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【完結】剣製の魔法少女戦記

作者:炎の剣製
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第三章 聖杯大戦編
  第七十二話    『ランサーの覚悟の戦い』

 
前書き
ランサーの兄貴のFate/hollow ataraxiaでの名シーンである見せ場を再現しました。
かなり熱を入れて書いたと思います。
私の中でほかの話も含めるとランク上位に位置する話だと思います。

ミゼの改心の描写が少ないということでミゼSideを追加しておきました。
これでより読みやすくなっていると思います。 

 



Side シホ・E・S・高町


海鳴市に転送ポートで戻ってきた私達は管理局に三菱彩の身柄を引き渡した後、あの戦いから目を覚ましていた殺人貴に情報を聞いていた。
ちなみに目を覆う包帯は破ったがすぐにスペアを取り出して巻いていた。

「…俺の情報はそう多くないだろう。あの駄目マスターもただ命令で動いていただけだったからな。本拠地などは知らなかった」
「そう…」
「しかし、一つだけなら拠点の場所は分かる」

それから一夜明けての翌日の日曜日に殺人貴に教えてもらった拠点の一つに私となのは、フェイトはサーヴァント達と一緒に向かった。
場所は次元世界の無人惑星の一つ。
草木が生い茂っていて色々な魔法の自然動物が生息している世界だ。

「ここのどこかに隠されたアジトがあるんだね?」
「そうらしいわね。なのは、フェイト。それにサーヴァントのみんなも一応気をつけて行動してね」
「うむ。もし襲ってきたら返り討ちにして見せようぞ。特にセイバーならば望むところだ」
「バーサーカーは私とシホが請負います」
「ディルムッドが出てきたら俺が相手するかんな?」
「クラウスでしたら私に任せてください」

それぞれサーヴァント達も役割分担は決まっているようでいつでも勝負ができるように構えている。
そして殺人貴の指定した場所には自然の中に不自然にあるでかい建物がポツンと立っていた。

「あきらかに怪しいね…」
「うん…」
「ちょっと入る前に調べておきましょうか」

私は出入り口の電子機器に手を添えて解析魔術を執行する。
それによって建物全体の構造を解析把握していく。
そして…、

「…どうだ。奏者よ。なにか罠はあるか?」
「いや、調べてみたけど中には特になにもないみたい」
「そう…。それじゃ入ってみよう?」
「そうね」

それでもし矢などが飛んできた時の対策として矢避けの加護を所持しているランサーが先頭で入っていき殿(しんがり)をオリヴィエ陛下に任せて私達は中へと入っていった。
しばらく進んでいきなにかの研究室のような場所に到着するとそこにはなにかを実験していた跡が残っていた。

「なにかの研究施設だったのかしら…?
解析をかけてみて分かったことだけど相当の年月が経っていたみたいで廃墟と言っても過言じゃないから」
「本来管理局の執務官が捜査する仕事みたいだね」
「なにか不気味だね…」

そうして私達がさらに奥へと進んでいくとまるで体育館の中のような広い空間へと出た。
ランサーがなにかを感じ取ったのか、

「なにか嫌な予感がするぜ…。やっぱりサーヴァントの気配がしやがる。確実にいるぜ?」

それで明かりはないかと調べてみてボタンがあったので照明を点灯させる。
それによって広い空間全てに明かりがつけられる。
そして奥には一人の女性が立っていた。
その人物は一度ディルムッドとともに撤退した女性…ミゼ・フローリアンその人だった。

「…来たのね。ま、あの殺人思考を持っていた馬鹿な子とアサシンが敗れた時点でここがばれるのは分かっていたことだわ。
紹介がまだだったわね? 知っているでしょうけど私はミゼ・フローリアンよ。ディルムッド様、出てきてください」
「………」

するとミゼのとなりに無言のディルムッドの姿が実体化して現れる。

「いい機会です。私とディルムッド様があなた達小娘を倒してあげるわ。
そして聖杯で力を手に入れるのよ」
「戦う前に言わせてもらうわ。聖杯に願っても全部破壊を招くだけだわ。あなたは言峰綺礼に騙されているのよ」
「それがなんだっていうの? そんな言葉で私は動揺したりしないわ。それに、私のディルムッド様は最強の騎士なのよ。
だからあなた達を全員倒してあげるわ。では、お願いします。ディルムッド様…」

