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魔法少女リリカルなのはViVid~英雄の意思を継ぎし子達

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八話~遊びとトレーニング

 
前書き
レイジングハート[これからオフトレ合宿が始まりますね、ワーカー]

ソードワーカー[今回は新規参加が二名、色々と驚いてくれるでしょうね]

レイジングハート[ブランチのマスターの行動に、ですか?]

ソードワーカー[それはいつもの事でしょう?]

レイジングハート[そうでしたね]

ソードワーカー[さて、そろそろ本編へ行きましょう]

レイジングハート[第八話、遊びとトレーニング、始まります] 

 
side アインハルト


合宿先である無人世界『カルナージ』には臨行次元船で向かった。
四時間ほどかけて到着すると、出迎えてくれたのは容姿がそっくりな親子だった。


「みんな、いらっしゃい!」
「今日から四日間お世話になります」
「こちらこそよろしくお願いしますね」
「手伝える事があれば何でも言ってください」


ヴィヴィオさんのご両親は宿主の女性と話している。


「久しぶりだなぁ、メガーヌ。相変わらず綺麗なことで」
「あらあら、褒めても何も出せませんよ」
「そんな謙虚な所もいいな。それより今度お茶でも……」


ハラオウン家の旦那さんはいきなり宿主さんを口説き始めた。
その様子に唖然としてしまう私達だったが、突然凄い覇気を感じた。
その方向を見ると……。


「アナタ?ナニヲシテルノカナ?」
「フェ、フェイトさん?ま、まずは落ち着いて?」
「ワタシハレイセイデスヨ?オカシイノハソノアタマカナ?」
「ア、アリシア!!母さんを止めてくれ!」
「だーめ。お父さん、お説教だよ」



奥さんが阿修羅になっていた。娘さんも真似して怒っている。その姿がとても可愛らしい。


「はぁ、あの人は毎年毎年よくやるよ」
「そうだね、ルールー」
「いい加減やめればいいのにね……」


旦那さんはそのまま奥さんに引きずられ、その上娘さんにお腹の上に馬乗りになられて何処かに行ってしまった。断末魔が聞こえた気がしたけど、追及してはいけない気がする。
そのあまりの急展開に着いていけない私とリオさん。
その様子に気付いたヴィヴィオさんが説明してくれる。


「ランスさんは毎年ああなんです。気にしないで下さい」
「そ、そうですか……」
「あ!紹介してなかったんですけど、こちらここの一人娘のルーテシア」
「ルーテシア・アルピーノです。ヴィヴィオの友達で14才。リオは直接会うのは初めてだね」
「うん!」
「ふふっ、映像よりずっと可愛いわよ」
「えへへ……」


