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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-

作者:伝龍
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第11話 シシ対3大将

シシ達が『包囲壁』を破壊した頃、シャボンディ諸島では突然、全ての映像が途絶えた事と再び映像を映せと駐屯している海兵達に要求している観客達の姿があった。

「おい!どうなってる!?何故、映像が途切れたんだ?」

「マリンフォードの様子を映してくれ!!」

「エースは!?『白ひげ』はどうなった!!」

「向こうの映像電伝虫にトラブルがあった模様で…こちらではどうにも対処が出来ないんです。」

矢継ぎ早に質問してくる観客達に海兵は手で制しながら対応するが、それでも観客の勢いは止まらなかった。

「海軍と『白ひげ』が取引をしていたってのは本当なのか!?」

「『白ひげ』は仲間を売ったのか!?」

「ですから…こちらも情報を確認中でして……」

何とか対応する海兵達に大半の観客は真っ暗な画面の前で騒ぐだけだったが、一部の観客は違っていた。

「くだらねえマネしやがるな…海軍の奴ら……」

赤色の髪に四角のゴーグル、つり上がった目に毛皮のコートを着た男…『億』超えで大物ルーキーの1人…キッド海賊団船長『ユースタス・キッド』通称『キャプテン・キッド』が真っ暗な画面を見ながら不機嫌そうに声を出した。

「せっかく、ここからって時に……余興はここまでってことか?なあ、キラー?」

これからがこの頂上決戦の見せ場だというのに、その見せ場が見られない事に不満を漏らしながら、横にいた顔全体をマスクで覆った男…キッド海賊団戦闘員でキッドと同じ『億』超えの『キラー』に話しかける。

「そうだろうな。」

キッドの問い掛けに簡潔に返事をするキラーにキッドはさらに言葉を続ける。

「しかし、『白ひげ』といたあの白銀の男……見たことねえ野郎だな。俺の所の生まれじゃねえな。」

キッドは『白ひげ』が刺される寸前にそれを防いだ男の姿を思い出していたが、故郷の海にそんな男はいない事はすぐに分かった。

「見た限りじゃ、実力はありそうだ……1度、直に相手をしてみたいもんだぜ!!」

キッドが不敵な笑みを浮かべると、それに続くかのようにキラーが無言で鎌の様な武器を持ち上げた。










「ちくしょう!!せっかく船を戻してまで、この『戦争』を見に来たってのに映像電伝虫のトラブルだぁ!?ふざけんじゃねえ!!」

同じく真っ暗な画面を見ていた1人の男が不満そうに声を荒げると、そこへ……

「……んなァ訳ねェだろ?バッカだなァ、お前は……」

ヘッドホンと四角のメガネを着用し、ピアノの鍵盤のような歯に髪の毛を1つに束ね、中国風の服を着た男…キッドと同じく『億』超えの大物ルーキーであるオンエア海賊団船長『スクラッチメン・アプー』通称『海鳴り』と呼ばれる男が部下の勘違いを訂正する。

「え!?違うんすか?」

「あったりめえだ!いいか?映像が途切れたって事はこれ以上は見せたくねェもんがあるから、見せねェんだよ……それも俺達、海賊や世間の一般市民にとっちゃあ、都合の悪い事がなァ……!」

船長の説明に納得する部下に、アプーはもう1つ自分が感じている事を部下に話した。

「まァ、それはそれでいいとして、俺はあの男の事が気になってしかたねェ。」

「あの男……というと『白ひげ』と一緒にいた白銀の男ですか?」

「その通り!あんな男は今まで見た事ねェからなァ!!それにこの『戦争』の中、あそこまでやるって事ぁ、実力は申し分ねェはずだぜ!!」

部下の質問にアプーは両手の親指、人差し指、中指を前に突き出して答えた。












「………」

海賊団のマークのついた帽子を被り、腰にサーベルとメイスをぶら下げ、体に『X』の文字が刻まれた男…元海軍少将であり、現在はドレーク海賊団船長である『X(ディエス)・ドレーク』通称『赤旗』は腕を組みながら、無言で画面を見つめながらも海軍の作戦について考えていた。

