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ソードアートオンライン VIRUS

作者:暗黒少年
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アッシュとルーク

 
前書き
アッシュとルークを出します。今回はゲツガのバトル。次はリクヤのバトルでラスト。 

 
 リクヤを先頭に洞窟を探索する。この洞窟の中には本当に初見ではわからないような罠があったがリクヤがなぜか知っているおかげで切り抜けることが出来た。

「しかし、リクヤ。お前の言ってることってほとんどあってるな。これもそのテイルズって言うゲームのおかげか?」

「当たり前だろ。お前も元の世界にあったら絶対一回はやったほうがいいぜ。あのゲームはい絶対やって損はないと思う!」

「リクヤ、熱く語りすぎ。でも私も聞いてたらなんかやってみたくなったし、リクヤに貸してもらおうかな?」

「おう!テイルズに関しては任せとけ!」

と話を進めている間に中間なのか大きなスライドドアのようなもので立ち止まる。その扉の前からは異様な空気が流れてきている。

「なんかココだけちがくないか?」

「リクヤ、この先に何かいるの?」

 ゲツガとユカはリクヤに聞く。

「えっと確か、この中には六神将がいたんだけどココも似てるかわかんないからどうなってるかは俺にも……」

 六神将とは何のことかわからないがどうやらこの奥にボス並のモンスターがいる。リクヤもユカもそう思っているだろうし、なによりこの扉から出ている威圧感がこの中に相当な奴がいることが分かる。

「ゲツガ、リクヤ、入るの?」

「とにかく入るしかないんじゃねえの?ここが中間地点だしこの先に行かなきゃゲツガの目的を達成することは出来ないからな」

「ああ。この先に何があるか知らないけど行かなきゃ帰れないからな」

 そして扉に触れるとスライドして開く。中はくらい廊下のようなものだがその奥には光が漏れている。ゲツガ、リクヤ、ユカの三人は何のためらいもなくその扉の中に入って行った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 暗い廊下を通り抜けると先ほどの空間よりもかなり広いフロアにでた。あたりに機械はないが中心に二人の赤髪の剣士が立っている。その姿は服装以外まったく同じ、いやよく見ると聞き手も違う。

「あいつらプレイヤーか?」

「何でこんなところにプレイヤーがいるのかしら?」

「マジかよ……こいつらはアッシュとルークだぜ」

 敵の正体をすでに知っているリクヤはつぶやいた。どうやらこの二人のことも知っているらしい。

「リクヤ、こいつらの正体知ってるのならどんなやつなのか教えてもらいたいんだけど」

「黒い方がアッシュ、白いほうがルーク。ルークはアッシュのレプリカなんだけど色々と説明すると長い」

「そこら辺は省いていい。リクヤ、あの二人のうちどちらが強いの?」

「どっちが強いとか正直、俺の視点からじゃ微妙だな。でも、この二人は強いってこと普通にわかるだろ?」

 そう言ってリクヤは素早く両手剣を抜刀する。ゲツガもユカも同じように戦闘態勢に入る。すると今まで数十メートル先にいたアッシュとルークがものすごい速さで迫ってくる。そしてアッシュはゲツガに、ルークはリクヤに向けて先ほどリクヤがしたときと同じような色のライトを剣に帯びさせながら叫んだ。

「「双牙斬!!」」

 二人の剣は上段から切り下ろされる。ゲツガはそれを回避して攻撃に移ろうとするがリクヤが叫んだ。

「ゲツガ、まだスキルは終わってない!」

 その叫びに身体を制すると剣先を目で追う。確かにリクヤの言う通りソードスキルの光はまだ消えておらず、ものすごい勢いで斬り上げられてくる。ゲツガはそれを何とかかわして距離を取る。しかし、今まで見たことのない動きだから予測がつきにくい。

「こいつら厄介だな……リクヤが言わなきゃ相当痛い目にあってたな、こりゃ……」

 ゲツガは背中に嫌な汗が流れるのを感じる。これは相当気を引き締めなければならない、いや最悪の場合ウィルスの力を使ってこいつら二人を叩き伏せるしかない。しかし、この二人が人間と同じ姿をしているため少し気が引ける。

「ユカ!俺とリクヤのサポートしながら行動パターンの把握、それか癖を探してくれ!そしたら俺が指示を出す!!」

「わかったわ!」

「何かゲツガってアスナと違った指揮官ってタイプじゃん!」

「それはどうも!!」

 そして、ゲツガはアッシュと、リクヤはルークとの戦闘が始まった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 ゲツガとリクヤはアッシュとルークに突撃する。ゲツガはまずアッシュに向けて剣をアッパーの要領で斬りあげる。それを後ろに飛んで避けられると素早く腕を放して逆の手で掴み叩きつけるように斬り下ろす。それも避けられ、今度はアッシュが攻撃をしてこようとするがユカの支援で攻撃に移れずにアッシュは離れた。

「ユカの援護って案外正確で安心できるな」

 そんなことを呟きいてアッシュとの距離をじわじわと縮めようと走る。しかし、近づくにつれてアッシュが何か言っているのに気付く。

「鋭召来!!」

 そう言っている。リクヤならこの意味を知っているだろうがゲツガにはこの意味がまったくわからない。しかし、このまま何もしないのも癪なのでゲツガは逆手持ちの剣を後ろまで大きく仰け反らせる。