ミゼはディルムッドに熱い視線を送り、ディルムッドはそれに答えて槍を構える。

「マス■ーの命令■…。いざ、勝負■…」

ディルムッドは走り出そうとしている。
それに反応してランサーが前に出てゲイ・ボルクを構える。

「今度こそてめーの心臓、貰い受けるぜ?…っと、その前にある儀式でもしておこうぜ、ディルムッドよ?」
「■…?」

ランサーは自身の後ろにルーンでなにかを削っていく。
でも、あの陣には覚えがある。
あれはバゼットと戦いを挑んだ時にやったものだ。
そう、あれは、

「“四枝の浅瀬(アトゴウラ)”…!」
「そ■は…!」
「そう…その陣を布いた戦士には敗走は許されず。
その陣を見た戦士に、退却は許されない。
我ら赤枝の騎士に伝わる、一騎討ちの大禁戒だ。
これを布いちまったらもうどっちかが勝ってどちらかが死ぬまで勝負は終わらすことはできない。
…ディルムッドよ。バーサーカーのクラスも混同しているお前にまだ騎士としての誇りがあるっていうなら、この戦いお互い令呪なしの己の力だけの全力勝負で挑もうぜ…?」

ランサーは本気だ。
これを布いたということはもうこの場でディルムッドと決着をつけようと心に決めているものだ。

「そんなわけですまねーがマスター。令呪はなしで頼むぜ? これは完全に一騎討ちの戦いだ」
「…でも」
「フェイト。ランサーの覚悟、わかってあげて…」

それでしばしフェイトはうつむき、顔を再度上げると、

「ランサー! 絶対に勝ってね!? そうじゃないと許さないんだからね!」
「おうよ! マスターの命令、しかと承ったぜ!」

見ればミゼの方でも、

「マ■ター…これ■決闘だ。■から…わかっ■くださ■」
「わかったわ…。だけど必ず勝ってください。ディルムッド様…」
「マスター■命■であ■ば…」

本当に狂化しているのか疑問の残るディルムッドだがあちらも覚悟を決めたようである。

「ランサーの覚悟、しかと見させてもらいました」
「ああ。その姿、戦士の威厳に溢れておる。美しいものがあるな…!」
「私達はただランサーの勝利だけを祈りましょうか!」

アルトリアもネロもオリヴィエ陛下もランサーの覚悟に心を打たれて見守るだけになった。

「ランサーさん、頑張って…!」
「ランサー、絶対勝ってね!?」
「バゼットの時みたいに相打ちなんてダメだからね!」

私達もランサーの応援をする。

「女性の応援とあらば俺はギアをどんどんと上げていくぜ…? 赤枝の騎士団クー・フーリン…いざ、いくぜ!」
「フィオ■騎士■、ディルム■■・オ■ィナ…いざ、■いる! ■■■■■ーーー!!」

ついにランサーとディルムッドとの戦いの火蓋が切って落とされた。
これはもう一切邪魔のできない真剣勝負。
もう後戻りはできないランサーの覚悟の証…!
そしてランサーとディルムッドが同時に地を駆ける。
最初から全力でランサーは挑んでいきギアを全開にしてゲイ・ボルクを振るっていく。
それに応えるようにディルムッドも二槍を速さの全開をとうに超えたように交互に振り抜く。

