| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

魔法少女リリカルなのは 小さい頃から時空管理局に勤めていた少年

作者:stk
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

痕跡

 
前書き
皆様。お久し振りです。
8月1.11.21.31日を予定して最新4話を投稿します。
 

 
「ありがとう。なのは。」
えっ。
一瞬のことだった。
見たことのない風景に未来君が一人だけ立っていて私の魔法に当たって虚数空間に落ちていく。
そんなものが私の頭に入ってきた。
「未来君がいない世界はつまらないよ。」
私の本当の気持ち。
友達を一人亡くした私は心のどこかに小さくはない穴が空いているような気がした。
「なのはさーん。訓練の時間ですよ。」
いっけない。
訓練のこと忘れてたよ。
今頃未来君のこと考えても遅いよね。
それよりも今は残り少ないこの部隊での生活を楽しむよ。
未来君の分まで。

「最近ミッドチルダ各地で異常な魔力反応があるんよ。悪いんやけど調べて来てくれん?」
はやては異常な魔力反応を強調していた。
それは私たちに関係のあることなのかもしれない。
「これとは別かもしれんやけどな。スカリエッティーが軌道拘置所から脱獄したらしいんよ。」
私のとなりにいたフェイトちゃんも驚いている。
無理もない。
脱獄する力があるとは思えないの脱獄されたのだから。
「魔力の痕跡を調べたところ面白い結果が出てきてんや。」
はやてが見せてきたタブレットを除くと、そこにはJS事件の際に死んだはずのオーリ・スクライアが載っていた。
「この痕跡に該当するのはこの子だけなんよ。」
この子なら簡単に脱獄させることが出来るわ。
でも死んでるから結局のところは誰が手伝ったのかはわからないの。
そうなるとヒントがありそうなのはやっぱりあそこかな。
「はやてちゃん。それじゃあ 手がかりが有りそうなところいってみるね。」
「おおきにな。」
でもおかしい。
生きているなら何故隠れていたのだろう。
多くの局員を殺したのは部隊の上層部だけ。
つまり彼は関係がないはず。
それなのに隠れていたとなるとなにかがあるはず。
「今回も未来君が絡んでるんかな。」
夏村未来。
最年少で准将まで上り詰めた。
しかし去年の事件が原因で死亡した。
しかも彼は命を自らの手でおとした。
発見されたのは事件翌日。
局員襲撃について話を聞こうと思って訪ねた。
すると彼は部隊長室の椅子の上に座っている状態で死んでいた。
享年9歳(実際は17歳)
しかしオーリ・スクライアについては分からないことが多かった。
彼は局員襲撃には参加していないのに揺りかご浮上地点で死亡していた。
不可解だったが地上本部の独断で強行調査専門部隊は全員死亡と発表された。
「とにかく行ってみようかな。あの場所に。」


「作戦は予定通り進めています。しかし管理局にバレるのは時間の問題です。」
一人の青年が誰もいない指令室の無線機から連絡をしていた。
よく見てみると局員の服装をしている。
『わかった。当分管理局の動向を探ってみる。スクライア二等陸士はそこで待機ね。』
「了解しました。」
そう言い通信を切ると彼はデータを全て消した。
これは局員にバレないようにするためのものである。
彼こそが転移魔法の使い手であるオーリ・スクライア二士である。
彼は今も未来と大体は行動を共にしている。
しかしそれ故信頼もあり、今回の単独命令を出されたのだ。
「一年でここまで荒らされるなんて。僕たちがここを去った後に何があったのか気になるね。」
指令室はIDカードを翳さなければ入れない仕組みになっているが他は普通に入ることが出来る。
一番酷かった場所は部隊長室。
棚やロッカー、机等といった収納関係の家具は壊され、窓ガラスは割られていた。
いわゆる廃墟である。
ここが僕たちの職場には思えなかった。
「それにしても電力が止められてなくて良かったよ。止められていたら通信も出来ないもんね。」
この隊舎には太陽光発電システムが取り付けられてはいるが必要最低限の発電しか行えない。
不便だったこともかなりあった。
今思えば結構厳しい生活だった。
あと一週間もここにいるのは骨がおれそう。
その時だった。
隊舎周辺に魔力反応が確認できたのは。