「(やはり、パシフィスタを投入してきたか……バーソロミュー・くまの肉体に『黄猿』のレーザーがあそこまで形になっていれば当然だろう……しかし……)」

シャボンディ諸島でパシフィスタの完成度具合を確認したドレークは自分の予想が当たりつつも、1つだけ腑に落ちない事があった。

「(『白ひげ』といたあの男……海軍の者と言っていたが、あれほどの男は聞いた事がない。見た限り、パシフィスタを簡単に破壊し、なおかつ数体を暴走させる程の実力…恐らく能力者だろうが、例えそうでなくとも相当な実力を持っている……パシフィスタ以上に厄介な存在だ。)」

そう思いながら、ドレークは手に力を入れた。












「『白ひげ』が仲間を売っただと!?バカバカしい!!それをしねェから奴は生ける伝説と呼ばれてるんだ!!」

「「「待ってください!!『頭目』(ファーザー)!!」」」

全身をマフィアの様なスーツとコートで纏い、黒のテンガロンハットを被って怒鳴りながら去っていく葉巻を加えた男…ファイアタンク海賊団船長『カポネ・ベッジ』通称『ギャング・ベッジ』を部下達が必死に追いかけていく。

「てめェらも、まさか『白ひげ』が仲間を売ったと思ってるんじゃないだろうな!!」

「「「い、いえ!!」」」

振り返りながら部下達を睨みつけるベッジに部下達は即座に否定した。

「それと『白ひげ』といたあの男!!あの男の事を徹底的に調べ上げろ!!この『戦争』に飛び込んで、『白ひげ』を仮にも助けたんだ!それなりに名が通っているハズだ!!」

ベッジは『白ひげ』を助けた男の事を調べるよう部下に指示を出すが……

「ファーザー…あんな男なんかどうでもいいじゃありませんか。『白ひげ』は助けましたが、調べる程の事じゃ……」

ベッジの指示に部下の1人が異を唱えると同時に……

ダァン!!!

「ぎゃあああああ!!」

「……俺に意見するってのか?」

突然、銃声が鳴り響くとベッジが懐から取り出した銃を意見した男に向けて放っており、右肩を貫通した部下は痛みに叫び声を上げる……その光景を見ながら、銃を懐にしまうと他の部下達を睨みつけて……

「てめェらもこうなりたくなかったら、とっととあの男の事を調べるんだ!!」

「「分かりました!!」」

例え自分の部下でも容赦はしないベッジに部下達は一斉に返事をした。












「ふむ……なかなか面白い男だな。出来れば1度会ってみたいものだ。」

僧侶の様な格好に立派なあごひげを蓄えた巨漢の男…破戒僧海賊団船長『ウルージ』通称『怪僧』はあごに手を当てて『白ひげ』といた男を思い出していたが、これ以上映像が映らないと判断するとすぐにその場から立ち去るために歩き出そうとしていた。

「続きが気になる所だが…仕方あるまい。いずれ、またの機会にするとしよう……行こうか。」

ウルージはそう言うと、部下達と共に自分の船へと戻っていった。












「……あんの男!一体何者だっていうんだ!?」

「ちょっ……!ボニー船長!!落ち着いて!!」

真っ黒な画面を見ながら、手に持った肉やピザをやけ食い気味に頬張りって、苛立ちを見せるピンクの髪の女…ボニー海賊団船長『ジュエリー・ボニー』通称『大喰らい』を周りの船員達が必死に宥めようとしていた。

