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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-

作者:伝龍
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第07話 狂い始める作戦

「おい!見てみろ…湾頭のところだ!!」

「!!?」

「ありゃあ、バーソロミュー・くまじゃねーか!?」

「何で何人もいるんだ!?」

湾頭の入り口付近で戦っていた海賊達が煙の中に人影を発見し、その中から現れた姿に驚き、声を荒げる。

「やっと出番だ!おめェら!!待たせたな!!」

おかっぱ頭に腰掛けをし、巨大な鉞を担いだ男…海軍本部の科学部隊隊長である戦桃丸とその後ろには海軍の科学者であるDr.ベガパンクが開発した『王下七武海』の1人、バーソロミュー・くまの姿をした『人間兵器』がズラリと並んでいた。

「あいつ!!シャボンディ諸島にいたくまみたいな奴らだ!」

「く、く、くまァァァ!?」

なぎ倒しながら進むルフィはかつて仲間共に仕留めた敵を思い出し、現在目の前で同じ人物と戦っているイワンコフはそのあり得ない光景に叫んでいた。

「あれが噂に聞く政府の『人間兵器』か…まったく、厄介なものを開発しやがって……だが、このままうまく行くとは思うなよ?センゴク…」

モビーディック号の上で『白ひげ』がその光景に噂で聞いていた話を思い出して、苦々しく反応するもニヤリと笑う。

『あれはこの前、シャボンディ諸島で暴れた奴らだ!!』

『複数のバーソロミュー・くま!?』

『それに数はあの時の比じゃねェ!!20人くらいはいるんじゃねェか!!?』

シャボンティ諸島で通信されているこの映像を見ていた人々も、つい先日に起こった騒動と同じ人物がいるのに驚いていた…その時の人数は本物もいれて5人だったが、今回はそれ以上の数が勢揃いしているのはあまりにも現実離れしていた。

一方、湾頭で現在の状況を確認した戦桃丸は子電伝虫を取り出し、ある所へと通信を繋いだ。

「オジキィ!!ちょっと計画と違っている様だぜ!?わいらが出る頃には湾内に海賊達を追い込める様になってるはずだが、ずいぶんバラけてるぞ!!」

『お~、悪いねェ。どうやら『白ひげ』が手を打っていたみたいだねェ~。』

電伝虫から間延びした答えが返ってくる…戦桃丸が通信をつないだのは自分の上司である『黄猿』……彼は『オジキ』と呼んでいた。

『白ひげ』は『エースの処刑時刻が早まる』と聞いた直後から、傘下の海賊達に指揮を任せて周りの軍艦を襲うよう指示を出していた……ついでだが、その時近くにいたバギーをあっさりと騙して、手伝わしており、そばにいたマルコは『呆れるほどチョロイ男だよい。』と呆れていた。

『だけども、大した問題じゃあないよ~。センゴクさんもそのまま縦に挟撃をしろって言ってるしねぇ。』

「分かった。軍艦も壊れるがいいか?」

『最小限で頼むよぉ……それと、あともう一つ言っておくことがあってねぇ。」

「?何だオジキ。」

いざ作戦を開始しようとした時に、作戦とは別の話をしてくる『黄猿』に戦桃丸は首を傾げる。

「実は『白ひげ』以上に厄介な問題が発生してねぇ…出来るならそっちの方を優先的に対処してほしいんだよねぇ。」

「…『白ひげ』以上に厄介?」

「…実はある男が『麦わらのルフィ』と同じようにエース救出のために一緒にやって来てねェ~、わっしが仕留めようとしたんだけど、腹が立つことに返り討ちにあってねぇ。」

「!!オジキが負けたのか!?」

『黄猿』からの言葉に戦桃丸は驚き、電伝虫を強く握りしめる。

「それだけじゃあないよォ~、ついさっき『王下七武海』の1人が負けたという連絡もあってねぇ……さすがのセンゴクさんも作戦に支障が出ると思って、わっしに対処するよう言われたんだよねぇ。」

「そうか……それは厄介だな。それで?どうすればいいんだ?オジキ」

「そうだねェ~、とりあえずパシフィスタはその男を見つけ次第、仕留めてくれるかい?他の海賊達はそのついでに仕留めれば、大丈夫だろうからねぇ……」

「分かった。すぐに準備に取りかかる!!」

「ちなみにその男の名前はジンドウ・シシ…白銀の髪をしているからすぐに分かると思う……頼んだよォ~?」

『黄猿』が言い終えるのと同時に戦桃丸は、『黄猿』からの命令を後ろに並んだパシフィスタ達に伝える。

「いいかお前ら!!これから攻撃を開始するが、ジンドウ・シシという海賊を見つけ次第、優先的に仕留めろ!!『包囲枠』から外れた海賊達はついでに仕留めながらでも構わない!!行けぇ、パシフィスタ!!」

戦桃丸が突撃の号令を下すとパシフィスタ達は一斉に動き始め、まずは包囲枠の外にいる傘下の海賊達を攻撃しようと掌や口からレーザーを放とうとするが……

スパッ!!!!!!