「おらぁーーー!!」
「■■■■■ーーー!!」

ランサーが槍を回転させてゲイ・ジャルグを弾く。
しかしそこにゲイ・ボウがランサーの手に迫る。

「くらうかよ…!」

さらにギアを上げたのかゲイ・ジャルグを弾いた後だというのに即座に槍を反転させゲイ・ボウに叩きつける。
それによってゲイ・ボウは床に突き刺さり、ディルムッドは何を思ったかそれをすぐに手から離し両手でゲイ・ジャルグを振るう。
やはりランサー対決…それは一本同士ではないとそのスピードに追いつけないのだろう。
前回の戦いでもディルムッドはゲイ・ボウを一回手から離している。
やはり二槍使いと言われても武器は双剣というものとは違い一本の方が効果は断然に高いということだろう。
それからはランサーとディルムッドは突きの連打を重ねた。
昔に四日間の記憶でランサーに直接聞いたことだが槍の一番の見せ所はやはり突きの一点に限るという。
両手でもって全力の突きを行う。
それによって生まれる破壊力は槍を振り回すよりはるかに威力は高いものとなる。
まして同じリーチの槍同士である。
ここまで来たらもう後はどちらが遅れをとるかで勝敗が決してくる。
まさに一騎討ちの様相を呈している。

「おらおらおらッ!!」
「■■■■■ーーー!!」

もう何合打ち合ったか分からないほどランサーとディルムッドの突きの応酬は続いていく。

「ははははは! 楽しいな! ええ?! ディルムッドよ!!」
「こん■勝負は■生に何度■るかのも■だ…血■滾る!!」

互いに防ぎきれない傷も増えていきそれぞれ色々な箇所に傷を負っていく両者。
そこには神話の戦いの再現のような光景が繰り広げられていた。
まさに神の突き合い…!
その戦いをなのは達も必死に目をそらさずに見つめている。
ネロなどは二人のまさに芸術のような至高の戦いに感動をしているのか恍惚とした表情をして戦いを見ている。

「おらぁ!」
「■っ!」

二人はそれで一度弾かれた。
すかさずランサーは槍に魔力を貯めていく。

「いくぜ!!」

ランサーは盛大に後ろへとジャンプして下がりそこから四肢を盛大に伸ばして助走し走り出す。
そして地面を蹴ると空へと飛び上がり、

「このクー・フーリン、最大の一撃! 手向けとして受け取るがいい!!」

そして空中で思いっきり体を弓のように曲げて、そして放たれる。
クー・フーリン最大の対軍宝具が…!

突き穿つ(ゲイ)ッ………死翔の槍(ボルグ)!!」

放たれた赤い呪いの槍。
それは放たれた後、全力での呪いが生み出す現象なのか幾重にも分裂して数がわからないくらいに増殖したゲイ・ボルグとなりディルムッドへと迫る。
あれが全力でのゲイ・ボルグ!
これを防ぐとなればロー・アイアス級の宝具でなければ無理だろう。
しかしディルムッドは、

「■■■■■ーーー!!」

一度雄叫びをあげ、ゲイ・ジャルグを投擲態勢に入りゲイ・ボルグの突き殺そうとする呪いが渦巻いている中へと放った。

「呪い■中心を抉■! 破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)ッ!!」

ゲイ・ジャルグはその呪いの塊に向かって放ちあろうことか複数あるゲイ・ボルグの中の本物の一本を見抜きゲイ・ボルクの宝具の真名開放の効果を消し去り無効化した。
それによってぶつかりあったゲイ・ボルグとゲイ・ジャルグは互いに弾かれていき持ち主のもとへと戻っていき、

「おいおい…これを防ぐか!? やるなぁ!!」

ランサーは宝具が敗れたというのにまるで悪ガキのような獰猛な笑みを浮かべて、

「ディルムッド!! やっぱてめぇは最高だ!! やっぱし決着は突きに限るってか!?」
「■うとも!!」

そしてまたランサーとディルムッドは駆け出してお互いの距離をなくし槍による刺突の突き合いを開始する。
もう数にして千以上は突き合っただろうか…?
しだいに二人の周りは幾重にも衝撃が発生しだしそれによって起こるソニックブームにより地面も削れていく。
二人は威力が下がるどころかさらに激化していきもうどちらが勝負を決めてもいいほどの死闘を繰り広げている。