「あんな男がいるなんてあたしは知らないよ!!誰か知ってる奴はいないのか!?」

「いや、それが誰も知ってる奴がいなくて……」

ボニーの問い掛けに船員達は首を横に振る…その光景に彼女はますます苛立ちを募らせ、口に入った食べ物を飲み込んだ。

「ちっ……あの男!『新世界』で会ったら、絶対に正体吐かせてやる!!行くよ!!」

そう言うとボニーは苛立ちながら、その場を立ち去った。













「『白ひげ』と『白ひげ海賊団』の生存確率が共に上がっている……やはり原因はあの男か。」

椅子に座り、カードを自分の体から出したいくつもの藁の上に並べて、この『戦争』についての占いを行っていた藁の色に似た長い髪の毛の男…ホーキンス海賊団船長『バジル・ホーキンス』通称『魔術師』はこの『戦争』が始まった時に行った占いの結果とあの男が現れて後の結果が大きく違っていることに驚きつつも、再びカードを手に取るとあの男の事について、占った結果が導き出された。

「!!…あの男がこの『戦争』の勝敗を握る確率は100%……つまり、あの男がどちらかに味方すれば、確実にこの『戦争』の結果が決まる……そして、あの男は『白ひげ』側についた。つまり……」

導き出された結果に驚きながら、宙に浮かせたカードを全て回収するとスクッと立ち上がって画面を見つめる。

「この『戦争』…『白ひげ』達に敗北はない。」














「へぇー……こりゃあ、面白くなってきたな。特にあの男……さしずめ『白銀屋』とでも呼んでおこうか。あれほどの男が今まで騒がれなかったのが不思議だが、あいつが参戦してから確実に流れは『白ひげ』に向いてきてるな……だろ?ペボ、ジャンバール。」

「アイアイその通りだキャプテン!!」

「ああ。」

豹柄の帽子を被り、両腕と両手の甲に刺青と鍔に毛皮のついた刀を携えてた男…ハートの海賊団船長『トラファルガー・ロー』通称『死の外科医』も同じく映像が途切れるまで画面を見ており、白銀の髪の男がもたらした成果を船員である人語を喋る熊…『ペボ』と人間オークション会場にてルフィが『世界貴族』の末裔である『天竜人』を殴り飛ばした事件の際、その奴隷であった元海賊団船長で新しく加入した『ジャンバール』に声を掛けると、2人は返事を返した。

「まあ、あれだけ『白銀屋』の実力があれば滅多な事じゃあ負ける事は無いだろうが、あれだけ海軍の相手をするのは少々、厄介だろう……少し様子を見に行ってみるか。船を出すぞ!!ベポ!!ジャンバール!!」

