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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)

作者:あちゃ
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第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
  第26話:試合をもっと良く見る為に必要な処置です!

(エンドール城-コロシアム)
リュカSIDE

トントン拍子で勝ち進むアリーナ…男の()ビビアンにも圧勝し、遂に本戦へと駒を進める。
そう言えば男の()ビビアンが退場する前に呟いたな…『お金かけて手術したのに…どうして男だと判ったんだろう?』って…
やっぱその技術が発展してるんだね。

つか、遂に予選も終わり直ぐさま本戦へと突入するみたい。
アリーナは連戦であるにも拘わらず、既に目の前に次の対戦相手が待ち構えている。
甲冑をスッポリと被った強そうな騎士が…

「さぁ遂に本戦Bの始まりです! 最初の対戦カードは…隣国サントハイムよりお姫様が登場! 連戦だが、その驚異的な身体能力で優勝を目指します! 戦う姫君アリーナ!!」
さっきまでは居なかった進行役が現れ、高らかとアリーナを紹介する。
かっけーな!

「対するお相手は…素性を隠し大会に出場! その圧倒的な威圧感に、多数の選手が敗北を味わう! 沈黙の騎士、サイモン!!」
何と…サイモンとは…これはアレか?
本名は“ポール・サイモン”なのか? じゃぁ“アート・ガーファンクル”は何処だ?

俺が懐かしのフォークロック・デュオ『サイモン&ガーファンクル』に思いを馳せていると、さっさと試合が開始された。
どうやらサイモンはパワー系な様で、スピードではアリーナに及ばない。
とは言え、あの甲冑が邪魔をして決定打を与えられないのも事実。こりゃ長期戦だな…

もう既に飽きてきている俺は、試合そっちのけでギターを弾き出した。
勿論曲目はサイモン&ガーファンクルの『サウンド・オブ・サイレンス』だ。
続いて『スカボロー・フェア』を歌い出し、勝手に白熱をする。




気付けばアリーナが勝利を収めていた。
結構苦戦だったらしく、何カ所か怪我をしている。
敗れた黒パンストが色っぽいね…
あ、やべー…ムラムラ来ちゃったよ。早く終わらせて、町でナンパをしたいね!

「さぁて続いての対戦カードは…その驚異の能力に、多くの強者が為す術なく倒されてきた! 人知を越えた猛者、ベロリンマン!!」
ベ、ベロリンマン!?
何つー名前だ…俺だったらグレるね…間違いなく悪い子になっちゃうね!

「ふんがー!」
対戦相手の名前を哀れに思っていると、出てきたのは毛むくじゃらのモンスターだった…
え、良いの? モンスターが出場しても大丈夫なの?

俺の疑問は誰も感じていないのか…勝手に試合が開始され、ベロちゃんがアリーナに襲いかかってくる。
まぁ弱そうだから良いか…と思ったら、急にベロちゃんが4体に分身し始めた!?
え~…何でもアリなんだぁ…興醒めだなぁ…

「くらえー!」
掛け声と共に手近なベロちゃんに向けて跳び蹴りを放つ。
だが、そのベロちゃんは偽者で、アリーナを素通りさせて消え去った。

その隙に本体のベロちゃんが、その長い舌を駆使しアリーナを攻撃する。
“ベチャ”って音と共にアリーナは吹き飛ばされ、顔からはベロちゃんの唾液が滴り落ちる…
嫌だなぁ…あの攻撃。

その後もアリーナは分身したベロちゃんを攻撃し続ける。
でも全然攻撃が当たらず、幻影が消え去り“ベチャ”と舌で反撃される。
流石に疲労が蓄積されてきた様子で、肩で息をし困惑している。
良く見ればどれが本体なのか判るのに…

「アリーナ…焦らず敵を見極めろ! 本体と幻影にはハッキリした違いがあるぞ!」
俺はアリーナにアドバイスをしたのだが、焦ってきている彼女には見極められない様で、ただ一方的に攻撃を食らう様になっていた…

「リュ、リュカさん! 一体何処に違いがあるんですか!? 私には判らないのですが!」
此処にも焦りを隠せない坊主が一人…
しょうがないなぁ…手助けをしてやるか。

「レミーラ!」
俺は頭上に眩い発光体を出現させ、ベロちゃんの影を際立たせた。
「ほれ…良く見てみろ…1体以外の影に、違いが見えるだろ!?」

そう…偽者ベロちゃんは影が薄いのだ。
言い回しではなく、実際に影が薄く見分けが付くんだよ!
分身したくらいで焦って冷静さを失うから、地面にまで意識が行かなくなるんだよ…


本体が判ればアリーナの敵ではなかった。
簡単にぶっ飛ばし、決勝戦への切符を手中に収めた。
うん。数日だが実りある修業だったみたい。

すると客席から俺に向けて非難の声が降り注ぐ…
「おい、セコンドが試合中の選手に協力するのは反則だぞ! お前等の反則負けだ!!」
やっぱ言われるか…う~ん、どうしよう? これはアレか? …お得意のアレですか?

「うるせー! 暗くて試合が見えにくかったから、皆が見やすいようにと明るくしただけだろが! 文句があるなら下りてこい! ぶっ殺してやるから下りてこい! バギマ!」
ブチ切れたフリして誰も居ない場所目掛け風だけのバギマを見せつける。

ラダトーム王家も黙る、逆ギレスマッシュ!
何か凄そうな技を見せつければ、大抵の人間は喋らなくなる。
…だって自分が一番大事じゃん!?

「おい、どうした!? 文句があるんだろう…ここへ下りてこいよ!」
俺に文句を垂れた観客は、俯き黙り答えようとしない。
俺はトドメとばかりに客席へ飛び込み、文句を言った男の前で仁王立つ。

「す、すみませんでした…試合が見にくいから、僕達の事を思って明るくしてくれたんですね!? ぼ、僕…気付かなくて…ご、ごめんなさい…」
男は半ベソをかきながら言い訳を連ねる。
うん。可哀想なのでこの辺で勘弁してやろう。

リュカSIDE END



 
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