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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第6章 無限時計編
  狙われたルーシィ

「何者だ!!」

やってきた3人にリリーはそう言う。
1人は女で黒髪と真ん中部分が白色の髪をしており、
濃い緑色のデニムカーペンターパンツのチノタイプのようなのを穿いており、
服は白で首に赤色のリボンを撒いていた。
黒い手部句を模しており、靴は橙色の筒高が膝ぐらいまであるのを穿いていた。
1人は男で金髪のリーゼントでサングラスをしており、白色のミュージシャンの服を着ていた。
そして最後の1人は女で、黄色いスカートと濃い緑色のストッキングを穿いていた。
しかし、この3人はある人物達に似ていたのだ。

「何・・・!?」

リリーはある1人の人物を見て驚いていた。

「お前はココ・・・!?」

「ええ!?」

リリーは驚いてそう言う。目の前にいるのはエドラス世界でリリーと仲の良かったココである。

「何でアンタがこっちの世界にいるわけ!?」

「ええっとぉ・・・ココって、エドラスにいた子だよね?」

「確か私達と一緒に、エクシードの国助けた子だよね?」

「そっか!オイラ達がいない間、アースランドに来てたんだ!!」

「その割には、歳が・・・。」

「一体どうなってるんだココ!?」

「馴れ馴れしく聞かないで下さい。あなた方とは初対面です。」

「何だと!?」

「いやぁー!!ひどい物忘れ!!」

「これはひどい・・・!!!」

ココの言葉に驚くリリーとハッピーとミント。

「違うわよ!ひょっとして、こいつ等・・・!!」

「んん~~ん~・・・おや?」







「腹減ったあ~。」

「ガジルさん、どこ行ったんでしょうね?」

「さあなぁ。」

「敵前逃亡など、(おとこ)のする事じゃねえ。」

「?誰だ?」

「お客様?」

ん?この人達・・・

「あれ?お兄ちゃん、ナツさん。この人!」

ウェンディはそう言い、1人の女の人に指を差した。

「ああ~・・・クィーン・シャゴット?」

「違います。」

ぜんぜん違いますよ。

「ココ!?」

後ろからルーシィさんがやってきて、驚く。確か一緒に巨大魔水晶(ラクリマ)を手伝ってくれた。

「ひさしぶり!ていうか、どうやってアースランドに来たの!?」

「カハッ!どうやらウチら、すっげぇ人違いされてるみてえじゃん。」

「んん~~、構う事はねえよ、メリーヒューズ。」

「早く仕事にかかりましょう、シュガーボーイさん。」

「ヒューズ・・・!?」

「シュガーボーイ!?」

ナツさんとルーシィさんは驚く。

「王都の遊園地で戦った奴らか!!」

「言われてみれば、どことなく、面影が・・・」

そう言えば、エドラス世界でエドラスの妖精の尻尾(フェアリーテイル)を探す時に、
ヒューズとシュガーボーイって奴がいたな。そいつ等に面影がある・・・!
つまりこの人達は・・・!