「アイアイキャプテン!!」

「………」

3人は船の中へと入って、船を動かす準備を始める……この行動がのちに重要な役目を果たす事になるとは誰も思わなかった。

















その頃、マリンフォードでは海軍にとっては『白ひげ』達を一網打尽にするための作戦の要である『包囲壁』が崩された事により、その後の対応に追われていた。

「ほ、『包囲壁』が破られたぞーーーーー!!」

「急げ!!すぐに守りを固めるんだ!!」

「ま、まさか『包囲壁』が突破されるなんて……!!」

崩れた『包囲壁』を広場で見ていた海兵達の中には、未だにその事実が信じられずに呆然としている者もいた。一方、海賊達は……

「ウォォォ!!やってくれたぜ!!ジンドウ!!」

「急げ!!ジンドウが開けた場所から広場へ突入するんだ!!オヤジに道を作れぇーーーー!!!」

シシによって展開された『包囲壁』が脆くも崩れ去る様子を見ていた海賊達は広場へ突入するために猛然と攻めかかる。

「オヤジ!!ジンドウがやってくれたよい!!」

その光景を見ていたマルコも驚きを隠せず、傍にいる『白ひげ』へと話しかけると『白ひげ』は頷き、即座に次の指示を出した。

「ああ!!……野郎共!!広場の近くにいる奴はそのまま突っ込め!!ジョズ!!『切り札』の準備を始めろ!!」

「おう!!」

「いいか!!これから広場へ突入する!!シシの奴が言うには、奴らは次にこの足場を狙ってくる!!全員、準備だけはしておけ!!………………!!」

「「「おう!!!」」」

活気づく海賊達を見ていた『白ひげ』は突然、胸に軽い痛みを感じて誰にも見えない様に、その部分を手で押さえた。

「(ちっ……こんな時に来るとはなァ。だが、ここで倒れるわけにはいかねェな……『息子』の救出と仇を討つまでは……)」

押さえていた手を退かしながら、『白ひげ』は処刑台にいるエースへと視線を向けた。


















「よし!これで広場への道が出来たな。これならあの時よりは容易く、突入できるだろう。」

『包囲壁』の破片を見ながら、俺は腕を組んでボソッと独り言を言うかのように呟いた。

「シシ!!……おい!シシ!!」

「ん?」

子供の様な甲高い声と共に足に何かがぶつかってくる様な感覚に俺は視線を下に向けると、身長が小さな子供と変わらない姿のルフィ…俺はちびルフィと呼んでいるが、そいつが必死に俺のズボンの裾を足で蹴っていた。

「どうした?ルフィ」

「どうしたじゃねェ!!何でお前は体縮んでないんだよ!?『3』はすっげェ強ェんだけど、その反動が厄介で体が縮んじまうんだ!!」

「何でって……俺はうまくコントロールしてんだ。お前もちゃんとコントロールすれば、俺の様に縮まないようになるさ。」

チートの俺にはそんな事は関係ないんだが……と思いながらも、それっぽい理由を言いながらルフィを見る……ゴムだから出来る技である『ギア2』や『ギア3』…特に『ギア3』はパワーにおいてはCP9のルッチやスリラーバークのオーズやモリア、シャボンディ諸島でのパシフィスタと名だたる強敵にも対抗できるが、その代償として『ギア2』の様なスピードは出すことが出来ない上に『骨風船』の名の通り、膨らませた状態の時は大きくなるが、それが抜けた状態では普通に状態よりも遙かに小さくなってしまう。

さらに厄介なのが膨らんでいた時間だけ、その間縮んでしまう事なのである。これが一撃で決まるような戦いならそれほど問題ではないのだが、これが長時間となると話は変わってくる。ルッチとの戦いがいい事例だ……空気が抜けた後の1分はゴムの特性は無くなり、殆ど戦闘不能となっている。あの時はギリギリで間にあったが、もし間に合わなければ確実にルフィの命はあそこで終わっていただろう。

なら、ルフィがそれを克服するにはどうすればいいか?答えは簡単だ……空気の出ていく量をコントロールすればいい。原作でのルッチとの戦いの時、ルフィは空気を全て抜いたのを見て、俺が思っていた事だ。確かにあの時の空気が抜ける勢いはすごいが、あれを少しずつ…なおかつ体に負担がかからないように抜くようコントロールすればそれも可能だろう。但し、それを行うには相当な訓練が必要となるが……

「お…戻った!!シシ!エースを助けたら、俺にもそのやり方教えてくれ!!おれはまだまだ強くならなきゃいけねーんだ!!」

「そりゃあ構わないが、相当難しいぞ?それでもいいのか?」

「ああ!!かまわねェ!!」

「……わかった。」

体が元に戻るやいなや、俺に向かって『ギア3』の反動を克服するためのやり方を頼んできたルフィに俺は念を押すが、ルフィの強く頷く姿にこれ以上言っても無駄だなと思い、頷いた…そこへ……

「シシ君!!ルフィ君!!」

「ジンベエ!!」

「無事だったか…助かったよ、ジンベエ。そっちの様子はどうだ?」

同じく壁を破壊したジンベエが2人の名を呼びながら、こちらへ向かってくる姿を確認した俺達は安堵の表情を浮かべた。

「わしが壊した壁の所から次々と海賊達が広場へと突入しておる。じゃが、海軍の連中も必死にそれを阻止しようとしておる。シシ君、ルフィ君!!今が絶好のチャンスじゃ!!このまま、わしらも広場へと急ごう!!」

「おう!!んじゃ、さっさと……」

「ウォォォォォ!!ここから先へは行かせない!!」

ルフィが先へ進もうとした時に1人の海兵が傷を負いながらも、ルフィに斬りかかろうとするが……

「『DEATH・WINK』!!ヒーハー!!」

「ぐぉ!!」

バチョーン!!!

