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ガールズ&パンツァー もう一人の転校生

作者:stk
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順位決定戦と決勝戦に向けて

三位決定戦を見に行った次の日のことだ。
私たちは今朝のニュースを見て驚いた。
『続いて戦車道の結果です。現在開催されている大狩流派祭の各順位決定戦が昨日まで行われていました。まず三位決定戦ですが、鎌倉歴史高等学校対多治見大付属高校の試合ですが、例年通り鎌倉歴史高等学校の作戦が大きく試合を左右しました。結果は鎌倉歴史高等学校が勝利しました。』
ここは私でも知っていた。
しかし五位決定戦、七位決定戦はいつ行ったのかもわからない。
『そして月曜日に行われた五位決定戦の一回戦目は修善寺対青葉女子は修善寺がこれでもかというような攻戦を繰り広げ青葉女子学園を圧倒しました。』
つまり青葉は負けたんだ。
仕方が無いか。
相手は修善寺だったんだし。
『アンツィオ高等学校対九州中央高等学校の試合はアンツィオ高等学校が全国大会出場校としてのプライドを見せて勝利しました。』
と言うことは青葉が七位決定戦で戦ったのは九州中央高等学校なんだ。
九州中央に負けたら恥ずかしいでしょ。
『五位決定戦は修善寺高等学校が名門校としての意地を見せて五両対二両の圧倒的に不利な状況からアンツィオ高等学校を見事追い込み大逆転しました。』
修善寺は頑張っているようだね。
まぁ、どうでもいいけど。
『七位決定戦は九州中央高等学校対青葉女子学園でしたが九州中央高等学校が棄権したため青葉女子学園が勝利しました。』
七位でも八位でも対戦相手は白河女子高等学校と北海学園だから勝ち目は無いけど。
それに六位も。
たしか六位はプラウダ高等学校と当たるはず。
これもまたついてないよね。
『現在の順位は三位が鎌倉歴史高等学校、四位が多治見大学付属高等学校、五位が修善寺高等学校、六位がアンツィオ高等学校、七位が青葉女子学園、八位が九州中央高等学校となっています。』
アナウンサーの声と一緒に表が表示された。
そこには一位と二位がすっぽりと抜けていた。
私たちの試合を待っているかのように思えた。
『それでは次のニューs』
私はテレビを消した。
だって見るものが無いから。
それにこのあとのニュースは下らない事だ。
見てもなんの価値もない。
それなら戦車の手入れをしていた方が何倍もお得だ。
と言うわけで私は制服に着替えて学校に向かった。

「えぇー。」
私は今朝のニュースを見て初めて青葉女子学園が決勝トーナメントに進出したことに気づいた。
昨日私は梨華と一緒に三位決定戦を見に行った。
どちらも凄かったけど鎌倉歴史高等学校の作戦には目を失った。
あれを私たちにやられていた場合、私たちは勝てなかったであろう。
そして今日は武部さんたちと一緒に練習をすることになっている。
午後からだけれども私は少し早く行こうと思っていた。
なぜかと言うと、私たちの戦車の整備。
戦車乗りならば絶対に欠かすことが許されないことです。
それに来週は決勝戦。
梨華も整備をしているはず。
私一人では戦車丸ごと一つは無理だけど手伝ってもらえば出来る。
私は梨華ともっと一緒に戦車道をしたい。
幼かった私とは違う姿を梨華に見せたい。
だって梨華はあの頃の私に
「あなたは何をしたいの?戦車に乗ること。それだけだったら戦車道から離れて違う形で乗りなさい。」
と言われたの。
私は梨華に対して何を言ったのかは覚えてない。
だけど梨華を怒らせたと言うことはなにか酷いことを言ったのだと思う。
「梨華は覚えているかな?」
私は少しだけ不安になった。
たしかに梨華に怒られたことはあるけど昔のこと。
それなら梨華が忘れているかもしれない。
私はこんなに悩んでいるのに。
「行動で誉められるように頑張らないと。」
私は着替えも済んだので部屋を出て学校に向かった。


「で。なんでみんないるの?」
白河女子高等学校の元メンバー全員が車庫に集まっていた。
私だけで整備しようと思っていたのにみんなが集まってくれたのは嬉しかった。
「それは大切な試合を控えているからに決まっているじゃないですか。」
「去年の全国大会の前はなにもしていなかったよね。」
私に言い返されてなにも言えなくなってしまうさやね。
さやね同様にはや以外は顔を竦めていた。
なにか不味いことを言ったかな?
「とにかく早く整備しよう。そうすれば練習する時間も出来るはずだよ。」
はやの言う通り。
早く終わらせよう。
少しでも長く練習をするために。
それからの行動はかなり早かった。
途中でみほが加わるがなにもすることはなかった。
やっぱり自分の戦車は自分で整備がしたいのであろうか、誰もみほには戦車を触れさせなかった。
そのためみほは一人で自分の戦車がある車庫に行ってしまった。
みほって友達が少ないのかな?
ちょっと心配なんだけど。
「梨華。整備が終わったよ。」
「こっちも。」
さやねとはやがほぼ同時に報告をしてきた。
でも私はみほのことばかり考えていてそれどころではなかった。
「ちょっとトイレに行ってくるね。」
私は私たちの車庫を出てみほのいる車庫に向かった。
歩いても一分かからないところにあるみほたちの車庫。
中からは話し声が聞こえてくる。
良かった。
ちゃんと友達がいるじゃん。
私は来た方向を振り返り戻っていった。
そのあとは一対一の対決をした。
もちろんはやたちに負けるわけがなく圧勝だった。 
 

 
後書き
次は6/10です。
決勝戦に入りたです。 
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