「(元々、アースランド(この世界)の人・・・!!!)」

「てかお前男だろう!!何で女装してんだよ!!!」

「ウチ、こいつ嫌いじゃん・・・。」

ナツさん、ちょっとは気づきましょう・・・。

「ところであの・・・」

「あんたら、何しに来たんだ?」

「ここは私達のギルドよ!!」

ウェンディ、マックスさん、ラキさんがそう言う。

「カハッ!」

「んん~~~ん~。噂通り、しょぼい魔導士達だね。」

「何ぃぃーーーー!!!」

「ウチらの要求はただ1つ。ルーシィ・ハートフィリアを渡して貰おうじゃん!」

「ええええーーー!?」

「渡せ、だなんて・・・」

「うわぁー、初めて見たよ。生プロポーズ。」

「「違うわよ(じゃん)!!!!」」

ハッピーの言葉にツッコミを入れる2人。

「隠しても無駄ですよ!」

「ルーシィ・ハートフィリアがこのギルドにいる事はわかってんじゃん。」

「んんん~~~ん~。さっさと名乗り出る方が身のためだよベイビー!!」

どうもルーシィさんが狙いだな。

「いきなり出て来て、大層な口叩いてくれるじゃねえか。」

「俺はここのマスターだ。理由も言わずに仲間を差しだすと言われて、
 『はい、そうですか。』って訳にはいかねえなあ。」

「どこの誰だか知らねえが、さっさと帰りやがれ!」

ワカバさん、マカオさん、マックスさんがそう言う。

「おやおや、怖い怖い。」

「・・・!あちこちで教会が襲われている事件って、もしかして、あなた達が・・・?」

「はぁ?」

「成程。」

「確証は無くとも、タイミングが良すぎる、という事だな。」

「(本当にそうなのか・・・・・・?)」

俺はどうにも何か違う気がする・・・。

「んん~~!スパイシイ!!んな事を、言ってくれるね。」

「心外ですね!!」

「てめえ等の与太話に付き合う義理はないじゃん。
 ほら、さっさとルーシィ・ハートフィリアを差しだしな!」

「逆らうというのなら、力づくで貰っていくまでぇ!!」

シュガーボーイは木の様なもので、四角で中が四重丸の物を出した。
それは緑色に光、一部が長い棒となり、その棒部分を握り、マイクの様に扱った。

「チッチッチ。」

「(何する気だ・・・?)」

「カモォォォォン!!我が猟犬!!!!」

大声でそう言った。さらに歌い出した。

「ああ?」

「何だこれ?」

「歌・・・なのか・・・?」

一体・・・・・・?




フォン!ブクブク。

「!?」

シュガーボーイの体から、緑色のスライムの様な物が現れた。しかも大量に!!!

フォン!ブク、ブクブク!!

「うわぁ!!」

「色々キモイんですけど・・・!」

「おいしそう・・・。」

ドン!!

「どこがよぉ!!!」

緑色のスラムは俺達に襲い掛かってきた。

「何だ、こりゃ!?」

「粘液!!?」

(おとこ)ぉぉぉぉぉっ!!!」

エルフマンさんはそのスライムみたいなのを手で握った。しかし・・・!


ブォォォ


「あぁ!?」

掴む事ができず、エルフマンさんの手はスライムの中に入った!?

「何じゃこりゃ!!?どこを掴めばいいかわからねえ!!?」

エルフマンさんはそのまま呑み込まれてしまった!!

「エルフマン!!」

「エルフ兄ちゃん!!」

「ダメだ来るな!!こいつは、何かある!!ぼぁ!!」

スライムはさらに増えていった。

「「ああ!!!」」

さらにミラさんとリサーナさんも呑み込んだ!!?

「くっ!」

俺の所へも来た!!

「とう!!」

しかし俺は(エーラ)を出してかわした。

「大丈夫ですか!!?」

俺はミラさん達に向かって言った。

「動けない・・・!」

「思い出すなぁ・・・昔は3人でこんなふうに仲良く1つの布団で・・・」

「喜んでいる場合じゃねえ!!」

リサーナさん・・・(汗)

「「コージ!!」」

「お兄ちゃん!!」

後ろを振り向くと、ミントとシャルルがウェンディの手首を持ち、あのスライムから逃れていた。
近くにハッピーとリリーもいた。

「何なのアレ!!?」

「どんどん増えるよ!!」

「粘液が意思を持っているのか!?」

「シャルル、どう思う?」

俺はここでシャルルの感、いや予知の事を聞いてみた。

「この感じ・・・みんな!触っちゃダメよ!!」

ナツさん達は魔法を使い、何とかかわす事にした。

「取りあえずウェンディ。あそこへ!!」

俺はギルドの近くにある、展望台の様な場所へ移動した。

「ここなら、あのスライムは来れない!」

「安全地帯だ!!」

ミントはそう言う。

「でもどうしよう・・・。」

「取りあえず、状況を見ましょう。」

「ああ。」

俺は周りを見てみた。マカオさん、ワカバさん、ロメオがスライムに呑みこまれていた!
マックスさんとラキさんは魔法で防ぐのがやっとか・・・。ルーシィさん達は・・・!?

「何コレ!?どんどん大きくなっている!!」

「ナツ~!!何とかしてぇ!!」

「・・・・・・。」

「て、何か真っ白何ですけどぉ!!!」



「ナツさん!!」

「どうしちゃったのぉ~!!ナツ~!!」

「まさか、今頃ラクサスとの決闘のダメージが!?」

「凄い時間差・・・。」

「まったく・・・!」

俺がやるしかないか!!!

「すっげぇこいつ等面白過ぎぃ!」

「スパイシイな、ストリームだぜ!」

「ギルドの魔導士なんて大したことないですね。」

「ココ・・・。」

リリー・・・確かエドラスでは、その事仲良かったんだったな。

「(準備しておくか、一応・・・)」

俺はある準備をしておいた。

「戻っといで、パウール!!」

シュガーボーイの言葉と同時に、スライムがシュガーボーイの体へ戻って行った。
飲み込まれていた仲間も何とか大丈夫か・・・?