独特な音と共に衝撃が海兵を襲い、そのまま吹っ飛ばされていくのを見た後に後ろから声を掛けられる。

「麦わらボーイ!!油断は禁物ダッチャブル!!」

「イワちゃん!!」

「アンタも無事じゃったか…しかし、今までどこで何をしていたんじゃ?」

俺達が振り返ると、多少だが傷を負いながらも元気そうなイワンコフの姿にルフィは名前を呼び、ジンベエはここまでの行動を問いただした。

「遅れて悪かっチャブル!!ちょっと、くまの奴にヴァターシの恐さを体にタタキ込んでたら、つい時間を忘れっチャブル!」

「いや、別に構わねーよ……それでくまは?」

「あいつならお仕置きをした後に、そのまま置いて来てやっチャブル!!ヴァターシの顔を忘れた事を後悔させてやっチャブルよ!!」

「そ、そうか……」

俺の質問にイワさんは鬼気迫るような表情で答える姿にさすがの俺も少しだけ後退った……そりゃあ、1度会った人間の顔…しかも、イワさんのような忘れたくても忘れられない顔を忘れられたんじゃ、頭にもくるよな。他の奴らも全員が『ああ…うんうん…』って納得してたし……

「イワさん、それよりもせっかく広場への道を開けたんだ。そろそろ行くとしよう。」

「そうだよイワちゃん!!壁が崩れたんだ!!早くエースの所へ急ごう!!」

「ハッ!ヴァターシとした事が…つい……まあ、くまの事はこれぐらいにしておいて、分かっチャブルよ!麦わらボーイ!!シシボーイ!!」

「それじゃあ、行くとするかのう。」

俺とルフィはイワさんを宥めると、広場へと突入する。するとそこには……

「あらら……ついに来ちゃったな。悪いけど、ここを通すわけにはいかないよ。」

「ドラゴンの息子ォ……!!こっから先は1歩も通さんけぇ。」

「……ここからはわっしらが相手だよォ~。」

海軍大将である3人が俺達の前に悠然と立つ姿に俺以外の3人は驚きや苦い表情を浮かべる。

「くそォ…あと少しだって時に!!…だけど、やるしかねェ!!」

「まさか、3大将全員がここに来てるとは…こりゃあ、厄介じゃのう……」

「正に絶体絶命ダッチャブルね!!」

そう言いながら構えを取る3人だが、その前にスッと俺は歩み出た。

「「「シシ(ボーイ、君)?」」」

「3人共、ここは俺に任せて先に行ってくれ。」

「「「な!?」」」

「「「!!」」」

突然の俺の行動に疑問を浮かべる3人だったが、次の俺の言葉に驚きの声を出し、3大将もその発言にやや驚きの表情を見せた。

「何言ってんだよ!!おれも戦うぞ!!」

「無茶じゃ!!大将1人でさえ、相当な実力を持っとる!!それを3人同時に相手にするなんて……!!」

「いくらヴァナタに実力があっても、さすがに無理ダッチャブル!!」

俺は頭の中で『やっぱり、反対するか…』と思う。それもそうだろう…1人で大将3人を相手をするなど、『白ひげ』でも望んでする事ではない……自殺行為に等しい行為なのだ。

