| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

転生とらぶる

作者:青竹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

機動戦士ガンダムSEED
  0219話

 翌日。少し早めに昼食を済ませた俺達は、メンデルのドック近くにある会議室に集まっていた。メンバーはアークエンジェルから俺、レモン、コーネリア、マリュー、ムウ、キラ。クサナギからカガリ、アスラン、キサカ。エターナルからラクス、バルトフェルドの合計11人だ。

「まず、現在の最優先課題が一週間もしないうちにこのメンデルに攻めてくる連合軍の対処だ。最優先にすべきは連合軍にNジャマーキャンセラーの情報が渡らないようにする事。次点としてアズラエルを仕留める事だな」
「クルーゼがフリーダムやジャスティスの情報を流すんだろう? だがどうやって流すんだ?」
「アラスカで捕らえられた捕虜を解放するという名目で、その捕虜に情報の入ったディスクを持たせてだろう。そして俺の知ってる通りに進んでいる場合、その捕虜の名は……フレイ・アルスター」
「フレイがっ!?」

 その名前にキラが驚愕の声を上げる。

「ちょっと待て。あのお嬢ちゃんはアラスカで潜水艦に乗って脱出した筈だぞ」
「ムウがいなくなった後に、アークエンジェルに戻ろうとしてクルーゼと鉢合わせて捕虜に……という流れだな」
「くそっ、俺と会った後かよ」
「まぁ、その辺はともかく……キラ、助けるつもりなら」
「はい。絶対に僕が助けてみせます」

 キラが力強く頷く。

「そしてこちらは出来ればという範囲で構わないが、クルーゼの撃破だ。ただし、注意して欲しいのが最初に接触した時は撃破しないで見逃す必要があるという事だな。一度こちらと砲火を交えてから母艦に戻り、フレイとNジャマーキャンセラーのデータを救命ポッドに入れて放出するから、撃墜するとしたらその後だ」
「どうしても最初は見逃さなければいけないんですの?」
「ああ。俺の知ってる歴史通りに動かないと、データを引き渡す方法が変わってしまう可能性がある。事が事だけに、出来るだけイレギュラーな要素は排除したいからな」

 ラクスの質問にそう返し、説明を続ける。

「クルーゼがポッドを射出したら、キラは出来るだけ急いでそれを確保する事。他の連中は出来る限りそれをフォローするように。……そのデータが連合軍に渡れば核により多くの死者が出るというのを忘れないようにな」

 俺の言葉に皆が頷く。特にキラはフレイを助けるという目的もある為か、力強く頷いている。
 ラクスがキラを心配そうに見つめているが……フレイを助ける事に成功すれば三角関係に発展しそうだな。

「フレイの救出ポッドをこちらで確保出来たらもう遠慮はいらない。アズラエルを殺す事に優先してくれ。ブルーコスモスの盟主が死んだとなれば、普通の連合軍の兵士達は降伏か……あるいは撤退するだろうしな。ただし、アズラエルが死んでもこちらに攻撃を仕掛けて来る奴はブルーコスモスの可能性が高いから撃破するのに躊躇しないように。それと、ムウ」
「どうした?」
「ナタルを助ける事が出来るかどうかはお前次第だ。殺したくないのなら……分かるな?」
「ああ、もちろんナタルはこの手で確実に助け出す」

 まるで囚われの姫を助ける騎士の図だが……この場合はその囚われの姫が魔王軍の指揮を執っているというのが難しい所だな。

「アズラエルを仕留めた後ならクルーゼも……と言いたい所だが、恐らくクルーゼは連合軍が敗れたとなるとすぐに撤退するだろう。出来ればここで仕留めておきたい所だが、無理をしてこちらの被害を出すというのは避けたい所だ。ともかく、この戦いでアズラエルを仕留める事が出来れば連合軍もオーブや俺達との力の差を理解せざるを得ないだろう。そうすれば取りあえずはこの戦争でこれ以上連合軍が動く事は無いと思われる」
「それでも連合軍が動いた場合にはどうする?」

 バルトフェルドの質問に少し考える。力の差を証明しても尚ちょっかいを出してくるのなら……

「その時は、その動いた部隊を殲滅する事になるだろうな。連合軍相手にこちらが甘い対応を見せれば、図に乗って増長するのは間違いないからな」

 殲滅、という言葉に周囲が沈黙するがそれは意図的に無視して話を続ける。

「ともかく、一週間後に連合軍を叩く事が出来れば残るのはザフトだけだ。……アスラン、プラントに戻る前に俺が頼んだ件、特にジェネシスについては調べる事が出来たか?」

 その質問にアスランが首を横に振る。

「いえ、すいません。ヤキン・ドゥーエに戻ったらそのままプラントにいる父の下へと送られたので、ジェネシスについては何も」
「そうか……出来ればその辺は知りたかったんだが」

 原作ではアスランがプラントに戻った時にはもう完成直前だったような描写があったが、俺が介入した結果どうなったか。……いや、待てよ?