「すごい、戦い…! これがランサーの本気!」
「ええ。そうよ、フェイト。その目にしっかりと刻みつけときなさい。ランサーの勇姿を…! そして勝ちを!」
「私達はいっさい入れない空間、だね…!」
「そうですね、なのは! あれはランサー同士だからこそできる芸当でしょう!」
「双方とももっとぶつかり合うが良い! 余はこの勝負、どんな結末だろうと受け入れようぞ!」
「ランサー…! あなたの勝利を祈っています!」

私達の会話を聞く時間も惜しむかのようにランサーとディルムッドはそのしのぎを削っていく。
もう二人にはきっとお互いの事しか見えていないのだろう。
実にいい笑みを二人共顔に浮かべている。
そして戦いは終盤に入ったかのように、両者とも体中から血を流し息切れを起こしている。

「はぁ、はぁ…ディルムッドよ。俺の全力にここまで応えてくれて、サンキューな?」
「俺■方こ■…ここ■での命■削り合■は、初めて■…!」
「俺の方はもうあと少しでギアが切れる…」
「こちら■そ…」
「最後に一花咲かせようぜ?」
「■■■■■ーーー!!」

ディルムッドは答える代わりに雄叫びを上げた。

「いざ! いくぜ! これが、最後の最後だ!!」
「ゆ■ぞ!!」

二人の槍に魔力が集まっていく。
最後のぶつかり合いをしようというのだろう。

「受けやがれ! 刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)!!」
「すべ■を打ち払■! 破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)!!」

同時に二人の槍はお互いの心臓へと迫る。
そして、

ズドンッ!

二人は同時に動きを止め立ち尽くす。
先程までの槍同士の衝突し合いかち合う音が響きあう苛烈な激闘が嘘のようにあたり一帯が静かになる。
しばらく二人はそのままで動こうとしない。
しかし、

「俺の、負けだ…」
「俺の、勝ちだぜ…!!」

ディルムッドのゲイ・ジャルグはランサーの胸には命中せず脇の間をギリギリ通り過ぎ、逆にランサーのゲイ・ボルグはその真価を大いに発揮しディルムッドの心臓を見事貫いて体の内部をゲイ・ボルグを中心に棘が幾重にも突き出し破壊していた。


◆◇―――――――――◇◆


Side ミゼ・フローリアン


「ぐはっ…!」
「ディルムッド様…!」

ディルムッド様が敵のランサーの手によって心臓を貫かれて吐血をする。
私は思わずディルムッド様に駆け寄ろうとするが、でもディルムッド様は負けたというのに爽やかな笑みを最後まで浮かべていた。

「…マスターよ。俺はここまでだ…しかし悔いはない。最後の最後で心に残る死闘ができたのだから…」

ディルムッド様はもう今までの言葉のノイズもなく普通に私に話しかけてくる。
でも、でも! 私はあなたと一緒に暮らしていきたいというのに…!
消えないでください、ディルムッド様!
私がそう願いを込めるがそれでディルムッド様はしばし迷いの表情をした後、目を瞑って瞑想する。
そして再び目を開くと優しい笑みを浮かべて、

「…マスターよ。あなたとの願いは全うできそうにありません。ですから俺はあなたに最期の言葉を残します。聞いてくださいますか…?」

ディルムッド様が私にかける最後の言葉…? 一体、なに?
でもそれで私は一度頷く。
それでディルムッド様は笑みを浮かべて喋りだす。

「マスター、あなたはまだまともな道に引き返し戻れる事ができる…。なに、才能がないからと悲観することはありません。
あなたはまだ生きているのです。生きているうちは何度でも這い上がることはできます…。
だから決して諦めてはなりません。諦めたらそこであなたの道は終わってしまいます。
ですから心を強く…。心の芯が強くある人であってください。
そして、この先をまっすぐに生きていってほしい…これが俺があなたに贈る最後の言葉です」
「ディルムッド様…はい、わかりました。ミゼはもう諦めません。また頑張ります…」
「よかった…。ではもうお別れですね、さらばです…」
「はい…! ディルムッド様…! さようなら…!」

私はディルムッド様と最後のお別れの言葉を言う。
もっと話したいことがあった。でも、これ以上彼を迷わせてはいけないと思ったから。だからもういいんだ。
涙が流れて心が痛むけど、でもこれを糧にまた再出発しよう。
そしてディルムッド様は粒子になっていく体を無理して敵だった子達の方へと向ける。