「大丈夫…この3人程度なら俺1人でも充分だ。それにそこの『赤犬』の野郎にはちょっとした『借り』があるんでな。」

「………」

俺の言葉に『赤犬』は無言で睨みつけるが、それに対して俺も睨み返す。

「それに…ここで大将達を抑えておけば、あとは処刑台までの厄介な敵は中将達だけだ。もちろんルフィ、お前のじいちゃんもな?」

「……でもよ!!」

そう言ってルフィに俺は笑いながら話しかけるが、納得できない様子でルフィは食い下がる。

「それに約束したろ?『エースを救出した後に仲間になるか返事をする』……その約束を果たすまでは俺は誰にも負ける気はねーよ。だから、ここは俺に任せて行け!!ここにはエースを救うために来たんだろ!?なら、こんな所で立ち止まってる暇はねェ!!」

「!!……………………分かった。イワちゃん!ジンベエ!先に行こう!!」

「ルフィ君!?」

「麦わらボーイ!?」

俺の言葉に気迫を感じ取ったのだろう…ルフィは黙り込んだ後に決意したかのように頷くと、それに驚いた2人がルフィの名を叫んだ。

「シシの言うとおりだ。ここで大将達と争っても、エースは救えねェ!!なら、おれはシシを信じて、この場を任せる!!大丈夫だ!シシならきっとやってくれる!!」

「ルフィ君………………分かった。シシ君とルフィ君の言葉を信じよう。」

「麦わらボーイ……ヴァターシはヴァナタを死なせない事だっキャブルが使命。シシボーイも心配だっキャブルけど、ヴァナタが先に進むと言うのならヴァターシもヴァナタを援護をするわ。」

「すまねェ!2人とも……『ギア2』!!」

2人も同じように渋っていたが、ルフィの力強い言葉に根負けして納得するのを俺が確認すると、ルフィが足をポンプにして血流を加速させると俺に話しかけてきた。

「シシ!!絶対、こいつらをぶっ飛ばしてこい!!約束だからな!!」

「ああ、必ずな……行け!!」

俺がそう言うと3大将の間を抜けるルフィだが……

「んん~~、遅いねェ~~~……それじゃあ、ダメだよォ~~」

「!!」

「ルフィ君!!」

「麦わらボーイ!!」

『黄猿』がルフィの正面に回り込み、光の速度で蹴りを放つ…いくら身体能力が向上しても、あくまで使っているのは肉体の力であり、『光』の速度には到底、叶わないだろう…それ以上の力を持つシシ以外には……

ドン!!!

「!!邪魔をするんじゃないよォ~~……ジンドウ・シシ。」

「言ったはずだぜ?お前らの相手は俺だってな!!イワさん!ジンベエ!!ルフィの援護を頼んだぞ!!」

「分かった!!シシ君も必ず生きるんじゃぞ!!」

「任せナッキャブル!!ヴァナタこそ、油断するんじゃナッシブルよ!!」

「ありがとな!!シシ!!」

『黄猿』の蹴りに対して、覇気を纏った蹴りで防ぐとその横をルフィ達が通り抜けていく……俺はその背中を見送ると3大将達を見据える。

「おーおー、えらい自信だねぇ…若気の至りってやつかい?」

「いいのかい?加勢してもらっても良かったんだよォ~~?」

『青キジ』が軽い感じで話しかけてくるが、その眼光は鋭いまま手を凍らせながら戦闘態勢に入っており、『黄猿』も足に力を込める。

「言ったはずだぜ?お前ら程度なら俺1人で充分だってな…そっちこそ、3人同時にかかって来い。じゃないと、こっちも少しは楽しめないから……なっ!!」

そう言うと『黄猿』の足を弾き、一旦距離を取ると同時に左側面から……

『冥狗』(めいごう)!!」

バクン!!

「!!………」

『赤犬』が左腕をマグマに変えて襲いかかり、俺の腹を貫通させる……原作では『白ひげ』の地震攻撃を受けた後の反撃時に頭部半分を焼き切った技である。

「油断しちょるのう…でかい口を叩く割には随分と呆気なく終わったな。じゃが、念には念を入れておかんとのう……」

『赤犬』が左腕を抜くと同時に俺は膝を付く……そこへ、とどめを刺そうと再びマグマに変えて、腕を振り上げる。

ブゥー…ン

「残念!普通の奴ならこれで終わりだろうが、俺には効かねーよ!!」

ドン!!

