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連邦の朝

作者:連邦士官
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第21話 出会い

 
前書き
更にワイアットは新しい出会いをします。 

 
ワイアット達は執務室に着いた。
ワイアット達は執務室のドアを開けた、中に誰も居なかったコルベールにボタンを渡したはずだがと思いながら待っていた。
待っている中にはマザリーニらがいた。ワイアットは新たに賢人会議の末端に加えることのできる人材であるコルベールを紹介する為と新たな武器の説明と生産方法の確立させるために呼んだのだった。

「遅いですね?陛下。」
マザリーニが言った。

「彼は下級兵だからな、雑用でも押し付けられてるのだろう。」
ワイアットがそう言って片付けた。

「しかし、陛下の誘いですよ最優先できてもよいはずでは?」
グラモンが言うとモンモランシが

「まさかと思いますがもしや憲兵や親衛隊に足止めを喰らっているのではないのでしょうか?」
仮説を出したそれに対してヴァリエールが

「あり得るやもしれんな、私やエスターシュでも執拗に疑ってかかるのに一般兵なのだろう?ならば止められない方がおかしい。」
話す、そしてエスターシュが

「誰か確認に行かなくてはいけないのでは無いのでしょうか?」
提案した。

Sideコルベール

私は陛下にボタンとは言え下賜された、一介の貧乏貴族風情に…しかもこのボタンは何かの合図に使うらしい。
コルベール家始まって以来の出来事が今、私の身に起きている。私は感動で泣きそうになった。

ここまでコルベールが感動しているその理由とは、コルベール家の歴史を遡る事となる。
コルベール家は過去の兵器開発や橋の建設果ては新たな保存食、硝子技術開発まで手掛けるガリアの開発研究、技術部門、数学界に輝く超名門貴族でありその技術は世界の技術よりも何十年も分野によっては、百年も先に行くと言われるパイオニアだったのだ。それだけの規模ならば相当財産を持っていると考えられるだろうが、残念ながら蓄財はと言うとほぼなく、金が入ると途端に研究に注ぎ込みコルベール一族のほぼ全員が研究室等を持っていたり宝石を買うのですら魔力媒体の為と言うほどであり、他の貴族からしてみれば狂った一族で更には、貴族のたしなみの一つパーティーも開かない。その上研究以外では、全く饒舌に話す事はないと言ったことからも他の貴族から嫌われていた。
そしてある事態が起こる。三代前のコルベール家第24代当主ユリア・コルベールが天動説から地動説更には進化論、貴族は昔ただの部族だったと提唱してロマリアから異端認定を食らい破門されるとユリアは一族のガリア中の大人を集めて会議を開き、信頼できるユリアの弟のユリアン・コルベールとユリウス・コルベールの二人に一族の子供と貴重な資料、いくばくかの金を託し親類のいるトリステインに避難させた。
コルベール一族は来るべき戦に備えていた、領民をトリステインの新たな入植地に逃がしたり、金のある者や大部分の領民はゲルマニアに逃がした。その時、領民はコルベール家が再構成されたらコルベール領に戻ると約束した。
そんな中、ユリア・コルベールの裁判が行われ熱湯に手を入れて火傷しなければ無実と言われたユリアは付いていた査問委員の手をいきなり掴み熱湯の中に入れた、すると当然だが査問委員は火傷でのたうち回った。裁判所は騒然としたがユリアは「すみません熱くて手が滑ってしまいました。ところで信仰のあついはずの査問委員様が火傷をしたということは教会は腐敗が進んでいるという証拠か誰もが火傷をするものだったかのどちらかではなのでしょうか」ユリアは微笑を最初に浮かべやがて困惑した顔になった。
裁判長は焦って閉廷とした。そのあとの異端裁判もユリアはのらりくりとかわし続けユリアがかわしている間にコルベール本家は鉄壁とレンガ、そして何重にも重ねられた掘等々対戦準備を整えていた。
ユリアがかわし続け拷問などをしようにも異端認定が余りできず更には教会が各地で火がでたり汚職等が露見したり教会側の都合が悪い事が続いたので、異例の裁判無しで極刑を即時執行された。その時にユリアが「理なき、徳なき、情もなき教会の頭が悪い者共は…この広場にいるものどもよ世界は回り、猿から人となりそこから我らメイジの部族となった。私が死んでもそれでも世界は回り、猿から人となった。それは変わらない。それでもだ…」執行前の言葉がロマリアの広場に響き渡った。
そんなユリア処刑の後には、コルベール家の技術を欲したガリアの国王や名分を手にした諸侯がコルベール領へと侵攻した。
呆気なく領土を越えコルベール家本拠地に来たとき、王諸侯軍は驚愕した。見たことのない鉄でできた壁や火が付けられた投石による攻撃、鉄壁の各所に落石装置や櫓、土塁を越えたら堀があり更にはレンガの壁、油で満たされた堀に火が付けられたもの等でかなりの犠牲が出てこの戦いで嫡男や当主を失った家が続出した。
だがしかし数の暴力には勝てず本館に押し入られた。最後に降伏し、コルベール本館にガリアの諸侯が押し入るとコルベールの人々は話が違うと訴えるが、国王軍は静観した。その態度に対して怒ったものがいた。コルベールの一人が新たに研究していた火薬に注目し、この火薬を戦いに備えて大量に精製していた。怒った者はその火薬に着火した。次の瞬間、コルベール本館共々両陣営は吹き飛んだ。これがコルベール家の歴史である。

そんな血を引くジャン・コルベールはお家復興の為にこの機会をものにしたかった。

コルベールは王の執務室に来た。
コルベールは衛兵にボタンを見せたすると別のところで取り調べを受ける嵌めになった。
同じような事を繰り返し聞く衛兵に苛立ちを感じ、執務室の前に行こうとして、衛兵と揉み合いになった。
コルベールが気付いてはいなかったのだが衛兵は近衛兵で更に女性だった。
胸にコルベールの手が触れ彼女は怒り騒ぎはより大きくなった。

「何を騒いでいるのでいるのですか?」
若い女性の声が響いた… 
 

 
後書き
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