そんな音と共にパシフィスタ1体の腕がガシャンと氷上の上に落ち、その背後には刀を抜いて戦闘態勢をとっているシシの姿があった。

「どうやらまだ大丈夫のようだな。」

そう言うと振り向きざまに、もう片方の腕を肩の付け根から切り落とす…腕を切り落とされたパシフィスタは口からレーザーを放とうと光を集めるが……

「無駄だ!!」

シシはそう言うと幹竹割の如く、刀を振り下ろして真っ二つにした。

「(これがパシフィスタってやつか…確かに硬度は鋼鉄以上だが、大したことはないな)。」

俺は真っ二つにしたパシフィスタを見下ろしながら、他のパシフィスタを見やると驚いた表情でこちらを睨みつける戦桃丸の姿があった。

「!!お前か!オジキの言っていたジンドウ・シシってやつは!!」

我に返ったのだろう…俺の姿を見ると、本人かどうかを確認してくる戦桃丸に俺は少し意地悪をしてやることにした。

「質問に質問で返して悪いが、人に名前を聞くときはまず自分から名乗るってことを知らないのか?」

「その質問に答える義理はねぇな。わいは『世界一ガードの固い男』…したがって口も固い『世界一口の固い男』でもある戦桃丸だ。言っておくが、今のは質問に答えて名乗ったんじゃねえぞ?自分から言ったんだ。」

「分かってるよ…と言うか最初からあんたの名前くらい知ってたしな…そして、あんたがオジキと呼んでる奴が『黄猿』ってこともな。」

戦桃丸の答えに俺は初めから知っていた事を明かすと、戦桃丸は顔を顰める。

「ムッ!オジキの事を知っていると言うことはお前はジンドウ・シシだな?」

「ああ、そうだ。そして、あんたらの作戦をぶっ壊すためにパシフィスタを足止めしにきた…そこの奴みたいにな。」

そう言って俺はたった今、両断したパシフィスタを親指で指した…当然のことながら、完全に機能を停止している。

「!!そういやお前、どうやってこいつらを切った?こいつらの体は鋼鉄以上の強度で出来ている。そう易々と切れる訳がねえ!!」

「さあな?それこそ答える必要はない……さて、余計な話はいいからとっととかかってこい!それとも今更、作戦を断念するか?」

俺は刀を持った手で挑発するように手招きをする…その行動に戦桃丸は担いでいた鉞を手に取り、俺の方へ向けてパシフィスタに命令を下した。

「作戦は止めさせねえ!お前ら!あいつがジンドウ・シシだ!!命令通り、あいつを優先的に仕留めろ!!他の海賊達はついででも構わない!!行けぇ!!」

パシフィスタ達は即座に行動をし始め、俺に向けて掌や口からレーザーを発射させて仕留めようとする。

「さて、Dr.ベガパンクが開発した『人間兵器』…さっきは思わず破壊したけど、その戦闘能力はなかなかの物だし、ここは……」

俺はレーザーを躱しながら1体のパシフィスタに近づき、刀を持った手と反対の手をパシフィスタの顔に押しつけて力を込める。

『ピピッ』

すると電子音のような音と共にパシフィスタが向きを変え、レーザーを他のパシフィスタへと放ち始め、その内の1体にレーザーが着弾して爆発を起こした。

「!?何だ、こりゃあ!!」

「おし!うまくいったようだな。」

いきなり味方を攻撃し始めたパシフィスタに戦桃丸は焦りを隠せずにいた…その様子に俺はニヤリと笑いながら、刀を納めた。

「てめぇ…一体何をしやがった!!?」

「別に大した事はしてはいない…ただ、ちょっと暴走させただけだ。」

ニヤリと笑っている俺に向かって、戦桃丸が声を荒げて質問してきたので簡潔に答えてやった…俺が使ったのは『バグバグの実』の能力で、銃や大砲などの機能を暴走させるのだが、今回はパシフィスタに搭載されている機能にバグを発生させたのだ。