「はい、終了!!もう降参ですか?」

「「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」」

マックスさんとラキさんは息が荒れている・・・魔力を結構消費したか・・・?

「くそ・・・。」

「魔力の消耗が・・・」

「どうなってんのさあ!?」

「わかんないよぉー!?」

「こいつ等、我々が知っているココ達ではない。」

「(今頃気づいたのかよ・・・。)」

「アースランドに元からいた、ココ、ヒューズ、シュガーボーイって事ね。」

「ま、そう考えるのが普通だろ。」

「お兄ちゃん、気づいていたの?」

「ああ。エドラスにはエドラスの俺達がいた様に、」

「こっちの世界にも、ココ達はいたって事なのね。」

ルーシィさんのいう通りです。というかもっと早く気づきましょう・・・。

「ルーシィ・ハートフィリア。いい加減に名乗り出ないと、仲間がもっと傷つくじゃん。
 それとも、もっとウチらに暴れて欲しい?カハッ!」

ま、どっちも御断りですよ。

「(準備できたぜ・・・!)」

それに、ナツさんも回復した!ロメオが炎をくれて。・・・あの黄色い炎だったけど・・・(汗)
ルーシィさんの事はあの3人はまだ知らない様だ。
ルーシィさんとミッシェルさんとレビィさんはマスターへこの事を知らせに行こうとしていた。

「走れぇ!!ルーシィ!!!!」

ナツさんはそのまま炎で3人を攻撃する。

「はぁ!」

「火の魔法ですか?」

「カハッ。くだらないじゃん。指揮術!!」

「!?」

ヒューズが手の形をしたタクトを出した。

「で!?」

「え!?」

バァン!!

「「ひぃぃ!!」」

「おろぉ!?」

「これは・・・!?」

まさか・・・!!

「こんにゃろぉ!!」

「待って!ナツさん!!」

「ほい。」

「なぁ・・・あらぁ!?」

ナツさんの体が後ろへ回った。

ガァン!!

「「「きゃあああ!!!」」」

逃げていこうとしたルーシィさんとミッシェルさん、レビィさんを襲ってしまった。

バン!

「ああっ!」

レビィさんはそのまま崖にぶつかった。

「「ああああっ!!!」」

ルーシィさんとミッシェルさんはそのまま転がって行った。

「しまった!!」

「あっはははは!!」

「!」

「罰あたりな魔導士共、もっと楽しく踊ると良いじゃん!」

バン!

「がっ!?」

「!?」

石がヒューズにあたった!?

「・・・!?」

「・・・っ・・・く・・・。」

キナナさんが石を投げたのか!!

「んん~?あの娘、魔導士ではないようだな。」

「石・・・ウチに石を・・・!すっげぇ殺曰くじゃん・・!」

「もうやめろぉぉぉ!!!」

リリーはそのまま突撃した。しかし・・・!

ドン!

「どぉ!!」

「猫は引っ込んでなさい!!」

ココに蹴られてしまった!!

「天竜の・・・」

「待てウェンディ!!」

「翼撃!!」

「バァーカ!」

キィィ!

「だぁ、ああああああっ!!!」

「あーああ・・・。」

「れぇ!!?」

ウェンディの攻撃がナツさんへ向けてしまった。

「あの棒のせいだ!!」

「魔法を・・・いえ、人を操るって事!?」

「そりゃそうだろ!!」

「どうすんのコージ!?」

「俺が黙っている訳ねぇだろ・・・!!いくぜ!!」

俺は(エーラ)を出し、そのまま全速力で3人に接近した。

「邪魔です!!」

「無駄だ!」

ココが蹴って来るが、俺はそれをかわし、横へ払った。

バン!

「きゃあ・・・っと!!」

ココはそのまま近くの木に張り付いて、着地した

「甘いじゃん!!」

ヒューズはタクトで俺の動きを止めた。

「そら!そのまま下へ・・・」

「かかった!」

「あぁ?」

「!?ヒューズ!!右だ!!」

ヒューズの右には・・・・・・俺が出しておいた闇分身であった。

「ああぁ!?」

「おりゃあ!!」

ドン!!

「あがぁ!!!」

「よし!」

体が動ける!!

「光竜の咆哮!!」

「ワンちゃん達、ガァードォ!!」

シュガーボーイが、またスライムを出そうとする!だが!!

「もう1体いるぜ!!」

「ワァット!?」

「おらぁ!!」

ドスン!!

「ぬぅ!!」

ズザァー!!

