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トリックスター

作者:青桐悠太
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原作開始
  6

 伯父さんの魂を蜜柑の夢の中に放置してから2年半の月日が過ぎた。

「蜜柑ちゃん、何で怒ってるの? 」

 蜜柑は今日、怒りながら寝たのか夢が始まったときからずっと起こっている。

 おそらく今日が原作開始初日なのだろう・・・柚香は気づいてないのかあえて無視しているのか。そ知らぬ声で蜜柑に問いかける。

「聞いてよ柚香、あんな・・・」

 予想通り原作1話目の内容を語る蜜柑と予想通りだといわんばかりの表情をする柚香。

 ・・・柚香って意外と演技はなのかも

「つまり、蜜柑ちゃんは蛍ちゃんが蜜柑ちゃんに黙って転校したことに対して怒っているのね」

「うん、蛍が転校すること知らんのうちだけやった」

「蛍ちゃんが転校することをいわなかったのは蜜柑ちゃんのことをどうでも良いと思ってるからだと考えてない? 」

 蜜柑は押し黙った。おそらく図星なのだろう

「転校することを言われなかったのは蜜柑ちゃんがどうでどうでもいいんじゃ無くて、むしろその逆だと思うよ」

「そもそも、転校なんて重大なことはどうでもいい奴よりもむしろ大事であればあるほど言い出し難いものだしな」

「だから、蛍ちゃんが蜜柑ちゃんに黙ってたのはどうでも良いからじゃなくて、むしろ大事だったからだと思うよ」

 さっきから黙ってる伯父さんにも釘刺しとくか。

「伯父さん、さっきから黙ってるけど伯父さんもなんか言えよ」

「清見、よく見たら伯父さん蜜柑ちゃんの夢に干渉できてないや」

「というと? 」

「つまり、蜜柑ちゃんに伯父さんの姿は見えてないし声も聞こえないってことだよ」

「何で? 」

「伯父さんはアリスで蜜柑ちゃんの夢から出られないだけで夢使いありすを使ってるわけじゃないから蜜柑ちゃんの夢に干渉できない。つまり、蜜柑ちゃんが考え事に集中してたら伯父さんは夢からはじき出されるんだ」

「柚香の夢使いでどうにかできないのか? 」

「蜜柑ちゃんと伯父さんの夢を操って1つにしたら伯父さんが夢からはじき出されることは無くなる・・・っとできた。これで良し」

 伯父さんを素通りして向こう側を見ていた蜜柑の視線が伯父さんに留まった。

「これで寝てるときだけじゃなくて起きてる時も会話できるようになるよ。それと伯父さんと蜜柑ちゃんの体の主導権を入れ替えることも出来るようになったよ」

「何でもっと早くしなかったんだ? 確か前やろうって言ってたよな? 」

「うっ・・・それは」
 
「今まで忘れてたな」

「そっそういえば蛍ちゃんもアリスだったんだね」

「蛍もって、他にもアリスを知ってるん? 」

「あれ? 言ってなかった? 私はもちろん清見と伯父さんもアリスだし、伯父さんなんか昔アリス学園の教師やってたって」

「そもそも夢使いを使わずにどうやって毎晩、蜜柑の夢の中に来てると思ってたんだ・・・って何も考えてなかったのか」

「・・・」

「清見、そろそろ起きようか」

 図星を指されて落ち込んでる蜜柑を見かねた柚香が助け舟を出した。

 どうせ5分とたたずに復活するから必要ないのに。

「じゃあな」
 
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