原作を見て、俺が思ったのはパシフィスタを利用できないかということだ…あれだけルフィ達を苦しめた兵器なのだから、破壊するよりも利用する方が効率がいいと考えた。

ちなみに鋼鉄の体を切れたのは『ブルブルの実』を使って、刀に目には見えないほどの細かな高周波を発生させたのだ…ホントはこんなのを使わなくても、すんなりと切れたのだが、これはいわゆる保険のようなものだ。

「(『白ひげ』の重要イベントにも対応することが出来るしな。)さて…どうだ?あんたらが開発した兵器が自らに牙を向いた感想は?」

「………!!」

俺の質問に顔を顰めながら、歯噛みをして睨みつける戦桃丸を俺は上機嫌な様子で見ながら、被害を受けていないパシフィスタ2体に近づき、両手を顔に押さえつけるとさっきと同じように力を込めると、同じ電子音が聞こえ、レーザーを放ち始めた。

「念のためだ、あともう2体暴走させておくぜ?…さあ、これで作戦を実行できるならしてみな?」

「おい!待て!!……くっ!!」

俺はそう言うと『白ひげ』のイベントを阻止するべく、モビーディック号へと向かい始めた。戦桃丸は行かせまいと俺に迫ろうとするが、暴走パシフィスタのレーザーが手前に着弾し、爆発を起こす…このままでは巻き添えを食らうと判断したのか、その場から一旦離れて別の場所へと移った。

「ちっ!お前ら!!あいつらを止めるんだ!!壊しても構わない!!」

正常に動いているパシフィスタに戦桃丸は命令を下すと、次にはパシフィスタ同士の戦いが始まっていた。


























『おい!バーソロミュー・くまの奴らが同士討ちを始めたぞ!?』

『仲間割れか!?』

シャボンディ諸島にて映像を見ていた人々は突然、バーソロミュー・くま同士が戦いだした光景に驚いていた。

「!?何が起こっている!!………!!ジンドウ・シシか!!?」

処刑台にいたセンゴクにもその光景は見えており、何事かと思ったがすぐにある男の名が浮かび歯軋りをしていた。

『分からない!!だが、あいつら不死身なのか!?人間じゃあねぇみたいだ!!』

観客の1人が戦いを観戦していて、互いに傷を負いながらも敵を倒そうとする様子に疑問を抱き始めていた時……

ブツッ!!

突然、3つの画面の内、両端の2つの映像が途切れて画面が真っ暗になった。その出来事に観客達は響めきを上げた。

『なっ…映像が切れた!!』

『だけどまだ1つ映ってるぞ!!』

唯一、真ん中の画面だけが今もマリンフォードの戦場を映し出していた……もちろん、これは偶発的な事故ではなくセンゴクが海兵に命じて意図的に通信を切らせた物であった。

「全ての映像が切れた時点で包囲壁を作動させろ!!その後、すぐにエースの処刑と共に敵を一網打尽にする!!」

「了解!!」

処刑台の上からセンゴクが命令を下すと、その場にいた海兵達が慌ただしく動きを見せ始める……

「!!…やべえ!このままだと、エースが…!!急がねぇと!!ハァ…ハァ…!!」

傷だらけになりながらも、処刑台へと向かうルフィはその言葉に息を荒げて、必死に敵をなぎ倒していた。しかし、そこへ……

「残念だけど、振り出しに戻りなよォ~~…」

「!!」

ドガッ!!!

目の前に『黄猿』が現れ、光の速さで蹴りを放ち、その威力でルフィは後ろへと転がりながら吹っ飛ばされる。

「ルフィ君!!」

「ハァ…ハァ……!…ジンベエ!!『大将』が出てきた…くそ!!」

転がるルフィをジンベエが途中で体で受け止めるとルフィは体勢を立て直し、膝をついて息を整え始めた。

「しっかりせい!手強い相手だが、急ごう!!ここに来る前から分かってたはずじゃ!どれだけの強敵が道を塞いでくるかを!!」

ルフィの言葉にジンベエは喝を入れると、『黄猿』の方へと目を向ける。さすがに海軍大将が相手だとこのまま進むのは厳しいと思っていた矢先……

「エースの弟!!もう体力切れか!?」

「え!?」

時代劇に登場する女の髪型の男が銃を持って走りながら、声を掛けてくる…突然、知らない奴に声を掛けられて、戸惑うルフィだがジンベエは見覚えのある顔に安堵の表情を見せる。