「なのはさん。ここにスクライア一等陸士がいるのですか?」
「どう見ても廃墟ですよ?」
スターズ分隊のフォワードはここにいることを完全に否定した。
それに対してなのはとヴィータは違和感を感じていた。
「どうしたんですか。隊長たち怖い顔してますよ。」
その原因は隊舎の外観が前回来たときよりも片付いていたからだ。
それもたった少しだけ。
ここは閉鎖と同時に多くの不良によっていろんなものが壊された。
ロビーは足の置くスペースが無かったのに今は瓦礫をどかして作られた小さな通路が見えた。
「なのは。これってやっぱり。」
「うん。間違いなくここにいるよ。」
強行調査専門部隊の中でも転移魔法に特化した魔導師。
「ヴィータちゃん。結界を。」
「任せろ。」
アイゼンを構えて結界を張るヴィータ。
スクライア二士はここに閉じ込められてしまった。
それでも彼は見つかることはあり得ない。
何故ならここには入り口がない空間。
つまり転移魔法でないと入れないところがあるのだから。
「スバル、ティアナ。行くよ。」
「「はい。」」
四人はついになかに入ってきた。


一方でオーリ・スクライア二士は未来に応援要請をしていた。
しかし待っていたのは悲しい決定だった。
『すまない。いつもの場所に避難してくれ。結界が解除され次第助けに向かう。』
「そんな。ここから抜け出す方法は無いのですか?」
ここにいては見つかってしまう。
直感的にわかったスクライア二士は逃げ道を訪ねた。
『それなら僕より君の方が詳しいのではないか?』
確かにその通りなのだけれども。
部隊長専用の抜け道とかを期待していた。
「わかりました。頑張ってみます。」
『すまない。』
通信機を切ると毎度同じく履歴を消して避難をした。
重要書類保管室。
重要書類保管室はドアがない部隊機密の情報庫。
多くの歴史的資料から現代資料を取り扱う書庫。
重要書類保管室は転移魔法が使用できる僕がいないと入れない様に作られている。
と言っても壁を壊されては意味がないけど。
それに重要書類保管室は無限書庫で分からないことが分かったりする。
地上本部の上層部は重要書類保管室のことを「第二の無限書庫」と呼ぶ。
僕は魔力を抑えながら転移魔法を使った。
重要書類保管室に入ってしまえば勝ったも同然。
あとは魔力反応を抑えてじっとしてよっと。
それとちょっと抵抗しようかな。
この部屋にある隊舎全体に広がる防衛システムを起動して。


「なのはさん。」
ティアナも気づいたの。
やっぱり成長しているよ。
「うん。もっと奥で魔力を感じたんだよね。」
「はい。」
誰かがいるのは間違いがないでも結界の外に逃げ出さないと言うことは低ランクの魔導師。
そんな人は強行調査専門部隊にいなかったはず。
それならいったい誰がこんなことを。
『緊急事態発生。緊急事態発生。』
えっ。
『隊舎内に不審者を発見。防衛システムを作動します。局員を戦闘準備をしてください。』
すると警備ロボット(とあるシリーズで出ているもの。)が取り囲んできた。
もちろん対した攻撃力を持っているはずもない。
不可解なのは防衛システムを起動させることができたこと。
部外者なら出来ないはず。
それに部隊の上層部しかシステムを起動出来ない。
となると私が疑っていたスクライア二等陸士は今回の犯人ではない。
となるとモンディアル三等陸尉かオオカリ二等陸佐、未来君の誰か。
しかしそれだけ大きいな魔力反応はなかった。
ならいったい誰が?
ガシャーン。
「へっ?」
どうしてここからものとがしたの?
確かここは案内図では何もないただの空洞だったはず。
ってまさか。
「ティア。ここの壁を壊して。」
「えっ、でも。」
「いいから。」
するとティアナが魔法を使って壁を撃ち抜いてしまった。
「嘘だろ。どんな教育をされたら壁をぶち破るんだよ。」
そこには私の予想通りオーリ・スクライア二等陸士がいた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