| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レインボークラウン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三十三話

                   第三十三話  知ったうえで
 タロとライゾウ、ケムンパスとワラビはお互いに話をした、そしてだった。
 互の主人のことを知りだ、こう言い合った。
「悪い人じゃないんだな」
「むしろいい人だね」
「何ていうかわかりやすい人ね」
「性格可愛いわね」
 こうお互いに話す、そしてだった。
 ライゾウは座ってアップルジュースを飲みクッキーを食べてからケムンパスに対してこう言ったのだった。
「ずっと一人でやってきたなんてな」
「それがっていうのね」
「ああ、凄いな」
 こうケムンパスに言ったのである。
「それってな」
「そうかしら」
「前の塾じゃ一人だったんてな」
「魔女の塾で五年生はご主人だけだったのよ」
 ケムンパスは彼女達の主が何故一人だったのかの理由を話した。
「それでなのよ」
「自然とそうなったっていうんだな」
「そうよ、意識して一人になったんじゃないわよ」
「凄くないっていうんだな」
「一匹狼とかいう人でもないから」
 一人でいるといってもそうしたタイプではないというのだ。
「そんな孤高とかいう人じゃないから」
「違うか」
「かといって友達いないって人でもないから」
 子供の頃は友達の数がステータスシンボルになる、多ければ多い程いいというのだ。
「魔女以外のお友達は一杯いたから」
「こっちに転校するまではか」
「そう、一杯いたの」
 そうだったというのだ。
「人気者だったから」
「じゃあこっちでもな」
「絶対上手くいくと思うから」
「おいら達は心配することないか」
「私達もいるしね」
 ここでケムンパスの目が光った、猫独特のキャッツアイと呼ぶに相応しい緑の光を放ってから言うのだ。
「いじめっ子とかは私達がやっつけるわ」
「おい、忠誠心強いな」
「忠誠心だけじゃないわよ、強いのは」
「魔力に戦闘力もだな」
「そう、ご主人に何かしようって奴は即刻ね」
 する前にだというのだ。
「やっつけてやるわ」
「まあうちのご主人はそういうことはしないからな」
「ええ、そのことは安心してるわ」46
 ライゾウ達の話を聞いてだというのだ。
「楽しみでもあるわ」
「こっちもだよ」
 猫二匹はこんな感じだ、ケムンパス優勢だが和気藹々としている。


第三十三話   完


                      2013・5・3 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