| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン~冥界を司る女神と平和の創り手~

作者:ほにゃ~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第2話 学校と決まり事

その後、詩乃は泣き疲れて眠ってしまった。

取りあえずベットまで運んで布団を掛ける。

スーパーの件はまた今度お願いしよう。

取りあえず俺も家に戻り、明日の準備をしないと。

明日から新しい高校に行くことなっていて、学校側から登校時間より早目に来てくれと言われてる。

軽く晩飯を済ませ、シャワーを浴び眠りについた。





朝、目が覚めて、すぐに新しい制服に袖を通し、朝食を摂り家を出る。

暫く歩くとこの先自分が通う高校が見えた。

颯爽と職員室に向かい、担任になる教師と顔を合わせた。

ホームルームの時に紹介するとのことで、それまでは応接間で待機をいわれた。

30分程時間が経ち、担任がやって来て俺は教室まで連れていかれる。

「お前ら席に着け。今日は転校生を紹介する」

「先生、男ですか?女ですか?」

「男だ。とにかく椎名。入れ」

担任の指示を貰い教室に入る。

教室をざっと見まわし一人の生徒が目に入った。

それは詩乃だった。

詩乃は驚いた顔をしてこっちを見ている。

適当に自己紹介を済ますと担任は俺の席のことで悩んでいた。

教室の空いている席が詩乃の隣しかない。

どうやら、教師までも詩乃の昔のことを気にしてるのか。

俺はそのまま歩き出し、詩乃の隣に座る。

「よろしくな」

「あ、よろしく」

担任は何が言いたそうだったが結局その後何も言わずにHRは終了し、そのまま1限目が始まった。




1限目が終了すると俺のもとに色んな奴がやって来た。

今どこに住んでるだの、どこからきたのだの、趣味はなんだのだの様々な質問をされた。

まぁ、転校生の宿命みたいなものかな。

そして、4限目までが終わり昼飯の時間になった。

仲のいい者同士で机をくっつけて食べたりしている。

詩乃は昼休みになるとすぐに教室を出ていった。

俺は一緒に食べようと言ってきた男子に断りを入れてから詩乃の跡を追った。

「お~い、詩乃」

名前を呼ぶと詩乃は振り返って俺を見るやいなや

「学校ではあまり私と関わらない方がいいわよ」

おそらく、事件のことを言ってるんだろう。

「そんなことしたら詩乃が一人になっちまうだろ。詩乃を無視して友達作るぐらいなら友達無しでも

詩乃と一緒にいるよ」

そう言って詩乃の頭に手を乗せる。

何というか詩乃の身長は手を乗せるのに丁度いい。

「・・・ありがと」

詩乃はわずかに頬を赤らめる。

「あ、そうだ。放課後さ、学校内案内してくれよ。ついでに昨日言ってたスーパーもおしえてくれ」

「ええ、分かったわ」

その後昼飯を思い出し、詩乃に購買までの道を教えてもらった。



「あ、椎名君。ちょっといいかな?」

放課後、一人の女子が話かけてきた。

確か委員長の小鳥遊さんだ。

「何?」

「もし、よかったら今から学校の案内でもどうかなって思って」

「あ、ゴメン。俺、し・・・朝田さんにお願いしたから」

そう言うと小鳥遊さんは気まずそうな顔をした。

小鳥遊さんだけでなくクラスの皆が黙りだした。

「ちょっと、椎名君、正気なの?」

この人は確か遠藤さんだったかな。

「いたって正気だが?」

「そっか、知らないのか。なら教えてあげるよ。朝田さんはね、人殺しなんだよ。」

あ~なるほどね。こういう人か。

多分この人が朝田さんのことを調べてそれを学校中にばらしたんだな。

「それがどうした?」

「分かんないの?人殺しだよ?気持ち悪いでしょ?それとも何?信じてないの?」

「いや、信じるもなにも朝田さんから直接その話を聞いたし」

俺のセリフに遠藤さんやクラスの皆が驚いていた。

「な、なら、どうして」

「仲良くするのか?答えは簡単だよ。お隣さんで友達だから。これ以上になんか理由ある?」

遠藤さんは何も言わずに呆気にとられてる。

「よし、それじゃあ、朝田さん学校案内頼むね」

「え、えぇ」

そのまま鞄を持ち詩乃の手を掴み教室を後にする。



「その、よかったの?」

学校案内が終わり今度はスーパーまでの道のりを教えてもらった。

詩乃も買いたいものがあったらしく一緒に行くことになった。

その道中に詩乃がこう聞いてきた。

「いいんだよ。別に」

「でも、秋人これで完全にクラスで浮いたわよ」

「ハハハ、それはそれで結構だよ」

そんなことを話しているとスーパーに着いた。

中に入ると結構品揃えがよく、値段が詩乃の言う通り家の近くの奴より安かった。

「詩乃のお陰で出費が安く抑えられて助かったわ」

「そう、よかったわね」

詩乃はほんの少しの量の食材を買っていた。

あれだけじゃ、物足りないっと思うんだが。

一人で少ない量の食事をするのか。

それって寂しいよな。

「なぁ、詩乃はさ、カレーって食えるか?」

「?えぇ、食べれるけど」

「辛口と中辛と甘口、どれ派だ?」

「・・・中辛」

「肉は牛と豚、鶏どれが好き?」

「鶏ね」

「よし!詩乃、今日から一緒に晩飯食おうぜ」

「え!?」

やっぱり驚くよな。

詩乃のことだから断ると思うけど断ったら断ったらで無理矢理でも一緒に食べさせよう。

「べ、別にいいけど」

お?意外にもOKがでた。

「でも、どうして?」

「一人で食べる飯は寂しいもんだからな。だったら、一緒に食った方が寂しくないだろ。

それに、一人暮らし同士、仲良く食べようぜ」

詩乃は少し唖然として、そして僅かに笑い

「わかったわ」

「よし、ならカレー作って行くから少し待っててくれな」

「私の所を使っていいわよ。そっちのほうが楽でしょ?」

「そうか?なら、お言葉に甘えさせてもらうわ」

こうして詩乃と晩飯を毎晩食べることになった。 
 

 
後書き
第3話あたりで新川君を出す予定です。

そして第4話あたりからGGOの話を始めます。

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