 すると、剣がライトグリーンの光を纏う。リバシーブル・ドラグナーは衝撃付きの横一線の攻撃だが床に叩きつけるようにして衝撃波をアッシュに食らわせようとしたが、アッシュはジャンプして避けるとそのままゲツガに向けて突っ込んで来る。

「列波掌!!」

 アッシュは腕を赤く光らせると何かを放ってくる。

「衝撃波!?」

 相当な速さで飛んでくる衝撃波を切り伏せる。すると、すでにアッシュは目の前にまで来ていた。それに驚いて後ろに飛び退く。そのあと、目の前、数センチ先を剣先が掠める。

「あっぶね!!」

 そう言った後、アッシュは更なる連撃を繰り出してくる。

「双牙斬!!」

 アッシュは最初に使ったワザを使用してくる。それは一回見て軌道などがわかったため、避けるのはたやすかったがその後が問題だ。いきなりアッシュが目の前から消えたのだ。

「ッ!!」

 あたりを見渡そうとするが背中で剣が空気を斬る音が聞こえたので反射的に身体が反応して剣を背中に出すと剣にものすごい衝撃が走り身体が浮く感じがする。

「飛燕瞬連斬!!」

 そしてゲツガはそれを直撃は剣で弾いて避けれたものの全ては捌ききれずに幾つかの剣撃を食らってしまう。

「ッ痛……痛えな、このやろう……」

 ゲツガはアッシュを見る。アッシュはまた鋭召来と唱えている。あの呪文みたいな物に何の意味があるのかわからないが、先ほどのリクヤの言うテイルズのスキルのブーストかなにかになっていることを予想する。

「こりゃきついぜ、リクヤならわかるから何とかわかるかもしれないが俺はどうもわからないぜ……こりゃ、元の世界に戻って帰ったらテイルズやってみるかな」

 ゲツガはそう呟くと剣を強く握り直した。そして再びアッシュに飛び掛る。アッシュは素早くその場を移動してゲツガに向けて剣で斬りかかる。

「通牙連破斬!!」

 アッシュは剣を下から斬りあげで浮かされる。こいつらの攻撃には衝撃のような付加効果のようなものがついているのかわからないが厄介である。

 追撃を弾いて逸らすがやはりあちらのほうが攻撃速度が上まっているため完全には防ぎきれない。しかし、ある程度の攻撃パターンはわかる。こいつらはほとんどスキルしか使わずに攻撃をしてきていない。だからこの攻撃を記憶すればこちらに有利となる。しかし、アッシュは空中を落下しながら何か叫んだ。

「サンダーボルト!」

 そう言うと視界が薄暗くなる。上空を見ると雲のようなものが発生していた。アッシュはサンダーボルトと叫んでいたので、多分この雲みたいなものから雷が落ちてくるのがわかる。

「テイルズってSAOでも何でもありなのかよ!?」

 ゲツガは素早く袖から短剣を振り出して、雲に向けて投げる。ちょうど雷が落ちてくるところに当たったため雷は短剣からスパークのようにあたりに撒き散らされる。

 ゲツガは放電されている電撃をを避けながらアッシュに近づく。アッシュは電撃が地面にぶつかって上がった煙によりゲツガの姿を見失っている。そしてゲツガはアッシュまで辿り着く。アッシュはようやくゲツガに気付き、スキルを使おうとする。しかし、ゲツガはそれを許さずに鳩尾に向けて掌底で突く。アッシュはスキルを使う前にキャンセルさせられ、身体も浮かされる。そこにゲツガはイラトゥス・エステ・ドラコを使いさらに高く上げる。そしてゲツガは自分も跳んでアッシュに近距離を保ったまま、連続で斬る。

「うらああああああああ!!」

 アッシュはゲツガの一撃をガードしようとするが筋力極振りの攻撃は一撃の威力がハンパなくガードをしても弾き飛ばして、大きなダメージを食らわせる。そして、最後にアッシュの身体を貫こうとするがアッシュの身体からなにか出てくる。

「うおおおおおお!!」

「ゲツガ、早く回避して!!」

 ユカがそう言ってアッシュに向けて投剣を投げているが全て闘気のようなもので弾かれる。
そのアッシュの身体から出てきた闘気はゲツガの身体に突き刺さる。痛みで動きを止めたことで隙を作ってしまった。アッシュも隙を見逃すはずもなくゲツガに向けてスキルを決める。しかし、そのスキルは今まで使っていたものよりも強力な光を放っている。

「絞牙鳴衝斬!!」

 アッシュは叫びながら猛撃をゲツガに浴びせる。ゲツガは防ぐことも避けることも出来ずに全ての斬撃をもらってしまった。

「あああああああ!!」

 痛みで意識が飛びそうになるが、更なる痛みで気絶することもできない。そして最後の一撃なのかゲツガを吹き飛ばすように斬った。ゲツガは吹き飛んで背中を壁に強く打ち付けられた。
 
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