「「しまった(じゃん)!!」」


2人はそのまま光竜の咆哮を受けた。


ズドーーーーーーーーーン!!


「ぬわああああ!!!」

「があああああ!!!」

「ヒューズさん!シュガーボーイさん!!」

「どうだ!!」

「俺達の」

「連携!!!」

俺と闇分身2人は3人に向かってそう言う。

「めっちゃムカツクじゃん・・!!」

「やりますね、あの子。」

「んん~~~、しょぼい魔導士とおもって、油断したぜ・・・!
 だが、俺の猟犬達の前では無駄だぜぇ!!」

シュガーボーイはまたあのスライムを出すつもりか・・・!

「そうはさせない!!妖精の球(フェアリースフィア)!!」

パァ!!

「「!?」」

「何だこれ!?」

俺はココとシュガーボーイのみに、妖精の球(フェアリースフィア)を囲った。

妖精の球(フェアリースフィア)を相手に囲った!?」

「何してんのよコージ!?」

俺の行動に驚くミントとシャルル。

「大丈夫。」

「「?」」

「ぐぅ・・・!出れない・・・!!」

「ええーい!!」

バン!!

「痛いです・・・(涙)」

妖精の球(フェアリースフィア)はあらゆる悪からギルドを守る、絶対防御魔法。
 いかなる攻撃も通さない。だが欠点として、
 妖精の球(フェアリースフィア)の中では外の奴に攻撃する事はできない。」

「じゃあ、その欠点を利用したの!?」

「ああ。」

「コージすごーい!!」

「舐めてくれるじゃん!!」

ヒューズがまた俺を操ろうとしていた。
この魔法は妖精の球(フェアリースフィア)ではどうも無理なので、ヒューズは囲みませんでした。

「残念!!」

「うわぁ!?」

「俺達を忘れるなよ!!」

闇分身の2人がヒューズを取り押さえた。

「くそ!!」

「さーって、仲間を傷つけた事を後悔させますよ。」

俺はヒューズを攻撃しようとした。












































「解除魔法発動・・・」

「「「「「「ディスペル!!」」」」」」

ヒュン!

「っ!?」

「あら?」

「何!!?」

妖精の球(フェアリースフィア)が消えた!?

ボン!ボン!!

「ありゃ?」

「!?」

闇分身まで消えた!!?

「何をした?」

「はぁ?ウチらじゃないしぃ。」


「俺達だが・・・。」

その声に俺達は上を見た。ギルドの屋根の上に6人の杖を持ち、赤いマントをつけた者がいた。

「傭兵ギルド・・・『狼の牙(ウルフ・ファング)』・・・!!!」

「!?」

狼の牙(ウルフ・ファング)!!?

「(確かエドラスじゃあ闇ギルドで・・・エドラスの父さんと母さんを襲った・・・!!)」

俺はエドラスでそいつ等の事を思い出す。よく見ると、どこか面影があった。

「レギオン隊・・・だな?」

「(レギオン隊・・・?)」

「何ようじゃん?」

「貴様等の上の者、ラポワントの命令だ。」

「ラポワント様が・・・!?」

「ああ。」

「ラポワント様が何で・・・!?」

「貴様等と協力しろとの事だ。」

「はぁ!?」

「何でですか!?」

「ん~~?」

「さあな。ラポワントに聞け。」

「それと、お前達にこれだ。」

1人の男がシュガーボーイに何かを渡した。手紙か?

「っ!?『狼の牙(ウルフ・ファング)と協力しろ』だと・・・!?」

「貴様等の上司にもそれを渡して置け。いいな?」

「「「・・・・・・。」」」

何なんだ、一体・・・?

「そこの小僧。」

「!」

「今、このギルドでいる奴らでは・・・・・・どうやらお前が1番強いな。」

「悪いが・・・」

「「「「「「我が狼の牙(ウルフ・ファング)と相手して貰おう。」」」」」」

「・・・・・・。」

俺は狼の牙(ウルフ・ファング)の奴等を睨む。

「さっき、俺の魔法を消したのはお前らか・・・?」

「ああ。最強の解除魔法『ディスペル』だ。」

「いかなる魔法も、」

「この魔法で、」

「解除できる。」

「・・・上等・・・!」

相手になってやるぜ・・・!!! 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。今回の話で、エドラス編で出たオリでモブキャラの狼の牙(ウルフ・ファング)
エドラス編ではコージにあっけなくやられましたが、
この無限時計編、アースランドの狼の牙(ウルフ・ファング)は傭兵ギルドで結構強い設定です。
今回の話、いかがでしたでしょうか?次回もお楽しみに~!! 
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