「バルトフェルド、ザフトがジェネシス……と名前は不明にしても大型の兵器を作っているという情報を聞いた事があるか? 正確には外宇宙探索の為の宇宙船加速装置を改良した物らしいが」
「いや、ないな。それにそのくらいでかい兵器なら、秘密裏に改良するというのはどう考えても無理だ。それもヤキン・ドゥーエの側でだろう?」
「確かに。……となると」

 ミラージュコロイド自体はザフトでも連合でも研究していた筈だ。それを連合が一歩先んじてブリッツで実用化したという事で……なるほど。

「恐らくだが、ジェネシスはまだ完成していない可能性が高い」
「あら? 何でそう思うの?」

 不思議そうに尋ねるレモンへの方を向き、俺の考えを口に出す。

「まず、基礎建造物自体はあるとは言え、ジェネシス程の大型兵器に改良しようとすればすぐにその情報が広まってしまう。これはいいな?」

 俺の言葉に皆が頷く。

「つまりは、隠しながら作りあげる必要がある訳だが……さて、俺がヘリオポリスからアラスカまで使っていた機体は覚えているな? X207ブリッツだ。この機体の特性はミラージュコロイドという一種の光学迷彩で、これは連合がザフトに一歩先んじて実用化した技術だが、本来の歴史ではこの機体もザフトに奪われていた。そしてブリッツを解析する事によってザフトのミラージュコロイド技術は実用化されたと思われるが、この世界では俺がブリッツを守った事によってザフトはミラージュコロイドの技術を自分達で地道に実用化させていくしかなくなった。つまりは……」
「そうか、ミラージュコロイドの技術を独自開発した時間分、ジェネシスの開発も遅れているという訳だな」
「恐らくだが、バルトフェルドの言ってる通りになっていると思う。本来の歴史の流れよりも時間的猶予が出来た訳だ。……とは言え、コーディネーターが優れているというのも事実。楽観視できる程の時間があるとは思わない方がいいけどな」

 まだジェネシスが完成していないとすると……

「そうなると、連合軍の艦隊を撃破してからザフトに攻撃を仕掛けるのは余り時間を掛けない方がいいな」

 原作でジェネシスが初めて発射されたのは9月末。となると連合軍を撃退してからザフトに攻撃を仕掛ければ2ヶ月以上時間の前倒しが出来る。

「ちょっとよろしいですか?」

 内心で時間の計算をしていると、ラクスが手を上げて発言を求める。

「構わない、何だ?」
「昨日のお話を聞いていると、連合軍がボアズを破壊したからこそヤキン・ドゥーエでの戦いに援軍がなかったようですが、アクセルさんの案で行くと私達だけでボアズを突破する事になるのでしょうか?」
「そうか、それを説明するのを忘れていたな。俺達シャドウミラーにはトリニティゲインという特機……そうだな、分かりやすく言うとスーパーロボットと言えば分かるか? MSの2.5倍程度の大きさの機体なんだが。ともかくそういう機体がある。そしてこの機体にはシャドウミラーの最高機密と言ってもいいある装置が装備されている」

 チラリとレモンの方へと視線を向けると、小さく頷く。それを確認してからシャドウミラーの原点ともいえるその装置の名称を明かす。

「システムXN、アギュイエウス。つまりは、空間転移システムだな。エターナル組以外は知ってると思うが、ホワイトスターにあるリュケイオスはこのアギュイエウスを研究して作られた物だ」