ルーテシアさんが自己紹介してくださったので、こちらもする。


「アインハルト・ストラトスです。四日間お世話になります」
「こちらこそ!」
「あれ?ルールー、エリオとキャロは?」
「ああ、二人なら……」


ヴィヴィオさんがルーテシアさんと会話をしていると、


「お疲れさまでーす」


可愛らしい声とともに二人の人物が表れた。


「エリオ、キャロ久しぶり!」
「エリオまた身長伸びた?キャロは……ごめん、何でもない」
「ちょっとスバルさん!?私だって伸びてますよ!?」


和やかな会話が行われる。


「アインハルトさん。紹介しますね。二人はフェイトさんの家族の」
「エリオ・モンディアルです」
「キャロ・ル・ルシエと飛竜のフリードです」


エリオさんとキャロさんが自己紹介を終えると、ルーテシアさんが、


「小学生みたいなのが混ざってるけど、三人同い年なんだ」
「ルーちゃん酷い!?」


キャロさんが喚いている。それを楽しそうに眺めるルーテシアさん。
エリオさんは苦笑いだ。


「あれ?そう言えば……フェイトさんとランスさんは?アリシアも居ないみたいだけど」
「いつものお説教」
「なんだ。じゃあしばらく戻って来ないね」


エリオさんの様子を見るに本当にいつものことらしい。
その時だった。後ろから物音がしたので咄嗟に振り向くと、鋭利な爪を持った生物がいた。


「あ、ガリュー久しぶり!」
「元気だった?」


その生物に呑気に話しかけていくヴィヴィオさんとコロナさん。
それを茫然と見ていた私にルーテシアさんが説明してくれる。


「あの子はガリュー。私の召喚獣で大事な家族」
「そうなんですか…失礼しました」
「私も最初は驚きましたよー」


自己紹介も終え、ハラオウン家のみなさんが帰ってきたところで、大人と子供で別れた。
旦那さんが黒こげに見えたのは気のせいだと思いたい。


「それじゃあ大人は着替えてアスレチックに集合ね」
「「「「はい!」」」」


大人たちはフィジカルトレーニングを行うようだ。
こちらはと言うと……


「じゃあ水着に着替えて川に行くぞ!」
「「「「「「はーい!」」」」」」


ノーヴェさんの一言に私以外の全員が大きな返事をする。





…………………………………………………………………


「一番はもらった!」
「リオ、ずるーい」
「二人とも待ってー」
「優ー。カニさん探そう!」
「いいよー」


年下五人とルーテシアさんはあっという間に川に入って行く。


「アインハルトさんも来てくださーい!」


そんな中で動いていなかった私はヴィヴィオさんに呼ばれた。


「ほら、呼ばれてんぞ。行ってこいよ」
「ノーヴェさん、私は練習を……」
「ま、騙されたと思って行ってみな。すぐわかるぜ」


ノーヴェさんの意図はわからないが、考えもなしに言う人ではないのはわかっているので、行ってみることにした。


「それじゃ向こう岸まで競争しましょー!」
「いいね!」


そう言ってみんな一斉にスタートする。
そしてすぐにノーヴェさんの言っていた意味が分かった。


(は、速い……!)


私もそんなに泳ぎが得意なわけではないが、そこそこ速いとは思っていた。
しかし、彼女たちはかなりの速度で進んでいく。
正直に言えばついていくので精いっぱいだった。
その後も潜水や水球などを行ったが、皆機敏に動く上に、スタミナ切れも起こさない。
しかし、私はと言うと……。


「はぁ、はぁ……」
「お、やっぱついていけなかったか」
「体力には自信があったんですが……」
「いや、十分だろ。大したもんだと思うぜ」


ノーヴェさんはそう言うが、年下に負けた、と言うのはなかなか納得がいかない。


「水の中ってのは地上とはまた違った力の運用が必要なんだよ」
「ではヴィヴィオさんたちは……?」
「週2~3でプール通ってるからな。持久力のある筋肉が自然とできてるんだよ」
「そうだったんですか……」
「ついでだから面白いもん見せてやるよ。おーいヴィヴィオ、リオ、コロナ!」


そう言ってノーヴェさんがヴィヴィオさんたちを呼ぶ。


「何ー?」
「水斬りやってみてくれ」
「はーい!」


水斬り……?なんでしょうか?


「水斬り……?」
「ちょっとした遊びだよ。打撃のフォームチェックにもなるしな」


三人の動きを見ていると、まずコロナさんから動き始めた。


「えいっ!」


水中でパンチを放つ。すると水柱が上がった。
続いて、リオさん、ヴィヴィオさんもパンチを放つ。


「アインハルトも格闘技強いんでしょ?試しにやってみたら?」


ルーテシアさんにそう言われたので、私もやってみることに。




…………………………………………………………………


水に入り、構える。
水中では大きな踏み込みは使えない。ならば抵抗の小さい回転の力を使って……放つ!


「「「おおっ!」」」
「すごーい!」
「カニさ~ん♪」



すると4~5mくらいの水柱が上がった。ヴィヴィオさん達から歓声が上がる。一人全く関係ないことを言っている子もいるが。
しかし、イメージではもっと行くはずだったのだが……
そう思っているとノーヴェさんがこちらにやってきた。


「お前のは初速が速すぎるんだよ。初めはゆっくり、インパクトに向けて鋭く加速。これを力入れてやれば……」


説明しながら蹴りを放つノーヴェさん。
その蹴りは10m近い高さの水柱をあげた。


「こうなるわけだ」
「おお……」
「ノーヴェはやっぱすごいね」
「ま、それでもあの人たちには負けるよ」


ヴィヴィオさん達は盛り上がっているみたいだが、私はもう一度試したくなった。
初めは脱力。インパクトに向けて加速して……撃ち抜く!!