「おお…!隊長達じゃ!!こりゃあ、百人力じゃ!!」

ジンベエの視線の先にはさっきの男以外に複数の男達が集まってきており、全て白ひげ海賊団の隊長達だった。

「『大将』1人に止められてんじゃねェ!!一緒についてこい!!海軍の奴らが退いていくのはこっちにとってはチャンスだ!!このチャンスを逃す手はねェ!!」

「ハァ…よぉし!!あんにゃろうめ…!!」

頼もしい言葉と共に突き進んでいく隊長達に触発されて、ルフィも気力を振り絞った。

「おー…隊長達が相手かい?…あの男に勝らず、手強いねェ……」

向かってくる敵の姿に『黄猿』は自分を退けた男の姿を浮かべながら、迎え撃った。エースの処刑のカウントダウンが始まるにつれて、ますます激化する戦闘の光景を見ながら、センゴクは未だに映像の通信が切れないことに苛立っていた…作戦を開始するためには映像を一切映さないことが必須条件であるため、始められないでいた。

「通信は切れたのか!?」

「いえ、それがまだ…少しお待ちを!!」

センゴクの声に海兵が慌てて答えるが、通信が切れる様子は一切なかった…無論、シャボンディ諸島には残りの映像が1つだけだが、映っていて、音声も聞こえている。

『あー!そこにいるのは!!』

その時、場面が切り替わり、煙の中に佇む男をわざとらしく見つける声が聞こえてきた。

「!?おい!何をやっている!!グズグズするな!!」

未だに映像電伝虫の通信が切れていないことに何をもたついていると言わんばかりにセンゴクは声を荒げるが、その間にも通信は続いていく…突然、場面が変わって訳の分からない声がするため、シャボンディ諸島の観客も首を傾げる。

『今までその正体をひた隠しにしていたが!!あの『海賊王』ゴールド・ロジャーの船に乗っていた『伝説の船員』の1人!!大海賊の『道化のバギー』船長では!?』

声を掛けられ、男はクルリと振り返るとそこには……

『え?確かにそれはおれさまのことだが?』

赤くデカイ鼻は変わらなかったが、それ以外は……シシが見れば…いや、シシのいた世界の人間が見れば、歌舞伎独特の化粧である隈取に似た化粧をしていた。

しかし、バギーのしているものは、目の周りを黒く塗り、同じく頬に黒の太い3本ひげを書いており、もはや元の物とは程遠いとなっていた。

『は?』

その映像が出た瞬間、シャボンディ諸島の人々全員の思いは1つとなった。

その間にもバギーの声が映像と音声で聞こえてくる。

『おれさまが伝説の海賊だってのは秘密にしていたはずだが…』

『…キャプテン・バギー、本当にそのメイクで合ってるんですか?何か、間違っているような気がするんですけど……?」

『バッキャロー!!途中で話しかけてくんじゃねェ!!』

映像の向こうではバギーがセリフを言っている途中で、囚人の1人が恐る恐る手を挙げながら質問してくるので、バギーは大口を上げて、怒鳴りつける。

「さっさと映像を切れと言ってるんだ!!このままじゃ、作戦が先に進まん!!」

「それが映像電伝虫がインペルダウンの囚人共に1匹奪われまして、映像を切ることが出来ません!!」

「何だとぉ!!?」

そんなやりとりを見たセンゴクは一刻も早く映像を切るよう命じるが、映像電伝虫が奪われたとの報告を聞いて驚きを見せた……その間にもバギー達の会話は続いていく。

『いいか野郎共ォ!!『キャプテン・バギーの名を揚げろ大作戦』の実行は今しかねェ!!これが成功すれば全世界がドギモを抜かれること受け合いだ!!』

『だけど…どうもそれじゃ、ただの落書きにしか……』

『何ィー!!お前…まさか俺が見習いの時に、たまたま読んだ『ワノ国』について書かれた書物の中の『カブキ』を疑ってんじゃねーだろうなァ!!」

『いえ!!そんな事は!!』

バギーの迫力に滅相もないといった感じで両手を振る囚人……バギーは見習い時代の時にたまたま略奪品の中にあった1冊の本を軽く読んだ時の事を囚人達に聞かせていた。

『最初は興味がなかったが、ある部分を読んでおれはビビッと来たんだ!!何でも、斬新な動きや派手な装いを取り入れたものだというじゃねえか!!これはおれさまにピッタリだと思わねェか!?』