 グロウセイヴァーには量産型のシステムXNが装備されているが、量産型故にその転移可能な距離は短く、今回のジェネシスに対する奇襲に使う事は出来ないだろう。

「つまり、僕達は……」

 俺がどういう行動を取るのかを薄々予想したキラの言葉に頷く。

「そうだ。空間転移システムを使い、このメンデルから一気にヤキン・ドゥーエへと転移。奇襲攻撃を仕掛ける」

 転移を使った奇襲なら、もしジェネシスが完成していたとしても一気に懐に潜りこむ事も可能になり、ジェネシスによる射撃は出来ないだろう。

「とは言っても、あくまでも俺達の目標はこのくだらない戦争を止めさせる事なんだが……アスラン、アイリーン・カナーバとの連絡は……ヤキン・ドゥーエですぐに捕まったのでは無理か。ラクスはどうだ?」
「はい?」
「クライン派のアイリーン・カナーバと連絡を取る事は可能か?」
「ええ、それは出来ますが」
「なら、俺達がジェネシスとヤキン・ドゥーエに攻撃を仕掛けたタイミングでクライン派に蜂起してもらって強硬派を拘束するというのも可能だな?」
「そうですね……恐らく可能だと思います。けれどもあの方達は私達以上に強く監視されていると思いますので、成功の目算が無ければ今は雌伏を選ぶかと」
「それは当然だな。だが、昨日も言ったようにこの戦争を終わらせるにはザフト側のトップ……いや、強硬派を取り除く必要がある。それが出来るのはアイリーン・カナーバくらいしか思いつかないからな。ここで動いて貰わなければ、ズルズルとこの戦争が続くか……俺達がザフトの保有戦力の大半を使えなくなるまで戦い続ける事になるかもしれないぞ?」
「……そうですね、分かりました。お願いしてみます。それではカナーバ様にお願いする材料にしたいと思いますが、ジェネシスをどう無力化するのか教えて貰えますか?」
「そうだな、それも説明しておくか。いいか、ジェネシスというガンマ線レーザー砲はジェネシス本体と一次反射ミラーの2つで構成されている。このうち一次反射ミラーに関しては使い捨てだから予備はあるだろうが、それを用意するにも相応の手間が掛かる。おまけに、現在はそちらの方に関してもミラージュコロイドの開発の遅れから十分な数が揃っていない可能性が高い。つまりは、その一次反射ミラーさえどうにかしてしまえば取りあえずの脅威はなくなる。ここまではいいな?」

 会議室にいる面々が頷くのを確認し、話を続ける。

「知ってる奴もいると思うが、俺の能力の1つである空間倉庫はコロニー並の大きさの物でも収納が可能となっている。……もっとも、生物の格納は無理だから無機物限定だが」
「つまり、その空間倉庫で一次反射ミラーを取り上げるおつもりでしょうか?」
「その通りだ。ただし、ここでジェネシスがまだ建造中というのが裏目に出るかもしれない。もしかしたら一次反射ミラーに作業員なりなんなりが残っているという可能性だな。その場合は俺の能力の一つであるスライムを使って作業員をどうにかしてから確保すると言う事になる」
「スライム?」
「その辺の説明はまた後でだ。で、一次反射ミラーを空間倉庫に格納した後はジェネシス本体に移る」
「おいおい、アクセル無しでヤキン・ドゥーエの部隊とやりあえって事か? それはちょっときつすぎるだろう」
「ムウの言いたい事も分かるが、一次反射ミラーはあくまでも使い捨て。予備がある可能性を考えるとジェネシス本体の方をどうにかしないと拙い」

 一次反射ミラーを空間倉庫にパクって戦闘に参加した所を、予備の一次反射ミラーを設置したジェネシスに後ろから撃たれるというのは洒落にもならない。

「ジェネシス本体の方は建設途中という事もあるし、制御室等もあるからまず間違いなく作業員やらザフト軍人がいる筈だ。これをスライムで排除……あぁ、排除と言っても殺すとかじゃなくてシャトルなりなんなりに纏めて放り込んで宇宙へ流す感じだな。とにかく排除した後はジェネシス本体を一次反射ミラーと同じく空間倉庫に格納する。ここまでくればヤキン・ドゥーエの方でもMSが出撃してきているだろうから、俺達がその部隊と戦ってザフトの戦力や注意をこっちに集めている間にアイリーン・カナーバに蜂起して貰い、パトリック・ザラを始めとした強硬派を確保して貰う。以上、これが俺達がやる事のざっとした説明だが何か質問はあるか?」
「アクセルが奪ったジェネシスはどうするんだ?」

 カガリの声に周囲の視線が俺へと集まる。

「俺が管理する事になると思う。ザフトに管理させるのは連合軍が納得しないだろうし、連合軍に管理させるのもザフトが納得しないだろう。かと言ってオーブに管理させると連合軍なりザフトなりが奪おうとするかもしれない。その点、俺の空間倉庫に入っている限りは俺以外は絶対に手出し出来ないからな」

 実はホワイトスターに攻撃機能がない為に、ジェネシスを装備させてみるのも面白いかもしれないと考えてはいるが……まぁ、この戦争を収めた報酬とでも思って貰おう。

「他には?」

 その後、細々とした質問が上がり、それに答える事20分程。俺達の行動を決める会議はそれで終了となった。
 さて、後はアズラエルが来るのを待つだけだな。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:37
PP:205
格闘:258
射撃:278
技量:268
防御:268
回避:298
命中:318
SP:454
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:294 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