……。」




耳元でめだかはそう囁いた。

劉一は黙っていた以前までの自分とは決別。

今後は決して……裏切らない。そう思っていた。










そして、役職を発表!


「あ、でも ちゃんと庶務ドンケツからなのな。」


善吉に渡されたのは庶務の腕章だった。

そして、次は劉一だ。

その腕章に驚愕!!

「うむ!手柄を立てて這い上がれ!っで劉一はこれだ!」

なんと!それは、副生徒会長の腕章っ!?


「いやいやいや!!何でっ?早いってそれは!」

「なんでだよ!劉一だけ!!」


それぞれの反応。

「む?私が渡す腕章が要らないというのか?そして 善吉は不満があるのか?」

何やらジト目のめだかちゃん。

善吉は “うっ”って感じの表情だ。


「ええっと……副って生徒会長の対抗勢力だよね?役職的に、」

「うむ その通りだ!私の超えるべき男に相応しい役職だろう?」


凛とした表情……。

「でっでもっ!僕が……めだかちゃんの対抗勢力になると思うの?たぶん、と言うより絶対 ギブアップするよっ! これ?単純な話じゃないんだからさ!」

それは 昔やってた格闘の組み手とかゲームとかと違う。

「なに、貴様が本気になればどおってことなかろう!」

めだかちゃんは信じて疑わない。

劉一は……ため息を一つすると……。


「僕はめだかちゃんの味方でいたいだけなのに…… 対抗勢力なんて……。」


劉一は、ちょっと悲しそうな目をする……。

「ッツ!!!」

めだかちゃんが一気に動揺していた。

それは あの時のような目!!



【劉一 真骨頂!哀愁目】



めだかちゃんには効果はバツグンみたいだった。

「ふ……ふむ……」

めだかちゃんは考えていた。


「カッ……オレの話しは終わりかよ!」

善吉は1人どくれていた。

話題は劉一の方へといっちゃったから……。

「そーだ、めだかちゃんの補佐?的な立ち居地じゃ駄目かな? あるのって会計と書記、そして副生徒会長だよね? どれも当てはまらない気がするんだ、」

劉一は善吉の事は置いといて話を進める。



へ?縛られてた時助けてくれなかった事を怒ってるわけじゃないよ?

多分ね…………………。














とりあえず劉一がそう提案するが。

「だが、生徒会執行部の人数は5つの役職だけだぞ?決まりを破るのは関心せんな。」

規律はピシッと守る。

制服改造はしてるみたいだけれど、そこは守るみたいだ。 苦笑

「大丈夫、理事長ならOKしてくれるから。」

サラッとそう言うのは劉一くん。

この学園に入るなら要望は叶えるといっていたし、これくらいなんでもないだろうと考えていた。

「ふむ…… 理事長が問題ないというのなら…… 理事長は学園のトップだからな…… だが、駄目といわれたら、貴様は副生徒会長だぞ!?」

「ん。わかったよ。 そうなったら 仕方ないからね。 ……できるかわかんないけど。」

そう言う結論となった。

ルールとは変わっていくものだ。

不知火理事長は。



「特に問題はありませんよ?」っとあっさり、OKを出してくれた。



・・・・・・・・・・・・・・・・

劉一を仲間に引き込む。

そう言っていた時を考えれば、何やら不自然な気もする。


でも、これで……生徒会は。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




  生徒会長・黒神 めだか

生徒会長補佐・御神 劉一

    庶務・人吉 善吉



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




その3名となった!


「カッ……どーせどーせ……。」

善吉は隅っこでブツブツ呟いていた。

まだ どくれてたんだね。








 
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