「さっきより進んでます!」
「あたしたちもやろー!」


それからはみんなで水斬りをやった。
ヴィヴィオさんが一番私に近い高さの水柱を上げていたので、そのうち競争のようになっていった。




side なのは


「アインハルトちゃん楽しんでくれてるかなー?」
「大丈夫だろ。ノーヴェだって着いてる。心配いらねーよ」
「そうだな。まあ、さっきまで焦げていたやつが言っても締まらんがな」
「んだと!?」
「まあまあ、お二人ともその辺で……」


士郎君、ランス君、スバル、私と先にクリアしたみんなで子供たちの事を話してまだ終わっていない四人を待っていた。


「ぜぇ、ぜぇ……」
「はぁ、はぁ……」


と、丁度話し終えたタイミングで四人も到着。


「大丈夫ー?休憩取ろうかー?」
「だ、大丈夫、でーす!」
「バテてなんか、いないよ……?」


どう見てもバテてるよね。特にフェイトちゃんとティアナ。最近は事務が多いからかな?




…………………………………………………………………


「みんなー。お昼ですよー」
「「「はーい!」」」
「わーい!ごっはん、ごっはん♪」
「アリシアは元気だね……」


子供たちも戻ってきて、皆でお昼。
士郎君の相変わらずの手さばきで準備は滞りなく進んだ。


「あら?ヴィヴィオちゃんとアインハルトちゃんどうしたの?」
「いえ……なん、でも、ありません」
「だ、大丈夫、ですよ……?」


そんな時にメガーヌさんは様子のおかしいヴィヴィオとアインハルトちゃんを気に掛ける。


「ずっと水斬りやってて体が痛いだけですよ」
「あらまあ。大変ね」
「おかあさーん!だっこー!!」
「アリシア、あんまりはしゃぎすぎないようにね……」


フェイトちゃんはアリシアちゃんを受け止めた時に顔に汗が浮かんでいた。
……無理しちゃって。膝が震えてるよ?
そんな疲労が見えてる人たちも、出された料理の前に目を輝かせている。


「それでは、今日の良き日に感謝をこめて」
「「「いただきます!」」」


真っ先に挨拶した子供たちに引き続いて大人たちも挨拶し、食べ始める。


「おいしー!!」
「あち、あちち……」
「アリシア、慌てないの。誰も取らないから」
「だって、スバルがお肉取っちゃうんだもん!!」
「あ、あはは……」


フェイトちゃん達も賑やかだね。そしてスバル。子供相手には遠慮しようね。


「優は何食べる?」
「お野菜!」
「なのは、ここに君と優の分は取り分けてあるからな」
「うん。ありがとう」
「あらあら、仲がよろしいことで」
「万年新婚気分ですねぇ」


アルピーノ親子が私達を冷やかしたり、アリシアちゃんが食べ過ぎて唸ったりなど、いろいろあったが、昼食の時間は楽しく過ぎて行った。





side アインハルト


昼食が終わり、片付けを手伝う。


「ヴィヴィオさんたちはいつもあんな風にノーヴェさんたちにご教授を?」
「いえ、いつもはパパとやってます。ノーヴェは私に格闘の基礎を教えてくれたんですよ」
「お父様が……?」


それにはびっくりした。今日の料理の様子や、初めて会った時の対応からは本当に強い方なのか想像できなかったから。


「パパは剣の扱いは教えてくれましたけど、自分の使う格闘技は駄目だって言って体術しか教えてくれなかったんです。とても危険な技術だから、って言って……。でも、手元に武器が無くても戦えるように、と思って独学で始めたんです。そしたらノーヴェが声をかけてくれて、それからは今みたいな感じになりました」
「そうだったんですか……」


ヴィヴィオさんの強さを求める理由。それは弟さんを守りたいから、と言っていた。
そんな真っ直ぐな思いで強くなろうとする彼女。その姿は美しいと思う。
優秀な師がいて、守りたい人がいて。そんな彼女が少し羨ましかった。


「少し、羨ましいです。私はずっと独学(ひとり)でしたから」
「でも、これからは一人じゃないですよね……?」
「えっ………」


それは……つまり?