「そしてクー・フーリン殿…あなたとの全力での心躍るような死闘、実に楽しかった…」
「俺もだぜ…! これでこそ俺の本望ともいうべき戦いだった。感謝するぜ!」
「そして、アーサー王…あの時はお前にも怨嗟の言葉を浴びせてしまったが、あれは今考えればお前のせいではない。…あれは、仕方のなかったことなんだ…。だからお前を許そう…」
「…感謝します、ディルムッド・オディナ。そして、見事な戦いでした。まさに騎士の誉れです」
「ふっ…その言葉だけで俺はもう満足だ。心残りはない…」

なにか私には分からないやりとりをしていたけどきっと大事な事なのだろう。
いつか聞く機会はある。だから私は最後まで聞き届けよう。
そしてサラサラとディルムッド様の体はもう下半身は完全に消え失せて残りは胸上だけの状態にまでなって最後とばかりに大声を張り上げて、

「今回は実に楽しい戦だった! マスターへの忠義も貫けた! 悔いはない! さらばだ!!」

最後まで爽やかな笑みを浮かべたディルムッド様はそして完全に消滅してしまった。
それを私は目をそらさず最後まで見届けて…もう我慢の限界だったのだろう私は涙を流しながら地面に両膝をついた…。
そんな私に金髪の少女が近寄ってきて、

「ミゼ・フローリアンさん…事情聴取のためにあなたを逮捕させてもらって、よろしいですか…?」
「…ええ。構わないわ。私も、また一からやり直すわ…」

ディルムッド様の遺言とも言える言葉。
これを胸に大事にしまっておこう。
そしてやり直すのだ。私の人生を。そして新たに始めよう。
バインドで拘束されて連行されながらもそう心で誓った。
きっと今の私は憑き物が落ちたような表情になってすっきりとしているだろう。
ディルムッド様…私はまた頑張ります。見ていてください、私の初恋の人…。


◆◇―――――――――◇◆


Side シホ・E・S・高町


ミゼを管理局に預けて月村邸へと帰ってきた私達は広間で色々と雑談をしていた。

「ランサーよ! そなたの至高の戦い、しかと見させてもらった! 余は楽しかったぞ!」
「はははッ! よせよ!」

ネロとランサーはなにやら話に花咲くことがあったのか色々と語り合っている。
まぁ私もあの戦いの感想はすごいを通り越していたからね。
それをサーチャーの中継越しで見ていた居残り組はというと、

「すごいな…」
「ああ…最高の戦いと言ってもいいな」
「うむ。まさに死闘と呼ぶべきものだ」
「私だったらそっこうで死んじゃいますね」

ヴォルケンズはひたすらランサーの戦いを感心しながら見ている。

「リインフォース、やっぱり英霊ってすごいんね」
「そうですね、主。キャスターもかなりの強さを持っているのでしょうね」

はやてとリインフォースも評価しているようである。
キャスターは確かに強いのだろうね。

「確かに強かったねー」
「そうだな。アルクェイド」

ファニーヴァンプと殺人貴も敵の実力を感じ取って話し合っている。

「…アーチャーはよくあんなランサーの戦いを引き分けで防げたものだな」
「マスターからの魔力供給が少なかったからではないですか…?」

なにやら士郎とキャスターは昔を思い出しながら話している。

「儂もランサーのクラスで呼ばれておれば槍を使えたものよの」
「そうなの、アサシン…?」

アリサとアサシンもなにやらもしもの話をしている。

「ライダーは同じクラスのサーヴァントがいないから競う敵がいないね」
「私はスズカが守れればそれだけで構いません」

すずか達もどうやら残りのサーヴァントにライダーがいないのは特に気にしていないらしい。

こうして一同は話をしながらも夜はふけていくのだった。


 
 

 
後書き
ディルムッドも今回は悔いなく逝けた事でしょう。
ミゼもディルムッドの言葉で改心したでしょう。 
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