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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第1章 月の涙編
  第21話 命の恩人

 
前書き
イエーーーーーイ!紺碧の海だZ!
今回はグレイとユモのバトルです!いきぴったりの二人ですからね。楽しみです。
グレイ目線で書きますよ。
それでは、第21話・・・スタート!
 

 
グ「クッソォ~、どこにもいねェ・・・」

俺とユモはもう1時間近く探し続けている。ギルド内も、外も、森も全部探したけど・・・なんでいねェんだァ!?

ユ「もしかして、もう全員倒したとか?」

有り得るかもな・・・気配さえ感じねぇ・・・

?「遅い・・・遅すぎる・・・」

グ&ユ「え?」

どこからか声が聞こえたような・・・辺りを見回しても誰もいない。気のせい・・・か?

?「もう我慢できないっ!」

やっぱ気のせいなんかじぇねェ!

?「お兄さんとお姉さん、かくれんぼ苦手なの?」

振り向くとウェンディとトーヤよりも小さな女の子がいた。さっきまでいなかったのに・・・

シ「私はシプ・マーノ。私、ずーーーーーっとお兄さんとお姉さんの後つけてたんだよ。」

グ「なっ!?」

ユ「嘘でしょ!?」

シ「ホント。私、嘘ついたことないもん。」

マジかよ・・・じゃあなんで気配感じなかったんだ?

シ「じゃあ、バトルスタート!」

そういうとシプは、

グ&ユ「き・・消えたァッ!?」

どうなってんだよいったいっ!?

ユ「キャア!」

グ「ユモ!?」

シ「こっちだよ。」

グ「どわァ!」

思いっきり床に叩きつけられる。

シ「私の魔法は自分の姿と気配を消す魔法、透明魔法(クリアマジック)。」

グ「なるほどな、だから俺達は気づかなかったって訳か。」

ユ「すごい魔法だね。」

おいおい、褒めてどうすんだよ・・・

シ「話は終わり。」

また姿、気配を消した。

ユ「気をつけてよグレイ。」

グ「分かってら。」

姿が見えねェなら、

グ「アイスメイク、槍騎兵(ランス)ッ!!」

無数の氷の槍があちこちに飛び回る。

シ「キャア!」

おっと、さっそく当たりやがった。

シ「やるね。」

また消えようとしたところを、

ユ「アイスメイク、部屋(ルーム)ッ!!」

辺りが一面の氷で覆われる。

シ「うぅ・・さ、寒い・・・!」

震えながらシプが姿を現す。にしても・・・すげー変わった技だな。

ユ「グレイ、服!」

グ「ぬおぉ!いつの間にィ!?」

シ「お、女の子の前で服を脱ぐなんて・・へ、変態だ・・・」

シプが俺から1歩離れる。

グ「仕方ねェだろ。癖なんだからよ。」

シ「・・・・・」

ユ「いつもの事なの。あまり気にしないでね。」

シ「気にしようよ・・・私より年上なのに、デリカシーないんだね。」

ユモ、年下にツッコまれてるぞ。ていうか、

グ「お前、何歳なんだよ?」

シ「8歳。」

8歳!?8歳でデリカシーあるのか?シプはまた姿を消す。

グ「クソっ。いちいち姿を消したり、めんどくさい奴だぜ。こっちも姿を消す事が出来たらいいのによ。」

ユ「こっちが・・・姿を・・・消す・・・それだぁーーーっ!」

グ「はっ?」

ユ「アイスメイク、氷霧(フリーズミスト)ッ!!」

辺りが氷霧で覆われる。

ユ「相手が姿や気配を消すなら、こっちは姿を隠す!やっぱり、グレイってすごいね。」

ドクンッと心臓がやけに大きく脈を打った。ヤ、ヤベぇ・・・体が、熱くなってきやがった。

ユ「グレイ?どうしたの?」

グ「な、何でもねェよ!//////////////」

ユ「?」

とにかく、今はバトルに集中だ。

シ「うわぁ~、すごい霧。何にも見えない。あの人達、どこいっちゃったんだろう?」

よし!シプはこっちに気づいてないな。シプがだんだん近づいてくる。

グ「準備いいか、ユモ?」

ユ「いつでもOK!」

足音がだんだん近づいてきて、霧の中から薄っすらと小さな黒い影が見えたのと同時に、

グ&ユ「氷雪砲(アイス・キャノン)ッ!!」

シ「ウアァァアアァア!」

シプの悲鳴が木霊する。霧が晴れると目の前には傷だらけのシプが、()()()()()

グ「マ、マジかよ・・・」

だが、すぐに倒れてユモが慌てて支える。

シ「私は・・・負けられない。」

ユ「えっ?」

シ「シャインの、為にも・・・負けられない!」

グ「何でアイツの為なんだよ?ギルドマスターだからか?」

シプを支えながらユモと俺はその場に座り、俺はシプの体を氷で止血しながら問う。

シ「シャインは、4年前に火事で家も家族も、全てを無くした私を、ここまで育ててくれた命の恩人なのっ!そして、この闇ギルドを建てた。私は、シャイン為にも、ギルドの為にも、仲間の為にも、このギルドの一員として、負けられないのっ!」

俺とユモは黙ってシプの話に耳を傾けていた。
こんなちっせ~のに、大変だったんだな、コイツも・・・

ユ「同じだね。」

シ「え・・・」

ユ「私もね、街も家族も無くして、路頭に迷って気を失ってたところを助けてもらって、妖精のの尻尾(フェアリーテイル)に加入したんだよ。」

ユモはどこか寂しそうな笑顔で話していた。

ユ「だから、シプも大丈夫だから。ね?」

シ「・・・う、ビエェェエェエエッ!」

シプの顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。

*************************************************************************************************************

シ「ZZZ・・・」

いつの間にかシプは、泣きつかれたのか寝息をたててユモの膝の上で寝ていた。

ユ「闇ギルドの子でも、こうして見ると可愛いね。」

グ「だな。」

ユモがシプの頭を撫でながら言う。
そんなユモに、どのタイミングで聞いたらいいか分からなかった俺も、しばらくシプの事を見守っていたが、決心が付き口を開いた。

グ「なぁ、さっきの話・・・本当なのか?」

俺は恐る恐るユモに尋ねると、ユモは無言で頷いた。まずい事、聞いたな・・・

ユ「私の命の恩人は、グレイだからね。」

グ「え・・・?」

ユ「言ったでしょ?気を失っているところを助けてもらったって。」

そういえば、そうだったな・・・ん?そういえばあの時―――――、



ユ『お・・・兄、ちゃん・・・・・・』



あれはどうゆう意味だったんだ?
俺はユモに聞こうとしたが止めた。傷ついたりするかもしれねぇし。それに・・・ユモならいつか話してくれるはずだからな。

グ「戻るぞ。」

ユ「あ、うん。」

ユモは立ち上がって俺の後ろをついて来た。

ユ「ありがとう・・・グレイ。」

そんな声が聞こえた・・・ような気がした。 
 

 
後書き
第21話終了~!
いつも思うんですが、ユモって、ものすごく鈍感ですね。今回の話では、ちょっとだけユモの過去の話がでてきましたね。いったいどんな過去を抱えているのやら・・・
次回はいよいよ最終決戦!ナツとハッピーとマヤがシャインに挑む!星の造形魔法の実力とは―――――!?
それではまた次回! 
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