「!?ぐうウッ!!ゲホ!!」

俺は右手に地震の力を付加させて『赤犬』の腹を殴りつけると、『赤犬』は口から血を吐き出しながら、その衝撃で後ろへ倒れそうになるのを必死に堪えるが、立っていることは出来ずに四つん這いになった。

「ハァ……ハァ……!!…おんどれェ!何故、わしの攻撃を……」

「ん?何でお前の攻撃を受けて無事なのかってか?…特別に教えてやるよ。見てな……」

忌々しく俺を睨みつけながら、自分の攻撃が通じない事に混乱する『赤犬』の目の前で、俺は立ち上がると貫かれた腹を見せると力を込める。

ドロリ……

俺の体の表面をマグマが流れ出し、俺の腹を元通りにしていく様子に3大将は驚きの表情を見せる。

「おいおい、マジかよ……」

「ん~~、やっぱり持っていたねェ~~。」

「!!その能力は…!!」

「驚いた様だな?そうだ『赤犬』……アンタの能力だ。アンタがマグマならこっちもマグマになるまでだ……どうだ?自分の能力で攻撃を防がれる感想は?……油断したのはそっちだったな?それと…よくも俺を『白ひげ』を仕留めるために利用してくれたなぁ?その礼はたっぷりとしてやるよ!」

俺は『白ひげ』を討ち取るために、俺の存在を利用した作戦の『借り』を返すために赤犬に攻撃を仕掛けようとすると背後から……

「驚いたねぇ…だけど、やらせはしないよ。『アイス塊』(アイスブロック)『両棘矛』(パルチザン)!!」

『青キジ』が空気中の水分を凍らせて、矛型の氷塊を俺に目がけて飛ばしてくるのを感じ取った俺はもう1つ面白いモノを見せてやる事にした。

「なら、もっと驚いてもらおうか!!『陽炎』(かげろう)!!」

振り向きざまに両手から炎を飛ばして氷塊を溶かしていくと、『青キジ』は手をクロスにしたまま警戒していた。

「!!そいつは『火拳』の……」

「ああ、その通りだ。ホントは『赤犬』の能力でも良かったんだが、俺はコイツが嫌いでな?さて、ここで質問だ。俺は『火』でお前は『氷』…相性的にはどっちが有利なんだろうな?……『火銃』(ひがん)!!」

右手を拳銃の形に作り、『青キジ』の方へ向けると指先から火の玉を弾丸の様に発射する。

「ぐっ!!」

体を音を立てて撃ち抜かれて、思わず膝を付く『青キジ』の姿を見た俺は攻撃を止めると、その隙をついて『黄猿』が至近距離からレーザーを発射しようとしていた。

「お~~…こりゃあ、まいったねェ~~。だけど、この距離じゃあ躱せないよォ~~?」

「どうかな?『闇水』(くろうず)!!」

ギュオオン!!

俺の左手を中心に黒い渦が発生し、『黄猿』の体を掴むと発射されようとしていたレーザーがプツリと消えた事に『黄猿』は驚く。

「!?…こりゃあ、何だい?」

「なーに、ちょっと『光』から生身に戻ってもらったのさ。どうだ?久々に生身になった気分…そして、その状態で殴られようとしている感想は?」

「!?」

俺の言葉に僅かに顔を歪める『黄猿』に俺は再び右手に地震の力を付加させて、『黄猿』ごと地面へ殴りつけると『赤犬』と同じく口から血を吐いて倒れ込んだ姿を見下ろしながら、ニヤリと笑いながら言った。

「だから言ったろ?お前ら如き、俺1人で充分だって。」 
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