『お、思います!!』

両手で拳を作りながら、力説するバギーに思わず頷く囚人達。

『この『クマドリ』と呼ばれる化粧は『カブキ』に必要とされている物だ!!絵は残念ながら覚えてねえが、恐らくこれで合ってるはずだ!!野郎共ォ!!いいから続けるぞ!!』

『お、おう!!!キャプテン・バギーが言ってんだ!!間違うわけがねえ!!』

バギーの言うこと成すこと全てを尊敬している囚人達はその言葉に頷き、続きを始めた。

『おい!!戦場はどうなってんだ!?』

『何で他の映像が切れたんだ!?』

『エースやバーソロミュー・くまの軍団を映せー!!』

しかし、シャボンディ諸島の観客達はそんな事よりも他の状況が気になるため、他の場面を映せとの要望の声が上がっていた。


























一方、モビーディック号の甲板で一連のシシの動きを見ていた『白ひげ』はニヤリと笑いながら、眺めていた。

「あの小僧…やるじゃねえか。」

『白ひげ』が思わず、シシを賞賛する言葉を口にする。

「オヤッさん!」

後ろから『白ひげ』を呼ぶ声が聞こえ、振り返ると額に蜘蛛の入れ墨を入れて、巨大な刀を手にした海賊がゆっくりと歩いてくる…その顔に見覚えのある『白ひげ』はその海賊の名前を呼んだ。

「スクアード!てめぇ、無事だったのか。さっき連絡をいれたんだが…」

「ああ、すいません。」

『白ひげ』の傘下である『大渦蜘蛛』と呼ばれる男であり、新世界では名の轟く船長でもあった。『白ひげ』は最初、全海賊団の指揮を任せようと通信を入れたのだが、その場にいなかったため他の船長にその役目を任せたのだった。

「後方の傘下の海賊は大丈夫の様だ……何故か奴ら、仲間割れを始めやがったから。」

スクアードは刀を構えながら、『白ひげ』の横を通り抜けて前へ出るのを見ながら『白ひげ』はこの先の事を話し始めた。

「ああ、それなら安心だ…だが、いつまでも悠長にしていられねえ……ここからは俺も出る!!一気に攻め込むぞ。」

「………」

『白ひげ』の言葉に黙り込むスクアード…その様子を疑問に思った『白ひげ』は再び声を掛ける。

「?どうした、スクアード。」

「いや…そうですね。俺達も全員あんたにゃ大恩がある。白ひげ海賊団の為なら、この命も投げ出すつもりだ!!」

鞘から刀を抜くとゆっくりと持ち上げて構えるスクアード……その姿は少し先で戦っていたマルコにも見えていた。

「ん?スクアード、あんなところに…」

電伝虫で呼びかけた時にその場にいなかった男の姿を見つけたマルコは今までどこにいたのかという感じで見遣る……その時!!

ガキン!!!!!

「「!?」」

金属音が鳴り響き、『白ひげ』とスクアードは同時に驚いていた…その視線の先には……

「おいおい…いきなり何てことをするんだ?」

片手に刀を持ち、スクアードの刀を止めているシシの姿があった。 
 

 
後書き
第07話を投稿いたしました。

パシフィスタ戦はシシのチートな能力を使ってここは破壊するよりも味方にしてみました。あれだけの性能をもったパシフィスタを使わない手はないと思ったのは自分だけではないとは思っています。

ここで再びバギー登場!『キャプテン・バギーの名を揚げろ大作戦』はここで行いました。歌舞伎の人が見たら絶対怒られるだろうなという内容は完璧にオリジナル(捏造?)ですが、いいアピールになったと思います。

最後にオリジナル悪魔の実を紹介です。

名前:バグバグの実
種類:超人系(パラミシア)
備考:銃や大砲など武器の機能を変化させる。この能力で武器の機能を低下させたり、あるいは使えなくしたりすることが出来る。今回はパシフィスタに搭載された機能を暴走させて、仲間割れさせることに使用された。但し、この能力は自動的に発動するため、敵味方問わずに行われるが、シシは自在にコントロールしている。

名前:ブルブルの実
種類:超人系(パラミシア)
備考:振動を発生させる事ができる。その大きさは自在に変える事ができる。しかし、振動が大きければ大きいほど発生させる時間が短くなる。今回は刀の刃の部分に高周波を発生させて、パシフィスタの鋼鉄の体を切り落とした。 
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