「あっ!べべ別に流派とかそういうのはなしにして一緒に頑張るってことですよ!?」
「だ、大丈夫です。わかります」


古流武術(カイザーアーツ)近代武術(ストライクアーツ)、同じ道は辿れない。
だけど、時々こんな風に一緒に歩けたら……




…………………………………………………………………


その後、ヴィヴィオさんにクラウスの事を聞かれ、説明しているとオリヴィエの話になり、最後には覇王流の在り方の話と随分私事ばかりを話してしまっていた。
その時のクラウスの状況を聞いたヴィヴィオさんは暗い表情になってしまった。
話題を、話題を変えなければ!!


「そ、そう言えばヴィヴィオさんのお父様のやる武術とはなんなのですか?」
「パパが使う武術ですか?」
「はい。教えられないような危険なもの、という事みたいでしたので、少し気になりまして」
「そうですか。私も直接はほとんど見たことがないんですけど、八極拳って言って、体を内部から破壊する発頸って技術を使うんだそうです」


体を内部から破壊……!?


「バリアジャケットとかも意味をなくすような攻撃らしいのであまり使っていない、とは言っていましたけどね」


予想外に重い話だった。これでは何も状況が変わらない……!
そんな時、助けはやってきた。


「おーい、ヴィヴィオ、アインハルト!」
「ぶらぶらしてんなら向こうの訓練見学行こうぜ。もうすぐスターズが模擬戦やるんだってよ」
「アインハルトさん、行きましょう!」
「はい」


ようやく笑ってくれた。ノーヴェさんには感謝です。


(ノーヴェさん、ありがとうございました)
(?)


その後、リオさんやコロナさん、ルーテシアさんも合流し、皆で見学に向かった。




…………………………………………………………………


「え?ヴィヴィオさんのお母様も模擬戦に?」
「はい!ガンガンやってますよー」
「そうなのですか。家庭的で素敵なお母様だと思ったのですが、魔法戦にも参加されているとは驚きました」


私がそう言うと、ノーヴェさんが心底可笑しそうに笑いだした。


「……ノーヴェさんはなぜ笑っているんです?」
「それは、ですね。うちのママ航空武装隊の戦技教導官なんです」
「へ?」


そう言われて、模擬戦場となっている陸戦場を見る。
するとヴィヴィオさんのお母様が、ティアナさんとスバルさんを一人で相手していた。


「凄い……」


大量の拡散弾を使い、二人を攻める。
二人も負けじと拡散弾を避け、弾き、撃ち落として応戦する。
そのレベルの高さに圧倒されていると、


「あ!ライトニングもやってるー!」


そのヴィヴィオさんの声にそちらを見ると、驚くべきものがそこにはいた。


「アルザスの飛竜!?何でここに……」
「キャロさん竜召喚士なんですよー」
「で、エリオさんが竜騎士!」
「フェイトさんは航空魔導師で執務官なんですよ」


そんなこんなで圧倒されっぱなしの私だったが、リオさんのある一言で我に返った。


「あれ……?ヴィヴィオのパパたちは……?」


そう。ヴィヴィオさんのお父様がいないのだ。
ティアナさんとヴィヴィオさんの師であり、ノーヴェさんが言うには管理局最高クラスの魔導師であるはず人がいないのを不思議に思う。
しかし、ヴィヴィオさん、ノーヴェさん、コロナさん、ルーテシアさんはさして驚いていないようだ。


「あー……、あの人たちの訓練はちょっとな………」
「ちょっと……なんですか?」
「見に行く?多分自信なくすけど」


ルーテシアさんも見に行くのはあまりお勧めしないような言い方だ。
だが、強くなれる参考になるのならば行かないという選択肢は私にはない。


「行きます」
「あら、即答ね。……わかった。ちょっと待ってて」


そう言うと、ルーテシアさんはコンソールを呼び出して何かの操作をした。


「うわ、S1000とSS100とはまたまた派手にやってるわねー」
「マジ?相変わらず規格外すぎだろ」


ルーテシアさんとノーヴェさんは何やら呆れているようだったが、そのまま私たちはお二人が訓練されている場所へと向かうことになった。
………そこで私は知ることになる。ノーヴェさんが規格外、といった意味を。 
 

 
後書き
八話はここまでです。

ついに合宿編だー!!

長くなりそうですが、お付き合いください。 
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