| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダーオーズ 心が熱くなるもの

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第三十一章

 ダブルとアクセル達もだった、無事彼等の敵を倒し終えていた。全ての戦いは無事終わった。
 火野とアンクは闘技場のモニターで全てを観てから外に出た、外には後藤達が揃っていた。
 その中で伊達が二人に笑顔でこう言って来た。
「じゃあ帰るか」
「はい、そしてですね」
「美味いものでも食うか」
 これが伊達の提案だった。
「そうするか」
「そうですね、それじゃあ今からバイクに乗って」
「クスクシエに戻って」
 そしてそこでだというのだ。
「食うか」
「アイスだな」
 アンクは何といってもこれだった。
「それだな」
「さて、それでは俺はだ」
「そうだね、僕もね」
 左とフィリップは火野達から離れようとする、それは照井もだった。
 だがここで亜樹子が彼等にこう言った。
「待つんや、こうした交流はするもんや」
「ではクスクシエに残って食えというのか」
「そう言うんだね」
「そや、ここは残ってしっかり食べるで」
「では一緒に食うか」
「クスクシエでね」
 後藤と湊が亜樹子の言葉を聞いて言う、ライダー達はまずはクスクシエに戻った。
 そこで知世子が出したベトナム料理で乾杯する、祝勝の宴が終わってからだった。
 照井はベトナム料理の代名詞と言っていい生春巻を食べてからこう言った。
「ではいいな」
「ああ、そうだな」
「今日はこれでね」
 照井の言葉に左とフィリップも応える。
「俺達は風都に帰る」
「そうさせてもらうよ」
「そうなんだ、それじゃあ」
「また会おう」
「何時でも待ってるよ」
 左とフィリップは火野に微笑んで応える。
「俺達は仲間だからな」
「何かあったらうちの探偵事務所に来てね」
「ああ、じゃあそうさせてもらうよ」
 火野も二人に微笑んで応える。
「その時はね」
「お金のことも相談に乗るで」
 亜樹子は照井の横から明るく言って来た。
「そやからこれからもあんじょうな」
「ではな」
 照井も微笑んでいる、そのうえでの言葉だった。
「また会おう」
「そちらも何かあったら来い」
 アンクも風都の戦士達に告げる。
「何時でもな」
「わかった、そうさせてもらう」
 照井はアンクのその言葉に応えながらヘルメットを被って彼のバイクに乗る、亜樹子はヘルメットを被ってその後ろに乗る。
 左とフィリップもそれぞれヘルメットを被って彼等のバイクに乗った、そのうえで彼等は風都に戻っていった。
 火野達はクスクシエに残っていた、その中でだった。
 比奈と知世子が火野とアンクにこう言って来た。
「それで映司君達はこのまま残ってくれるのね」
「店で働いてくれるのね」
「ううん、また戦うことになるしね」
「それならな」
 二人もこう返す。
「ここにいていいかな」
「残ってやるぞ」
「部屋はそのままにしてあるからね」
 知世子は二人に対して笑顔で答えた。
「そのまま入ってね」
「アイスもあるか」
「ええ、幾らでもね」
 それも大丈夫だとだ、知世子はアンクに答える。
「それじゃあいいわね」
「入ってやる、ではな」
「よし、俺も一旦鴻上さんの事務所に戻るか」
「俺は俺の病院に戻るよ」
 後藤は真剣な顔で、伊達は気さくな笑顔で言った。
「また何かあったらすぐに来る」
「すぐに呼んでくれよ」
「僕も僕の時代に戻るよ」
 湊も言う。
「何かあったらすぐに呼んでね」
「一旦皆お別れになるね」
 火野はこのことに少し寂しさを感じた、だがだった。
 比奈と知世子、そしてアンク達を見てすぐに微笑んで言った。
「そういう訳でもないか、俺はいつも一人じゃないな」
「安心しろ、いつもいてやる」 
 そのアンクが応えてくる、目つきは悪いがそれでも彼は火野と共にいるというのだ。
「少なくとも御前は一人じゃない」
「そうなんだな」
「そうだ、ではいいな」
「今は休むか、パンツを洗濯してから」
「ここでもパンツか」
「いや、下着はちゃんとしないと駄目だろ」
 火野はここでもトランクスにこだわる、彼にとってはこのことは絶対だった。
 それで比奈と知世子にも言うのだった。
「とりあえず洗濯板とかは」
「洗濯機あるから安心してね」
「何時でも洗濯していいわよ」
「そうなんだ、じゃあまずは明日はく分を洗濯して」
 そしてだというのだ。
「今日は休むか」
「またすぐ戦いになる、だがそれまではな」
「ああ、休もうか」
「食え」
 アンクは自分が食べているアイスと同じ種類のアイスを差し出した、そしてだった。
 まずは自分がそのアイスを食べてそうしながら火野に言った。
「美味いぞ」
「悪いな、貰って」
「気にするな、パンツだけが人生じゃない」
 これが今のアンクの言葉だった。
「色々と楽しめ」
「戦いの間まではか」
「そうしろ、その時まではな」
 アンクは再びパートナーとなった火野に対して言いアイスを食べ続けた、火野も彼と共にそのアイスを食べる。二人で食べるアイスはよく冷えていて実に美味かった。


仮面ライダーオーズ 心が熱くなるもの   完


                    2013・5・11 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